ファイアーエムブレムエンゲージ
ふぁいあーえむぶれむえんげーじ
概要
2022年9月13日のニンテンドーダイレクトで発表された、『ファイアーエムブレム』シリーズの最新作。2023年1月20日に発売。
前作『風花雪月』から約3年半ぶりの完全新作であり、対応ハードは前作に引き続きNintendoSwitchとなっている。
「エンゲージ」というタイトルから連想されるとおり、指輪がキーアイテムとなる。完全新作作品であるものの、過去作品の歴代キャラクターたちが登場し、本格的にストーリーに関わり、共闘、さらには彼らと合体する展開が特徴となる。
システム
難易度とモード
前作と同じように、ノーマル・ハード・ルナティックの3種類の難易度から選択が可能。モードも前作と同様に、倒れた仲間が次の章で復帰する「カジュアル」と倒れた仲間は戻らない「クラシック」の2種類。ゲーム中はより低い難易度に下げる事と、クラシックからカジュアルへの変更のみ可能。
武器
記載内容がかなり多いため、小分けにする。
武器種
シリーズお馴染みの剣・槍・斧・弓・魔道書・杖に加え、以下の新武器種が登場。
- 短剣
『暁の女神』に登場した短剣が復活。
ダメージを与えることで相手を「毒」にさせられる武器種であり、『if』の暗器・手裏剣が持っていたデバフ効果を引き継ぐ形になった。シーフに加えウルフナイトが得意としており、いずれも速さに優れるため追撃込みで攻撃性能も強力な武器種と言える。
- 体術
前作に登場した「格闘」が名を変えて続投。魔道書・弓・短剣といった三すくみ外の遠距離武器持ちをブレイクできる。
勇者武器と同じように、自分から攻撃した時に2連続攻撃が出来る武器種。なお前作の格闘と異なり素手で戦うことは出来なくなったほか、連続攻撃を行わない体術も存在する。
大きく違うのは主な使用兵種がモンク系統やハイプリーストといった回復兵種であり、力と魔力の平均値+武器威力で威力が計算される点。物理攻撃手段として優秀だった格闘と違いダメージを増やせるユニットが限られるため、あくまで回復役のサブ武器という位置付けになることが多い。
また、『聖戦の系譜』から実装されていた「大剣」「大槍」「大斧」といった大振りな武器にスマッシュの機能が新たに実装された。内容は後述。
ブレイク
『if』以来の実装である三すくみ(剣は斧に、斧は槍に、槍は剣に強く、体術は弓と魔道書と短剣に強い)に追加された新たな機能であり、「相性が有利な武器」で「自分から攻撃し、ダメージを与える」事で発生する。その効果はその次の戦闘で反撃できないというとんでもないものであり、反撃が怖い相手に対してもブレイクを狙う事で安心して攻撃できるようになった。逆に言えば、相性が不利な相手からの攻撃に対する警戒の必要性は過去作と比べても大幅に増した。
なお、復活の石(前作でいうHPストック)を使わせた場合は、ブレイク状態が一度リセットされ、次の戦闘でも普通に反撃してくるので注意。
スマッシュ
「てつの大剣」や「てつの大槍」、「てつの大斧」といった大振りな武器に実装された追加効果。その効果はこちらから攻撃した時、必ず後攻になる代わりに、敵を1マス後退させ、後退した先に他のユニットや壁といった障害物があった場合、ブレイクさせるといったもの。これによって過去作では不遇気味だった大剣を使うメリットが生まれた。しかし、これらの武器は追撃を行うことが出来ないというデメリットも存在する。
兵種
兵種は前作まで、と言うよりは第4作である『聖戦の系譜』をベースに細分化した形となっている。
作品によっても違ったが、今回は、近接物理の兵種は軽装型の「ファイター」→「マスター」と重装型の「アーマー」→「ジェネラル」があり、それぞれに使える武器で「ソード」、「ランス」、「アクス」が組み合わさっている。また、複数の装備が使える兵種では、メイン兵装に追加される装備ごとに細分化している場合もある。
ただし、攻撃魔法については『聖戦』とは異なり、その属性による専門性はない。また、重装甲の魔法兵種も存在しない。
