誘導分岐
概要
デビュー作は1989年発売『スーパーマリオランド』で、ヨッシー(1990年)やワリオ(1992年)よりも先にデビューしていた。宇宙人・タタンガに攫われていたが、マリオによって助けられる。
その後、『マリオオープンゴルフ』タイトル画面でルイージのキャディーとして登場するが、後輩であるヨッシーやワリオが自身の冠タイトルゲームを持ち主役へ抜擢される中、以降は長期に渡り出番がなかった。(理由としては当時はマリオの女性キャラ=ピーチと定着されていたため)。しかし、2000年に発売された『マリオテニス64』開発時に人間キャラが必要であったことから、プレイヤーキャラとして復帰を果たした。
『マリオパーティ』シリーズでは『3』より同期・ワルイージと共に登場。この頃はストーリーモードでは使用出来ないなど多少は待遇差が見られたが、続く『4』で正式にレギュラー化した。
その後も数々のマリオゲームに出演しているが、登場作品は決まってスポーツ・パーティ系ゲームのみで、本編作品への登場はiOS/Androidの『スーパーマリオラン』(2017年9月29日 - )のみに留まっており、『スーパーマリオ3Dワールド』では彼女を本編デビューさせることを検討していたが、ピーチとの差別化から没となった経緯があるなど、長らく不遇な扱いを受けて来た。
しかし、近年は公式グッズなどで姿を見せることが多くなり、2023年には本編作品『スーパーマリオブラザーズワンダー』に登場することが決定するなど、以前と比べ待遇差が縮まっている。
余談であるが、本来彼女の代わりに初登場作品『スーパーマリオランド』にはピーチが登場するはずであったのであるが、当時の任天堂米国法人より「『Peach』という単語には卑猥なイメージがある」というクレームを付けられたため、その代打として製作されたキャラである。
もしも、そのクレームが当時出ていなかったならばデイジーというキャラは存在していなかったかもしれない。
容姿
茶髪且つ目はややツリ目気味で、瞳の色はピーチ姫同様青。耳のピアスや王冠には花(雛菊)のマークが模られ、それがデイジーイメージマークともなっている。描写は少ないが足元はオレンジがかった茶色のパンプスを履いている。ドレスの足元に付いてるオレンジのフリルは1段ではなく2段となっている。
スポーツゲームではほとんどの場合、ピーチがミニスカートなのに対し、デイジーは濃いオレンジのショートパンツを着用する(左側)。
『マリオバスケ3on3』では隠し要素としてミニスカートを履いた姿も登場(右側)。この衣装は『マリオテニスオープン』と『マリオゴルフワールドツアー』でも採用されている。
この他、『マリオ&ソニック』シリーズではこれらとは異なる衣装を着ることがある。
『マリオストライカーズ』シリーズでは、『スーパーマリオストライカーズ』、『マリオストライカーズチャージド』までの作品ではヘソ出しの衣装で登場している。『マリオストライカーズバトルリーグ』では、能力を変化出来るギア着せ替えが行えるゲームシステム上、様々な衣装が登場する。
『マリオカート』シリーズでは普段のドレス姿であるが、バイクに乗る場合に限りライダースーツになる。
また、『マリオカートWii』で赤ちゃん時代の姿であるベビィデイジーが初登場。ベビィピーチ同様おしゃぶりをくわえている。
『マリオカートツアー』では、サンタ・浴衣。妖精(通称・フェアリーデイジー)のコスプレや、水着・オーバーオール・タイ伝統衣装・水兵服を纏った姿も登場する。
『ドクターマリオワールド』では、黄色白衣姿で登場した。
『マリオゴルフスーパーラッシュ』では他キャラ同様衣装が一新。
さらに同作より『マリオパーティ3』以来の褐色肌へ戻っている……と思われがちであるが、良く見ると同作ではマリオやルイージの肌色も暗めであり、今作からマリオやルイージと同じ肌トーンに設定されただけで褐色へ戻ったとまでは言い切れない。
これは後の作品でも同様であり、『スーパーマリオブラザーズワンダー』や『スーパーマリオパーティジャンボリー』でもデイジーはマリオやルイージと同じ肌色である(後者のリアクションスタンプが分かりやすい)。
初登場時の『スーパーマリオランド』でも褐色肌ではなかったことから、褐色キャラとは言い難い。
