FINAL KAMENRIDE DECADE!
概要
『仮面ライダーディケイド』の主役ライダーである仮面ライダーディケイドの最強フォーム。
ディケイドライバーのバックルを右腰に移し、ケータッチという専用機器に表示されているクウガからキバまでのライダーズクレストを決められた順番(放送順)でタッチした後、最後に自身のライダーズクレストをタッチし、ベルトの中央につけることで変身する。
特徴的なヒストリーオーナメントは肩から胸にかけて広がる。
仮面ライダーキバ エンペラーフォームと同じくディケイド本当の姿という位置付けらしいが、『ディケイド』の展開と同様にこのフォームの誕生経路についても不明な部分が多く、「ケータッチは誰が開発したのか?」、「何故ネガの世界の宝として存在していたのか?」等、解明されていないフォームである。
又、劇中でコンプリートフォームが「世界の破壊者」と関連する繋がりはない。
最強フォームだけあって戦闘力は非常に高く、その特殊能力(後述)もあって本編では最終回でスーパーアポロガイストに敗北した以外では負け無しの強さを誇った。(ただし、最終回後の映画予告でキバーラの真の姿に苦戦する貴重なシーンがある)
2014年に放送された『ジェネレーション天国』の「三世代変身ヒーローSP」では先に『海賊戦隊ゴーカイジャー』を紹介したため、ディケイドの紹介の際にはカメンライドではなく後述のライダー召喚がメインでレビューされた。
また、仮面ライダーダークディケイドもこの形態に変身するが、姿形に違いはない。
なお、体を覆うアンダースーツ「ディヴァインスーツSt.」の公式説明文は「邪な者がその姿を眼にすれば身も心も焼き尽くされるであろう王者の用いる闕腋(けってき)の袍(ほう)であり帛(はく)の装束。」とやたら壮大であり、さも強いプレッシャーを放っているような表現をされている…が、今の所そのような能力は使用していない。(ディエンドも同様の説明文になっている。)
スペック
身長 | 199cm |
---|---|
体重 | 102kg |
パンチ力 | 12t |
キック力 | 16t |
ジャンプ力 | 50m |
走力 | 100mを4秒 |
ヒストリーオーナメント
コンプリートフォーム特有の戦闘スーツの装備。所有するライダーカードをそのまま貼り付け、インディアンポーカーよろしく額にも張り付けるという大胆さ。しかも額のカードは自身のものであるため、その額にも自身の顔が描かれたカードがあってその額にも自身の顔が描かれたカードが…と奥まで顔が無限に続く合わせ鏡状態になっている(変身シーンでも映像が額のカードに入り込みながら進んでいくという合わせ鏡のような演出がある)。
このため、「カッコ悪い」「遺影フォーム」と言われることもある。『ネット版 仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大変 〜犯人はダレだ?!〜』でも、ディケイドを目の敵にする鳴滝から「ダサい」と断言されていた。
「図鑑フォーム」と呼ばれることもあるが、初登場した第21話のサブタイトルが「歩く完全ライダー図鑑」であったため、こちらの呼称はあながち間違いでない。もちろんカッコ悪いという意見ばかりではなく、「これはこれで斬新でいい」「姿はアレかもしれないけど活躍を観れば普通にカッコいい」という意見も確かに存在する。
一応、仮面ライダーブレイド キングフォームという所有するカードを全身に貼り付ける「前例」があった。
実際製作スタッフ側でもこのデザインには否定的な意見があったようだが、物議をかもすほど強烈なインパクトを残す事を重視した結果こうなったようだ。
能力
当時の最強フォームとしては珍しく専用武器が存在しないが、クウガ~キバまでの9人のライダーの「最終」フォームを召喚し、同時攻撃する必殺技を持つ。
- 使いたい必殺技を持つ仮面ライダーのシンボルを押す。対応するライダー名が電子音声で流れる「例:KUUGA!」
- Fのロゴを押す。電子音声が流れる。「例:KAMEN RIDE ULTIMATE」
- ディケイドと動きがシンクロする最終フォームライダーの分身が生成される。
- 胸と肩に展示されてあるカードの絵柄が選んだライダーに揃う。
- ディケイドライバーに、分身ライダーに対応する「FINAL ATTACK RIDE」のカードを挿入。
- 最後にディケイドライバーを叩きカードを読み取る。(ケータッチのアイコンに存在しないライダーはこの工程のみで発動している)
これによって必殺技を繰り出す。ちなみにディケイド側のエフェクトは元のライダーの物をマゼンタ色に加工したかのような演出になっている他、武器を使う必殺技の場合はライドブッカーで代用する。
