概要
『ポケットモンスター 赤緑』(第1世代)に初登場したキャラクター。
カントー地方におけるポケモンリーグ四天王の一人。3番目に戦うこととなる。(『赤・緑・青・ピカチュウ』及び『FRLG』『LPLE』のみ)
ゴーストタイプのポケモンを主に使用する(実質的にはどくタイプが多い)。
名前の由来は恐らく「菊」(花言葉は「破れた恋」など)。菊は葬式などで備えられる花である為、ゴーストタイプ使いにはうってつけのネーミングだと言えよう。
三白眼と杖を突いた姿が特徴的で、性格は後述の台詞や意地悪そうな表情から、気が強くひねくれた印象を受ける。実際に作中の格闘家もすぐ怒鳴るし、短気だと述べている(後述するようにオーキド博士が絡むと特に熱くなってしまう様子)。しかし、どちらかと言えば頑固で気難しい老人という性分であり、言動はひねくれてはいるが、暗い性格というわけではない。
また、自分に勝った相手を素直に称賛したり、ポケマスではゲンガーが主人公を驚かせてしまった際に詫びるなど決して悪人ではないかっこいい所もある婆さんである。
好きな場所は日の当たらない静かな場所で思索を巡らせる事が若い頃からの趣味であるという(ポケマスEXのバディーズエピソード『とある日のキクコ』より)。一方で、台詞の節々からわかるようにポケモンバトルに人一倍入れ込んでいる情熱的な人でもあるのだ(だからこそライバルであったオーキド博士がトレーナーを引退して研究者になった時には納得がいかず、初登場から今現在においても度々その事に愚痴を言っている)。
ゴーストタイプの使い手だからか、どこか悪趣味な所があり、彼女の部屋には墓石(FRLGでは位牌、ピカブイでは灯篭)が並べられている。
6の島のおばあさんの発言によれば、四天王最年長の記録保持者らしい。
各世代の作品がリメイクを重ねて尚、古き良きテイストを残したこの三白眼は受け継がれている。
ピカブイ版では海藻のようなケープを羽織り、髪の毛のインテークや眉毛、皺がはっきりしたデザインに変更。若干、鼻は低くなった。杖はゲンガーを模しているようだ。
オーキド博士とは博士がトレーナー時代からの知り合いらしいが、
「ポケモンずかんを つくっているようじゃ だめだ。ポケモンは たたかわせるものさ」
と現在の博士について真っ向から否定している。
しかし、トレーナーとして全国を渡り歩いていた頃のオーキドには敬意を表しており、
「むかしは つよくて いいおとこ だった!」
と、その強さを惜しむような発言をしており、どうもお節介者を引き寄せてしまう性分であるとは本人の談。ポケマスではその過去について掘り下げられている。詳しくはオーキド博士の記事で。
また、ガンテツとも知り合いのようで、HGSSのガンテツの家で写真を調べるとオーキド博士やガンテツと一緒に写っている姿が確認できる。
カンナと同様、続編である『金・銀・クリスタル』及び『HGSS』では、 四天王を降りた後の動向は不明で、名前もゲーム中に出てくることはない。
『ダイヤモンド・パール・プラチナ』では容姿がそっくりのキクノという人物が登場しているが、関係性は不明。
『ブラック2・ホワイト2』では、両者がイッシュリーグに挑戦したことがシキミの小説で明かされた。
『LEGENDSアルセウス』では、キクノ・キクコの先祖と思われるオマツが登場。彼女も手持ちにゲンガーをくわえている。
余談だが初代ポケモンのオープニングにて戦っているムービーは若かりし時のオーキドとキクコが戦っているシーンなのではないかという説がある。
強さ
四天王戦の第三試合とあって、かなり手ごわい相手になっている。
ポケモンスタジアム2ではゴーストタイプのポケモンが少ないためになかなか豊富なポケモンラインナップであるが、それ以外の作品ではゴーストタイプの使い手……と見せかけて全ポケモンがどくタイプを持つのが特徴。
かくとうタイプの使い手であるシバやドラゴンタイプの使い手であるワタルと違い、特に第一世代ではゴーストタイプに対抗できる手段があまり多くはない。
ゴーストタイプの弱点を突くことを考えるよりもどくタイプに有利なエスパータイプ等を手持ちに加えることを考えた方が勝ちやすくなるだろう
なお、同じくどくタイプに有利なじめんタイプはとくせいの無い第一世代では有効な手段だったが、FRLGではとくせい「ふゆう」持ちがいるため、じめんタイプで攻めるならば「じゅうりょく」等で当たる環境を作る必要がある。手間を考えれば素直に別のタイプで攻めた方が良いだろう。
