概要
女傑アパパネの世代で、牡馬クラシックはヴィクトワールピサ・ペルーサ・ローズキングダム・ヒルノダムール・トゥザグローリー・ルーラーシップ・エイシンフラッシュと群雄割拠の様相。牝馬クラシックは殆どアパパネの1強だったが、この年のオークスではサンテミリオンとの叩き合いの末、JRAGⅠでは史上初の1着同着になった事例がある。
2011年3月・東日本大震災のすぐ後に日本馬による史上初のドバイワールドC制覇のヴィクトワールピサ、前述のオークス、2010年12月・2センチ差の大接戦となった有馬記念、2012年10月・秋の天皇賞でのエイシンフラッシュ復活ゴール後のデムーロ騎手の最敬礼などが印象的。
史上最高の日本ダービーと言われ史上最強世代になれたはずの世代だったが、1つ上世代のブエナビスタに安定感で劣る事が多かったり1つ下世代のオルフェーヴルに世代交代をされたり、史上最強世代になりそこなってしまった感がある世代。ただタレントは多く揃っており、谷間の世代という印象は感じられない。
短距離では女傑カレンチャンが登場。後輩でもある短距離王ロードカナロアのライバルの1頭としてスプリント戦線を盛り上げた。
海外調教馬では、エリザベス女王杯を連覇したスノーフェアリーが一番お馴染み。凱旋門賞でナカヤマフェスタとデッドヒートを繰り広げたワークフォースもこの世代である。他にはフランスからドバイに移籍して7歳でドバイWCを勝ったアフリカンストーリーや、種牡馬入り後に日本に輸入されたマクフィ、米国ではスーパーセイヴァーなどが活躍した。
代表的な競走馬
勝鞍の太字はGI、斜体はGII、普通はGIIIを表す。
海外馬
馬 | 性別 | 主な勝利レース |
---|---|---|
スノーフェアリー(IRE) | 牝 | エリザベス女王杯/香港カップなど |
ワークフォース(GB) | 牡 | 凱旋門賞 |
マクフィ(GB) | 牡 | ジャック・ル・マロワ賞など |
アフリカンストーリー(GB) | セン | ドバイWCなど |
スーパーセイヴァー(USA) | 牡 | ケンタッキーダービー |
種牡馬成績
ヴィクトワールピサは不振を理由にトルコへ輸出されたが、重賞馬はしっかりと出し、母父としても重賞馬を送り出している。マクフィはメイクビリーヴ(ミシュリフの父)を送り出したが、現在は輸入されて輸入初年度産駒でアイビスSD勝ち馬を出した。スーパーセイヴァーは牝馬戦線で活躍するレトルースカなどを出したがこちらもトルコ行きとなった。