『HERO SAGA』版では、召喚した個体を自在に戦わせることもできる描写もあるが、本編でも使えたのかは不明。
余談だが、作中では披露しなかったが召喚したライダーの持つ特殊能力を自身に体現させて同等に使いこなすことも設定上は可能らしい。
使用した能力
召喚したライダー | 発動した能力 | 備考 |
---|---|---|
仮面ライダークウガ アルティメットフォーム | アルティメットキック/パイロキネシス | アタックライド『てれびくん』で召喚。後者は「バトライド・ウォーシリーズ」での必殺技。 |
仮面ライダーアギト シャイニングフォーム | シャイニングクラッシュ/シャイニングライダーキック | 前者は衝撃波を放つ。後者はアタックライド「てれびくん」で発動。 |
仮面ライダー龍騎サバイブ | バーニングセイバーツバイ | バーニングセイバー表記。元々は『テレビマガジン』で掲載されていた設定のみの技。炎の衝撃波を放つタイプと、すれ違いざまに切り裂く2バージョンが存在。 |
仮面ライダーファイズ ブラスターフォーム | フォトンバスター/フォトンブレイカー | 黄金のフォトンブラッド弾ではなく、極太の赤いビームを薙ぎ払うようにして放つ。ライドブッカーソードモードで発動。後者はアタックライド「てれびくん」で発動。 |
仮面ライダーブレイド キングフォーム | ロイヤルストレートフラッシュ | 突進しての斬撃やビームではなく、地を這う衝撃波を放つ。 |
仮面ライダー装甲響鬼 | 鬼神覚声 | カマイタチに対して使用したバージョンを発動。アタックライド「てれびくん」ではヨブコに使用したバージョンが発動した。また、14の火球を切り払って防御にも使用した。 |
仮面ライダーカブト ハイパーフォーム | ハイパーライダーキック/マキシマムハイパーサイクロン | 後者はライドブッカーソードモードで使用。カブトのカブテクターは展開しない。 |
仮面ライダー電王 ライナーフォーム | デンカメンスラッシュ | ほぼ原作に近い。ただし、敵には命中せず。 |
仮面ライダーキバ エンペラーフォーム | ファイナルザンバット斬 | 三日月型の衝撃波を放つ。ポンプアクションは無し。 |
シンケンレッド | 烈火大斬刀&ディケイドエッジ | アタックライドで発動。ディケイドエッジはシンケンレッドが使用した。 |
仮面ライダーアマゾン | スーパー大切断 | ファイナルアタックライドアマゾンで発動、なお、必殺技はアマゾン一人が担当。 |
仮面ライダーディエンド | ディメンションシュート | ディエンドのカメンライドカードで発動。厳密には召喚というよりは協力技、近くにいたディエンドと共に放った。 |
単体での必殺技
- 強化ディメンションキック
最終話で使用。カードをくぐり抜けない飛び蹴りとして放った。
クライマックスヒーローズでは発動の際に手元からカードが消えて自動でドライバーに装填、ライダークレストを潜り抜けてキックを発動するという演出になっている。
- ディケイドアンリミテッド
ガンバライドで使用。
ディケイドライバーからカードで構成された黄金のリングが具現化し、中を潜り抜けてディメンションキックを叩き込む。
命中した相手はリングに封印され、立ち上る光の柱に呑まれて消滅する。
派生形態
コンプリートフォーム ジャンボフォーメーション
『劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』で登場した巨大なコンプリートフォーム。ファイナルフォームライドされたディケイドが仮面ライダーJの腰に装着されることで変身を果たす。
コンプリートフォーム(『MOVIE大戦2010』予告)
『仮面ライダーディケイド』最終回で放送された、『MOVIE大戦2010』の予告にのみ登場した姿。ヒストリーオーナメントが全てディケイド コンプリートフォームになっている。能力は不明。
最強コンプリートフォーム
『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010』に登場した所謂劇場版限定フォーム。後に『仮面ライダーウィザード』最終回にも登場。ヒストリーオーナメントがクウガ〜キバの最強フォームに変化している(『MOVIE大戦2010』と『ウィザード』では若干カードが異なる)。
コンプリートフォーム(『オールライダー対しにがみ博士』)
ネットムービー『仮面ライダーディケイド オールライダー対しにがみ博士』で登場。
正式名称は不明だが、ヒストリーオーメントに1号〜スーパー1の昭和ライダーのカードが並んでいるため「昭和コンプリートフォーム」と呼ばれている。
一瞬変身したのみなのでどのような能力を持つかは不明。変身した際は後ろに昭和ライダー達の姿が浮かび上がった。
