概要
ポケモンシリーズで冒険の最初に選べるポケモン御三家の内みずタイプ枠全般を指す総称である。ここでいう御三家は三匹組という本来の意味ではなく「御三家」の中の「水」タイプの略称に過ぎない。
他のタイプと比べ弱点が少なく、シナリオ上必ず入手する秘伝マシン「なみのり」「たきのぼり」(第6世代まで。第7世代からは秘伝マシンではなくなり、第8世代では入手がランダムになったので注意)の使いやすさもありシナリオでは全編通して使いやすい。弱点である電気・草タイプのジムも、そこまで着くころには相性補完が出来るタイプが手に入る事が多いのでそこまで苦労しない。
また、この水御三家に限り
- 通常特性は「げきりゅう」で固定されている(隠れ特性は例外)
- 第三世代(FRLG)から最終形態のなつき度が高いとある場所で「ハイドロカノン」を教えてもらえる(元々はカメックスの専用技、第4世代から全最終形態に解禁された)
- 第五世代からはある場所で「みずのちかい」を教えてもらえる
- たねポケモン時代のメインウェポンが「みずでっぽう」(第8世代でポッチャマもようやく習得)
- 脊椎動物の5種類全てのモチーフが採用されている
(ゼニガメ・ワニノコ・メッソン系統:爬虫類、ミズゴロウ系統:魚類(エラなどに両生類の要素も含まれている)、ポッチャマ系統:鳥類、ミジュマル・アシマリ系統:哺乳類、ケロマツ系統:両生類)。
という共通点がある。
第一世代のカメックスに始まり、耐久面が高く素早さが遅めの傾向が多かったが、第六世代で初めて速攻・低耐久型のゲッコウガが登場しこのジンクスは打ち破られた。
技のレパートリーが非常に多く、どの水御三家も様々な型が存在する。またほとんどが二足歩行なため一応パンチ技も覚えられる。ただし水タイプそのものが非常に数が多く層が厚いのもあって、メジャー級の同タイプと比較すると単水は総じて器用貧乏という烙印を押されがちである。
隠れ特性に関しても草・炎御三家が無難なものをもらっているのに対し、水に関してはハズレが多い。
具体的に言えば特殊アタッカー寄りの種族値なのに攻撃が上がる「まけんき」のエンペルト、ただでさえ威力弱体化で使用率が激減している「だいばくはつ」を無効化する「しめりけ」のラグラージ、同期の「あまのじゃく」「すてみ」と比べ効果があまりにパッとしなさすぎる「シェルアーマー」のダイケンキ、こちらも決して悪くはないが、同期が「伝説のポケモンの専用特性」「一族専用の最強特性」なのに何故か汎用特性である「スナイパー」のインテレオンなど。特にしめりけミズゴロウはかつてある出来事がきっかけで多くのプレイヤーに深いトラウマを植え付けた(詳しくはリンク先を参照)。
一応擁護しておくと、アタリがないわけではない。「へんげんじざい」のケロマツから進化したゲッコウガの強さは、第7世代の対戦環境を経験した人ならば説明不要だろう。第7世代未経験者でも、第8世代で「へんげんじざい」と名前だけ違う同一の特性「リベロ」を持つエースバーンがいかに環境を蹂躙したかを考えると、その強さは推して知るべし。
また、ラグラージ以外はいずれもタイプ一致の先制技を何らかの形で覚える事が出来る。
水御三家は御三家の中では全てのポケモンの戦闘スタイルがキチンと分かれている(炎御三家は格闘タイプとが3匹で戦闘スタイルが格闘寄りが1匹、草御三家は四足歩行が3匹で歩行スタイルがそれに近いのが1匹となっており細分化が厳しい)。
このため、全てがポッ拳に出ても個性が出るという長所が存在する。
オーダイルとラグラージは四足歩行こそ被っているものの使用する武器が違うのであまりツッコまれてはいない(オーダイルは牙、ラグラージは怪力)。
実は別形態を貰っているポケモンが合計5体、形態数は6体と御三家中トップ(形態の数だけ見れば炎御三家と同率だが、あちらの場合は別形態を貰ったポケモンの数が草御三家と同率で4体なのである)。
