概要
はるか昔から、聖剣に選ばれた剣士たちと共に世界を作った「大いなる本」を守り、世界の均衡を保ってきた組織。
本でしか知らないと言う倫太郎の発言をその根拠とした場合、組織の人々は古くからその使命に専念するため、現代社会との関わりを絶っているものと思われる。
組織は北極にあるノーザンベースと、南極にあるサウザンベースの二つで構成されている。後にユーリによって東西にも拠点があることが判明する。移動にはブックゲートを使用するが、組織を離れると接続が断たれて使用不能になる。
スーパーヒーロー戦記おいて、遥か上空、宇宙空間には歴代のスーパー戦隊と仮面ライダーの書籍が「世界を揺るがす禁書」として封印されている禁断の地・アガスティアベースが位置する。
組織の目的とその末路
ソードオブロゴスという組織は、人々をメギドという脅威から守り、全知全能の書を復活させない使命も持っている。
しかし、序盤の段階において既に仮面ライダーカリバーが裏切っており、メギドと組んで全知全能の書を手に入れるべくソードオブロゴスの剣士たちと戦っている。
これだけならば、単純に闇堕ちしたカリバーの暴走と言うだけで済んだのだが、第15章にて、現在のカリバーの正体である上條大地の口から、組織を離反しメギドと組んでまで行動することになった理由が、「先代カリバーであり、親友である隼人が15年前の事件の裏にソードオブロゴス内部に潜む真の敵によって裏切りを唆されさたことかが原因である」という事実が判明する。
第16章で本格的に登場するかつてのソードオブロゴスを知る剣士であるユーリもまた、「今のソードオブロゴスには正義はない」と、過去と比べて悪い方向に様変わりした事を指摘し、第28章では尾上と大秦寺の口から組織の意思決定を行う4人の「賢神」の存在が明らかとなったが、第29章で既にマスターロゴスに始末されたことが語られており、そもそもソードオブロゴス自体が(お決まりというか)権力腐敗の窮まった組織であることが判明する。
最終的にノーザンベースの剣士は全員組織を離反し、別の集団として独自に戦いを開始。
サウザンベースの神代兄妹も当代のマスターロゴスが組織そのものを放棄し、邪心のまま世界の滅亡に乗り出したことで粛清に踏み切った。
これにより上から下まで構成員が軒並みいなくなったことで、太古より続いてきた組織たるソードオブロゴスは、事実上ついに消えてなくなる事になった。
構成員
組織の頂点に立つ長。普段はサウザンベースに身を置いている。
第26章で彼の元をタッセルが訪れ、タッセルとの対話において、「全ての聖剣を揃えることで全知全能の書を復活させ、その力で今の世界を作り変え、自身が支配者として君臨する」という自身の野望を明かした。
物語終盤では当代のマスターロゴスが本名を明かしマスターロゴスの役職を放棄・辞退しており、空席となっている。
組織の意思決定を担っている4人の賢者達。
ノーザンベース
守護者
大いなる本を守り続ける、本の守護者。
実質的にノーザンベースでのリーダーでもある。
所属戦士
ソードオブロゴスに属する「水の剣士」。
ソードオブロゴスに属する「雷の剣士」。
カリバーとの戦いの果てに消滅してしまい…
ソードオブロゴスに属する「土の剣士」であり、「最強の剣士」にして「最強の子育て王」。
ソードオブロゴスに属する「風の剣士」。
技術班
ソードオブロゴスに属する「音の剣士」にしてメカニック担当。刀鍛冶であり聖剣と本を管理している。
サウザンベース
所属戦士
ソードオブロゴスに属する「煙の剣士」。ソフィアの失踪に前後してノーザンベースに現れ、現状では実質ノーザンベースを掌握した状態にある。凌牙の妹。
ソードオブロゴスに属する「時の剣士」。マスターロゴスの命により、飛羽真を始末するために動く。玲花の兄。
アガスティアベース
所属戦士
ソードオブロゴスに属する禁断の地の守護者。
協力者
正式に属してはいないが、ソードオブロゴスに属する仮面ライダー達と同等の待遇を受けている。
聖剣を抜いた事で「炎の剣士」として闘いに身を投じる事となった。
ソードオブロゴスへの加入を希望し、構成員(主に飛羽真と倫太郎)に同伴する事が多い。
元構成員
ソードオブロゴスの創立者。ビクトールや現黒い本棚の幹部達と共に、ワンダーワールドを発見した始まりの5人の内の1人。
先代の炎の剣士。15年前のメギドの進攻から飛羽真を救い、生死不明となるが?
