概要
『武装錬金』に登場する錬金術アイテム。同時に本作の最重要アイテム。
掌大の六角形の金属プレートの形をしており、これを掴んで「武装錬金」と言うことで、持ち主の闘争本能に呼応した武器の形に変形する。
声に発する事自体は必ずしも必須ではなく、訓練を積めば無言で作動させる事で敵の不意をついたり、変形動作にかかるタイムラグを短縮する事も可能となる。
ローマ数字で1~100のシリアルナンバーが割り振られており、同じ番号の核鉄は世界に1つしか存在しないという。
核鉄には自己修復能力が有り、完全に砕かれない限りはどれだけ破損しても修復する。本能に呼応する性質上、所有者の生存本能に干渉することで傷を癒すこともできる(ただし、能力の多用は体を酷使しするも同然で寿命を縮める弊害もある)。
武装錬金
この「核鉄」が変形した武器自体も「武装錬金」と呼ばれる。
武装錬金の種類や性質は使用者固有の人格や経験、志向によって決定されるため、同一の使用者が「核鉄」を異なる種類の武器に変化させることは不可能であり、逆に言えば「武装錬金」は使用者の数と同じ数だけ種類が存在する。
「核鉄」自体は上述した通り、非発動時は人間の掌程度の大きさをしているが、展開される武装錬金のサイズや質量に制限はなく、巨大ロボットや建造物のような使用者をはるかに超えるサイズかつどう見ても「武器」には見えない武装錬金を展開する者もいる。
その能力もそれぞれに通常の物理法則や化学法則を超越した能力を持ち、同時に人間にとっては同じく錬金術によって作り出された存在であるホムンクルスに致命傷を与える唯一の手段ともなる。
これら武装錬金を駆使してホムンクルスを専門に討つ戦闘員は、通称「錬金の戦士」と呼ばれる。
中には一見すると攻撃能力が見受けられない変わり種の武装錬金も存在するが、シルバースキンの例を見るに、そうした武装錬金でも基本は錬金術で造られた物質であるためか、ホムンクルス相手に「叩きつける」等してダメージを与える事は可能な模様。
長期にわたって所有していたり、使用していた場合はその人のデザインが蓄積され、別の人間が使用した時に武器の外見に前の使用者の武装錬金の影響が最大で約50%近く反映される。
例:
カズキ→No.44を使用したらバルキリースカートのデザインをしたサンライトハート
桜花→No.70を使用したら蝶の羽を持つエンゼル御前
この武装錬金は「アナザータイプ」と呼ばれる。なお、異なるのは外見のみで性能は変わらない。
また、「核鉄」及び「武装錬金」の特筆すべき特徴として、人間の人格と本能を保持していれば肉体が人間でなくてもこれを使用できるという点がある。
具体的には人間型ホムンクルスや後述する「第3の存在」である。
(純粋な人間の人格ではなく動植物の本能とそこから作り出された新たな人格に支配された動物型ホムンクルスは「核鉄」を扱う事ができない)
そのため人間型ホムンクルスの中には人間から奪った「核鉄」をホムンクルス側の戦力として利用する者も存在する。
「武装錬金」を使用する人間が人間型ホムンクルスや「第3の存在」に変化した場合、「武装錬金」の武器としての「種類」はそのままで外見や性能がより強力で攻撃的な物に変化する事が確認されている。
なお、武装錬金の展開には闘争本能が必要なため、使用者の闘争本能が弱い場合は武装を展開できたとしても長時間維持することはできない。
黒い核鉄
シリアルナンバーⅠ~Ⅲの核鉄を基に従来の機能の向上のほか、万能装置「賢者の石」を製造する実験の為に創られた漆黒の核鉄。武装錬金の発動時には通常とは異なる粘着性のある構造体を露出させる。
劇中の100年前にヴィクターが致命傷を受けた折に彼の妻アレキサンドリアの判断で心臓の代わりとして埋め込んだが、そこで人間やホムンクルスすらも捕食可能な「第3の存在」へと変貌させる効果が判明。その時の暴走で製造方法を含めた殆どの情報が失われ、核鉄は心臓代わりにもなるという部分のみが後世に伝わった。
白い核鉄
黒い核鉄の力を中和し、ヴィクター化した人間を元に戻せる核鉄。ただし、ヴィクター化の進行次第では複数必要になる(一個で戻せるのは一段階まで)。
シリアルナンバーⅡの黒い核鉄を基にアレキサンドリアが一個、蝶人パピヨンと錬金戦団が一個ずつ製造に成功している。
中和機能以外の能力は不明。
武装錬金一覧
※アナザータイプ等の形状違いは省略。
※1:No.2の核鉄は白い核鉄の基となった。
※2:当初は黒の核鉄であることを隠すためNo.70の核鉄に偽装されていた。
※3:アニメ版では乗組員3人の3つの核鉄で1つの武装錬金を生み出してることに変更された。
※4:文庫漫画版の追加エピソード「アフターアフター」で登場。
※5:「ローリングオブデストラクション」の略。ダイナマイトドリルドーザーの武装錬金。3人で1つの武装錬金を作っており、六舛がダイナマイト、岡倉がドリル、大浜がドーザー部分を担当。しかしカズキからは「それは武装じゃなくて工具だ」とツッコまれた。