『スーパーマリオブラザーズワンダー』ではファイアデイジーやゾウデイジー等の色々な変身した衣装を見られる。
旧デザイン
『マリオパーティ3』までは色・模様違いといっても良い程にピーチと似ており、王冠は赤色であった。このうち『マリオパーティ3』では褐色肌(『マリオテニス64』では、公式絵では褐色肌であるが、ゲーム中ではピーチと同じ肌色)。
また、スポーツゲームの『マリオオープンゴルフ』と『マリオテニス64』では、自身のドレスをそのまま短くしたような衣装で、王冠は被っていなかった…と、いうか実は『スーパーマリオランド』時点で実はゲーム中のデイジーは何故か王冠を被っていない。
人物
サラサ・ランドの姫君。性格は活発で、我儘な行動が見られる(『スーパーマリオランド』の頃から「おてんば」という性格付けが既に存在している)。
言葉遣いもピーチ姫とロゼッタと比べるとやや強気な感じ(~するんだから、~のよetc)。しかし、『スーパーマリオパーティ』でゲームへ連れて行ってくれる様に頼んで来る際は何故かピーチ達同様敬語となっている。
ボイスはかなり元気で活発な声である。キャラ名を呼ぶボイスはほとんどなく、あるのは『マリオゴルフファミリーツアー』EDで「ルイージ!」とルイージを呼ぶ場面のみである。『マリオパーティ3』での通訳文や、いただきストリートシリーズでの台詞から、パパが存命しているらしい。
余談であるが、一部作品ではピーチと走り方が異なる(『マリオパーティ10』など)。この場合、ピーチがスカートを持ち上げて走るのに対し、デイジーは腕を大きく動かしながら走る。『マリオテニスGC』表彰式ではローラースケートで颯爽と駆け回り、ルイージの手からすっぽ抜けてしまった優勝トロフィーを見事な回転ジャンプでキャッチしたりと、他マリオキャラに負けない抜群の運動神経を誇る。
ストーリー上の立ち位置や活躍など
『マリオパーティ3』
ストーリーモードでは上記の通りプレイアブルとして使えない代わりに「可愛らしさのスタースタンプ」を掛けた対戦相手として必ず登場(可愛らしさのスタースタンプは水色であるが、デイジーのイメージカラーは黄色である)。
それまでの対戦COM達同様スタンプを我が物にせんと可愛さを振る舞い、バトルで公平に決着を付けるべしとしていたミレニアムスターすらもメロメロにしていた。
対戦マップは「リバースくんマップ」。
『スーパーマリオスタジアムファミリーベースボール』
ピーチステージでクッパJr.によって石像にされてしまい、赤キノピオに守って貰っていた。
話進行上、一時的に噴水用スイッチの重し代わりとされ、石化から解除された後は噴水を通行出来るよう代用品を持って来るまでその場に留まることとなる。どういう訳か重しとしての重量を満たしている。
真EDでは事件の張本人であるクッパ親子を優しくパーティーへ迎え入れていた。
『マリオテニスエース』
ルイージを助けるために呪いのラケット「エスター」に関する情報を探ろうとするが、その危険さ故にキノピオから調査はマリオへ任せてピーチと共にマリンスタジアムで待機する様進言される。
物語後半ではラズよりエスターへ対抗し得るソル王の力を授かり、エスター化したワリオとワルイージ相手にピーチとダブルスで対抗した。
『スーパーマリオブラザーズワンダー』
マリオ本編作品への登場は当作で3回目、プレイアブル化は2回目で、スーパーマリオブラザーズシリーズへ登場したのは今回が初。
フラワー王国パーティへ招待されてその国を訪れた所、目の前でクッパの悪事を目撃し、臆することなく同じく招待されていたマリオ達と共にクッパの野望を止めるべく立上がる。ただし、正史では最終決戦にまでは加わっていないことがEDで示唆されている。
- マリオ&ソニックシリーズ
『ロンドンオリンピック』
3DS版エピソードモードではお馴染みのピーチに加えて、ソニックシリーズのキャラクターであるエミーとブレイズと仲が良く、ショッピングに誘うほど。
ガールズ第1話から登場。オリンピック当日の朝、ハイドパークでショッピングの待ち合わせをしていたところに偽のピーチとブレイズに襲撃される。エミーと揃って撃退するも無数の偽物が出現したために逃走し、辛くも本物のピーチとブレイズに拾われる形で合流した。その後はマリオ一行が黒幕の元へ向かう中、ハイドパーク方面の霧を晴らすことに成功。