コンプリートフォーム21
『RIDER TIME 仮面ライダーディケイド VS ジオウ ディケイド館のデス・ゲーム』に登場する新たなコンプリートフォーム。「ケータッチ21」を使用する。
平成二期ライダーに加え、令和ライダーである仮面ライダーゼロツーのカード、更には2号ライダーのカードまで付属した姿となっている。
仮面ライダーディエンド コンプリートフォーム
『仮面ライダー×仮面ライダー×仮面ライダー THE MOVIE 超・電王トリロジー EPISODE YELLOW お宝DEエンド・パイレーツ』で登場した、仮面ライダーディエンドのコンプリートフォーム。
詳細はコンプリートフォーム(ディエンド)の項目を参照。
ゲーム
『ガンバライド』
第5弾で参戦。その際に、当時の新システムとして、「コンプリートスキャンモード」も実装された。また、登場当時は、前述の「ディケイドアンリミテッド」を使用していた(04弾で「ファイナルアタックライド」が登場した)。
時間内に赤いヒーローカードをスキャンすることで、ステータスを強化することが出来るシステムであり、当時は、
- 制限時間は15秒で、上限枚数は32枚。
- 1枚目~16枚目まではボウギョ・タイリョク・コウゲキ・ひっさつわざの順に一枚に付き+50ずつ強化される。
- 17枚目~32枚目は同じ順番で+100されていく。
- フルスキャンで全ステータスが+600される。
という、非常に強力なシステムになっていた。
例えば、第5弾で登場した「5-001 LR 仮面ライダーディケイド コンプリートフォーム」に「コンプリートスキャンモード」でフルスキャンすると、能力(ゼンエイでボウギョ+300)を含めると、
コウゲキ 1050 ボウギョ 1300 タイリョク 1150 ひっさつわざ 3200
に強化してしまう。つまり、いきなりラウンド1から、後述するガンバライジングのバースト後のステータスを持ってきたかのようなステータスにすることが出来てしまっていた。これに加えて、コウエイの仮面ライダーの能力も含まれるため、更にステータスを強化することが出来ていた。
あまりにも強すぎたのか、第7弾で制限時間が厳しくなったり、17枚目以降の上昇値が+50に変更されたりと弱体化、さらに第10弾で上限枚数が12枚(つまり、フルスキャンしても+150しか上昇しない)に減ってしまった。さらに、01弾以降は「コンプリートスキャンモード」が廃止されてしまった。
『ガンバライジング』
ナイスドライブ6弾で登場。当初はバースト後のみで登場していたが、バッチリカイガン6弾の「最強!ライジングバーストCP」で表からコンプリートフォームとして登場することが出来るカードが登場した。こちらの場合、必殺技は、「ディケイドアンミリテッド」は使用せず、代わりに「ファイナルアタックライド」を使用する。
なお、表からコンプリートフォームとして登場するカードについてだが、基本形態や激情態、最強コンプリートフォーム、そして、『ジオウ』本編に客演した際に登場したネオディケイドやコンプリートフォーム21はLR以上になった経験を持つことがあるのに対して、何故か最終フォームの仮面ライダーとしては唯一、最終弾であるゲキレツグランプリ3弾までに、表からコンプリートフォーム始動のLRのカードが登場していなかった(一応、バースト後のみコンプリートフォームが使えるカードなら、前述のナイスドライブ6弾でLRになっている)。
余談
とにかくインパクト重視のデザインになった結果、フィギュア化しようとするとヒストリーオーナメントをフルカラーで再現する事が難しいという弊害が生まれてしまっている。このため、放送中に発売された「ファイナルフォームライドシリーズ」や、S.H.Figuartsではシールを使う事で再現する形を取っている。似たような事は後に仮面ライダーグランドジオウでも発生した。
関連タグ
平成魂:こちらも歴代平成ライダーの力を集めた形態。ちなみに昭和版も存在する。
グランドジオウ:他のライダーの召喚というコンプリートフォームと似た能力を持つフォーム。こちらは
・過去の作品の場面を切り取る形による召喚
・召喚可能範囲は全フォーム
・ライダーの武器単体での召喚が可能
・複数のライダーの同時召喚が可能
といった相違点がある。
ウルトラマンギンガストリウム、ウルトラマンギンガビクトリー:ウルトラシリーズにおける類似の形態(特に後者は歴代平成シリーズの戦士の力を持つという点も同じ)。歴代戦士の必殺技発動演出も似ている。
スーパーシンケンジャー:同時期の作品に登場する強化形態。
主役ライダー最強フォーム
エンペラーフォーム←コンプリートフォーム→サイクロンジョーカーエクストリーム