「フン、己の涙でも拭くがいい!」
詳細
ジュニアモデル・小林カスミの父親である小林謙作と契約した敵イマジン。
身長197㎝、体重121㎏。
ツタだけあって柔軟な身体で腕は伸縮自在に伸ばせる。手からは二重螺旋状の緑色光線を放つ。
終盤で別個体が黒幕により呼び出され、モールイマジン等と共に破壊活動を行った。
外見
緑の身体にオレンジの頭部を持つ。頭部、肩、腰、手先にツタ状の触手がある。
契約者の願い
願い事:「自ら縁を切った娘・カスミに会いたい」
定食屋「浜屋」を経営していた謙作は、妻を亡くしてから娘のカスミと2人で暮らしていたが、突如カスミを仕事の邪魔だとして家から追い出した。
カスミは芸能事務所の社長の家に住んでモデル活動を行うことになり、以降父娘は一度も顔を合わせぬまま断絶状態にあった。
そして家族と離れて暮らすカスミの元には、度々仕事場に匿名でカスミ草の花束が贈られていた。カスミにとっては心の支えになっており、「カスミ草の人」と呼んで本人に会いたい思いを募らせていた。
インタビューを受けている最中、またもやカスミ草を贈られたカスミが、偶々ミルクディッパーに生ける用のカスミ草を買っていた野上良太郎を目撃、「カスミ草の人」と勘違いしたことが今回の物語の始まりとなる。
活躍
カスミの仕事を妨害、カスミを直接襲おうとしていたところを、イマジンの匂いを嗅ぎ付けたモモタロスがM良太郎として交戦。生身で飛びかかってきたM良太郎を触手を伸ばして妨害し、デンオウベルトを構えた隙に撤退した。
その後再度PR動画の撮影をしていたカスミを襲撃、電王ソードフォームと交戦。苛々が溜まっていたモモタロスに一方的に追い込まれるが、「フン、亡き者にしてやるわ!」と言ったことでキンタロスが反応しアックスフォームに強制交代。
アックスフォームとの戦闘中、身を潜めていたハナとカスミは砂を足元から撒き散らして逃げる謙作の姿を目撃。カスミの驚く声に気を取られた電王の隙をついて撮影場外に吹っ飛ばした。
そのままカスミを始末しようとしたがすんでのところでアックスフォームが戻り、共に屋外で戦いを繰り広げる。
デンガッシャー・アックスモードの攻撃を数度受けるも、モーションの大きさから攻撃を見切り一方的にかわし続けていく。しかし、わざと見切らせて裏をかくのがキンタロスの作戦だった。
そのままフルチャージで始末されそうになるが、「イマジンを倒す前に、謙作がどんな思いで契約したか確かめたい」と思ったキンタロスは攻撃直前に変身解除。隙を見計らって撤退した。
カスミは「夢に反対した父親が自分を襲わせた」と考え、定食屋に来られた謙作もしらを切ってハナと良太郎を追い出したが、その実アイビーイマジンと契約していた。あまりの突飛な状況に、謙作は良太郎達から話を聞くまでイマジンの出現を夢だと認識していたのだった。
そしてカスミがパリコレに旅立つ当日、空港への移動車に飛び乗りカスミを襲うが、尾崎正義の車でボディーガードとして追走していた良太郎とハナが対抗。「父親が娘によくないことを契約する筈がない」(=謙作がカスミの仕事を妨害するのは何らかの事情がある筈)と信じたキンタロスがK良太郎として強制憑依し、カスミが乗っていた移動車を海に投げ込んでしまう。
謙作はカスミを空港に行かせるようマネージャーの大槻に頼み込むが、アイビーイマジンは「もう遅い」と移動車が沈没した=パリコレに行けなくなったことでカスミの仕事を全て潰せたと解釈し、場に居合わせていた謙作に向かって契約完了とした。
2006年11月8日、プロダクションの社長はカスミをスターになれると熱心にモデル業を勧めていたが、カスミは家業の手伝いを優先し、また母を亡くしてから元気のない父の身を案じモデルの夢を諦めようとしていた。謙作はカスミの夢を後押しするため、あえて突き放して自ら縁を切ったのだった。
過去に飛んでからは破壊活動を続けていたが、結果的に謙作の意に反した行動を取ってしまった責任と、カスミに真実を伝えることを優先したキンタロスはアイビーイマジンを倒す前にK良太郎としてカスミを追うことを選択。バスに乗り込んだカスミの元へ向かうため、ビルを突き破って先回りするなどしてカスミに父親の真意を伝えようとする。
しかしこの行動は敵であるアイビーイマジンへの加担と過去改変を意味するため、キンタロスはオーナーから乗車拒否命令を下された。キンタロスは承知の上でバスに追いつき、カスミに必死に呼びかける。
何事かと窓を開けたカスミに、自分は未来の友達だということと、バスを降りて謙作ともう一度会うよう訴えた。
「親父さんはな、お前が夢を叶えられるようにわざと突き放したんや!」「親父さんはお前を愛しとる!とことん信じたるんや!もう一度やり直せ!」
しかしすぐには信じられないカスミは、結局バスの窓を閉めそのまま家を出ていってしまった。
その間も破壊を続けていたが、良太郎が駆けつけ彼の計らいでアックスフォームと交戦。「もっと俺を怒らせろ!その方が燃えてくるで!」とわざと反撃せず攻撃を受け止められた後、張り手で動きを止められ、その隙にダイナミックチョップを受けて消滅した。
その後、良太郎が初めてカスミと会う少し前の時間にデンライナーは停車。インタビューの最中、カスミは従業員にカスミ草を預ける父親の姿を目撃し謙作と再会。
社長の元に向かってしまったカスミだったが、その実キンタロスの言葉を覚えており、父を信じてよかったと笑顔をこぼす。「こんなものも必要ないな」とカスミ草を持ち帰ろうとする謙作を制しつつ、これからは「カスミ草の人」ではなく父親として見守ってほしいというカスミの願いに謙作も応え、父娘は和解を果たしたのだった。
なお、父娘が和解したことにより、アイビーイマジンとの契約、良太郎の出会いを始めとした一連の出来事、ひいてはキンタロスの暴走行為自体もなかったことになったため、キンタロスは追放を免れた。
しかし(結果的に丸く収まったとはいえ)タイムパラドックスを発生させたことは変わりないため、(良太郎達がこれまでの話でも度々過去に干渉していたこともあり)オーナーが「このようなことはこれっきりにしてください」と警告を入れたことは付記しておく。
備考
契約者のイメージは「ジャックと豆の木」の豆の木だが、カメレオンイマジン同様コイツも間違ったモチーフで実体化している。
ちなみに植物モチーフのイマジンはアイビーのみである。
契約者を演じた池田成志は、後に『仮面ライダーウィザード』にて笛木奏/白い魔法使いを演じた。こちらも同様に娘思いの父親であったが…
声を演じた園部氏はスーパー戦隊シリーズで様々な怪人の声を演じているが、(現時点で)仮面ライダーシリーズの出演はこの役だけである。
関連タグ
サラセニアン:そっくりさん。
ジャッ君と土豆の木:同じ童話モチーフ。こちらはちゃんと「豆の木」の力を内包している。