前日談ではボランティアで招待状製作の手伝いを行っていた。
『リオオリンピック』
3DS版アドベンチャーモードにおいてルイージ、ピーチ達と並ぶ主人公Miiのサポート役を務めるメインキャラとして登場。
マリオジムトレーナーとしてだけでなく、オリンピック裏で起きている事件調査も並行して行っており、デイジーに話し掛ければコバカバーナで噂になっているオバケ調査へ協力可能。
ソニックサイドではオリンピック最終日における対戦相手として登場。競技はサッカーで、チームメンバーは6体のキャサリン。
『東京オリンピック』
Dr.エッグマン発明したゲーム機「TOKYOオリンピック64」に閉じ込められているマリオとソニックを救出するべくルイージ達に同行する。
能力
性能面
作品によってタイプが良く変わるキャラの筆頭格で、ピーチと同じテクニックタイプとなったり、ピーチよりもパワー寄り性能付けがされたかと思えば、逆にスピード型性能となったりもする。特に『マリオゴルフ』シリーズでは、ルイージやピーチを超えるどころか、マリオに迫る飛距離を出せる。
固有能力
何かしらの能力・必殺技を用意されている作品では、色彩豊かな花を足元から生やしたり、スポーツ器具に纏って効果を発揮させたりと、主に花を使った能力が豊富。
横スクロールアクション『スーパーマリオラン』では2段ジャンプという能力を得た。
- マリオテニスシリーズ
『マリオテニスGC』
デイジーが花を扱うイメージを決定付けた作品。ゲームデザイナー・高橋秀五氏によると、当時はイメージが固まっていなかったこともありピーチよりは弄れたと語っている。
ワンダーフラワーショット(攻撃系スペシャルショット)
巨大な花びらをラケットから発生させてショット。発動する度に花びらの色が変わる。打ち返した相手はやや吹き飛ばされた後にネット側へ引き寄せられる効果が含まれている。
フラワーカーペットレシーブ(防御系スペシャルショット)
ボールとの間に発生した花畑の上を滑るように移動して打ち返す。
開発段階では花で一貫して行こうということでアイデアの決定は早かったが、デザイン最終選考に時間が掛かったとのこと。いくつかのバージョンの中にはリアル過ぎて怖い花びらがあったとか。
『マリオテニスエース』
フルブルームストライク(スペシャルショット)
足元から階段の様なエフェクトと花びらを続かせながら宙を駆け上がり、強力なショットを叩き込む。
パリィ(縦テクニカルショット)
サーブル(横テクニカルショット)
- スーパーマリオスタジアムシリーズ
両作品共に同名技であるが特徴は異なっている。『ミラクルベースボール>スーパーマリオスタジアムミラクルベースボール]]』版はどちらも花びらを纏わせることでボールを見えにくくする。
『スーパーマリオスタジアムファミリーベースボール』
フラワーショット(スペシャルショット)
打球落下地点に柵付花畑を発生させて相手野手を通行不可とする。
フラワーボール(スペシャルボール)
スペシャルショットを除いてどんな打ち方をされても必ず内野フライと化するボールを投げる。
『マリオバスケ3on3』
フラワーシュート
- マリオストライカーズシリーズ
『スーパーマリオストライカーズ』
フラワーバースト(スーパーストライク)
『マリオストライカーズチャージド』
クリスタルスマッシュ(メガストライク)
片腕に結晶を纏いサッカーボールを殴り飛ばす。デイジーが披露した中で珍しい花以外の能力。
ロックフラワー(スーパーアビリティ)
周囲に尖った岩石を発生させて攻撃する。花名を冠しているが華やかとは言い難い。
フラワーテレポート(フェイント)
その場で一回転した後に入力した方向へ瞬間移動する。
『マリオストライカーズバトルリーグ』
フラワースパイラル(ハイパーストライク)
ボールがコート中心へ螺旋状に軌道を描き、中心へ辿り着くと一直線にゴールへと突撃する。巻き込まれた相手選手は舞い上がって自由が効かなくなる。
- マリオ&ソニックシリーズ
『マリオ&ソニック AT バンクーバーオリンピック』
プリンセスダッシュ(ダッシュ系)
花を出しながら加速。
フラワートランポリン(ジャンプ系)
