概要
『超力戦隊オーレンジャー オーレVSカクレンジャー』から始まったスーパー戦隊のクロスオーバー作品。文字通り、その年に放送されている(もしくは放送されていた)戦隊とその前の年に放送されていた戦隊が出会う。場合によってはそれより前の年の戦隊が登場したり、別作品の東映ヒーローが登場する場合もある。
基本的に新戦隊の作品に前戦隊がゲスト出演しているという形式のため、新戦隊(『○○VS○○』の最初につく方)が主軸となって物語が進んでいくシステムとなっている。そのため活動基地やED曲も大体の作品で新戦隊の方が起用されている。
『獣拳戦隊ゲキレンジャーVSボウケンジャー』まではVシネマで、『炎神戦隊ゴーオンジャーVSゲキレンジャー』からは劇場公開となった。以降はスーパー戦隊祭と呼ばれる。
作品初期の先輩戦隊は1号ロボしか使わない傾向にあった。
2018年の『宇宙戦隊キュウレンジャーVSスペース・スクワッド』以降はVネクストとして製作され、初夏に劇場公開、夏にDVD・BD発売という形式が主流となっている(2020年の『リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー』のみ、スーパー戦隊MOVIEパーティー枠で新春の劇場版作品として製作)。
ちなみに『救急戦隊ゴーゴーファイブ』の単独作品である「激突!新たなる超戦士」もVシネマで発売された関係でこのシリーズに含まれるが、クロスオーバー作品ではない。
ストーリー展開
「VS」とタイトルにあるが、戦隊同士が対決する事は極めて稀である。これは往年の作品『マジンガーZ対デビルマン』等と同じようなものである(原作者の永井豪氏は「対(たい)ではなく、対(つい)=並び立つ」と述べている)。意見の相違や確執がある場合もあるが、最後は協力してオリジナルの敵を倒し、お互いが健闘を称え合う。
発売メディア
当初はVHSとレーザーディスクを中心にリリースされていたが、2000年の『ゴーゴーファイブVSギンガマン』でレーザーディスクでの、2005年の『デカレンジャーVSアバレンジャー』でVHSでのリリースをそれぞれ終了。2001年にはそれまでの全作品をDVDで再リリースした。DVDで再リリースされたVSシリーズのうち、Vシネマとして制作された作品のパッケージでは、背表紙の部分に「東映VCINEMA」の表記があり、東映Vシネマのシリーズという扱いとなっている。ただし『メガレンジャーVSカーレンジャー』までは「スーパー戦隊OVシリーズ」という表記になっている。
また2004年にはこれらの全作品がレンタル解禁され、スーパー戦隊Vシネマは全作品のDVDがレンタル可能となった。この他、2006年の『マジレンジャーVSデカレンジャー』ではDVD以外にUMDメディアでのリリースも行われた。
Blu-ray Disc(BD)としては『天装戦隊ゴセイジャーVSシンケンジャー』からリリース開始。それ以前の作品に関しても、BD化されていない『ガオレンジャー』~『シンケンジャー』までの劇場版とともに2016年3月・4月に2つのBOXに分割収録した「スーパー戦隊 V CINEMA & THE MOVIE Blu-ray BOX」がリリースされた(『オーレVSカクレンジャー』~『ゴーゴーファイブVSギンガマン』まではネガスキャンHDリマスター。『タイムレンジャーVSゴーゴーファイブ』~『ゲキレンジャーVSボウケンジャー』はSD素材をHD画質にアップコンバートしたものを収録)。
シリーズ一覧
公開年 | タイトル | 枠 |
---|---|---|
1996年 | 超力戦隊オーレンジャー オーレVSカクレンジャー | スーパー戦隊OVシリーズ |
1997年 | 激走戦隊カーレンジャーVSオーレンジャー | 〃 |
1998年 | 電磁戦隊メガレンジャーVSカーレンジャー | 〃 |
1999年3月 | 星獣戦隊ギンガマンVSメガレンジャー | スーパー戦隊Vシネマ |
1999年7月 | 救急戦隊ゴーゴーファイブ 激突!新たなる超戦士 | 〃 |
2000年 | 救急戦隊ゴーゴーファイブVSギンガマン | 〃 |
2001年3月 | 未来戦隊タイムレンジャーVSゴーゴーファイブ | 〃 |
2001年8月 | 百獣戦隊ガオレンジャーVSスーパー戦隊 | 〃 |
2003年 | 忍風戦隊ハリケンジャーVSガオレンジャー | 〃 |
2004年 | 爆竜戦隊アバレンジャーVSハリケンジャー | 〃 |
2005年 | 特捜戦隊デカレンジャーVSアバレンジャー | 〃 |
2006年 | 魔法戦隊マジレンジャーVSデカレンジャー | 〃 |
2007年 | 轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊 | 〃 |
