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編集者:Double White
編集内容:金の暴落について

曖昧さ回避

  1. 金属。(かね/かな~)
  2. 原子番号79(Au)で構成される金属。(きん)
  3. 色彩の一種。金属的な光沢を持つ黄色。(きん)
  4. よく言葉にする「金銭」の呼称。(かね)→お金
  5. 将棋における駒の1つ。金将。(きんしょう)→成金
  6. 中国系の姓の一つ。(ちん) 山東省の漢族か、もしくは満洲族に由来するものが大半を占める。
  7. 中国の王朝の一つ、金朝(ちんちゃお) 完顔阿骨打が開祖。1119年~1234年まで21代119年続いた。
  8. 朝鮮半島の姓の一つ。(きむ/くむ) こちらはかなりメジャーな(というか彼の地では一番多い)姓。
  9. 日本の名字の一つ。(こん/きん) 「こん」は岩手県発祥の名字、「きん」は上述の外国系の姓に由来する名字。
  10. 曜日の一つ。金曜日。(きんようび)
  11. 五行の一つ。金属全般を意味する。(ごん)

金属としての金

貴金属の一種。原子番号79(Au)。

一般的な薬品では錆びたり腐食しない金属のひとつ(他に白金など)。

金属としては柔らかく、非常に薄く伸びる(金箔)のが特徴。この特性は金属ならば必ず持っているが、金は全金属中ぶっち切りのトップである。

宝飾品としての価値から、古くから貨幣として用いられた。

単体の金は硬貨として使うには柔らかすぎるので、白金などが混ぜられていることが多い。

単体なら毒ではないので、食べても全身に塗りたくっても害は無い。

そのため金箔作りで有名な石川県金沢市では、金箔を巻いたソフトクリームまで売られている。胃酸・腸液に溶けないので“そのまま下から出てくる”ことになる。

ちなみに食用金箔の9割はデンプンで、さらに銀・銅も入っているため、実際の金の量は4%ほどである。

また、第六周期の遷移元素よろしくよりも遥かに重い。何せ鉄の二倍以上というとんでもない密度を誇るのである。アルキメデスが金の王冠の真贋を見極めたの逸話はこれに基づいている。

金の電気伝導率

よく「金は電気伝導率が高いので電子機器やAV機器に使われる」といわれるが、これは部分的に誤りである。全金属中最高の電気伝導率を誇るは勿論、電線の素材として使われるよりも電気伝導率は劣っており、しかも金はこの二つより遥かに高価である。但し、電気伝導率そのものは金属の中でも上位に入る程高い。

何故わざわざ高価な上に銀や銅よりも電気伝導率に劣る金を用いるのかというと、これにはちゃんとした理由がある。

銅や銀は酸化しにくい部類の金属ではあるが、空気中の酸素と徐々に反応して酸化してしまい、電気回路として役に立たなくなってしまう。それに比べ、金は空気中の酸素と一切反応しない為、電気回路としての劣化が少ない。

その為、空気に晒される事の多い端子や回路の導線などにメッキという形で使われる。

フィクションにおける金

金は非常に安定した物質であり、なおかつ見た目が豪奢で派手なためか、RPGをはじめ様々なゲームや漫画、アニメといったフィクション作品において金製の武器防具が登場するのは半ばお約束と化しており(加えて、派手な外見に違わぬ価格の高さと高性能を誇っていることが多い)、ゲームのタイトルにもなったことがある。

…しかし、金は前述の通り柔らかい上に比重が大きく「重い」ため、現実的に考えると武器や防具には全く適していない金属なのである。

仮に「金(黄金)の剣」を作ったとして、柔らかいので敵の剣と打ち合おうものならすぐに曲がってしまうし、おまけに研いでものように切れ味が向上したりはしないので鈍(なまくら)刀のままである。同時に「金(黄金)の鎧」は重量がハンパなく、全身鎧なぞ誂えようものなら動きづらいことこの上なく、おまけに柔らかいので多少の衝撃ですぐに変形してしまうなど、戦働きには全くと言って良いほど適していない。強度はパラジウムを混ぜて多少改善できる(いわゆる「金歯」の素材はこれ)が鉄ほどではないし、「重い」ことには変わりない。

かように、実用的な武器防具の材料に金を用いるのは、現実的には無意味に近い話なのである。

どちらかと言えば、財力・権力を見せるための美術品やレガリアか「銀の弾丸」のように呪術的な意味合いを持たせた扱いで真価を発揮する物といえよう。(下記の通り銃弾なら一応使いようはある)

無理やりにでも兵器として運用するならその重量を活かし、のように銃弾として使うか、軟性を活かした心材として使うという使い方はある。もちろんコスパは最悪だが…。

金の毒性

金は全ての金属の中で最も安定しており、その為、上述の通り単体では毒性は皆無に等しい。

但し、それは金属の状態である時のみ。化合物などイオンの形態になると一転、単体のフッ素に匹敵する腐食性の猛毒と化す。

これは何故かというと、金イオンは非常に不安定であるから。

どの原子にも言えることだが、原子は常に保有するエネルギーを最小にしようとする特性があり、それは金も例外ではない。金が最も安定した状態は金属の状態であり、尚且つ金属の状態ならば、王水を除くあらゆる酸に溶けず、フッ素に次ぐ酸化力を持つ酸素とも一切反応しない。

