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ゼンノロブロイの編集履歴

2022-04-13 13:41:30 バージョン

ゼンノロブロイ

ぜんのろぶろい

2000年生まれの競走馬(03世代) 史上2頭目の秋古馬三冠馬 2004年JRA賞年度代表馬受賞

王道の覇者。

その秋、黒鹿毛の大器は、王道を制覇した。

天皇賞・秋、ジャパンカップ、有馬記念。

すべてに参戦することさえも困難で過酷な、古馬中長距離3冠。

王道の覇者、ゼンノロブロイ。

その揺らぎ無き強さは、伝説の英雄の名にふさわしい。


ヒーロー列伝No.59》


誘導

ウマ娘プリティーダービーに登場するウマ娘。→ゼンノロブロイ(ウマ娘)


データ

生年月日2000年3月27日
英字表記Zenno Rob Roy
性別
毛色黒鹿毛
サンデーサイレンス
ローミンレイチェル
母の父マイニング
競走成績20戦7勝

概要

03世代競走馬。2004年に史上2頭目の秋古馬三冠を達成し、サンデーサイレンス産駒として初めて年度代表馬に選ばれた。


馬主は大迫忍氏。後に社台グループとの共同所有になり、2005年の大迫氏死去後は妻・大迫久美子氏と社台グループの共同所有となった。


馬名の由来は冠名「ゼンノ」と、スコットランド義賊ロバート・ロイ・マグレガー」の通称「ロブ・ロイ」から。


管理調教師藤沢和雄騎手は最多騎乗の横山典弘、現役最後に騎乗したケント・デザーモ、秋古馬三冠達成時のオリビエ・ペリエなど乗り替わりが激しい。

戦績

クラシック~GⅠではあと一歩~

デビューは遅く、2003年2月3日の3歳新馬戦で、鮮やかに勝利を飾った。皐月賞には間に合わず、ダービートライアルの青葉賞で重賞初制覇。初GⅠとなる日本ダービーでは2着。ここまでは一貫して横山典弘騎手が騎乗していたが、秋以降は乗り替わりが激しくなる。


菊花賞トライアルの神戸新聞杯ケント・デザーモ騎手で重賞2勝目。続く菊花賞ではオリビエ・ペリエ騎手を鞍上に4着。暮れの有馬記念では柴田善臣騎手とコンビを組み、シンボリクリスエス圧勝劇の影で3着に入った。

4歳春~善戦ホース~

2004年春はザッツザプレンティリンカーンネオユニヴァースらとともに「4歳四強」と言われた。そんな中、ロブロイは初戦の日経賞ウインジェネラーレの2着と、勝ちきれないレースで始動。


続く天皇賞(春)ではダミアン・オリヴァー騎手が騎乗し、四強では最も落ちる4番人気。いざレースが始まると四強が互いに牽制し合う中、かつて主戦だった横山典弘騎手の10番人気イングランディーレが思い切った大逃げを敢行。気づいた時には既に遅く、必死に追ったロブロイは四強のライバル全てに先着したものの、遙か前方のイングランディーレに届かず無念の2着。


宝塚記念では田中勝春騎手に乗り代わるが、今度はタップダンスシチーの逃げ切りを許してしまい4着に終わった。

覚醒の4歳秋~秋古馬三冠

秋を迎え、京都大賞典で始動。岡部幸雄騎手を鞍上に1番人気で堂々と直線で先頭に立つが、ゴール寸前で大外から飛んできたナリタセンチュリーにクビ差交わされ2着と、やはり勝ちきれないまま。


1年近く勝ち星に見放されていたロブロイ。賞金が足りず天皇賞(秋)への出走が危ぶまれるほどだったが、なんとか出走に漕ぎ着けると、短期騎手免許で来日したペリエ騎手とのコンビを再結成。そして、ここからロブロイの快進撃が始まる。

いざ出走が叶えば人気は集まり、ロブロイは1番人気。逃げるローエングリンに構わずじっくりと中段で脚を貯め、残り400mから上がり最速の脚で鋭く追い込み、先頭のダンスインザムードクリストフ・ルメール騎手)をきっちり差し切りった。

まさに完勝で、これまでの詰めの甘さは何処へやら。ロブロイは悲願のGⅠ初制覇。藤沢和雄調教師にとってはシンボリクリスエスの連覇に続く秋の天皇賞3連覇となった。


続くジャパンカップ。海外からはコロネーションカップ連覇など英GⅠ3勝のウォーサン、イタリアの3歳女王リュヌドール、カナダ国際ステークスの覇者フェニックスリーチら5頭が参戦。

ロブロイは2番人気コスモバルク、3番人気ハーツクライを従え、堂々の1番人気“日本総大将”に推される。

レースはマグナーテンが逃げてペースを作り、ロブロイは秋天同様中段にどっしりと待機。直線に入ってインコースのコスモバルクが先頭に立ち、ポリシーメイカー(仏GⅡ2勝馬)と叩き合う中、コース中央から堂々とスパートを掛けたロブロイは先頭争いを纏めて交わし、2着コスモバルクを3馬身千切り捨てて堂々の圧勝。

フジテレビ実況の三宅正治アナは


勝ったのはゼンノロブロイ!日本総大将!史上3頭目、天皇賞ジャパンカップ連覇!


