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×ウオラノゴン

×ウオノラドン

×ウエノラゴン

×ウエノドラゴン

○ウオノラゴン

概要

「ポケットモンスター ソード/シールド」(第8世代)で初登場のポケモン。

「カセキのサカナ」と「カセキのリュウ」を組み合わせて復元する事でゲットできる。

最大の特徴はその異質にも程がある体形。途中でスパッと切断されたように断面丸見えな剣竜の下半身だけの尾先に、ダンクルオステウスの頭部(+胸びれ)だけが接続されているという、極めてショッキングかつインパクト抜群な姿の持ち主。

逆さまに付いた頭を尻尾ごと勢いよく持ち上げる事で、直立した二足歩行生物の体をとっており、結果高さはバンギラスカビゴンをも上回る2.3mと、全体的にスケールが大きい。

内臓構造も変わっているのか、機能的にも尻尾は胴体、断面は下腹部の役割を果たしている。

図鑑説明によれば、脚力が自慢で時速60km以上で走れたらしいが、水中でしか呼吸ができないというなんとも生き辛そうな生態をしていた上、獲物を捕りつくして絶滅したという残念な最期を迎えている。

見た目もエピソードも強烈で、同作の化石ポケモンの中でも特に印象に残るポケモンと言えよう。

普段は水中にいて餌をとるときなどは短期間だけ陸上で活動する生物なのか、それとも普段は陸生で一定時間おきに呼吸をしに水中へ戻るのか。

明らかに合成された姿のように見えるが、ソードでは太古の時代に実際に生息していたと推測するような体の記述があり、プレイヤーを困惑させている。

その絶滅理由は脚力とアゴのおかげで無敵すぎて獲物を食いつくしたからというものだが、アニポケでは海底を自慢の足で爆走しており、そもそも陸上をメインとする生物ではなかった可能性も出て来た。

同じサカナの頭を付けたウオチルドンの方は、呼吸が不自由であるという記述があり、頭部が逆さなせいで呼吸も食事も不自由という同じく生き辛そうな生態を持つ。

一方で、実際に観察するとどちらもキャンプや戦闘では問題なく活動しており、図鑑テキストの信憑性は不明。呼吸についてはシールドでしか言及されないので、ソードのプレイヤーにとっては地上活動の生物としか認知できない作品構造になっていたりもする。

かなりブラックなデザインだが、動いてみるとカセキメラ達の中でも早々に違和感が無くなってしまうポケモンだったりする。前傾姿勢で歩行する様子は恐竜のそれであり、カッコイイという意見も。

ノシノシと力強く走る姿とは対照的に表情豊かで不思議な愛嬌があり、結構かまってちゃんなため、大型犬のような感覚をおぼえ魅了される人が発売早々に続出している。なんかズルい。

なお、「頭を尻尾の先に付けていた」というミスは一見あり得ないように感じるが、実は現実の古生物学者もやらかしたことがあるミスだったりする。

もっとも、それをやらかされたのはウオノラゴンの元ネタと思われるダンクルオステウスでもステゴサウルスでもなく、ましてうっかり2種を合成したわけでもなく、奇しくも同作で登場した「カセキのクビナガ」の元ネタと思われるエラスモサウルスを復元する過程での出来事だったりするのだが……

そんないい加減な状態の復元でも命を持って動き出してしまうのだから、ポケモンは神秘的な生き物であるというか単純に生命力が強いというか…

このようにブラック極まりないデザインや設定面から、発表当時の評価は散々だった。

しかし愛嬌のある仕草に一生懸命生きる姿、そして高い実力のもと三年間対戦やアニメで活躍を続けた事により、現在ではすっかり愛されキャラとして、第八世代を代表するポケモンの一体となったダークホースである。

ゲーム上の特徴

2つのカセキはシールド版の方が出現しやすいようになっているため、ゲーム内で大量入手したい場合や、いわゆる厳選を行う場合はシールドの方がやりやすい。

公式誤配布(?)事件

2022年4月22日~25日までの期間限定で、「ポケモン ワールドチャンピオンシップス」のヨーロッパ大会開催記念として「剣盾」ゲーム内において特別な個体がふしぎなおくりもので配布された。これは2020年に開催された「ポケモン オセアニアインターナショナルチャンピオンシップス」の優勝者が使用していた個体を再現した個体で、

