シリーズ全体としての概要は『ロックマン』を参照。
概要
200X年、ライト博士に作られた家庭用お手伝い用ロボット。シリアルナンバーはDRN.001。
人とロボットの双方を愛する心優しい性格。身長は132cm、体重は105kg。精神年齢は人間で10歳ほど。
元々は家庭用お手伝いロボットの「ロック」だったが、Dr.ワイリーの世界征服を止めるため、
ライト博士に志願して改造してもらい、戦闘用ロボット「ロックマン」になる。
腕に装備した、「ロックバスター」が武器。
ただし、戦闘用に生まれ変わっても、戦闘以外の活動をしなかったり、家庭用ロボットとしての機能が失われている訳ではなく、平和な日常時は、本来の「ロック」として、ライト博士の手伝いをしながら普通の日常を送っている。
そのため、ライト博士やロールからはロックと呼ばれることがほとんどである。
戦闘用としては間に合わせに等しい形で生まれたロックマンが、ワイリーの野望を幾度も阻止する程の戦果を挙げているのは、決してライト博士の技術が優秀なだけとはいえない。
ロックマンが戦うロボット達があくまでも「任務」等を理由に戦っているのに対し、
ロックマン自身はただの家庭用ロボットの時から持っていた「純粋に平和を望む心」と共に戦っており、この事が「平和」と「戦闘」という二つの概念に矛盾が生じる事無く、限界以上の性能を引き出し続けている所以となっていると言っても過言ではない。
…だが、そんなロックマンも一度だけ丸腰の人間にフルチャージしたロックバスターの銃口を向けた事がある。これが未来でのエックスの電子頭脳への慎重さをライト博士が重視していた原因の一つであるとされる。
この辺りのやり取りはゲーム、漫画、海外でセリフなどが違うのだが、特に海外だと、
「I AM MORE THAN A ROBOT!! DIE WIRY!!」
(訳:俺はロボットを超えた存在だ!!死ね、ワイリー!!)
と、とんでもないことを言っている。見るからに殺る気満々である。
他にも2の漫画版で「ロボットなら絶対人間を殺せないはずだぞ!!」と抵抗するワイリーに、
「殺さなくてもおまえを こらしめる方法はいくらでもある」
といって「百年くすぐりの刑」などを提案し、ワイリーを驚愕させている。
皮肉にもロックマンから遥か未来、最後のワイリーナンバーズは悩むことがない故に目の前に「敵」が現れたなら人であろうと叩き切っている上にロックマンの名を冠する存在は最後のワイリーナンバーズとは対照的に人間と同じ思い悩む心を持ちながら、今ある世界を守る為に人類を皆殺しにし、システム史上最大のイレギュラーと呼ばれるのであった。
ただし、あくまで本編での話であってクロスオーバー作品では「ロボット三原則」関係なく相手が人間だろうがなんだろうが構わず撃ちまくっている。
ついでに、あろう事かスマブラSPのクリアゲッターでロックマンで実績解除すると「ロックマンがワイリーにクラッシュボムを撃っている」構図が見られる。
ワイリーは土下座でかわしているが、もはや外道。
一部作品のみの機能として、ロックマン8での「水中を泳ぐ機能」やロックマンワールド5のチャージ型ロケットパンチ「ロックンアーム」がある。
心臓部は太陽エネルギーを利用した「R.S動力炉」であり、どういう理論で変換しているのかは不明だが、太陽光エネルギーをロックバスターの弾丸(ソーラーブリット)にして撃つ事が可能。
胸部から腹部に位置する内部には複数のROMソケットがあり、ここに倒したボスのチップ(EPROMとの事)を装着する事で特殊武器が使えるようになる。(現在でもこの設定かは不明)
また、特殊武器を使う際の姿はその武器に相当する色に変化するぐらいだったが、
11ではロックマンエグゼのソウルユニゾンやクロスチェンジのように特殊武器の持ち主の意匠を併せ持った姿に変身する。
この現象はボディのコーティング素子がプリズム状になっており、
特殊武器装備時に動力から発生する特殊な波長がそれの屈折率を変えるために起きるもの。
どういう仕組みかは不明だが、ロックから戦闘形態であるロックマンになる場合はロックマンワールド5のプロローグを見る限りでは閃光に包まれて瞬時に変身している。ちなみに『1』のスタッフロールだと帰路の途中でロックマン→ロックに変化する。
『9』『10』では物語上説明がされていないが、チャージショットやスライディングが使えなくなった事で退化した形になったが、『11』で何事もなかったかのように元に戻った。
