――溺れる夜が 始まる
概要
開発はTYPE-MOONとイメージエポック、発売はマーベラスエンターテイメント。ハードはPSP。ジャンルは「対戦型ダンジョンRPG」。シナリオは奈須きのこ。
2010年7月22日に発売された『Fate/EXTRA』の新章という名の続編。
なお、今作で新たに追加された要素が原因で年齢制限のレートが前作より高くなっている。(前作がCERO-Bに対し、本作はCERO-D。)サクラメイキュウの攻略と各階に君臨するボスとの戦闘から、前作より純粋なダンジョンRPGとなった。
当初の発売日は2013年2月21日。これも半年以上の発売延期があってのことだったのだが、色々あって2012年12月27日、二度目となる発売日の延期が発表された。
正式な発売日は、以前の延期から更に一ヶ月先の2013年3月28日。既に半年以上の発売延期を乗り越えた身としては、一ヶ月くらいの延期なんてどうということはない……どうということは……。
そうです、型月の発売延期ドゥなんてよくある事です。
本作は『歌月十夜』や『hollow ataraxia』などの型月のファンディスクとは主にキャラ人気の面で一線を画した影響を後の作品に与えている。サクラたちのオリジナルの項目で言及されているが、それまで(主に専用ルートの雰囲気が原因で)制作陣およびSNから入ったファンからあまり扱いがよろしくなかった彼女にとってターニングポイントとなった作品でもある。ついでに没設定の影響で彼女の派生キャラがSNのヒロインに匹敵するレベルで増える要因にもなった。
特にBBは5年以上後に設立された型月のゲーム特化チームともいえる会社「Studio BB」と深いかかわりがある(公式サイトのGIF演出に…)ほど、制作陣に大きな影響を与えたキャラ。
ストーリー
ムーンセルの電脳世界にて行われる「月の聖杯戦争」。128人のマスターとそのサーヴァント達は、最後の一組になるまで「負ければ死ぬ」ことを約束された一対一の戦いを繰り返す。
―――――そんな電脳世界における戦いは終わりを告げたはずだった。
とあるイレギュラーから発生したバグ。
世界を生み出している霊子コンピュータの致命的なエラー。世界そのものの在り方の変異。
そして舞台は「月の裏側」へ。
”サクラ” がカギを握る、書き換えられたもう一つの電脳世界の物語。
淫靡で妖艶な物語が、いま幕を開ける。
ゲーム内容
前作にあたる作品に比べると、全体としてギャグ要素が強くその分シリアスシーンとの落差が激しい。
続編ではあるが、時系列でいえば前作の5回戦と6回戦の間から分岐したパラレルストーリーであり、どちからといえばファンディスク的な位置づけ。前作に比べると選択肢による変化が乏しい。
良くも悪くもTYPE-MOONファンディスクの伝統を多く受け継ぐ作品。
盛大なキャラ崩壊と判明する新たな一面。エロさがパワーアップ。ヒロイン成分増加。
ただし真の見どころは男性キャラの活躍だったりする。
なおエンディングは、各パートナーサーヴァントとの"個別エンディング"と「CCCルート」と呼ばれる"真エンディング"、そして両方の到達条件を満たさなかった場合の"ノーマルエンディング"と、全6種類。
登場キャラクター
主人公
サーヴァント
セイバー(CV:丹下桜) | アーチャー(CV:諏訪部順一) |
---|---|
純白の花嫁衣裳に身を包む。愛称は嫁セイバー | 裸ジャケットというクール&ワイルドな衣装で登場 |
キャスター(CV:斎藤千和) | ギルガメッシュ(CV:関智一) |
ゴスロリ衣装へ変更。一夫多妻去勢拳が遂に実装 | 黄金の英雄王。どう見てもラスボスの風格である |
キーパーソン
月海原生徒会
遠坂凛(CV:植田佳奈) | ラニ=Ⅷ(CV:真田アサミ) | レオ(CV:朴璐美) |
---|---|---|
遠坂MIPS | ぱんつ 履かせ ない | エンジン全開。 |
ユリウス(CV:羽多野渉) | 臥藤門司(CV:伊藤健太郎) | 間桐シンジ(CV:神谷浩史) |
苦労人 | ウルトラスーパー求道僧 | まるごしシンジ君 |
ガウェイン(CV:水島大宙) | ||
円卓の借金取り |
本作からの新キャラクター
ジナコ=カリギリ(CV:悠木碧) | カルナ(CV:遊佐浩二) |
---|---|
マスターの一人。ネット中毒者なひきこもり | ジナコのサーヴァント。一言多いインドの英傑 |
殺生院キアラ(CV:田中理恵) | アンデルセン(CV:子安武人) |