・プレシャスボール入り

・親名「Maro」

・個体値がすべて「さいこう!」(いわゆる6V)

・努力値、技構成、性格が育成済み

・もちものとしてこだわりスカーフ付き

なのだが、注目すべきはステータスの「すばやさ」を高めるアイテムこだわりスカーフを持っているのに、努力値が「こうげき」と「とくぼう」に最大まで振られているという点。実はMaro選手が使っていた個体は(一般的な調整である)「こうげき」と「すばやさ」に努力値が振られていたことが分かっており、どうやら公式が配布の際に調整を間違えたのではないかと言われている。ウオノラゴンらしい?不遇あるいは不憫なエピソードとして一部では知られている。

性能

HP攻撃防御特攻特防素早さ合計
9090100708075505

タイプはキングドラパルキアと同じみずドラゴンの複合タイプである。

攻撃よりのバランス型で、奇怪すぎる見た目のわりに案外尖りの無い平坦な能力。

最大の強みは本種とウオチルドンだけが使える「エラがみ」。威力85・命中100の安定したみず物理技で、先制できれば威力が2倍というぶっ飛んだ効果があり、さらに「がんじょうあご」の対象となる。

先制時の威力は85×2×1.5(タイプ一致)×1.5(がんじょうあご)で382.5となる。

こだわりスカーフ」や「おいかぜ」のサポートで先手を取って「エラがみ」を使う戦法がシンプルに強く、上手くハマれば相性がいまひとつでも一撃で倒せるほどの火力を誇るため、対戦にもさっそく顔を出している。

マックスレイドバトルにおいても、火力の高さや演出時間の短さもあって人気が高まっている様子。

この382.5という目覚ましい破壊力は、水タイプの威力を上げられる「あまごい」などの天候変化技および持ち物、バトン戦略やダブルバトルによる各種バフなどによりまだまだ上げられるというとんでもない可能性とロマンを持っている。

雨+ハチマキ+顎+先制の4重補正(6.75倍)ともなれば一撃で倒れない相手はHP振りパルシェン(※水半減かつ同条件のクレセリアに迫る物理耐久を持つ)などごくごく少数しかおらず、「エラがみ」に心血注ぐトレーナーも次々と出てきている。

ちなみにこの火力はかの控え目眼鏡「サンパワーリザードンの「ブラストバーン」の1.1倍に達する。古代最強の名は伊達ではない

ちなみにエラがみの先制2倍補正は交換されても適用されるため有利対面に出すだけで相当なプレッシャーを与えられる。より正確に言えば、未行動のポケモンに攻撃する際に2倍という設定。なので「ボルトチェンジ」や「バトンタッチ」等で交代した場合も出てくるポケモン自体は未行動なので威力が2倍になるのである。ダブルバトルでも最速で動けなくてもまだ動いてない相手へ噛む場合にはもちろん2倍の威力を出す。ウオノラゴンからは逃げられない!

ただしバフの重ねがけが中心となる戦略ほど崩されやすいという欠点は無視できず、「ちょすい」や「かんそうはだ」などにより「エラがみ」そのものを無力化されることもある。

当たれば並大抵の相手は消し飛ぶが、良くも悪くもロマンであることは念頭に置き、まずはバフをどの辺りで妥協するか、他のポケモンとの連携はどうするかをよく考えよう。

その先制時のぶっ飛んだ威力で軽視されがちだが後攻でもそこらの水の物理攻撃より高い威力が出る。

弱点としてはダイマックスすると「がんじょうあご」の補正が乗らなくなる為、ダイマックスの方が火力が落ちるという欠点がある。

もちろん、こだわり系をもちものに入れていて、尚且つエラ噛みの通りが悪い相手だが居座りたい場合にはあえてダイマックスをすることでこだわり系の恩恵を切り、エラ噛み以外のわざを撃てるようにできるため、ダイマックスさせることに意味が無いわけではない