さて、水御三家を語る上で外せないのが決まってネットでネタにされやすい事だろう。ネタにされ過ぎて百科事典にも個別記事ができるくらいである。
第三世代でその独特な見た目から賛否両論を生んだラグラージのキモクナーイに始まり、第五世代のミジュマルのたまらッコ、第六世代のケロマツのケツマロと引き継がれてしまっている。さらに過去のポケモンには風評被害は及ばない…と思ってたらあるR-18作品の空耳でポッチャマ(第四世代)が犠牲になったり、ルビサファのリメイクであるORASではヌマクローがクソコラの素材にされ公式も悪乗りするなどその被害は時期にとらわれないものとなっており、完全に水御三家=ネタという図式が定着してしまっていた。
だがこの流れはケロマツの最終形態であるゲッコウガ、第7世代のアシマリ一族や第8世代のメッソン一族が人気を博したため、収束しつつはある。
水御三家一覧
世代 | 地方 | 初期形態 | 中間形態 | 最終形態 | 別形態 |
---|---|---|---|---|---|
1 | カントー御三家 | ゼニガメ | カメール | カメックス | メガカメックス・キョダイマックスカメックス |
2 | ジョウト御三家 | ワニノコ | アリゲイツ | オーダイル | - |
3 | ホウエン御三家 | ミズゴロウ | ヌマクロー | ラグラージ | メガラグラージ |
4 | シンオウ御三家 | ポッチャマ | ポッタイシ | エンペルト | - |
5 | イッシュ御三家/ヒスイ御三家 | ミジュマル | フタチマル | ダイケンキ | ヒスイダイケンキ |
6 | カロス御三家 | ケロマツ | ゲコガシラ | ゲッコウガ | サトシゲッコウガ |
7 | アローラ御三家 | アシマリ | オシャマリ | アシレーヌ | - |
8 | ガラル御三家 | メッソン | ジメレオン | インテレオン | キョダイマックスインテレオン |
9 | ???御三家 | クワッス | ??? | ??? | ??? |
小ネタ
先ほど五種類の脊椎動物のモチーフが採用されていると述べたが、第8世代までは水陸両用の生物(順にカメ、ワニ、ムツゴロウ、ペンギン、ラッコ、カエル、アシカ)が選ばれる傾向にあったようだ(というより、何をモチーフにしても必ず足のあるデザインになるが適切な表現か?)。
補足としてミズゴロウのモチーフであるムツゴロウも基本はエラ呼吸だが、皮膚呼吸や水を溜め込む能力が発達しているために干潟のような湿った環境であれば陸でも活動できるのである。
一方、第8世代で登場したメッソンは進化系を見るにカメレオンの要素が強く出ている傾向にあり、この法則には当てはまらない。とはいえ、バシリスクやウミイグアナなど水中でも活動するトカゲの要素も取り入れていたのでは?という説があったりするなどいくらでも反証の余地はあるのだが…。
アニメ関連
アニメ作品ではサトシがこのタイプの御三家を仲間にすると進化しない傾向にある(ゼニガメ、ワニノコ、ミジュマルの三体)。このジンクスはケロマツがゲッコウガまで進化したために破られた為、ちょっとした話題になった。
この他にも離脱期間が長かったりする。離脱メンバーはゼニガメとゲッコウガが該当するが、前者に関しては一時復帰エピソードもあるが、割と頻繁にサトシを助けに現れる炎御三家のリザードンと比べると離脱期間は長めである(ゼニガメがサトシのパーティメンバーとして再登場したのはAG編が最後であり、ゲッコウガは未だに復帰エピソードがない)。
一方でサトシ以外のレギュラーメンバーの所持率は同行者が3人(ヒカリ×ポッチャマ、タケシ×ミズゴロウ→ヌマクロー、スイレン×アシマリ→オシャマリ→アシレーヌ)、もう一人の主人公が1人(ゴウ×メッソン→ジメレオン→インテレオン)と中々の比率を誇る。
関連タグ
カントー御三家 ジョウト御三家 ホウエン御三家 シンオウ御三家 イッシュ御三家 カロス御三家 アローラ御三家 ヒスイ御三家