概要
大雄山鉄道として1925年に開業。1941年に、当時駿豆線を運営していた駿豆鉄道と合併し、伊豆箱根鉄道の路線となった。
小田原と大雄山を結ぶ全長9.6kmの路線で、全線が神奈川県に所在。
他の鉄道への接続駅は小田原のみ。
女性の車内放送のテープを流しているがワンマン運転はしておらず、車掌が常駐している。
運行形態
平日、土休日ともに終日12分間隔で運行され、全ての列車が小田原-大雄山間の各駅停車での運行である。
全線単線で、和田河原(わだがはら)、相模沼田、五百羅漢にある交換設備をフル活用しているため、これ以上の増発は不可能である。そのため、大雄山駅にある車庫ではできない車両の整備をするため駿豆線にある工場へ送り込む際に、定期列車のダイヤを利用して回送しなければならず、その時間の電車が運休になることがある。
車両
5000系
1984年3月18日より運行開始。3両編成7本が在籍。
外観は駿豆線の3000系に似ているが、大雄山線の線路設備にあわせて全長18m・ストレート車体とやや小型になっている。
2020年11月現在の形態差は以下の通り。
編成 | 車体 | 前面行先表示器 | 側面行先表示器 | 車内設備 | スカート | 塗装 |
---|---|---|---|---|---|---|
5501F | 普通鋼製 | バイナリーヘッドマーク | なし | ロングシート | なし | 赤電塗装 |
5502F | ステンレス製 | バイナリーヘッドマーク | なし | ロングシート | なし | 通常塗装 |
5503F | ステンレス製 | バイナリーヘッドマーク | なし | ロングシート | なし | ミント・スペクタル・トレイン |
5504F | ステンレス製 | バイナリーヘッドマーク | なし | ロングシート | なし | イエロー・シャイニング・トレイン |
5505F | ステンレス製 | バイナリーヘッドマーク | あり | 中間車転換クロスシート | なし | 通常塗装 |
5506F | ステンレス製 | LED表示 | あり | 転換クロスシート | あり | 通常塗装 |
5507F | ステンレス製 | LED表示 | あり | 転換クロスシート | あり | 通常塗装 |
全般検査は前述の通り駿豆線大場工場で行われるため、小田原駅→三島駅間を甲種輸送で運ばれる。(自社線内はコデ165及びED32orED33による牽引)
コデ165
機関車代用の事業用車で、元鉄道省モハ30166→相模鉄道2000系。甲種輸送で5000系を牽引する。
余談
- 途中駅に富士フイルム前(「富士フィルム」ではない)という珍名(?)な駅があるが、これは富士フイルムの神奈川工場足柄サイトの最寄り駅に由来する。
- この路線は駅間が短い事でも知られ、基本的に数百mしか離れていない。ちなみに小田原-緑町間は400m、岩原-塚原間は300mしかない。
- 終点の大雄山駅は、大雄山最乗寺(山の中腹にある)から離れており、伊豆箱根バスに乗り換える。
- 大雄山駅の前にある、小田急の新松田駅へ行く箱根登山バスのバス停の名前は「大雄山駅前」ではなく、所在地の本来の地名である「関本」。
駅一覧
列車交換:○=可能、無記=不可
駅番号 | 駅名 | 列車交換 | 乗り換え |
---|---|---|---|
ID01 | 小田原 | ○ | 東海道本線/湘南新宿ライン(JR東日本)・東海道新幹線(JR東海)・小田急電鉄小田原線・箱根登山鉄道箱根登山鉄道線 |
ID02 | 緑町 | ||
ID03 | 井細田 | ||
ID04 | 五百羅漢 | ○ | 小田急電鉄小田原線(足柄駅:徒歩10分) |
ID05 | 穴部 | ||
ID06 | 飯田岡 | ||
ID07 | 相模沼田 | ○ | |
ID08 | 岩原 | ||
ID09 | 塚原 | ||
ID10 | 和田河原 | ○ | |
ID11 | 富士フイルム前 | ||
ID12 | 大雄山 | ○ | バス(大雄山最乗寺、小田急新松田駅など) |
関連タグ
- 駿豆線
- 大雄山線