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バカヤロー!!の編集履歴

2023-04-06 12:11:12 バージョン

バカヤロー!!

なんてへたくそなたたかいかただ

バカヤロー!!とは『ウルトラマンメビウス』におけるリュウさんの名?台詞である。 あるいは悟空がフリーザに対する台詞である。

曖昧さ回避

映画の作品は→バカヤロー!私、怒ってます

バカヤロー!!なんてヘタクソな概要だ!!

この台詞が飛び出したのは『ウルトラマンメビウス』第1話である。

このころメビウスウルトラ戦士としては未熟で、戦闘開始早々ディノゾールの放つ『断層スクープテイザー』をビルを盾にして防ぐなど周囲への被害を拡大させる戦い方をしたため、勝利したものの市街地に甚大な被害が出てしまった。

これに「ビルを盾にしやがった!」と憤慨していたリュウさんことCREW GUYSの隊員アイハラ・リュウは伝説のお説教を吐き出し、その後、泣き崩れる。


「バカヤロー!!なんてヘタクソな戦い方だ!!

周りを見てみやがれ!!それでもウルトラマンかよ!!なんも守れてねえじゃねえか!!

俺だってそうだ・・・・・・なんも守れなかった・・・・・・」


補足を見てみやがれ!!

先述のように、このシーンはメビウスの初陣での落ち度を示すものであり、事実、後の『新ウルトラマン列伝』でもゾフィーがこの点について指摘している。

しかしこの台詞を放ったリュウに対して、放映当初の視聴者からは否定的な意見が少なくなかった。以下にその理由とリュウへの弁護を記す。


①「あの巨体で戦ってる以上街に被害が出るのは仕方ない」

これはメビウスに限らず、他のウルトラマンや戦隊ロボにも言える事である。ネクサスの様に誰もがメタフィールドを張れるわけでもない。「歴代ウルトラマンもやってたのに今更?」と感じた視聴者がいるのも仕方がないところである。

しかし、歴代のウルトラマンがビル等を壊してしまう時は怪獣の攻撃で吹き飛ばされる等の不測の事態が多いのに対し、この時のメビウスは意図的にビルを盾にしていた上に、その後も次々と飛び道具を撃たれてまともな反撃どころか間合いを詰めることすらできずひたすら回避に専念、隙を見つけてメビュームシュートを撃てたから何とか勝てたという有様で、明らかに街の被害状況へ意識を向ける余裕がなかったことが窺える(これについては一部後述)。


②「怪獣を倒してくれたヒーローに向かってその言い方はどうなのか」

実際にこの戦いを見ていたリュウ以外の人々は、久方ぶりに来訪したウルトラマンという点もあり彼の様に非難するどころかむしろ歓喜しており、被害を気にするそぶりも全くなかった。

ただ、市民を守る立場であるリュウからすれば、怪獣を倒すために街を滅茶苦茶にした(建物を盾にしたせいで人が死んだ可能性だってある)というのは本末転倒であり、そんな人物に対し感謝することは出来ないというのも全くおかしくないだろう。


③「あっさり全滅したGUYSが非難出来るのか」

最大の理由がこれである。そもそもメタ視点と結果論で言えばウルトラシリーズにおける防衛チームの役割は「裏方」「前座」にも近いものであり、こちらからすれば「自分達だけで倒してから言え」とも言いたくはなるだろう。

しかし、惨敗したとは言ってもリュウ達もメビウスと同じように確かな信念を持って必死に地球を守ろうとしたのもまた事実である。後半を見るとわかるように、このセリフは単なるウルトラマンへの怒りではなく、リュウ自身の、ディノゾールの地球侵入を許してしまったことへの責任感、何もできないまま独り生き残ってしまったことへの後悔、そして『地球を人類の手だけで守ってみせる』という自分の信念を実現する事ができなかった悔しさ等、数々の熱い思いが込められている。自分を残して全滅してしまった仲間達と、被害を及ぼしながらも怪獣を撃破し歓声を浴びるメビウス。彼の口からこの言葉が放たれるのはそんな状況だった。