これはつまり、金属状態の金は保有するエネルギーが極めて低く、極めて安定した状態にあるということである。

裏を返せば、金イオンはこの安定状態から無理矢理逸脱させたようなものなので、上述の原子の特性が発動し、保有するエネルギーを無理矢理他の原子に譲渡しようとするので、反応性が極めて高く、それ故に毒性が非常に強いという事である。

資産としての金

元々紙幣が「金との引換券」であった事実を鑑みても分かるとおり、金は世界的に見ても伝統的な価値あるものであり、加えて価値を図る物差しの一つである。

第二次世界大戦後、世界経済が金本位制度から管理通貨制度に移行してからも重要な資産であることは変わらず、通貨危機の恐れのある新興国の中央銀行が、通貨価値の保全のために買い漁ることもある。また先進国の中央銀行も大量の金を貯蔵しており、アメリカは世界一の金保有量を誇る(2023年時点で8,000トン。ちなみに2位のドイツが3,000トン。日本は800トン)。

金は性質上、インフレ(物価上昇のことだか、ここでは「貨幣価値の低下」と言い換えられる)に強い資産であり、緩やかなインフレを目指している現代資本主義経済において緩やかに価値を高め続けている。

投資対象として見た場合、金は随一の耐食性があり、光沢がある美しい金属でかつ産出量が限られるという特徴がある。同じ貴金属に銀、銅、プラチナがあるが、これらはいずれも工業用としての需要が高いため、景気の先行きが良いときは上がり、悪い時は下がるという、言わば景気敏感な傾向があるのが違いである。一方で金は基本的に景気とは独立した(※逆相関するという意味ではない)、良くも悪くも安定的な値動きをする。

株式債券と違って、発行体の都合によって突然価値がゼロになってしまうこともない。

先進国の絡むような大規模な戦争が想定され、情勢の不安が高まると金は価値が上がる。

こうした特性から、一般に金は安全資産として知られる。

最近は金融システムの発展で金を扱う投資信託も誕生し、購入のハードルは従来よりかなり下がっており、コモディティ投資の鉄板として大衆からも人気を集めている。

金は市場自体は株式や債券よりも小さく、機関投資家による短期間の大量売買がされることはない(いわゆる「仕手化」してしまうため)が、少しずつ買われ続けることで緩やかな上昇が継続しやすい。

ただし買えば絶対に儲かるとか、絶対に損しないとかいうことも決してない。株式のパフォーマンスが抜群に良かったり、通貨(主にドル)への信頼が厚かったりする状況、いわゆる「リスクオン」の状態では下がることが多く、その下落トレンドは長期に渡る場合がある(1980~1999年代、2010年代前半など)。たとえば円建てで1980年にグラム当たり4500円を付けていたが以降は右肩下がりとなり、1998年に最安値865円、つまり18年をかけて80%もの大下落に見舞われてしまったことがある。これはバブル崩壊以降に日経平均株価が底を打つまでと同規模の下落率である。

逆に金融危機が発生した場合に、その原因によっては中央銀行や富豪達により通貨調達のための大規模な金売りが発生することもあるため、「安全資産」の呼ばれ方に反して危地において下落してしまう場合もある。

さらに株式や債券にはあるインカムゲイン(配当金や利子の定期収入)も発生しないため、タイミングを誤って大量に購入してしまうと、長い間含み損の塊を抱え続けることになる。

そうそう、うまい話はないのである。

そもそも労働の対価として利益が生み出される株式債券に反して、金はそれ自体は直接社会の役に立っているわけではないため、著名投資家の間でもかなり好き嫌いの感情が分かれる資産でもある。

中でも「投資の神様」の異名を取るウォーレン・バフェットは金嫌いで有名で「(他のコモディティと比較した時)金はキラキラ輝くだけで、穀物のように食べることもできないし、石油のように体を温めることもできない。なぜ高値が付くのか分からない」「金は保有していても何も生み出さない」と放言している。

一方でバフェットに比肩する超大物投資家ジム・ロジャースは、資産防衛にあたり「金と銀を買いなさい」と公に購入を推奨している。

ビットコインは金を意識して設計された仮想通貨で、流通量が決まっている点や、「マイニング」(採掘)という仕組みがある点などが共通しており、「デジタルゴールド」とも呼ばれる。

金の関連キャラ

名前や異名に「(金属としての)金」「(貨幣としての)金」「金色(黄金、ゴールド)」を含むものに限る。

その他金をイメージカラーとするキャラについてはゴールドヒーローゴールドヒロイン黄金化金髪などの項目を参照のこと。

金の関連作品

タイトルに「(金属としての)金」「(貨幣としての)金」「金色(黄金、ゴールド)」を含むものに限る。

これら以外にも、金がクラフトの素材として登場するMinecraftなど、作品内で金(黄金)が重要な意味を持つ作品は多い。

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