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学名の編集履歴2023/04/12 17:52:50 版
編集者:じゅん
編集内容:動物の学名:古生物の場合

概要

生物の分類群を示す世界共通の名前で、ラテン語文法で表記される。18世紀生物学者であるカール・リンネが提唱し体系化した。

種の場合、現生人類の学名「Homo sapiens」というように、同属ほど近縁な生物種をまとめた「属名」と、そのうち特定の生物を表す「種小名」を組み合わせた二名法である。これは特定の種を表す種名となり、属名は最初の1文字だけ大文字で、種小名は全て小文字。文献記載では、属名や種名をこのように斜体(イタリック字体)で特記されることが一般的。

ヒトの場合は今は同属の動物がいないので1属1種という扱いになるが、絶滅したネアンデルタール人は同属別種で、Homo neanderthalensis という学名がつけられている。

属全体を指すのに属名だけを単独で表記することはあっても、種小名だけ種を表記することはまずない。これは、属が違うと同じ種小名を使うことが認められているため、種小名だけだといずれの生物を指しているのかわからないからである(例えばjaponicaという種小名を付けられた生物は何百種類もある)。

種がさらに亜種(subspecies)として区分できる場合、種名の後ろにさらに「亜種小名」を付けられる。これは三語名法でそもまま足す(属名 種小名 亜種小名)、もしくは subspecies の略 subsp./spp. を挟んで表記される(属名 種小名 spp. 亜種小名)。

例:オオカミCanis lupus)の亜種イヌCanis lupus familiaris もしくは Canis lupus spp. familiaris

属より上位な分類群(界、門、綱、目、科など)の場合、学名は下位分類の併記(二名法)をせず、最初の1文字だけ大文字で、斜体をしないことで属名や種名と区別される(例:ヒト科 Hominidae)。

Homo sapiens Linnaeus, 1758」ないし「Homo sapiens L.」のように、学名の最後には命名者(苗字かその略)や学名公表年を併記される場合もあるが、これらは学名の一部ではない。また、「ホモ・サピエンス」という表記はあくまで学名のカタカナ転写であり、学名そのものではない。

決まった読み方はなく、スペルさえあっていればどのようにカタカナ表記や発音をしても構わない。例えば、「Tyrannosaurus」は「ティラノサウルス」でも「ティランノサウルス」でも「チラノサウルス」でもよい。

文法こそラテン語だが、別言語の言葉に由来する名称も多い。例えば日本語由来のものでは Nipponia nipponトキ)や Gojirasaurus quayiゴジラサウルス)などが挙げられる。

学名の基本的な表記法は動物だけでなく、植物原核生物などもすべて同じであるが、実際に学名を決めるための規約はそれぞれ異なる。「国際動物命名規約」と「国際藻類・菌類・植物命名規約」および「国際原核生物命名規約」がそれである。ウイルス細胞性生物ではないため命名規約がないが、分類のために原核生物のルールを準用して学名が命名されている。

シノニム

学名は1つに決められるべきであるが、種や属の分け方は研究者によって見解が異なる場合があり、同一種が複数の学名で呼ばれる場合もしばしばある。これをシノニムという。所属する属が変えられた時、古い分類による命名の方をシノニムと呼ぶことが多い。

近年、現生する生物(特に植物)については遺伝子解析により分類の判断がされるようになってきたが(分類を遺伝子だけで決めることには異論もある)、化石でしか残っていない古生物は遺伝子解析のしようがないので、研究者により判断が大きく分かれることが多い。

動物の学名

動物の学名は、日本では専門家以外にはあまり使われることがない。和名や通称名に比べ長いことと、名付け方が直感的ではないためであろう。なお、古生物の場合はティラノサウルスTyrannosaurus)やアノマロカリスAnomalocaris)のように、学名(特に属名)のカタカナ転写を通称として呼ぶのが一般的である。

動物の学名に特徴的なものとして「Gorilla gorilla」(ニシゴリラ)のように同じ単語が2回繰り返す反復名(tautonym)がある。反復名は植物では許容されていない。

植物の学名

動物とは対照的に、一般の人にもなじみのある学名が多くある。アネモネ(イチリンソウ属 Anemone)、ロベリア(ミゾカクシ属 Lobelia)、コルチカム(イヌサフラン属 Colchicum)、デルフィニウム(オオヒエンソウ属 Delphinium)、ゼラニウム(フウロソウ属 Geranium)...など、属に和名があってもあまり使われず、学名のカタカナ転写で一般に呼ばれる植物は数多い。