花の力を借りてトランポリンの様にジャンプ。
フラワーシュート(アイスホッケー)
沢山の花を浮かび上がらせてのシュート。
『マリオスポーツMIX』
名称不明(スペシャルショット)
前方に柵付(一部競技除く)花畑を召喚し、ポンポン両手にチアダンスを踊った後にシュート。
『マリオゴルフスーパーラッシュ』
フラワリングストライク(スペシャルショット)
ゴルフクラブをバトンのように回転させた勢いでショット。着弾時に一定範囲内のライバルのゴルフボールを吹っ飛ばす。
クラブトスダッシュ(スペシャルダッシュ)
2本のゴルフクラブを放り投げてキャッチし、錐揉み回転で勢いをつける。OPでも使用。
人間関係
マリオ
デビュー作である『スーパーマリオランド』において自身の身とサラサランドを救ってくれた恩人。ただ当時の設定ではその物語はマリオシリーズの中では外伝としての面が強く、現在の設定では出会った経緯については不明瞭となっている。だが同じような事はあったようでデイジーと非常に相性が良く、マリオパーティシリーズでペアを組むと「ナイスカップルズ」になる。
ルイージ
明確な関係はゲーム作品では語られていないため不明。
2人の初共演はデイジーのデビュー2年後に発売された1991年の『マリオオープンゴルフ』のタイトル画面で、ここではルイージのキャディーとなっていた。
『マリオカートWii』では、コースの1つであるデイジーサーキットに、ルイージとデイジーが手を繋いで踊る大きな銅像が建てられている(ベビィバージョンもある)。
一方でマリパシリーズでは、マリオ&ピーチが「ベストカップルズ」、マリオ&デイジーが「ナイスカップルズ」なのに対し、ルイージ&デイジーのコンビ名は「じみーズ」・「ぐうぜんカップルズ」・「しみじみカップルズ」といったイマイチなものとなっている。
ピーチ
『マリオカートダブルダッシュ!!』以降の作品では、姫同士としてコンビを組むことが多い。関係性も『マリオパーティ6』以降は大親友とされている(それまでは関係性は特に明らかになっていなかったが、同作の攻略本で明記された)。
任天堂公式のLINEスタンプ「スーパーマリオほのぼのライフ♪」では、ピーチと共に自撮りをしている様子が見られる。
クッパ
デイジーがマリオブラザーズやピーチと良好な関係のため、騒動を起こした際には当然といわんばかりに対立している。
『マリオパーティ3』では、不意打ちで現れた彼をビンタ1発で空の彼方へ吹っ飛ばした(化け物かよ)。
もしこのままスマブラへ参戦していたら、Xで大暴れしたあの竜巻使いやこの人やこの人みたくバランスブレイカーとして評価されていたかもしれない。
ワルイージ
『マリオテニス64』で初登場し、そのままデイジーと共にレギュラー化したキャラ。そのためか、『いただきストリート』シリーズでは互いにライバル視しているような描写が見られた。
パーティ・スポーツ系の出演の多さや、植物を操る技を有するという点が共通している。
なお、ワルイージが初期キャラでデイジーがそうでない作品としては、『マリオカートWii』と『マリオストライカーズ バトルリーグ』が挙げられる。前者では隠しキャラクター、後者では無料アップデートで追加された。
外部出演
ベヨネッタシリーズ
「キノコ王国のロイヤルドレス」の色違いとして「サラサランドのロイヤルドレス」という名前のコスチュームが登場。そのためデザインがドエライ代物にアレンジされてしまっている。演出の変化も全く同じ。ちなみに腰にはルイージの人形が付いている。
大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ
『大乱闘スマッシュブラザーズDX』~『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』まではピーチの2Pカラーがデイジーを意識した配色になっており、特に『DX』では衣装まで再現されるというこだわりぶりであった。
また、上記の全作品でフィギュアとして(『大乱闘スマッシュブラザーズX』では『マリオストライカーズ』のもの)登場している。ちなみに、『DX』フィギュア後頭部には、消し忘れたと思われる片目が存在する。
