奥村公延
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おくむらこうえん
奥村公延は、日本の俳優。(1930~2009)
秋田県出身。専修大学卒業後は「普通の勤め人」として暮らしていたが1955年に銀座の行きつけの飲み屋で女性従業員に新劇劇団「近代劇場」のプロデューサーを紹介され、『ダイヤル110番』でデビュー。
後年「それまでは役者になろうとも思っていなかったが、やってみると面白かったからそのまま芸能界に入った」と語っている。
近代劇場にも入ったが自身が演じたかったものが演じられなかったことから2~3か月で退団。その後は劇団を転々としながら役者を続け、『ゴジラの逆襲』で逃げ惑う群衆の一人として映画に初出演した。
すでに話題作となっていたゴジラへの出演に喜び親戚に電話したものの、実際に完成した作品を見たところどこに自分が映っているか分からなかったという。
飯島敏宏監督のもとTBSのドラマに多数出演。ウルトラシリーズにもゲスト出演した。奥村は飯島を「鈴木清順監督のように役者のいいところを引き出してくれる。現場の雰囲気も良く印象に残った」と高く評価している。
『仮面ライダー』で初めてゲスト出演した第10話は藤岡弘がバイク事故に遭った回であり、ロケバスで待機中に事故の一報を聞いた奥村は現場に駆けつけて救急車を呼んだという。
伊丹十三の初監督作品『お葬式』で演じた死体の役が高く評価され、「日本一の死体役」とも評された。
時代劇・現代劇問わずアクの強くない脇役を数多く演じてきた。現代劇では特にマンションの管理人役が多かった。
ウルトラシリーズや仮面ライダーシリーズのみならず、スーパー戦隊・不思議コメディ・メタルヒーローと、様々なジャンルの特撮作品にレギュラー・ゲスト問わず出演している。
テレビドラマ
- ダイヤル110番(1955年) ※デビュー作
- 快獣ブースカ(1966-1967年):泥棒(第5話)、警官(第30話)
- ウルトラシリーズ
- ウルトラQ(1966年):小山運転士(第10話)、カメラマン(第28話)
- ウルトラマン(1966年):森(第12話)
- ウルトラセブン(1967年):百窓の男(第12話)
- ウルトラQ_darkfantasy(2004年):じっちゃん(第17話)
- マグマ大使(1966年):アロン人間態(第13話)
- コメットさん(1968年):金公(第31話)
- 戦え!マイティジャック(1968年):AZ団副官(第2話)、患者(第20話)
- 仮面ライダーシリーズ
- 仮面ライダー(1971年):古賀警部(第10話)
- 仮面ライダーV3(1973年):ドライバー(第13話)
- 仮面ライダーBLACKRX(1989年):白老/ビャッ鬼の声(第20話)
- シルバー仮面(1971年):村の警官(第2話)
- 5年3組魔法組(1976-1977年):小原アサコ(ショースケ)の父・庄太郎
- 宇宙鉄人キョーダイン(1977年):三太の父(第40話)
- 大河ドラマ
- 東映不思議コメディーシリーズ
- バッテンロボ丸(1983年):比間田歌右衛門(第14話)
- ペットントン(1983-1984年):野原動物病院長
- どきんちょ!ネムリン(1985年):タイムスリップおじさん
- 勝手に!カミタマン(1985年):国野為三(第35話)
- おもいっきり探偵団覇悪怒組(1987年):洋漢和尚
- じゃあまん探偵団魔隣組(1988年):神主(第8話)
- 美少女仮面ポワトリン(1990年):神様の使い(第51話)
- うたう!大龍宮城(1992年):サンマ(第18話)
- 宇宙刑事シャリバン(1984年):ケンキャクビースト人間態(第47話)
- 爆竜戦隊アバレンジャー(2003-2004年):杉下竜之介
- 名奉行!大岡越前(2005-2006年):与平
映画
- ゴジラの逆襲(1955年):逃げる群衆
- セーラー服と機関銃(1981年):火葬場の係員
- あゝ野麦峠 新緑編(1982年):生田達治
- お葬式(1984年):雨宮真吉
- いとしのエリー(1987年):肥田一
- 大誘拐 RAINBOW KIDS(1991年):安西運転手
- 青春デンデケデケデケ(1992年):宣伝カーの運転手
- アイ・アム i am.(2010年)
- 掌の小説(2010年):新太郎 ※遺作
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