技構成的にどく・ねむり・混乱を誘発させる技を、ゴースト、ゲンガーの高めの素早さで繰り出してくるため厄介であるが、逆に(タイプ不一致のモルフォン等を含めて)エスパータイプの強い技を持っているポケモンを用意できていれば全てのポケモンの弱点を突くことができるため有利に戦いを進めることができる。
プレイヤーがどのようなポケモンを用意して挑んだかによって評価が大きく変化する相手であろう。
全シリーズを通し、ゲンガーを主力ポケモンに据えている。
なお赤緑青においては初代の頃の技構成の仕様の関係で2匹目のゲンガーが「さいみんじゅつ」がないにもかかわらず「ゆめくい」を覚えているという謎の構成になっており、1匹目のゲンガーどころかゴーストよりも弱くなっているなど少々残念なところもあった(あやしいひかりで混乱させつつ、どくどくとナイトヘッドで戦うしかないという切り札っぽくない技構成になってしまっていた)。
一方でFRLGの場合ゴーストとゲンガーが共に「ふゆう」のとくせいを手に入れたため、第一世代で有効だったじめんタイプの技が効かないという強化を受けている。
しかも素でじめんタイプが有効のアーボックも「いかく」のとくせい持ち。
時期的にゴーストタイプに有利なあくタイプのポケモンも手に入らないのもキクコにとって追い風であるが、エスパータイプに弱いという弱点は変わらずなのでそちらで攻めてやればそう問題はないだろう。
ただし、第二世代以降のゴーストタイプには「シャドーボール」等のゴーストタイプの攻撃技も増えているため、エスパータイプだからと育成が足りてないポケモンを使う場合は逆に弱点を突かれて狩られてしまうおそれもあることには要注意。
また、強化版ではようやくどくタイプを持たないポケモンとしてムウマが採用されているため、エスパータイプでは防御不利な戦いを強いられてしまうだろう。
初代のリメイク作品であるLPLEでは強化後の手持ちにほのお・ゴーストタイプのアローラガラガラを連れており、FRLGと同じく通常時はどくタイプばかりだが強化版でどくタイプを持たないゴーストタイプのポケモンも追加するというのがキクコの特徴とも言えるかもしれない。
手持ちポケモン
赤・緑・青
ポケモン | Lv | わざ1 | わざ2 | わざ3 | わざ4 |
---|---|---|---|---|---|
ゲンガー | Lv:56 | あやしいひかり | ナイトヘッド | ゆめくい | さいみんじゅつ |
ゴルバット | Lv:56 | あやしいひかり | ちょうおんぱ | つばさでうつ | くろいきり |
ゴースト | Lv:55 | あやしいひかり | ナイトヘッド | ゆめくい | さいみんじゅつ |
アーボック | Lv:58 | かみつく | へびにらみ | いやなおと | ようかいえき |
ゲンガー | Lv:60 | あやしいひかり | ナイトヘッド | ゆめくい | どくどく |
ピカチュウ
ポケモン | Lv | わざ1 | わざ2 | わざ3 | わざ4 |
---|---|---|---|---|---|
ゲンガー | Lv:56 | あやしいひかり | したでなめる | みがわり | メガドレイン |
ゴルバット | Lv:56 | きゅうけつ | ちょうおんぱ | つばさでうつ | どくどく |
ゴースト | Lv:55 | あやしいひかり | したでなめる | ゆめくい | さいみんじゅつ |
アーボック | Lv:58 | まきつく | へびにらみ | いやなおと | ようかいえき |
ゲンガー | Lv:60 | あやしいひかり | サイコキネシス | ゆめくい | さいみんじゅつ |
ポケモンスタジアム2
表
ポケモン | Lv | わざ1 | わざ2 | わざ3 | わざ4 |
---|---|---|---|---|---|
ゴースト | Lv:50 | 10まんボルト | ナイトヘッド | さいみんじゅつ | ゆめくい |
ゴルバット | Lv:50 | ちょうおんぱ | くろいきり | メガドレイン | スピードスター |
アーボック | Lv:50 | いやなおと | まきつく | へびにらみ | じわれ |
