アキャリナワーム
あきゃりなわーむ
地球に棲息するダニに似た能力を持つワームの一種。ダニの怪人だが身長は222cm、体重は147kgというヘビー級の体格(ワームとしては普通)。
ダニだけに口吻に付いている牙で人間の体液を啜り、エネルギーを補給する。右腕の巨大な鉤爪で獲物を切り裂き、体に付いている棘をミサイルの様に飛ばすこともできる。
第27話にて、女性を襲おうとしていたところをガタックに妨害され、複数のサナギ体と共に戦う。
しかしカブトの乱入に形勢不利を判断し、クロックアップを使って逃走を試みたが、同じくクロックアップを使ったカブトとガタックによって失敗。
サナギ体を全てカブトに倒され、自身もカブトとガタックのライダーキックで挟み撃ちにされ消滅した。
なお、アキャリナはダニの英名を差す。
「安心しろ。これから俺がずっとお前として生きてやる」
第28話「何故!?絶命」に登場したアキャリナワームの同族。
第27話から登場しているが脱皮したのは第28話冒頭。黄色い体色をしているのが特徴。
劇中での動向
第27話
新進気鋭のメイクアップアーティスト・相良和彦(演:松本博之)と風間大介が、互いの顔にメイクを施す(文字通りの意味で)直接対決を行った後、大介に擬態し相良を羽交い締めにして絞殺。その現場を一般人に目撃されたのを確認した後、本物の風間に濡れ衣を着せることに成功する(ちなみに本物の大介は犯行の間公衆トイレでメイクを落としていた。そのため第27話劇中では、「メイクをしている大介が擬態」「メイクをしていない大介が本物」と視聴者視点で見分けがつくようになっている)。
なお、全くの余談ではあるが、劇中の新聞によれば犯行は午後3時頃、港区芝中二丁目の歩道で行われたとのこと。
本物を装ってサルに訪れたところを天道総司は本物の風間と誤認し、「お前はどうしようもない奴だが人を殺すような奴じゃない」「(元の生活に戻っていた)ゴンが大介に会いたがっていた」という理由で、(「仮にも指名手配中の身で妹に会わせる訳にはいかない」という意向から)樹花が学校から帰宅するまでという条件付きで天道邸に匿うことにする。
しかし同族のアキャリナが出たことで天道は外出。そこに、部活が休みであることを忘れていた樹花が(おそらく天道の想定より早く)帰宅。樹花が雑誌で大介の存在を知っていたこともあって、天道の友人を騙り彼女にメイクを施す。
そして樹花が目を閉じている中でワームの影を蠢かせ…
第28話
何も知らぬ樹花が目を閉じている間に脱皮、そのまま成虫態として樹花を襲おうとしたところを帰宅した天道に見つかり、樹花を突き飛ばして逃亡。
事情も知らぬまま逃亡していた本物の大介は、精神的な拠り所欲しさにゴンに電話。ゴンか自分のことを思い出したことを知ったのも束の間、警察に見つかり逃走。そして高所にて、高をくくったかのような表情をしてゴンとの電話を切り…
…暫くして、大介の死体がZECTによって発見される。肩に致命傷と見られる切り傷を負っており、ZECT本部から死亡が確認されていた。
岬祐月、加賀美新がそれぞれ天道と神代剣を霊安室に呼び出し、「ワームが大介に擬態して本物を殺した」「今生きている大介はワーム」と、各々大介を探し出して始末するために動き出す。
…しかし4人が去った後、霊安室の扉は開き閉じていた筈の目を見開いた大介が、肩の傷を瞬く間に修復して起き上がる。
死体の大介はワームの擬態であり、ライダー資格者や岬が結託して大介を消そうとするのも間宮麗奈の策略のうちであった。
そして騙された3人のライダー達は作戦を知る影山瞬も交えて大介を発見し変身態勢に入る。本物の大介はドレイクに変身し自分が本物と訴えるも、「ワームは全てをコピーする。変身できたとしてもおかしくはない!」と作戦を知る影山/ザビーにねじ伏せられ(影山はおろか本人すら知らなかったことだがワームが変身資格をコピーできる実例は存在している)4対1の壮絶なライダーリンチに遭う。
ドレイクはザビーによって追い詰められた後、ガタックバルカンの砲撃によって川に落下。影山は「死体を確認してドレイクグリップを回収する」と証拠隠滅のために動いた(なおドレイクグリップは、水落ちし変身解除されてた大介によって水中に沈んでいた)。
作戦の真意は、大介を抹殺し擬態にドレイクの資格者・風間大介に成り代わらせることであった。
(但し麗奈から「ドレイクを倒す相手は自分が決める」という条件付きで、腹に一物抱えていることを匂わせるものであったが)
しかし、生きていた本物の大介がゴンによって保護され、ゴンを追いかけた天道が(天道がじいやの看病用に作ったスッポンの雑炊を、遠慮するじいやを見たことにより「アルバイト代」としてゴンが持っていったため)、元から事を怪しんでいたこともあって事情を理解。
今回の件はZECTが絡んでいるのは間違いない、目的はおそらくマスクドライダーシステムの回収と踏んだ天道は、大介に偽物を演じるように命する。
そしてとある川辺にて、大介が影山(あるいは彼の部下)によって回収されたドレイクグリップの受け取り現場に現れたところにもう一人の大介が出現。擬態を解除して偽物=ワームであることを証明する。
大介は影山からドレイクグリップを弾き飛ばすも、アンバーは落ちてきたドレイクグリップを掴み取り大介に再擬態しドレイクに変身。
影から動向を見ていた天道と加賀美が姿を現しカブトとガタックに変身、多数のサナギ体と共に迎え撃つも変身解除される。
ゴンがドレイクグリップを拾い、取り返そうとする本物の大介と揉み合いになった末、それぞれゴンに向かって自分が本物だと主張するが、ゴンはすぐに本物の大介を看破。グリップが大介の手に戻ったことで正体を現し戦闘に突入。
「お前は俺にはなれない…。俺として生きられるのは、俺だけだ!」と大介/ドレイクの怒りの猛攻に遭い、ライダーシューティングとクロックアップ状態の連続攻撃に怯み、地面に叩きつけられた末爆死した。
スーツはプレクスワームの改造。アンバーの体色はデジタル合成による物でスーツは同一。
相良和彦を演じた松本氏は後に平成二期第2作にて幹部怪人を演じている。
『仮面ライダーG』ではシェードの怪人の一体として通常のアキャリナワームが登場。
本作ではただの改造人間という扱いで、織田大道/フィロキセラワームに率いられる傭兵が変身する。失った記憶を取り戻しシェードを離反した吾郎に襲いかかったが、Gに変身されると手も足も出ず、ソムリエナイフ形の大剣(名称不明)でぶった切られ仲間たちとともに爆発四散した。