その後「(ウルトラマンが来たんだから)もうGUYSなんてな、必要ないんだよ!」と投げ遣りになっていたことからもリュウの複雑な心情が窺える。


④「リュウに人の事が言えるのか」

あまり指摘されることはないが、後に11話でディノゾールが再登場した際、リュウはそれまでの出来事もあって憎しみに囚われているあまりかつてのメビウスと同様に、討伐のためにダムの被害を厭わない発言をしている。その結果、今度は逆にミライ(メビウス)から非難される羽目になった。

とはいえ、あくまで感情が高まった上での失言であり、実際に行動に移していない点は考慮すべきかもしれない。


リュウ自身もトゲのある発言や熱さゆえの問題行動がみられるキャラクターであることからこのセリフが槍玉に挙げられることも少なくないが、この発言そのものが間違っているとは言えないのも事実である

2話では被害を抑えようとメビウスはグドンを空き地に投げ飛ばしており、メビウス自身もこの出来事を反省していることが分かる。

このような点から、放送開始前から「ルーキー」である事が強調されていた『メビウス』ならではの展開であったと言える。


……ただ、それらを差し引いてもウルトラマンという『善意で人間を守るヒーロー』に第1話から(若干不良っぽい)お説教をかますと言うのは中々のインパクトとシュールさがあり、こうして項目になるような、今に語り継がれる迷……名台詞となった。


それでもネタかよ!

上述のようにウルトラマンの戦闘においては相手を挑発してから体当たりをかわして発電所に突っ込ませたり石油タンクを被せたり、小枝一本折らないと誓ったのに木を引っこ抜いたこと煙突を引っこ抜いてヌンチャクにした等、割と自分から被害を作ってるような行動が見られることから、ファンの間ではそういった行動がとられると、バカヤロー!!と罵声を浴びせるネタが存在する。


ニコニコ動画等を中心に(ゲーム作品を含む)ウルトラマンの戦闘によって、町に被害が出るたびにこのセリフを言う人も少なくないが、このセリフが放たれた理由は上記の通りなため、明らかにウルトラマン側が故意に行った行動による被害(俗に言うウルトラ広場があるのにわざわざビル群の方に怪獣を蹴り飛ばす行為や、『THE_FIRST_CONTACT』でのコスモスの戦闘等)や過失だとしても恐らく避けられたであろう被害ならともかく、単にウルトラマンが攻撃を避けたり、怪獣等に吹き飛ばされてビル群にぶつかった為に町に被害が出たのであれば、上記のようにウルトラマンに非はなく「あの巨体で戦ってる以上街に被害が出るのは仕方ない」為、このセリフを使うのは正しくないといえる。


逆に大した被害が出てなくても光線の撃ち方忘れて「命!」ポーズを決めたり最速アクションし過ぎて体力使い果たしナレーションにも突っ込まれた人の場合は使っていいかも知れない防衛チームもおバカ化してたって?知らんな


ただし、これの弊害として大抵は「バカヤロー!!」、精々「バカヤロー!!なんてヘタクソな戦い方だ!!」とまでしか使用しないために、メビウスを未見の人からはリュウがただの嫌な人(上記の通り確かにやや賛否両論なキャラではあるのだが……)扱いされたりもするという問題がある。

一応、真面目なセリフとしては「俺だってそうだ」辺りまでがセットである。


後輩も守れてねえじゃねえか!

メビウスが初めて地球に降り立って10年と少し、そのウルトラマンは我々の前に現れた。

リュウもビルを盾にするのではなく、ビルに怪獣を叩きつけたり、壊れたビルを引っこ抜いて投擲武器として使用する、挙句、中にがいるにもかかわらず、正義を執行しようとするロボットに執拗なまでに攻撃を加え、更に取り込まれた人間の無事を厭わずに光線を放ち爆破させた(その結果、中に取り込まれた彼女は大怪我を負った)ウルトラマンが、10周年のこの年に現れる等、この時は思いはしなかっただろう。

そう、ウルトラマンオーブ・サンダーブレスターだ。

詳しい説明は項目を見ていただくとして、サンダーブレスターの登場によりこのセリフが再び脚光を浴びたのは特筆すべきであろう。


更に『ウルトラマンZ』において、ウルトラマンというわけではなくその変身者が乗った特空機1号セブンガーが、3話で新兵器である硬芯鉄拳弾怪獣に対して使用して倒す……までは良かったがその着弾点が観測所であったために怪獣諸共観測所を破壊してしまった。