ベトベトン | Lv:50 | ちいさくなる | のしかかり | だいばくはつ | ヘドロこうげき |
フシギバナ | Lv:50 | やどりぎのタネ | はっぱカッター | どくどく | メガドレイン |
ゲンガー | Lv:50 | あやしいひかり | がまん | だいばくはつ | サイコキネシス |
裏
ポケモン | Lv | わざ1 | わざ2 | わざ3 | わざ4 |
---|---|---|---|---|---|
ルージュラ | Lv:50 | あくまのキッス | リフレクター | ふぶき | サイコキネシス |
フーディン | Lv:50 | サイコキネシス | ちきゅうなげ | じこさいせい | でんじは |
アーボック | Lv:50 | へびにらみ | まきつく | いやなおと | じしん |
ギャラドス | Lv:50 | だいもんじ | なみのり | はかいこうせん | 10まんボルト |
フシギバナ | Lv:50 | すてみタックル | ソーラービーム | ねむりごな | メガドレイン |
ゲンガー | Lv:50 | あやしいひかり | がまん | だいばくはつ | サイコキネシス |
FRLG
初回
ポケモン | Lv(性別) | わざ1 | わざ2 | わざ3 | わざ4 |
---|---|---|---|---|---|
ゲンガー | Lv:54(♀) | あやしいひかり | シャドーパンチ | どくどく | かげぶんしん |
ゴルバット | Lv:54(♀) | かみつく | あやしいひかり | エアカッター | どくどくのキバ |
ゴースト | Lv:53(♀) | さいみんじゅつ | のろい | ゆめくい | くろいまなざし |
アーボック | Lv:56(♀) | かみつく | いやなおと | アイアンテール | ヘドロばくだん |
ゲンガー(オボンのみ) | Lv:58(♀) | さいみんじゅつ | シャドーボール | あくむ | ヘドロばくだん |
強化後
ポケモン | Lv(性別) | わざ1 | わざ2 | わざ3 | わざ4 |
---|---|---|---|---|---|
ゲンガー | Lv:66(♂) | さいみんじゅつ | あやしいひかり | シャドーボール | サイコキネシス |
クロバット | Lv:66(♂) | あやしいひかり | エアカッター | シャドーボール | ヘドロばくだん |
ムウマ | Lv:65(♂) | 10まんボルト | サイコキネシス | シャドーボール | メロメロ |
アーボック | Lv:68(♂) | ギガドレイン | じしん | かげぶんしん | ヘドロばくだん |
ゲンガー(カゴのみ) | Lv:70(♂) | シャドーボール | 10まんボルト | サイコキネシス | ヘドロばくだん |
LPLE
ポケモン | Lv | わざ1 | わざ2 | わざ3 | わざ4 |
---|---|---|---|---|---|
アーボック | Lv:53(♀) | へびにらみ | かみくだく | どくづき | |
ゲンガー | Lv:53(♀) | シャドーボール | おにび | ヘドロばくだん | |
ゴルバット | Lv:53(♂) | エアスラッシュ | かみくだく | でんこうせっか | |
マタドガス | Lv:53(♂) | シャドーボール | 10まんボルト | ヘドロばくだん | |
ゲンガー | Lv:54(♂) | シャドーボール | マジカルシャイン | ヘドロばくだん |
※出現するポケモンがカントー地方のもの(一部アローラの姿も含む)だけ、そして同じ種類を2匹以上使わないというルールがある中で、唯一例外のトレーナーである。
強化後
ポケモン | Lv(性別) | わざ1 | わざ2 | わざ3 | わざ4 |
---|---|---|---|---|---|
アーボック | Lv:63(♀) | へびにらみ | かみくだく | どくづき | じしん |
ゲンガー | Lv:63(♀) | シャドーボール | おにび | ヘドロばくだん | ふいうち |
ゴルバット | Lv:63(♂) | エアスラッシュ | かみくだく | でんこうせっか | きゅうけつ |