マスターの一人。アダルティな尼さん | 見た目は子供だが中身は大人な童話作家 |
BB陣営
赤ランサー(CV:大久保瑠美) | |
---|---|
BBに協力する謎のサーヴァント | |
メルトリリス(CV:早見沙織) | パッションリップ(CV:小倉唯) |
下半身が痴女。 | 上半身が痴女。 |
アリスとありす(CV:野中藍) | 緑衣のアーチャー(CV:鳥海浩輔) |
BBによって蘇生させられる。 | 緑茶さん |
上級AI・NPC
柳洞一成(※チュートリアルのみ)
ゲスト
遠坂凛(CV:植田佳奈)&アーチャー(CV:諏訪部順一) |
---|
時空の乱れの中で、共に登場。冬木の彼ら。 |
言峰綺礼(CV:中田譲治)&ランサー(CV:神奈延年) |
どちらもEXTRAでの彼ら。こちらの世界の言峰は本体ではなく、再現したNPCのため、仲は以前よりは大分マシ。 |
トワイス・H・ピースマン(CV:東地宏樹)&キャスター(CV:斎藤千和) |
かつての時間軸の彼とキャスターが登場。 |
ゲームシステム
前作との変更点
マイルームでプレイヤーとサーヴァントの衣装を変更が可能。プレイヤーは今作と前作の学生服に体操服と水着の4種類。また靴や靴下を替えたり、眼鏡をかけることもできる。
サーヴァントは今作の新衣装、前作の衣装(ギルガメッシュ以外)、現代風の衣装、水着、神話礼装の5種類。入手方法は購買部で購入するかアリーナで入手するなど。この衣装変更はイベントシーンや戦闘でもきちんと反映される。
戦闘面の変更点は、コマンドのオート化が可能になり相手の開示された手に対し自動的に有利な手を選択することで戦闘が短縮化された。またエネミー戦では逃げることが可能になった。
前作のステータス上昇システムにあたる「魂の改竄」が廃止になったことで、各ステータスはレベルアップで自然にほぼ均等に上昇するようになった。これにより前作でできた筋力特化といったことはできない。
ちなみに地味にプレイヤーはジャンプできるようになった。特に意味はないのだが。
シークレットガーデン
本作での重要なキーワード「シークレット・ガーデン(略称:SG)」。
一言で言うなら心の秘密であり、今作のアリーナ「サクラ迷宮」の行く手を阻む少女たちが心の奥底
に抱えているものである。前作が相手サーヴァントの真名について調べていく流れだったことに対し、今作ではこの心の秘密を解き明かすことが本作を進める鍵となる。このSGは味方サーヴァントにもそれぞれありシナリオの進行や特定の条件を満たすと取得イベントが発生する。
SGを取得していくと奥に進めるようなり各フロアの最後に待ち受けるボスを倒すと、少女たちの心の壁をバッキバッキに論破するパニッシュタイムイベントが発生する。この時の各女性声優の演技や各キャラのCGはかなり過激なものになっている。
このイベントが本作のCERO判定を2段階も上げた原因の一つだろう。
メディアミックス展開
コミカライズ
- Fate/EXTRA CCC
角川コミックス・エースによるコミカライズ作品。作者は『EXTRA』のコミカライズを担当したろび~な氏。
「コンプティーク」で連載中。既刊は6巻。
ストーリーはゲーム本編とほぼ同じ。男主人公と赤セイバーが続投。
著者はたけのこ星人氏。「コンプエース」で連載中。ComicWalkerでも配信中。
詳細は該当記事参照。
外部作品でのコラボイベント
2017年3月26日(日)の「AnimeJapan 2017」にてオンラインゲーム『Fate/GrandOrder』にて、今作とのコラボイベント開催が発表された。
当初のタイトルは「BBちゃんの逆襲/電子の海で会いましょう!」だったが、後に「深海電脳楽土 SE.RA.PH」に変更された。
シナリオは奈須きのこ氏が担当。
BBが配布サーヴァントとなっている他、ガチャではメルトリリスとパッションリップに加えて『Fox Tail』のJKセイバー、さらにラスボス(ネタバレ注意)まで実装された。
2019年2月には復刻版が「深海電脳楽土 SE.RA.PH -Second Ballet-」のタイトルで開催され、そちらでは『Fox Tail』からキングプロテアが追加参戦となった。
その他、詳細な情報はイベントの個別記事を参照されたし。
外部リンク
関連タグ
カードキャプターさくら:通称『CCさくら』。略称にCの字が入っていたり、主演が同じ丹下桜という共通点がある。間違っても『CCCさくら』ではない。