概要
2007年に生まれ、2010年にクラシック期を迎えた競走馬の世代。
日本
牡馬クラシックはヴィクトワールピサ・ペルーサ・ローズキングダム・ヒルノダムール・トゥザグローリー・ルーラーシップ・エイシンフラッシュと群雄割拠の様相であった。ヴィクトワールピサは東日本大震災直後に日本生産・調教馬による史上初のドバイワールドカップ制覇を果たした。エイシンフラッシュは天皇賞(秋)で勝利後のミルコ・デムーロ騎手の最敬礼が話題となった。
牝馬クラシックは三冠牝馬アパパネが1強だったが、優駿牝馬ではサンテミリオンがアパパネと叩き合いの末、JRA史上初のGⅠレース1着同着になった。短距離ではカレンチャンがスプリンターズステークスで厩舎の後輩・ロードカナロアを破った。
障害競走においては、8年ぶりに中山大障害と中山グランドジャンプを連勝したマジェスティバイオが出た。
タレントは多く揃っており谷間の世代という印象は感じられないが、1つ上世代のブエナビスタに安定感で劣ったり、1つ下世代のオルフェーヴルに世代交代をされたりで強い印象は残せなかった。
海外
アイルランド生産・イギリス調教で、英蘭のオークスを制しながら日本に賞金稼ぎに来てエリザベス女王杯を連覇したスノーフェアリーが馴染み深い。
イギリス生産・調教のワークフォースはダービーステークスを制し、凱旋門賞ではナカヤマフェスタを破った。
アメリカではケンタッキーダービーを勝ったスーパーセイヴァー、芝マイル路線を統一したワイズダン、近年でも屈指のセン馬として活躍したゲームオンデュードがいた。
フランスからUAEに移籍して7歳でドバイワールドカップを勝ったアフリカンストーリーや、種牡馬入り後に日本に輸入されたマクフィ、ケープブランコといったところが活躍した。
代表的な競走馬
勝鞍の太字はGⅠを表す。
海外馬
馬 | 性別 | 主な勝利レース |
---|---|---|
スノーフェアリー(IRE) | 牝 | オークスステークス/アイリッシュオークス/香港カップ/アイリッシュチャンピオンステークス/エリザベス女王杯など |
ワークフォース(GB) | 牡 | 凱旋門賞/ダービーステークスなど |
マクフィ(GB) | 牡 | ジャックルマロワ賞など |
アフリカンストーリー(GB) | セン | ドバイワールドカップなど |
スーパーセイヴァー(USA) | 牡 | ケンタッキーダービーなど |
ワイズダン(USA) | セン | BCマイルなど |
ゲームオンデュード(USA) | セン | サンタアニタハンデキャップ3勝など |
種牡馬
ヴィクトワールピサは不振を理由にトルコへ輸出されたが、重賞馬はしっかりと出し、母父としても重賞馬を送り出している。
マクフィはメイクビリーヴ(ミシュリフの父)を送り出したが、現在は輸入されて輸入初年度産駒でオールアットワンス(アイビスサマーダッシュ等に勝利)を出した。
スーパーセイヴァーは牝馬戦線で活躍するレトルースカなどを出したがこちらもトルコ行きとなった。
種牡馬 | 主な産駒 | 母父として |
---|---|---|
ヴィクトワールピサ | ||
エイシンフラッシュ | ||
ルーラーシップ | ||
ダノンシャンティ | ||
マクフィ | ||
スーパーセイヴァー |
繁殖牝馬
アパパネは繁殖牝馬としてアカイトリノムスメを産み、親子二代で秋華賞を制覇している。
アメリカから輸入されたタピッツフライは短命で2頭しか仔を残せなかったが、初仔のグランアレグリアは短距離GⅠを総なめにする活躍を見せた。
ウマ娘プリティーダービーにて
以下の競走馬がウマ娘として登場している。10世代(ウマ娘)も参照。