マタドガス | Lv:63(♂) | シャドーボール | かみなり | ヘドロばくだん | だいもんじ |
アローラガラガラ | Lv:63(♂) | シャドーボール | フレアドライブ | いわなだれ | ホネブーメラン |
ゲンガー | Lv:64(♂) | シャドーボール | マジカルシャイン | ヘドロばくだん | ふいうち |
アニメ版
アニポケ サトシの旅シリーズ
CV:杉山佳寿子(テレビ版) / 愛河里花子(映画「キミにきめた!」)
AG編第132話ではトキワジムのジムリーダー代理としてセキエイ高原から派遣され、サトシとバトルしている。こちらではそこまで人当たりが悪い人物というわけではない。
2017年公開の映画「キミにきめた!」ではサトシが夢の中で通っていた学校において教壇に立っていた。
ジェネレーションズ
CV:京田尚子
漫画版
穴久保版
原作と違って若い女性であり、その正体はポケモンへの変身魔法を持つ魔女というぶっ飛んだ設定になっている。
船旅に誘い出し美女に化けて油断させたところをゴルバットの吸血能力でピッピの血を吸い尽くし自身もゴルバットに変身しゴーストとゲンガーを残ったレッドとピカチューに差し向けるが、飲み込んだピッピの血が活性化、大量のピッピへと変貌し船を覆い尽くし重くなりすぎて転覆、この騒動に巻き込まれ戦闘不能になり敗北する。
ポケットモンスターSPECIAL
こちらでも役割はほぼ同じで、オーキド博士と同じ研究チームの所属であったが、考え方の違いから袂を分かったという経歴になっており、彼の孫であるグリーンとは何度も激突する事に…。
第1回ポケモンリーグ準優勝者というだけあって実力も高い。
また、育て屋夫婦やヤナギとも知り合いという設定になっている。
前述のひねくれ要素のためか、相手のポケモンを操る研究に熱を入れる・卑劣漢ではないが下手な悪人より厄介な暴走系のワタルに加担するなど、かなり面倒な人物だが、勧誘も兼ねてたとはいえ、毒で衰弱するパウワウの様子に悲しむあまり助けを求める事すら出来ないでいたカンナを見かね、治療するようゴースに指示する・斜に構えた態度をとりながらも不幸な事故で大切なポケモンを失ったヤナギを励ますべく、作曲に協力するなど、困ってる者や潜在性ある相手にはツンデレ気味な善意も見せる。
また、目的の為なら仲間すら操り、自分やワタル達の思想と相容れない悪の組織の産物にも躊躇なく手を伸ばす合理主義者だが、操る人間を、生粋のバトルマニア故に扱いにくいシバや、折角行動不能にしたレッドの氷を割ろうとする・ジムバッジ奪取の段階になってないうちからエリカに私情で暴力を振るうなど、余計な真似をしたりかけいのおとこの僅か二名にとどめる等、外道になりきれない部分も。
ポケモンマスターズ
CV:鳳芳野
恒常☆4のテクニカルとしてゲンガーをバディとして登場。バディーズ技発動でメガゲンガーへとメガシンカする。
トレーナー技で「たいしたもんだよ」はHPと引き換えに素早さを6段階上昇させることができ、元々の素早さの高さも相まってゲージ回復速度はかなり高い。
更にさいみんじゅつで相手を眠らせる戦法を得意としており、眠らせる順番を読み切れば相手を完封する戦い方も可能。
しかし一手で相手全員をねむり状態にできるセレナ&マフォクシーの実装後催眠テクニカルとしてはお株を奪われた形になり、そのセレナがあまりにも強すぎたため近年のチャンピオンバトルやチャレンジバトルといった高難度ステージでは露骨なまでのねむり対策をされてしまうというとばっちりを喰らってしまったため現状ではかなり肩身が狭い(同様の問題を抱えているバディーズとしてはフクジ&ウツボットがいる)。
また、「たいしたもんだよ」は他の反動技と違って最大HPを参照した反動を受けるため、残りHPによっては反動ダメージでそのまま死んでしまうこともある。
チャンピオンバトルの四天王やバトルヴィラの中ボスとして登場した時もこの技を使うため、うまくHPを削りきれていれば自身の反動で沈んでいくキクコを見られることもある。
チャンピオンバトルではこおり弱点ではゴルバット、ゴースト、あく弱点ではゲンガーをバディとしてボス敵として登場。
前述のネタ技「たいしたもんだよ」ももちろん使用する。
関連イラスト
※昔はこんな感じ?
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