そんな中、最新作『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』で、ピーチの「ダッシュファイター」としてまさかの参戦。
ダッシュファイターの中でも、元ファイターとの性能差が皆無に等しい数少ないファイター。その代わりなのか、演出面での違いは比較的多め。
詳細はデイジー(ファイター)を参照。
他媒体
映像作品
スーパーマリオ 魔界帝国の女神
1993年に放映されたハリウッド映画。名称は「プリンセス・デイジー」。
当初は大学化石発掘調査チームリーダーとして登場したが、真の素性は地底都市ダイノハッタンの王女である。また人間ではなく、恐竜が進化を重ねた末に人の姿となった種族となっている。
20年前、クーデターを起こしたクッパによってダイノハッタンを乗っ取られてしまう。地上まで逃げて来た王妃は、教会前に大きな卵と小さなクリスタルを置いて去って行った。
王妃は地上と地底通路がある地下へ戻るが、待ち伏せしていたクッパへ捕まる。直後に発生した地震に伴って落盤が始まり王妃は死亡。2世界を繋ぐ通路は埋まってしまい、クッパは地上に出て来れなくなった。
やがて卵が孵えるのであるが、どういう訳か生まれてきたのは赤ちゃんの女子であった。その赤ちゃんは「デイジー」と名付けられ、シスター達によって育てられることとなった。
デイジーはこれらの真実を知らずに一般人として過ごし、両親の形見と思われるクリスタルをネックレスとして身に着けていた。だが再度地上に姿を現したクッパ一味による誘拐事件が起こり、クリスタルを狙われたデイジーは拉致されてしまう。しかもこの直前にマリオの恋人であるダニエラまで拉致されてしまった(狙われていたのはデイジー1人であったのであるが、クッパの配下達は手当たり次第に若い女性を拉致していた)。
それを見咎めたマリオ&ルイージが地底世界へ乗込むところから冒険が始まることとなる。
マリオはルイージの義父という設定となっており、デイジーと結ばれるのはルイージの方となる。ルイージとキスをするなど両思いとなるのであるが……。
漫画作品
スーパーマリオ(本山一城)
「私はデイジー!米国で上映された映画のヒロイン!!ピーチは出ないけどあたしは出たのよ!」
長らく出番がなかったデイジーだが、本山一城の漫画ではスーパーマリオランド編1巻から登場し、レギュラーキャラとして活躍した。幼馴染であるピーチ姫を誕生日パーティーに招いた際、同行していたマリオに一目惚れする(ただし6つの金貨編2巻から設定が変わり、マリオとは幼馴染であり当時から惚れていたということとなった)。
女性語も交えながら「~ですわ」というお嬢様口調で話す。
デイジーは一貫してマリオに惚れており、ピーチとは恋敵ということで仲は良くない。基本的にはピーチを蹴落とそうとしている。その度に失敗しては手痛い目に合う不幸キャラとしての側面を有する。
当初はマリオを呼び捨てにしていたが、ワリオランド編3巻からは「マリオ様」で固定された。
ルイージやタタンガにも惚れられているが、デイジーの恋愛感情は、ほぼ一貫してマリオに向けられている。
『スーパーマリオランド』編では、マリオに一目惚れしたことでピーチと不仲になり、偶然を装った嫌がらせをし合った。そこへ宇宙怪人タタンガが現れ洗脳音波によって国王や国民が操られてしまう。
ピーチとデイジーはケンカ中であり、その間にいたマリオも音波が聞こえなかったことで影響を受けずに済んでいた。タタンガへ詰め寄ったデイジーであるが、一目惚れされたことで拉致されてしまう。
タタンガの本拠地にて洗脳処置を施され無理やり花嫁にされそうになるが、多くの犠牲を乗り越えて来たマリオによって救出される。タタンガは倒され、デイジーは感謝の頬キスをするのだが、それを見ていたピーチ姫からやきもちのロケットランチャーを撃ち込まれ二人揃ってボロボロになってしまった。
『マリオオープンゴルフ』編番外編では、ルイージとデイジーがデートしているところを、マリオとピーチに見付かって茶化されるシーンがある。ただし、この頃はルイージの1人相撲でありデイジーの気持ちは不明(ルイージは必至でデイジーの前で良いところを見せようとしていた)。