そして、初の宿敵であるワイリーが過去に生み出した「ダブルギアシステムの試作型」を装備するというかつて無かった展開がある。
『11』でロックマンの潜在能力には「武器エネルギーを消費する事なく特殊武器を使える」というものがある事が判明。ただし、これは特殊チップを装備しないと発動できない。
ある意味、他作品で客演(特にスマブラ)する際に特殊武器を連発できる事に一つの理由づけが付いたと言える。
名前の由来は「ロック音楽」と「ロックオン(照準)」からとされる。
ヘルメットは脱ぐ事ができ、外したときの髪型は歴代ロックマン恒例のものになっている。
(DASHのロック・ヴォルナット、岩本マンガ版のエックス、バンダナをつけていないときの光熱斗)
カラーリングが青なのは、初代当時はゲームの主人公が赤系統のカラーリングが多かった事による差別化を狙ったかららしい。
メットは頭頂部から展開して覆うような形だが、どういう仕組みなのかは不明(2のタイトル画面と4のオープニングデモで確認できる)。
ただし、ロックマン7ではライトットから手渡されて装着している。
頭頂部の物体は太陽エネルギーを効率よく採り入れるための機構になっている。
また、これが無いとロックマンはダメージを受ける量が通常の二倍になる為、防御装甲のひとつでもある。
強化形態はロックマン6ではラッシュと合体して飛行が可能になった『ジェットロックマン』とパワーに特化した『パワーロックマン』、7ではその両方の能力を兼ね備え、かつ、チャージショットが腕を飛ばす「ハイパーロケットバスター」に変化した『スーパーロックマン』が登場した。
「vs.シリーズ」においてはエックスとマジンガーを合わせたかのような外見の巨大形態『ハイパーロックマン』が登場している。
なお、『ロックマンゼロ』シリーズで最期が描かれているエックスやゼロとは異なり、初代ロックマンはその後どうなったかの言及が全くされていない。
最初は自分の意思で改造を望んだ設定ではなかった!?
上記の通りロックは自ら志願して改造を望み、ライト博士がやむなく戦闘用に改造したのがロックマンというのが現在広まっているロックマンの誕生ストーリーである。
しかし、実はロックマン1のストーリーでは「ライト博士がロックを呼び出し自身の手によって生まれた6体のロボットの心臓部を回収すべくロックマンに改造した。」とある。
ロックマン3の取り扱い説明書にも『1』のストーリーはその様に書かれているのである。
現在のストーリーに変更されたのはロックマン4からで、オープニングデモの前半部においてロックマン誕生の経緯について触れられている。
長いシリーズを重ねれば設定が変更されることも普通にあることなので、深く突っ込むのも野暮というものである。
ロックマンのセリフ
シリーズでゲーム中にロックマンがセリフらしいセリフを言うようになったのは『6』から、
と思われがちだが実はロックマンワールド4が先。
それまではゲーム中には殆どセリフがなかったのである(後述のスマブラ参戦でボイスが無いのはそのせいか?)。
ロックマンちゃん
初代ロックマンの幕間を描いた漫画作品。
基本はギャグ漫画ではあるのだが、所々シリアスであり、ライト博士の作るロボットが暴走し、その度に計画の首謀者であるワイリーをロックマンが見逃してしまう事が国連で問題視されていることが語られている。
ワイリーが謝っても許さない機能をプログラムするよう国連に要請されるも、ライト博士はロックマンの強さは「他者を許し、信じる心」にあるという持論からこれを拒否している。
ロックマンさん
初代ロックマンの後日談を描いた漫画で、ウェポンチェンジ能力を活かして歯科医となっていた。
バージョンアップ可能なお手伝いロボットとして制作された背景からか、自然と髪が伸びる機能がある上に最新型のパーツを組み込んで修理が可能。現在は大人のボディを使用している。
聞き上手な性格でライトナンバーズの悩みを聞いて回っている。
ちなみにこの世界観ではワイリーが起こした事件の影響からか、思考回路の生産や新型ボディへの移設は禁止されているとのこと。また、思考回路がライトナンバーズなどに組み込まれているおかげで感情や味覚が存在しているらしい。
これらの設定はカプコンが公式に監修したものである。
スーパーロボット参戦
Drライトカラノ
メッセージデス
オトナノジシ゛ョウガカイケツシタ!
スマフ゛ラニサンセンシタマエ!!