2つ目の欠点はがんじょうあご」の補正が乗らない技の威力の低さである。ウオノラゴンはキバ技以外にもかなり豊富に技を覚えるのだが、「エラがみ」の方が火力が高い為、採用理由がほぼ無いという状況にある。その為、技範囲が必然的に「がんじょうあご」の補正が乗る技とタイプ一致のドラゴン技に絞られてしまい、広い技範囲が全く活かせないという事態になっている。

要するにやる事がバレバレ過ぎてすぐに対策されてしまう

3つ目の欠点は最速で「こだわりスカーフ」を持たせてもドラパルトを抜かせないことである。どうしてもドラパルトに確実に先制されるため「エラがみ」の威力2倍が適用されないどころか、ドラパルトのタイプ一致のドラゴン技で落とされかねない。

この欠点は後述する隠れ特性「すなかき」で解消はできるが。

剣盾の環境において、ダイマックスとの相性が悪いことの影響はかなり大きく、初期はカセキメラトップの高使用率を記録していたものの、次第に落ち着きを見せている。他にも、命中の不安があるとは言えパッチラゴンも「はりきり」と「でんげきくちばし」で高い火力が出ることや、(ほぼ「がんじょうあご」一択の)ウオノラゴンと比べても特性の選択肢がある上にダイマックスとの相性が良く、使用率が上がっており、対策が進んできたこともあって使用率はパッチラゴンに抜かれてしまっている。

ただ、それでも強力なポケモンであることには変わりなく、現状は落ち着いたものの未だに高い使用率を記録している。

その「エラがみ」での遂行力から、いつしか「エラ神」との異名が付いた。

…と、ここまで攻撃面(というかほぼ「エラがみ」)のぶっとび具合を書いたが、盾を意味するシールドのメイン化石ポケモンだけあって耐久面も優秀である。

まず、弱点がドラゴン・フェアリーの2つしかないので弱点をつきづらく、純粋な耐久値も物理耐久はラグラージより高く、特殊耐久もキングドラに少し劣る程度は確保されている。

HPに振ればドラパルトの持ち物なしの「ドラゴンアロー」も耐えてしまうため、耐久調整を行うのも一興である。

とはいっても「エラがみ」の先制補正が強いので無理に素早さを削るならそれこそトリパでウオチルドンを使った方がいい場合もあるだろう。

あるいは全体のバランスの良さに目をつけ、「こおりのキバ」や「かみくだく」、「サイコファング」などの噛みつき系の技を中心に搦め手も交えた堅実な技構成にするのも大いに結構。

ただ、上記でも書いた通り、下手に技を打つよりは「エラがみ」を打った方が強い為、水を四分の一や無効にしてくる相手などに刺さる技を入れたほうが良いだろう。特にタルップルに通る「こおりのキバ」は必須。また、「がんじょうあご」の補正が乗らないとはいえ、特性や追加効果に依存せず、安定した火力が出せるドラゴン技も入れておく必要がある。

「かみくだく」はゴーストに通るものの、「エラがみ」の方が高い火力が出るので、壁の破壊ができる「サイコファング」が候補に挙がる(ラプラスが流行っているので尚更)。

とても器用に色々な技を覚えてくれるため、持ち物や努力値の振り方を変えてあげるだけで、相手の意表を突きつつ受けも攻めもこなす非常に頼もしいポケモンになるだろう。

そして冠の雪原解禁により夢特性の「すなかき」が解禁。「こだわりスカーフ」に頼らずとも高い素早さを手に入れることができるようになったが、「エラがみ」の威力は弱体化してしまうため、型の選択肢が1つ増えた程度の強化になった。

「すなかき」が発動すればドラパルトやザシアンを抜き去れるようになるため縛り関係を逆転させることができる。その速さはウオノラゴンが陽気最速ならレジエレキすらも抜くことができるほど。

しかしそれ以上に、環境上位で原種サンダーが流行したことにより、互いの相性補完が優れているウオノラゴンに再び注目が集まった。

シリーズ12中盤頃から使用率は徐々に上がっていき、シリーズ13では開始直後からトップ10に入るほどの大出世を果たす。

アニメ版

サトシのウオノラゴン

「ウ~ノ~!」「ウ~ラ~!」

声:堀内賢雄(『アニメージュ』2021年5月号より)