『マリオカート』編では当初は出番がないことを嘆いていたが、3巻から「お宅ちゃん」というオリキャラとコンビを組む形で登場。激しい妨害合戦の中、ノーマークであったことからトップに躍り出て勝ち誇っていたが、お宅ちゃんがアイドルのポスターに余所見をしたので事故ってしまった。
以後はエンディングまで登場しない。
『6つの金貨』編では序盤よりピーチ姫に「1回こっきりの使い捨てキャラの癖に生意気よ!」と割と洒落とならないことをいわれている。それに対するデイジーの反応は「あたしだって第1回ボンボン女性キャラでは人気4位でしたわ(ちなみにピーチは2位)」。
1巻ではちょっとしたサービスシーンを務めており、胸はピーチ姫より大きく、スカートの中はドロワーズであることが判明する(ただし、デベソ)。
いつの間にかタタンガをペットにして可愛がっていた。しかしタタンガは悪の道から外れてデイジーの元へいていいのか迷っており、ワリオに新型パゴスを見せられて勧誘されたことでデイジーから離反してしまう(実はパゴスには洗脳装置が組み込まれ、タタンガの人格が変わってしまった。ただし、パゴスに乗ることを選んだのはタタンガの意志である)。
その後、デイジーは自らの人気を上げるためにワリオへ手紙を送って拉致してもらい、無理にでもヒロインとしてマリオへ助けて貰おうとする。だが人質感があったのは最初だけで、随所で存在感をアピールしたり、ロープを自力で引き千切って自由になると台所を借りてクレープを作るなどやりたい放題。
ワリオも引き気味であったがクレープの美味さから気に入られ「マリオには返さない。毎日わしのためにクレープを作れ」といわれる。そこでデイジーは砂糖をたっぷり入れたクレープをご馳走し続けた。
2巻ではワリオから発する悪のオーラの影響を受け、少しずつであるが悪の心へ人格を乗っ取られて行った。ピーチ姫がワリオの手下へ捕まった際は「ブタと結婚させちゃえば良いのに」と呟いてワリオをドン引きさせた。そしてワリオが用意したルイージ・ピーチ・マリオの絵を踏んだことで完全に悪へ染まり「ワルデイジー」となってしまった。ワリオに似た男口調となった他、ドレスも黒へ染まっている。
スペースゾーンでタタンガと協力してマリオ達を迎撃するもマリオから「(ピーチ姫の次に)大好きである」と告白され、愛の力で悪の心を打ち破る。タタンガもマリオとヒポポンのコンビネーションで倒された。
直後、改心したタタンガから「宇宙を旅してデイジーを守れるくらい立派なナイトになったら迎えに来る」という手紙が送られた。
3巻ではワリオ城に突入したマリオ&ルイージを追跡、仲間達と共に決戦の場に登場。皆でマリオへ向けて6つの金貨が持つ希望の光の力を与えパワーアップさせた。
最期はマリオとワリオのファイアー対決となる。ワリオはデイジーのクレープを食べ過ぎたことで虫歯となっており、力が入らなかったためマリオに押し切られて敗北する(実はデイジーも虫歯とするつもりでクレープを作っていた)。
『ワリオランド編』1巻では人魚へ扮してワリオにパワーアップのツボを与える等お助けキャラの役割を担った。しかし、美しいものを冷凍保存していたヒンヤリに掴まってしまい、マリオ達の活躍で救助されることに(ただしデイジーが掴まっていたことに気づかれず顔を合わせないまま別れてしまった)。なお、同巻のラストシーンでは人魚の変装が解けて尻が丸出しになっていた。またカバー裏のカラーイラストでは人魚から脱衣中(花柄水着)の姿が描かれている。マリオランド2編といい、サービス担当となりつつあるようである。
ちなみにワリオに協力した理由は、魅力的な男に見せてピーチの心をマリオからワリオに向けさせるため。一時成功していたがマリオの活躍で結局ピーチの好意はワリオから離れてしまい悔しがっていた(同じくマリオに好意を持つウェンディにすら「そこまでやるか!?」と引かれていた)。
天罰が下ったのか2巻ではロクに出番がないまま終了となり、マリオたちがキッチン島を去ったため置き去りにされ遭難するという事態に。だが後述の「デビデビ大王編」で合流する。
『ワリオランド編』3巻「デビデビ大王編」では、デビデビ大王が世界中にカビハエール(カビ菌)を撒き散らしたことで人々が老化してしまう(デビデビ大王は弱いので皆を弱体化させてから世界征服をしようとしていた)。