しかし園芸分野で使われる学名は古い分類に基づくシノニムが多く、現行の分類と一致しているとは限らない。一般にゼラニウムと呼ばれる草花は実際にはペラルゴニウム(テンジクアオイ属 Pelargonium)の一部の種であり、しかも店によっては「ペラルゴニウム」の名も併用していたりするため非常にややこしい。

また、植物命名規約により、二名法の種名の後ろにさらに変種(variety を略して var.)の名を付けて表記されることもある。これは野菜果物などの園芸植物で特に多く見られる。

例:ヤセイカンランBrassica oleracea)の変種キャベツBrassica oleracea var. capitata

原核生物の学名

原核生物(細菌古細菌)の分類は動物や植物に比べて難しい問題を多くはらんでいる。形態が似たようなものも多く外形で分類することが難しいことと、培養できる種が限られていること、そして遺伝子の水平伝播といって、異なる系統の細菌から遺伝子を獲得することがよくある(動物や植物でも遺伝子の水平伝播はないことはないが限定的)ことなどである。ヘリコバクター・ピロリHelicobacter pylori)やビブリオ・バルニフィカスVibrio vulnificus)など一部の病原菌の学名が知名度が高い。

シアノバクテリア藍藻)は原核生物だが、かつて藻類として扱われていた名残りから国際藻類・菌類・植物命名規約で取り扱われている。

フィクションでは

SF作品(稀にファンタジー作品にも)では架空の生物種に設定される事があり、フレーバーテキストとして機能している。

あくまでもフレーバーテキスト目的の命名であるため、現実の学名と違って詳細なルールが決められているというわけではない。日本語であればアルファベットではなくカタカナ表記にされ、それっぽさを出すために「〇〇ザウルス」や「〇〇・〇〇ス」というネーミングが付けられる傾向にあり、中には明らかに日本語文章の捩りも見受けられる。

ウルトラ怪獣/円谷怪獣

出典怪獣名学名
ウルトラQゴメスゴメテウス
-リトラリトラリア
-パゴスパゴストータス
-ピーターアリゲトータス
ウルトラマンゴモラゴモラザウルス
-ヒドラボルカノ・プテリクス
帰ってきたウルトラマンテロチルステロチルス
ウルトラマンダイナギガンテスアウストラロピテクス・ギガンテス
ウルトラマンコスモスイフェメララ・ゾル=イフェメラ=ルー

東宝怪獣

出典怪獣名学名
ゴジラの逆襲アンギラスアンキロサウルス
大怪獣バランバランバラノポーダ
ゴジラ×メガギラスG消滅作戦メガニューラメガニューラ・ルイザエ
GODZILLA-ゴジラ-ゴジラタイタヌス・ゴジラ
ゴジラ・キング・オブ・モンスターズカマソッソタイタヌス・カマソッソ
-スキュラタイタヌス・スキュラ
-ティアマトタイタヌス・ティアマト
-メトシェラタイタヌス・メトシェラ
-モスラタイタヌス・モスラ
-ヤマタノオロチタイタヌス・ヤマタノオロチ
ゴジラS.Pカマンガクモンガ・ファルシペス
-クモンガクモンガ・サイトーデス
-ゼンブンガクモンガ・ウルティマ
-ハネンガクモンガ・アラートゥス
GODZILLAvsKONGコングタイタヌス・コング
-ダグタイタヌス・ダグ
-ワーバットベラム・ヴェスペルティリオ

その他

出典種族名/個体名学名
R-TYPEドプケラドプスドプケラドプス・マットウシス
ゼノギアスウーキィ族ドテスカチュチュポリン
テイルズオブエターニアクィッキーポットラビッチヌス
ドンキーコング3バナナバードゴルダス・フラッタース
にじさんじまめねこハツガソライロマメネコ
のび太の創世日記昆虫人ホモ・ハチビリス
バトルスピリッツソードアイズ疾風丸コルガノオオゾラノツバサ
ピクミンイヌムシ科oculus kageyamii
マリオシリーズヨッシーT.ヨシザウルス・ムンチャクッパス
ムジュラの仮面ガロガロ・ローブ
リヴリーアイランドムシチョウphoenix penni-non
ルーニー・テューンズロード・ランナーハヤイッテ・シンジラレンス(他多数)
-ワイリー・コヨーテニククッテ・ガッツキス(他多数)
ONEPIECE象主(ズニーシャ)ナイタミエ・ノリダ象

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名前 分類

アンノウン(仮面ライダーアギト):名称が学名の法則に似通っている。

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