リメイクを除くと『紋章の謎』以来久しぶりに、「ドラゴンナイトがペガサスナイトの上位兵種」となった。『外伝』(リメイクの『ECHOES』)および『聖戦~』以降では、「ペガサスナイト」の上位兵種は「ファルコンナイト」、「ドラゴンナイト」は「ドラゴンライダー」の上位兵種、とされていることが多かったが、本作では基本の飛行兵種は「ペガサスナイト」で、その上位として「ドラゴンナイト」を含むいくつかの兵種がある、というようになっている。
戦闘スタイル
「兵種」に追加された新たな区分。毎度お馴染み「歩行・騎馬・重装・飛行」の四つの区分をさらに細分化し、全部で八つになった。内訳は以下の通り。
【竜族】エンゲージ時に追加の効果が必ず付与
【騎馬】移動可能な距離が長い
【魔道】地形効果による敵の回避の+補正を無効
【気功】自身のHPが最大の時、最大HP20%分のダメージを受ける代わりに隣接する味方のダメージを0にする「チェインガード」が使用可能
【連携】他の味方の攻撃時、このスタイルのユニットも同じ敵を攻撃可能である場合、援護攻撃「チェインアタック」を行ってくれる
【重装】武器相性によるブレイクを無効
【飛行】地形効果や、地形の移動への影響を受けず、「歩行不可」の地形も進行可能
【隠密】地形効果で得られる+補正が二倍
探索
戦闘終了後に戦闘マップを探索し、仲間との会話やアイテムの採集、動物の保護ができる。
仲間との会話では様々であり、
クラシックモードで戦死者が出てしまった際、その戦死者を悔やむ様なセリフに変わることがある。
対してカジュアルモードでは撤退してしまった仲間も何ごともなかった様に登場し、しかも怪我をしているような素振りを全く見せないことがある。
登場キャラクター
キャラ名には国ごとに元ネタがある。
フィレネ王国
大陸南西に位置する平和を旨とする国家。聖地リトスにも近く、神竜信仰が厚い。
花と緑に溢れ、オレンジや茶などの農業が盛んに行われている。
人名は主にヨーロッパのファッションブランドやデザイナー名に由来している。
国のイメージカラーは青。
ブロディア王国
大陸北西に位置する軍事国家。隣国イルシオンとは30年以上も前から度々戦争が起きている。
険峻な山岳地帯に位置し、鉱業や漁業が主産業の模様。
人名は主に鉱物に由来している。
国のイメージカラーは赤。
ソルム王国
大陸南西の砂漠に位置する商業国。女王制。
自由な気風の中立主義で、神竜信仰を主とするフィレネ、ブロディアと異なり神竜信仰はそれほど厚くない模様。
人名は主にイタリアのお菓子に由来している。
国のイメージカラーは黄色。
グラドロン
千年前に地の底よりエレオス大陸を侵略しようとした邪竜の住まう大地。神竜と紋章士の指輪の力によって、現在はリトスの海底深くに封印されている。
その他
- ヴェイル(CV:上田麗奈)ヴェイルby黎唖@コミッション募集中
- 異形兵
紋章士
指輪の紋章士
関連動画
Nintendo Direct(2022年9月)
ストーリートレーラー(2022年11月)
はじめてのファイアーエムブレム(2022年12月)
拠点「ソラネル」の歩き方(2022年12月)
紹介映像(2023年1月)
備考
キャラクターの年齢設定について
解析数値を取り扱う一部の攻略サイト等ではキャラクターの年齢について記載されているが、この数値はゲーム内の仲間手帖や初回特典資料等のプレイヤーがゲーム内外にて正規の手段で確認することが出来ない内部のデータによるものと思われる。
その数値についても、1000年以上生きている神竜である主人公が17歳となっている等、ゲーム内のシナリオ描写と明確に矛盾しているキャラクターも複数いるうえに、かなり外見との相違が大きいキャラクターもいる。このデータは没データなのか内部処理で使われているのかは不明だが、公式発表されているものではないため正式に採用された設定とは言いがたいので要注意。
なおソラネル内で評価の高い料理ができた場合、「フィレネ出身はさらに」「女性はさらに」といった括りで追加のステータスアップが発生することがあるが、その中に「大人はさらに」というものがある。少なくともシステム内で大人か否かは区別されているようで、公式設定と呼べるのはこの区別までだろう。