デビデビ大王によって仲間達が洗脳される中、マリオと共に逃げたデイジーは「もう戦い何て止めてここで2人で暮らしましょう」と告白する。マリオもハート目になって良い雰囲気となったのであるが、デイジーに惚れていたデビデビ大王によって横槍を入れられ拉致される。
デイジーも洗脳されてしまい、助けに来たマリオを飛行船から突き落とそうとする。だがマリオから「デイジーは俺のものだ! お前のいいなりになるもんか!!」といわれたことで正気を取戻す。
デビデビ大王はルイージによって封印され、さらにマリオによってカビハエール装置を破壊されたことで悪の野望は潰えた。しかし、撒き散らされたカビハエールは今も残り、ピーチ姫やキノピオ達を蝕んでいた。
誰もが落胆する中、デイジーは世界を救う方法があると口にする。
実はデイジーの正体はピーチ姫の分身であった(誕生経緯は不明。そもそも唐突に出た設定である)。デイジーは夢の中でピーチ姫の心と接触してその事実を告げられ、願いを叶えれば自らの消滅と引換えに世界を救えると教えられていた(ピーチ姫は既にカビハエールに蝕まれ、自分では動けなくなっていた)。
「楽しい思い出をいっぱいありがとう。さよなら、マリオ」
デイジーはマリオの鼻へキスをする。望みを叶えたデイジーは光となって砕け散り、胞子となって世界中に降り注いだ。デイジーの胞子はカビハエールを根絶させ、ピーチ姫とキノピオ達を救い出す。
ここで1つの奇跡が起こる。デイジーの胞子が芽を出し花を咲かせ、新たなデイジー達を生み出した。
デイジーの墓前で涙を流すマリオであるが、その後ろから沢山のデイジー達が駆け寄って来ていることに気付かなかった(そもそも怖い)。
『ヨッシーストーリー編』2巻では、ルイージはデイジーを「デイジーの墓」の前へ連れて行き「君はあくまでコピーである。オイラは原本のデイジーが好きであった」と語る。つまりルイージにとって悲恋となってしまったこととなる(もっともこの後、墓の下よりゾンビデイジーが現れ、恐怖のあまり漏らしてしまうのであるが……)。
ちなみに本山がここまでデイジーを重宝していたのは、彼がデイジーというキャラを気に入っていたからである。そのデイジーが「1回こっきりの使い捨てキャラ」から今やレギュラーに昇格したのだから、作者としても本望であろう……。
一連の流れを見ても分かる様に、本山デイジーは自己主張の激しい目立ちたがり屋である。
これは活発で声が大きく、強気な言動を取る本家デイジーにも通じるところがある。
特にデビデビ大王編はこのゲーム作品に多数のオマージュが見られる。
スーパーマリオくん(沢田ユキオ)
2巻の4コマ漫画でマリオに助けられる場面が唯一の直接的な登場。互いに「マリオー」「デイジー」と語尾にハートマークを付けていたが、マリオは怒ったピーチ姫から「この浮気者!!」とマリオにスーパーキノコを投げ付けられてしまった。
実は、デイジー姫が登場した4コマ漫画は3コマであった。しかも3コマ目はずっこけていたので足だけ。
この他、3巻ではマリオ達にマリンポップ号を届けた差出人として顔写真が登場。「愛するマリオへ」と書いているので好意を持っているようである。
26巻では、4コマ短編「ルイージ初主役」でルイージの空想内で登場。一見するとデイジーとは分かりにくいが、服やイヤリングで判別可能。ルイージは、彼が囚われたデイジーを救い出すという構想を想定していたが、実際はお化けに囚われたマリオを救うというシナリオだと聞いて落胆していた。
57巻でも巻末漫画に1コマだけ登場。作者が女の子を書くのが苦手だという理由でデイジーをほとんど描かなかったと語られている。
声優
- ジェシカ・チザム(『マリオテニス64』)
- ジェン・テイラー(『マリオパーティ3』 - 『5』)
- ディアナ・マスタード(『マリオゴルフ ファミリーツアー』、『マリオカート ダブルダッシュ!!』〜『マリオストライカーズ バトルリーグ』)
- ジゼル・フェルナンデス(『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』)
この他、『魔界帝国の女神』の吹き替え版では日高のり子(ソフト版)、岡本麻弥(日本テレビ版)が務めている。
関連イラスト
衣装まとめ
関連タグ
スーパーマリオランド 茶髪 オレンジヒロイン 残念な美人 消失系ヒロイン(本山一城版)