スマブラfor
4作目の『for』からゲスト参戦。
以前からスマブラへのロックマンの参戦を熱望する声は国内外問わず多く、参戦が発表された際に世界中のロックマンファンが歓天喜地したのは言うまでもないであろう。
……だと言うのに同時発表のファイターのせいで微妙に霞んでしまったとか言わないように。
ファミコン時代のロックマンをモデルにしているため、声や台詞は一切ないが、その再現性は非常に高く、ファンからは「ドット絵でもないのにここまで正確にトレースするとは…」という驚きの声も上がっている。
さすがに他のファイターのワザをゲットする事はないが。
またゲーム中の3Dモデリングはシンプルな原作よりもロボットである事をより強調しており、腕部に始まるロックバスターや脚部の膝関節がメカニカルに細かくモデリングされている。
実際にスマブラ参戦後に発売された「ロックマン11」でも似たモデリングがされている。
上記の通り、豊富な飛び道具やワザをもっており、近・中・遠距離戦さらには空中戦もこなし、ほぼすべての範囲に対応している。
いわゆる射撃型のファイターのため、相手の戦闘領域外から攻撃を仕掛けるのが得意。ベストなのは中~遠距離戦。
各種必殺ワザの飛び道具以外にも各種空中ワザとスマッシュワザ、下強攻撃、掴みワザも優秀である。
飛び道具は「ロックバスター」、「チャージショット」(初出4)、「エアーシューター」(2)、「ハードナックル」(3)、「メタルブレード」(2)、「クラッシュボム」(2)、「リーフシールド」(2)の7種類。
なお他には「フレイムブラスト」(6)、「スパークショック」(3)、「スラッシュクロー」(7)、「フレイムソード」(8)、「タップスピン」(3)、「スーパーアーム」がある。
『for』ではカスタマイズ必殺ワザとして「トルネードホールド」(8)「ハイパーボム」、「シャドーブレード」(3)、「アイススラッシャー」、「デンジャーラップ」(7)、「スカルバリアー」(4)、「プラントバリア」(6)も使用可能。
……え?5?すみません、5が初出のビートがいますからどうかご容赦を……。
特に横スマッシュのチャージショットは、フィニッシュワザとしては十分なふっとばし力と、全キャラ中トップという反則級の長大なリーチを誇る。ただし、原作と異なり画面の端まで飛ばずに途中で消える。
そして小柄な体格に似合わず体重はやや重めで、実質的な防御力はかなりのものである。
弱点としては、スマッシュやフィニッシュするワザの後隙が大きい、全体的にはふっとばし力の弱いワザが多く、横への復帰力が低いこと。
そして様々な距離で戦えるものの、その飛び道具による長大なリーチが災いし、接近戦において手軽に振れるワザが少なく、行動の選択肢も狭い。そのため、一気に懐に潜り込まれる、至近距離で正面からの殴り合いを続ける、といった急激な地上接近戦が不得意な点。
また、攻撃の大半を飛び道具に依存している関係上、反射ワザを持っていたり、アイテム「フランクリンバッヂ」を装備した相手が苦手で、フィールドスマッシュの最終戦やスペシャル乱闘の「反射乱闘」では飛び道具は無力と化し、空中戦もしくは苦手な地上接近戦を余儀なくされる。
このように全体的に癖があり、その癖の強さはトップクラス。その分、使いこなしたときの爽快感や嬉しさは相当なものであろう。
先述のようにロックマンは操作感や挙動が原作にほぼ近いので、原作慣れしていると自然とヒット&アウェイの戦法をとりやすくなりやすい傾向が強くなると思われる。『for 3DS』のフィールドスマッシュでは、道中にハシゴが無い・武器切り替えではない事以外はかなりロックマンシリーズと同じ感覚で操作できる。
最後の切りふだは「ロックマンスペシャル」。相手を「ブラックホールボム」で異次元空間に吸い込み、EXE・X・流星・DASHのロックマンを召喚させて高出力のバスター斉射で相手を一掃するという、ファン感涙ものの超豪華なワザとなっている(…影でZX組が泣いている)。
スマブラSP
ボタン | ワザ一覧 | 作品 |
---|---|---|
B | メタルブレード | 2 |
→B | クラッシュボム | 2 |
↑B | ラッシュコイル | - |
↓B | リーフシールド | 2 |
切りふだ | ロックマンスペシャル | - |
楽曲 | 『WOODMAN STAGE(SP)』 | 2 |
『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』にも続投。問題だった吹っ飛ばし力の改善と隙は小さくなる強化はされたが回避行動は無敵フレームが減少する弱体化を受けた。とくに下必殺ワザのリーフシールドの仕様が変更され、展開中は回転が前作よりも速くなり、当てても葉っぱは消えなくなったが展開中の時間が短くなり、つかみや緊急回避は出来ない弱体化を受けている。純粋な飛び道具へと別物に変わっている。
最後の切りふだはもちろん「ロックマンスペシャル」だが新たにブルースとフォルテが加わって演出が豪華になった。
オンライン対戦では使用率は比較的高いが上級者向けなので操作は難しい。
ロックマンは飛び道具が多く、遠距離攻撃では非常に強い性能を発揮する。遠距離戦以外でも上強やスマッシュ攻撃と決定打となるワザも多く存在するのでバースト範囲内なら一気に近づいてフィニッシュしたいところ。 復帰阻止して狩るやり方も得意ので妨害や遠距離戦が主流となる。
その反面、地上戦攻撃を苦手としており、特に地上での接近戦は非常に厳しい戦いを強いられる。
なので、できるだけ空中戦や飛び道具を主力として戦う事になるので空中の的が当てにくいプリン等や反射持ちファイターには注意が必要。
中でもキングクルールやウルフは反射能力だけでなく、スマッシュ攻撃等によるダメージが大きいのでロックマンにとっては脅威になりやすい。
逆にロックマンが相手の場合は反射持ち狙いで攻めながら強力な攻撃を中心に撃墜を狙えば良い。
空中戦で攻撃する際には真下から攻撃すれば勝利が見える。
勝ち上がり乱闘「Dr.マリオの謎」では、原作の敵キャラをモチーフにしたファイターが登場する。ボスはDr.マリオで、倒すとミュウツーが登場する。テーマ名の由来は「ロックマン2 Dr.ワイリーの謎」であり、ボスの元ネタはDr.マリオがDr.ワイリーで、ミュウツーは同作のラスボス「エイリアン」である。
勝利ファンファーレは『2』のタイトル曲のアレンジしたものである。
ちなみにシリーズアイコンは「歯車」。
何の偶然か、『ロックマン11』でも歯車がテーマとして採用されている。
スピリッツ名鑑でロックマンの項目ではアート切り替えで原作イラストのロックマンが見れるが、実はこのロックマンのイラストはロックマン10のものである。初参戦時点では10だったからだろうか?