新無印第50話で登場。

ガラルの化石の調査に来たサトシ達一行が発掘した化石からパッチルドン共々復元し生まれた。当初はウオチルドンとパッチラゴンになる予定だったが、杜撰な取り違えでこちらに復元された。

第128話で紹介された際の二つ名は、「古代ガラルの覇者」。

復元早々じゃれついて振り回したサトシと仲良くなり、世話係として譲渡される形でゲットされる。

彼の手持ちとしては化石ポケモン、純粋(?)な第八世代産、更に人工ポケモンといった様々な意味で初の事例となる。

生まれたばかりということもあるのか、ゲーム同様の無邪気かつ腕白な性格で、ピカチュウのエレキネットをものともせず食い破り、これまた設定通りの健脚でサトシを乗せたまま砂地と森を走り抜けるなど、高いタフネスとアグレッシブさが描写された。

元魚類ゆえか水場を好んでおり、犬かきじみたスタイルだが遊泳も問題なく可能。

しかしミスマッチな体型ゆえか人間より遅く、海底を猛スピードで走り回り移動する方が得意など、独特な個性を思う存分発揮している。

一方、地上でも酸欠で苦しむ様子は見られず、ますます図鑑説明の胡乱さを強める結果となった。

甘えるときは甘噛みで行い(サトシは当初襲われると勘違いした)、嬉しいときはヒレをパタパタさせる仕草をするなど人懐っこく愛嬌を振り撒いており、前述のゲームでの愛嬌を覚えていたプレイヤーからは更に心を打たれると評判で、否定的だった層の意見さえも覆しつつある。

以降もモンスターボールから出てきた際、愛情表現としてかぶりつくのが恒例となっている。

特性はがんじょうあごで、使用技は、「みずでっぽう」「エラがみ」「こおりのキバ」「ドラゴンダイブ」。

その経緯から作中でも「非常に珍しい新種」と扱われており、様々な人物の興味・関心を買っている。

加えて、生まれて日が浅いにもかかわらず非常に高いポテンシャルを持ち、対遠距離は苦手だが近距離戦には滅法強い。チャンピオンや四天王の繰り出すポケモン達とも対等にやり合える等、ゲーム同様の強さを視聴者に見せつけている。

同シリーズ加入組ではネギガナイトと仲が良く、向こうのスターアサルト習得に貢献している。自身も後に繋げて倒れたネギガナイトの頑張りに報いる働きをしており、シロナ戦ではサトシからの交代を拒んでまで戦おうとする根性を発揮した。

そして、決勝のダンデ戦では、ドラパルトとのぶつかり合いでドラゴンタイプとしての本能が覚醒し、胴体のトゲが光って伸縮するという珍能力が発現。

突撃の威力を上げる武器として使う他、腕のように動かしゼロ距離の相手をホールドするなど更なる活躍を披露した。

結果として、メガシンカ、Zワザ、ダイマックスといった強化手段を使う機会が無い中でも、必死に食らいつき勝ち抜いていったその姿は、まさに古代ガラルの覇者と言えよう。

128話のPWCS NEWS(ポケモンワールドチャンピオンシップスニュース)独占情報によると、揺れるものに思わずに噛みついてしまう癖があるためシロナミロカロスの尻尾を狙っているが、ガブリアスに阻まれて未だに一噛みもできていない模様。

漫画版

ポケットモンスターSPECIAL

  • マナブのウオのん

15章にて、パワースポットではないルートナイントンネルでなぜかダイマックスし興奮して暴れ、ローズ・オリーヴから命令されたトレーナーに処分されそうだったところを捕獲。本来は野生に生息していないポケモンである為逃すわけにはいかず、そのまま手持ちに加えた。

ハガネールの堅い体を打ち負かすほどずばぬけたアゴの力と時速60キロを超える速度を出せる俊足が自慢だが、陸上では呼吸できないのでボールから出ている間は主に水中を移動する。

関連タグ

ポケモン一覧 化石ポケモン 人工ポケモン

ポケモン剣盾 カセキメラ

みずタイプ ドラゴンタイプ

ウオチルドン パッチラゴン

エラがみ

キングドラパルキアシャリタツ:同じみず・ドラゴン複合のポケモン。

881パッチルドン882ウオノラゴン→883ウオチルドン

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