これに対してはヘビクラ隊長も呆れ、クリヤマ長官もカンカンに怒り、正にこのバカヤロー案件でニコニコ動画の該当話でも、バカヤロー弾幕が吹き荒れることとなった。


ウルトラマントリガー』においては第17話で「バカヤロー!!」発言がまさかの再来。

発言者はGUTS-SELECTサクマ・テッシン隊員。この時GUTS-SELECTは、あらゆるエネルギーを吸収して撃ち返す強豪怪獣に対抗するため、弱点を分析した上で旧式兵器を導入した総力戦に当たったのだが、その作戦中に突如トリガーダークが乱入。弱点も把握せずに闇雲に怪獣を攻撃し続けた結果、カウンターによる範囲攻撃で周囲が大爆発する惨事に。作戦の要であったガッツファルコンも巻き添えで墜落してしまい、もはや絶望的という状況下で放たれたのが、

「トリガーダークのバカヤロー!!」

という叫びであった。

ちなみにこの時のセリフは字幕では「バカ野郎」と表記されていた。あくまで影のトリガーの失態であり、本命のトリガーには何の罪もないので勘違いしないように(寧ろ本命の方が被害者である)。


余談だってそうだ…

2018年5月20日放送の『日曜もアメトーーク! ウルトラマン芸人』では田村亮がこの回を取り上げ、ウルトラマンへのタブーとも言える(下手くそな戦いによる)町の被害へのリュウのツッコミと、それを受けたメビウスの何とも言えない表情(この能面演技は出演者からも「表情が変わってないのに悲しんでいるのがわかる」と高評価だった)が『ウルトラマンメビウス』にのめり込んだキッカケと語っていた。


ちなみにこの時、メビウスの表情の方を優先して取り上げられていたため、「なんも守れてねえじゃねえか!!」はかろうじて聞こえるが、その後の「俺だってそうだ……なんも守れなかった」は取り上げられていない。一応、「メビウスは頑張って戦ってはいたが戦い方がヘタクソだった」との説明はあるので、少なくとも上記で懸念されたようなリュウさんの発言の意図を勘違いされるほどではないとは思われるが、逆にメビウスがやたら弱かったかのような印象を受け、別の意味で可哀想だったという見方も……。


敵の戦力込みでの考察

ディノゾールの持つ『断層スクープテイザー』は旧GUYSをこれ一つで壊滅にまで追い込んでいる武器である上、『ギャラクシーレスキューフォースボイスドラマ』にてエタルガーとも互角に渡り合えるリブットが(背後にポッコラがいた事もあって)防戦一方になるほどの代物だった事が判明する。


つまり、当時ルーキーだったメビウスが街の被害状況へ意識を向けながら戦えるようなレベルではない能力であり、これを動作だけ見て気付いて回避し、隙を見つけて勝利を掴んだだけでもまだ善戦した方だった。

よって、むしろこれだけの被害で済んだだけマシという解釈もでき、当時のメビウスの実力を再評価する声も上がっている(被害が出ないように戦っていたリブットと比較できるものではないが)。


総括すると、第1話のメビウスの戦いは「自分のできる範囲の行動で勝利を掴んだ戦い方」としては評価できるが、「周囲の被害を考えつつ戦うウルトラ戦士のお手本」とはいえない、といった所であろうか。


関連タグのバカヤロー!!

ウルトラマンメビウス アイハラ・リュウ

帰ってくれウルトラマン


バカモーン‼︎:台詞は似てるが、こちらはあの某有名警察漫画主人公の上司である巡査部長のお説教でよく言う台詞。


ウルトラマンオーブ:メビウスの後輩ウルトラマン。毎回被害の様子が意味あり気に映される。また上記の件以前にも怪獣との戦いの中、周りに甚大な被害を及ぼしてしまった苦い経験がある。