2008年 | 獣拳戦隊ゲキレンジャーVSボウケンジャー | 〃 |
2009年 | 劇場版 炎神戦隊ゴーオンジャーVSゲキレンジャー | スーパー戦隊祭 |
2010年 | 侍戦隊シンケンジャーVSゴーオンジャー 銀幕BANG!! | 〃 |
2011年 | 天装戦隊ゴセイジャーVSシンケンジャー エピックon銀幕 | 〃 |
2012年 | 海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE | 〃 |
2013年 | 特命戦隊ゴーバスターズVS海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE | 〃 |
2014年 | 獣電戦隊キョウリュウジャーVSゴーバスターズ 恐竜大決戦!さらば永遠の友よ | 〃 |
2015年 | 烈車戦隊トッキュウジャーVSキョウリュウジャー THE MOVIE | 〃 |
2016年 | 手裏剣戦隊ニンニンジャーvsトッキュウジャー THE MOVIE 忍者・イン・ワンダーランド | 〃 |
2017年 | 動物戦隊ジュウオウジャーVSニンニンジャー 未来からのメッセージfromスーパー戦隊 | 〃 |
2018年 | 宇宙戦隊キュウレンジャーVSスペース・スクワッド | Vシネクスト |
2019年 | ルパンレンジャーVSパトレンジャーVSキュウレンジャー | 〃 |
2020年 | 騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー | スーパー戦隊MOVIEパーティー |
2021年 | 魔進戦隊キラメイジャーVSリュウソウジャー | Vシネクスト |
2022年 | 機界戦隊ゼンカイジャーVSキラメイジャーVSセンパイジャー | 〃 |
2023年 | 暴太郎戦隊ドンブラザーズVSゼンカイジャー | 〃 |
事実上の戦隊VSシリーズ
※最低でも両戦隊の初期メンバーが全員そろっているエピソードのみ記載
現役と前作の共演
- ジャッカー電撃隊VSゴレンジャー:1978年公開の劇場版。カウントはされていないが、ジャッカー電撃隊VS秘密戦隊ゴレンジャーというVSシリーズの原型ともいえる作品。
- ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦:2011年公開のスーパー戦隊シリーズ35作記念の劇場版。ゴーカイジャーVSゴセイジャー。
二年以上のスパンが空いている
- 海賊戦隊ゴーカイジャー 第25話【海賊とニンジャ】&第26話【シュシュッとTHE SPECIAL】:ゴーカイジャーVSハリケンジャー
- 動物戦隊ジュウオウジャー 第28話【帰ってきた宇宙海賊】&第29話【王者の中の王者】:ジュウオウジャーVSゴーカイジャー(スーパー戦隊シリーズ通算2000回達成記念。後姿でこどもトッキュウジャーも登場)
同じ作品同士
- 帰ってきた特命戦隊ゴーバスターズ VS 動物戦隊ゴーバスターズ:Vシネマ。本来のゴーバスターズと、歴史の異なるパラレルワールドのゴーバスターズが共演。
- 快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー:ただしどちらも42作目のスーパー戦隊シリーズの作品である。
余談
諸事情により以下のVS作品は制作されていない。
- 『百獣戦隊ガオレンジャー』と『未来戦隊タイムレンジャー』
- 後にパワーレンジャー・ワイルドフォースにおいて、ワイルドフォース・レンジャー(ガオレンジャー)とタイムフォース・レンジャー(タイムレンジャー)の共闘が実現。
- 『轟轟戦隊ボウケンジャー』と『魔法戦隊マジレンジャー』
- 『宇宙戦隊キュウレンジャー』と『動物戦隊ジュウオウジャー』
- 但し『超スーパーヒーロー大戦』で両戦隊の共演は実現しており、キュウレンジャーは初期9人(ショウ・ロンポーも登場しているが、この時はまだリュウコマンダーへの変身能力を有していないため除外)が、ジュウオウジャーはアムのみ顔出しで他の5人が声のみ出演している。
- また、『ルパンレンジャーVSパトレンジャーVSキュウレンジャー』では門藤操が登場、『スーパー戦隊最強バトル!!』では風切大和とスティンガーが共演している。
関連タグ
MOVIE大戦:仮面ライダーシリーズにおける同様の映画シリーズ
スーパー戦隊最強バトル!!:複数の戦隊からドリームチームを結成して活躍した特番
戦隊シリーズ以外の類似作品
MOVIE大戦:仮面ライダーシリーズにおける同様の映画シリーズ
サクラ大戦3:第七話「光は東方より」は「巴里華撃団VS帝国華撃団」といっても過言ではない話になっている