先代の水の剣士にして倫太郎の師匠。故人。ズオスによって殺害されている。
先代の土の剣士にして亮の師匠。故人。
先代の雷の剣士。
先代の風の剣士。
賢人の父親。「闇の剣士」であり仮面ライダーカリバーの変身者だったが、組織を裏切った。
反乱を起こした元兵士。
元「騎士団」構成員
現在のソードオブロゴスに属してはいないが、協力して戦う「光の剣士」。
破滅の本に1000年間も封印されていた「無の剣士」。
作中での動向
仮面ライダーが所属する組織という枠組みの中では、歴代でも屈指の内ゲバの激しさを誇り、本作の作風の肝にもなっている。
この手の勢力間抗争に焦点を当てたライダー作品や、組織の一員として戦った結果、所属していたライダーが、組織に反旗を翻すことになるライダー作品は過去に例があるものの、ソードオブロゴスの場合、組織を変革するために組織と戦うという点がそれら他作品のライダーバトルとは一線を画している。
通常、この手の勢力間抗争は、お互いに相容れないがゆえに戦うという構図が一般的である。
具体的には、仮面ライダー龍騎や鎧武の場合、人を殺してでも叶えたい願いや、命をかけててでも貫きたい信念の為に戦うというのがライダーバトルの目的であり、個人主義的であるからこそ、個々の信念がぶつかり合うという構図になっている。
逆に、仮面ライダー555やゼロワンのように、人間とは異なる種族であるからこそ、人間との関係性から戦いあうという作品も多く、その場合、仮面ライダーは種族の代表として敵の仮面ライダーと戦うという構図になる。
このように、基本的には勢力間抗争は、正義VS正義の構図の元行われるのが一般的である。
しかし、ソードオブロゴスに関しては、登場人物たちによって明確に正義ではない=悪であると定義されており、中盤以降はメギドのことは半ば放置し、主にソードオブロゴスをどうにかするという方向性でストーリーが進んでいる。
これは複数の正義があるからこそ戦い合うという、平成ライダーの文脈からはかなり逸脱したものになり、また、昭和ライダーのような正義の味方VS悪の組織という単純な構図ともやや異なる。
ソードオブロゴスの場合は組織の理念や上層部に盲目的に従っていたり、組織と友情の板挟みの中で戦ったりと、どちらと言うと、純粋な正義と悪の戦いというよりも、権力に振り回される人間が組織の中でそれぞれのやり方で立ち回っているという形に帰着しており、これはどちらかというと、勢力間抗争というよりも、アウトレイジや仁義なき戦いのような権力闘争や内部抗争に近い構図である。
このため視聴者からは、敵であるメギドの方が足並みがそろっているとまで言われることもしばしばで、ライダー同士の潰し合いに食傷していた多くのファンが失望し離れてゆく原因になってしまった。
関連イラスト
(組織のシンボルマーク)
関連タグ
黒い本棚:敵対組織。
リュウソウ族:プロデューサー繋がりで『リュウソウジャー』に登場する集団。その役割や長い歴史、剣士といった共通点が多く、次第に道を踏み外し内ゲバを繰り返すようになった点も同様。
魔戒騎士:こちらもはるか昔から守護する使命を持った特撮の剣士達であり、剣が変身アイテムなどといった共通点を持つ。
BOARD、猛士、ZECT:仮面ライダー達が所属しており、怪人に対抗する組織。歴代に登場した3つの組織のうち2つの組織の上層部の人間が黒幕だった。