と実況。秋の天皇賞とジャパンカップの連覇スペシャルウィークテイエムオペラオーに次ぐ史上3頭目の快挙。また、藤沢調教師にとっては初のジャパンカップ勝利となった。

また、2着コスモバルクの鞍上はC.ルメール騎手であり、2戦続けてペリエ騎手とのワンツーフィニッシュになった。


そして秋の古馬王道GⅠ最終戦、有馬記念。ファン投票でアドマイヤグルーヴに26000票以上の差をつける10万0052票で1位に選ばれたロブロイは、単勝人気でももちろん1番人気。


レースが始まると、タップダンスシチーが1F11秒台連発という超ハイペースの逃げを打つ。ロブロイは前2走とは逆にこのハイペースを受けて立ち、道中2番手で負けずに飛ばす。


中山の短い最終直線に入り、レコードペースで逃げ続けるタップに他馬がついていけなくなる中、ロブロイはただ1頭ペースを保ったまま突き進み、最後の最後で脚色の鈍ったタップを捉えると、1/2馬身交わしてゴールを駆け抜けた。

この有馬記念での勝利により、ロブロイはテイエムオペラオー以来史上2頭目となる秋古馬三冠を達成。ペリエ騎手と藤沢調教師にとってはシンボリクリスエスに続く有馬記念3連覇ともなった。


その勝ちタイム「2分29秒5」は前年のシンボリクリスエスを上回り、初めて2分30秒を切る驚異のコースレコード。

2022年1月現在、中山競馬場の芝2500mで2分30秒を切った馬はゼンノロブロイとタップダンスシチー、シルクフェイマスという、このレースの上位3頭のみである。


この年、ロブロイはJRA賞最優秀4歳以上牡馬に、そしてサンデーサイレンス産駒として初の年度代表馬に選ばれた。

現役最終年~再び善戦ホースに

2005年は海外挑戦を見据えた調整を行い、宝塚記念から始動。デザーモ騎手を鞍上に出走し、3着。勝ち馬はなんとスイープトウショウ(牝馬制覇は39年ぶり2頭目)だった。


そして8月、イギリスに遠征。武豊騎手を鞍上に、ヨーク競馬場のGⅠ「インターナショナルステークス」(芝10f 88yd≒2092m)に出走。

道中後方に控えたロブロイは残り2Fで先頭集団を捉え、ゴール板を通過した時には前にいた馬3頭全て差し切った。しかし、更に大外最後方から迫ってきていたElectrocutionistにはクビ差交わされ、惜しくも2着に敗れた。

藤沢調教師や武豊騎手は敗因について、欧州特有の重い芝や荒れた馬場状態の影響を指摘している。


帰国後、天覧競馬となった第132回天皇賞は久々に横山典弘騎手が騎乗。1番人気に推されたが、ヘヴンリーロマンスとアタマ差の2着。


ジャパンカップではデザーモ騎手が騎乗。2年連続で日本総大将に推され、好タイムを叩き出しながらも、ホーリックスのレコードを破ったアルカセットハーツクライの前に3着に敗れた。


そして引退レースとなった有馬記念。圧倒的1番人気の無敗三冠馬ディープインパクトハーツクライに敗れるという波乱の中、2番人気のゼンノロブロイはデザーモ騎手が騎乗していたが、スタート直後に脚を捻ってしまい、初めて掲示板を外す8着も終わってしまった。


通算成績

20戦7勝(GⅠ3勝 GⅡ2勝) 2着6回(日GⅠ3回 英GⅠ1回 GⅡ2回) 3着4回(GⅠ3回)

生涯獲得賞金(秋古馬三冠の褒賞金2億円を除く)

11億1560万円+10万1200ポンド。

現役引退後

2006年シーズンから社台スタリオンステーション種牡馬として活動。06~07年はオセアニアでも種付けを行った。2015年にはブリーダーズスタリオンステーションに移動。


2020年を以て種牡馬を引退。2022年1月現在、村上欽哉牧場で余生を送っている。


主な産駒と勝ち鞍


評価

ライバルのネオユニヴァースリンカーンザッツザプレンティで4強、もしくはサクラプレジデントも入れ5強と呼ばれた。


ネオユニヴァースとは2勝2敗、リンカーンとは7勝5敗、ハーツクライとは3勝3敗。


史上2頭目の秋古馬三冠馬であり、2022年1月現在も破られていない有馬記念のレコードホルダー。サンデーサイレンス産駒の年度代表馬は、ロブロイの他にディープインパクトしかいない。


掲示板を外したのはケガのあったラストランの1度だけ。掲示板内で複勝圏を外したレースも宝塚4着の1度だけと、勝ちきれないながらも常に馬券に絡むレースを続けた。


と、かように実績の上では相当なものを残しているのだが、悲しいことに競馬オタクの間ですらあまり話題に上げてもらえない

というのも、少し前のテイエムオペラオー、直後に彗星のように現れたディープインパクトのスター性があまりに煌びやかであった上、ロブロイが活躍したタイミングはその2頭の狭間、ちょうど日本競馬界の人気が低迷して斜陽の時期にあったことも無関係ではないだろう。


ただ、「ウマ娘」にとりあげられたことで知名度が上がってきており、古馬王道GⅠを完走する馬も珍しくなってきた現在(2022年1月)では、再評価の声もちらほら聞こえるようにはなってきている。

外部リンク


関連項目

03世代 秋古馬三冠 日本総大将 サンデーサイレンス

ゼンリン…馬主・大迫忍は実質的な創業者。

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