ロックマンシリーズ参戦ファイター
No | ファイター | 初出演 |
---|---|---|
46 | ロックマン | for |
45.むらびと→46.ロックマン→47.WiiFitトレーナー
同社出展ファイター
リュウは『for(DLC)』、ケンは『SP』にて「ストリートファイターシリーズ」からの参戦。ケンはリュウのダッシュファイターに当たる。
その他外部出演
アバンに設計図が登場している。
「2」にて、配信限定の特別な『リアルブラザー』として登場。
「ベルセルク・シノビ・ダイナソーの3つのバージョンのうち2つ(ベルセルク&シノビ又はダイナソー)を収録している」という変則パッケージである本作の性質を利用し、
『プレイしているソフトに入っていないバージョン』のプレイヤーとして扱われ、
ゲーム中に登場する『オートブラザー(収録されているバージョンの片方を担当)』と組み合わせることで、最強形態「トライブキング」になれるという、
「ぼっちプレイヤーの救世主」と言える存在。
同じ要領で、作中の登場人物「LM(レジェンドマスター)シン」も配信された。
スーパーマリオメーカー
マリオの外観が変わるシステム「キャラマリオ」のラインナップの一つとして登場。
穴に落ちると「ティウンティウン」のSEが鳴り、コースクリアすると『2』のステージクリアBGMが流れる。
無論中身がマリオの為、ロックバスターは撃てない上に実は原作のドット絵より小さい(原作そのままではない)。
スーパーロボット大戦X-Ω
2017年12月13日から期間限定で、ロックマン、ブルース、フォルテの3人が参戦した。
声優は『8』に準拠している。
公式サイトではロックマン参戦記念としてロックカン サウンドE缶なるものが用意されている。
ドラガリアロスト
2019年11月29日にコラボイベントが開催され、唯一のコラボキャラとして配布された。
当時「銃」の武器種が無かった為「ロッド」扱い。
スマブラでも使用したメタルブレードとリーフシールドを使用するが、
高難易度ボスとしても登場、上記に加え、アトミックファイヤー、バブルリード、クイックブーメラン、クラッシュボム、エアーシューター、更にはなんとタイムストッパーまで使用する。
スマブラ同様ボイスなどは無い。
また、ワイリーもワイリーマシーン2号を引っ提げて登場した。
ロックマンXDiVE
ダッシュをするエックスとは違い、本家同様にスライディングで移動するなどと言ったこだわりの一面がある。
ボイスは、スパクロ参戦時の折笠愛氏ではなく「11」の福原綾香氏のものとなっている(もっとも使用されたのは11の流用だが)。
イベント中には強化形態であるスーパーロックマンも参戦している。
更に特殊武器系のロックマン(サンダービーム)も参戦することに。
声優
藤野かほる(MARVEL VS. CAPCOM、MARVEL VS. CAPCOM 2)
余談
pixiv内では、ロックマンシリーズのイラストが数多く投稿されているが、他のロックマンと区別がつくように、無印シリーズのロックマン(ロック)が描かれたイラストを投稿する際は、このタグをつけてもらうと、見分けられる事が出来る。
関連イラスト
関連タグ
表記ゆれ
岩男:名前の由来となった「ロックンロール」は『転がる岩』という意味でもある為、漢字表記はこれで間違いない。
また、ロックには「揺さぶる」という意味もある為『揺男』でも正解。