解説
e-manga(講談社)で2004年6月号から2007年にWEB連載された漫画。
正式タイトルは『永井豪まんが外伝 ダイナミックヒーローズ』。
永井豪の代表作であるマジンガーシリーズを始め、デビルマン、キューティーハニー、そして、石川賢との合作であるゲッターロボシリーズと言う夢のクロスオーバー作品。
作画は過去に「ザ☆ウルトラマン」、「機動戦士ガンダム」などの動画制作に参加していたアニメーター・アニメーション監督である越智一裕とダイナミックプロ。
ストーリーは、それぞれの作品の後日談なのだが東映まんがまつりで公開された「決戦!大海獣」を始めとする映画も組み込まれているため、アニメ版におけるムサシの戦死の仕方が矛盾している(この辺は仕方のないことだが)。
ストーリー
グレンダイザーとベガ星連合軍との戦いの終結から一年。平和な日常が続く中、甲児は夢の中でマリアの夢を見るようになる。
その頃、各地では犯罪組織『パンサークロー』の活動が再び活発化し、如月ハニーことキューティーハニーその動向を追っていた。途中、ハニーは不動明と出会い、復活したデーモン族がパンサークローと手を組んでいたことを知るが様子を窺っていた妖獣エバインに捕らわれてしまう。
翌日。
宇宙科学研究所では、マリアの乗ったスペイザーが攻撃を受けながら地球に降りてくるのを確認。甲児は彼女を助けるためにダブルスペイザーに乗って駆け付けるがUFOから空魔獣グランゲンが出撃。苦戦を強いられるが駆けつけたグレートマジンガーの協力で事なきを得る。
救助されたマリアの話で敵の正体は、ダムドム星人と呼ばれるかつてベガ星連合と対立していた勢力で過去にギルギルガンなどを送り込んだ存在だった。
その頃、科学要塞研究所はヤヌス侯爵によって占拠されてしまっていた。
登場人物
主要メンバー
マジンガーシリーズ
かつてのマジンガーZのパイロットであり、現在は宇門邸に居候している。本作ではグレンダイザー本編同様にダブルスペイザーに乗るがマジンガーZに乗らない理由が「もう十分戦ったのだから、安らかに休んでほしい」という祖父の遺産であり、自分の愛機ゆえの気遣いがあったことが判明する。
本作の主人公たちの中で一番出番が多い。
終盤では、再会した不動明たちの説得により、再びマジンガーZに乗り込む。
グレートマジンガーのパイロット。地球に落ちてきたスペイザーを追撃する敵がかつて自分とゲッターチームが戦った相手であることに気づいて出撃し、甲児たちを助ける。本作では、自分のパイロット復帰を支えてくれたジュンへの気遣いがあり、敵に操られた彼女に攻撃できないなど冷徹に徹することができない一面が多い。
グレンダイザーのパイロットで妹のマリアと共にフリード星の復興のために地球を去っていたが彼女のことを気遣って再び地球に行こうとしたところでダムドム星人と交戦して捉えられてしまう。
終盤では洗脳された状態で目の前に現れ、マジンガーZと対決することになる。
デュークの妹で本編同様に甲児に好意を寄せている。序盤、スペイザーで地球に落下して以降、パンサークローの妖術で復活したデーモン族に襲われるなど散々な目に合うが終盤は、ドリルスペイザーの乗って戦線に参加する。
本作では映像で敵わなかった弓さやかと対面するシーンがあり、ヒロインの座を奪いつつあった(尤もマジンガーZ/INFINITYの公開によって成就することはなかったが)。
ビューナスAのパイロット。初登場はシャワーシーンと全体的にお色気要素が強い。ヤヌス侯爵に操られるわ、復活したDr.ヘルの機械獣軍団にやられて人質にされて脱がされるわで扱いは散々。
「マジンガーZ」におけるメインヒロイン(笑)。
ダイアナンA乗り込むが活躍が微妙。
本作では甲児とマリアの関係がピックアップされていることもあって立場が危うい(INFNITYが公開されていなかったらヒロインの座を本当に奪われていたのかもしれない)。
出番こそ少ないがさやかと比べたら扱いはマシ。
グレンダイザーのヒロインでマリンスペイザーのパイロット。
出番こそ控えめだが大介ことデューク・フリードへの思いは相変わらずで終盤の別れのシーンでは再会を誓って仲間と共に彼を見送った。
ひかるの父親。終盤デュークが再びフリード星に帰る際に娘のことを気遣って「一緒に連れてってもいいぞ?」と言っている。
ひかるの弟。甲児に何故マジンガーZに乗らないか問われた際に「もう戦力にならないの?」とトンデモ発言をした(甲児がその真相を語った際には謝罪したが)。
電話の会話のみ登場。
ゲッターロボシリーズ
ゲッターチームのリーダー。
ストーリーが甲児たち永井キャラ寄りのため、影が薄い。
クールな一匹狼。初戦でいきなり負傷する。
相変わらずの食欲を披露してくれる。
出番が少なめだが終盤はレディーコマンドでエネルギー切れのゲッターGのために補給をしに駆け付ける。
光子力研究所と宇宙科学研究所と協力してゲッター計画を再開しようとしたがダムドム星人のおかげで見送る羽目になる。
デビルマン
デーモン族を狩るデーモンハンター。本作では負傷こそは多いものの活躍シーンが多い。
甲児と再会した際にはDr.ヘルが復活したことを察していたこともあって再びマジンガーZに乗るべきだと説得している。
『マジンガーZ対デビルマン』の時は、本編後の牧村家との関係は不明だったが終盤で美樹と共に見送っているシーンがあるため、今も居候していると思われる。
終盤に登場。EDのように灯台からグレンダイサーを見送るマジンガーZたちのことを目撃しているが流れ星と勘違いしていた(明からは「俺の仲間だよ」と言われている)。
本編で死亡したがパンサークローの首領・パンサーゾラの妖術で復活。改造シレーヌに不意打ちを食らわせピンチに陥ったデビルマンを助けた後、明、甲児と組んでハニーの救出作戦を実行する。妖術が解けた際は、他のデーモン諸共消滅してしまったがその扱いは本編とあまり変わらなかった。
キューティーハニー
序盤から登場するもののパンサークローの傘下として復活したデーモン族に捕らえられてしまう。
本編補半分近くが脱がされる。
敵陣営
マジンガーZ
「マジンガーZ」に登場する悪の科学者でダムドム星人の手によって復活。地球制服をするべく、パンサークローと手を組む。ダムドム星人の精神と融合しているのか中盤でシスタージルに暗殺された際には、負傷した左目部分に彼らの顔が出てきている。
終盤では操ったグレンダイザーを率いる他に自らも地獄大元帥に搭乗して光子力研究所へ出陣。マジンガーZとの死闘の末に敗北する。
デビルマン
パンサーゾラの妖術で復活したが組織の都合なのかシレーヌなどの女性型の妖獣しかいない。また、同じ女性である妖元帥レイコックは力が強すぎる都合上できなかったとのこと(これのおかげでララの裏切りはバレなかった)。
最初に姿を現した妖獣で顔は「マジンガーZ対デビルマン」と同じ。序盤の戦闘で頭部の翼を失うなどの重傷を負うがDr.ヘルの手で半サイボーグ形態である「改造シレーヌ」へとなり、漫画版のように腕を高速回転させて攻撃するなどデビルマンを苦しめたがララの手助けもあって敗北する。
追記
予定……