ウルトラマンロッソウルトラマンブル:同じくメビウスの後輩ウルトラマン達。彼らの初戦は(メビウスとは違い、それまで戦いともかけ離れた生活を送ってきたであろう一般人だった上、ウルトラマンとして初めての戦いだった為、致し方なかったとはいえ)、跳び蹴りを空振りしたり、威力弱めだがアクアジェットブラストで公園の木々を破壊する被害を出したり、相方は公園の木を引っこ抜いて敵の怪獣に殴るが無駄に終わるなど、違う意味で「バカヤロー!!」と叫びたくなる様なグダグダな戦いぶりだった。ただし、メビウスと違って自分の住んでいる町を守る為に戦っているのでビルを盾にする様な真似は決してしなかった。ところが、次の回では怪獣も宇宙人も出現していないにもかかわらずウルトラマンに変身して、ウルトラマンの力を試す為に山を光線で吹っ飛ばし、挙げ句の果てに空を飛び回っているうちに時間切れになって変身が解けると言うしょーも無い事をやらかしてしまった。しかもその回での怪獣との戦闘では、炎系の光線同士のぶつかり合いによってその一部一部が周りに飛び散って街に被害が起き、相方によって再度使うのを止められている。ちなみに、彼らの妹が変身するウルトラウーマンも、怪獣も宇宙人も出現していない中、闘いの訓練で山を吹っ飛ばしている。共にさほど問題にはなっていないようだが……。


ニセウルトラマンベリアルメビウスの弟弟子と戦った怪獣。こちらはビルを引き抜き盾としながら接近するというメビウスの戦法の高等版を行った。なお、怪獣なので「バカヤロー!!」案件ではない。


孫悟空(ドラゴンボール):フリーザを倒したときに言ったセリフでもある。(怒りのかめはめ波)


ザ・ボーイズ:これをいわれても反省しない連中に対抗する民間人のお話。


パルキア本作の一年後に公開された映画で、縄張り争いに端を発する戦いに人間の住む町やポケモンを巻き込んで消滅させたため、主人公から同じく「バカヤロー!」と罵倒された。実際のところ戦いが起きたそもそもの原因はコイツではない上に、町が消滅したのもコイツだけではなく戦っていた相手の責任もあったはずなのだが、自分だけ怒られているという点で不憫なポケモン。ただし町が巻き込まれた部分に関してはパルキアに原因があるため、本記事同様に全く不当な罵倒という訳ではない。が、怒られた後に齎した被害をきちんと修復したという点でメビウスとは異なる。


徳間ガメラ宿敵を倒すために人間を顧みない戦いをした怪獣。ただしこちらは元より人間の味方をしているわけではなく、そんな人間達が犯した過ちの尻ぬぐいをさせられた哀れな存在である。


シン・アスカ:ライバルとの戦闘中、仲間に銃口を向けて殺しかけたことで「バカ野郎!」呼ばわりされたガンダム主人公。この後、シンはそのライバルに敗北し、主人公でありながら最終話で生き恥を晒すという惨めな思いをすることになった。しかしそのライバルは、彼の上官にもかかわらずまともな指示ができないばかりか、最終的に身勝手な理由で裏切る(しかも仲間の妹を巻き込んで)などしてシンを精神的に追い込んでおり、シンだけに落ち度があるとは言い切れない。


ゼハート・ガレット:同じく、ライバルとの一騎打ちで「バカ野郎」呼ばわり(OVA版のみ)されて敗北したガンダムキャラ。こちらは死亡してしまったが、最後の最後で友情を改めて分かち合うなど、シンよりはまだマシかもしれない。


乾巧:死んだ仲間を助けようとしてとある先輩ライダーに叱責された仮面ライダー。しかし、この時の彼はその仲間から「死んでくれ」と脅迫された故の過ちであり、ただの問題行動ではない。


タローマン:岡本太郎の理念、思想に沿ってでたらめに生きる事を最優先にしている為、その過程で街を破壊する事は勿論、邪魔になる一般人を粛清したり、マンネリから抜け出す為にわざと敵に負けようとしたり、挙げ句の果てにとんでもない暴挙を仕出かしている等、「バカヤロー!!」では済まされない振る舞いをしている。


シン・ジバニャンシン・コマさん:どちらもとある映画において、メビウス以上に無茶苦茶な戦い方(ビルを引っこ抜いて投げつけるなど)をした巨大妖怪。こちらは黒幕によって操られたとはいえ、それぞれの好物が食べられなくなったという何ともしょうもない理由で暴れまわっており、リュウでなくとも「バカヤロー!」と言いたくはなる(逆に主人公は言わなかったが)。

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