「ギャラリーの みんなァ!
クララ中毒 服毒 注意!」
概要
ポケットモンスター・ソード・限定で登場するライバルキャラ。
どくタイプのポケモンを得意とし、マスター道場で修行に励む女性トレーナー。プレイヤーもショップで購入可能などく系ユニフォームを独自のスタイル(白いファーのジャケット)で身に纏い、自分のジムとスタジアムを持つために日夜修行に励んでいる。
背番号は「881」。毒の危険性を表す『ヤバい』だと思われる。
名前の由来は恐らくマメ亜科の多年草である「眩草(くららぐさ)」。毒トレーナーの例に漏れず元ネタも有毒である。髪飾りのデザインはドクケイルに類似しているが、色合いは異なり白を基調としている。
なお、化粧が色々と凄いことになっているが、実年齢は不明である。
主人公とはブラッシータウンの駅構内で邂逅。本島に居ないガラルヤドンが列車に紛れて駅の道を塞いだ事が問題になり、それに立ち会った後旅立っている。
人物・作中での活躍
人気者への憧れから「かわいい」の追求に余念がなく、計算高さを武器に、いつも笑顔で過ごしている。カタカナの小さな母音を末尾に付ける特徴的な喋り方をする。胸もやたら大きい。
その本性はかなりの腹黒で、時折ヤンキーっぽい独り言を口走るなど、そこそこ口も悪い。ボールを投げる前には上記イラストのように指でボールを押さえつける仕草をする。
元はインディーズでアイドル活動をしていたが、デビュー曲「クララにクラクラァ」のCD売り上げがたったの8枚に終わり、こっぴどい挫折をしたことから、ジムトレーナーとしての道を進むようになった。
なお、彼女がどくタイプ使いを志した理由は、「自分のイメージとマッチしていたから」に加え、「ライバル(需要)が少なそうで楽にトップを取れると思ったから」という、ガラル地方の歴代どく使い達に謝るべき不純なものである。
それ故か、ガラルに存在する本来の毒ジム(マイナーリーグ)での修行にたった2日で音を上げてしまい、楽に修行できそうな場所としてマスタードの元へ行き着いたという。
しかし、主人公と出会ったことで自身の立場に危機感を覚え、最後のバトルでは勝ちたいがためにフィールドにあらかじめどくびしを撒いておく(しかも猛毒になるため二重に撒いてある徹底ぶり)という不正を働いていた。
敗北後は、そんな事をしてまで勝てなかった自身に嫌気が差し、道場から破門される未来も潔く受け入れようとした。だが、事前に不正を見抜いていたマスタードは彼女を優しく諭し、「1人で道場のポケモンの世話を6か月する」という、厳しくも温情ある罰を与えた(曰く「心も一緒に強くなっていこう」とのこと)。
これらの経緯もあってか、漸く精神面にも前進が見られる様になり、次第に真剣に修行に取り組むようになっていった。もしかしたら小狡い性格も、そうでなくてはやっていけなかったアイドル時代に起因するものなのかもしれない。
通常リーグカードは自撮り写真を使用している。ぱっと見は女の子らしい仕上がりだが、よく見ると加工のしすぎで背景のヤドラン(ガラルヤドラン)が歪んでおり、早速プレイヤーからネタ扱いされることに。
一方、レアリーグカードは鍛錬に打ち込むすっぴんの彼女の姿。ただし、素顔はパックをしているため見えない。
色んな意味で完全な腹黒になりきれていない面や、顔芸の多さから早くも愛嬌を見出すファンも少なくはなく、毒のある面も悪印象というより一種のスパイスになっているようだ(配信前から「黒い面があるに違いない」と予想する人が多かったことも一因か)。
そのため、親しみを込めて「クララ先輩」や更に砕けて「パイセン」という呼ぶファンも少なくはない。
条件を満たすとヨロイ島内でのマックスレイドバトルに助っ人としてガラルヤドランと共に駆け付けてくれることがある。フルアタ構成なので確実にバリアを削ってくれる。時々「きあいだま」を外すのはご愛敬。
剣版のレイドに招待されれば、盾版のプレイヤーでも運が良ければ助っ人としてやってきたクララに会えることがある(これは対になるセイボリーにも言えることであるが)。
その後、「冠の雪原」のガラルスタートーナメントで、(マイナークラスではあるが)毒タイプのジムリーダーになれた事が明かされ、肩書きもポケモントレーナーからジムリーダーに変わる。
師匠であるマスタードのことはとても慕っており、マスタードの人柄もあって仲は良い様子。
研究のため道場に来ていた経緯で仲良くなったのかホップにとても懐いており、「ホップきゅん」という独特の呼び方をする。
新人ジムリーダーであるマリィのことは「マリィせんぱい」と呼び先輩として敬っている一方、同じく新人ジムリーダーであるビートのことは「ビートくん」と呼んでいる(なおビートからは若干の苦手意識を持たれている様子。フェアリータイプがどくタイプを苦手としている為?)。
人気者に憧れているためか、トーナメントでタッグを組んだマクワに媚びたりしていた。
手持ちポケモン
1回目~3回目のバトルでは、殿堂入りしているかどうかでレベルが変わる。前述通り、3回目のバトルではプレイヤーの場にどくびし(2段階)が設置された状態でバトル開始となる。
1回目 / 一礼野原
2回目 / 慣らしの洞穴
3回目 / バトルコート
バトルコート
鍋底砂漠でクララのレアリーグカード入手後、マスター道場にいるクララに話しかけると、1日1回バトルできる。
ガラルスタートーナメント
タッグバトルの対戦相手またはパートナーとして登場
- ガラルヤドキング♀ Lv.68
- ペンドラー♀ Lv.69
- ガラルヤドラン♀ Lv.70(ダイマックス)
バトルコート(ガラルスタートーナメント初回挑戦後)
ガラルスタートーナメント初回挑戦後、マスター道場で対戦時の手持ちポケモンが強化される。
- ガラルヤドキング♀ Lv.68
- ドラピオン♀ Lv.68
- ガラルマタドガス♂ Lv.68
- ペンドラー♀ LV.69
- ガラルヤドラン♀ Lv.70(ダイマックス)
アニポケ
薄明の翼
CV:石川由依(マリィと兼ね役。クレジットには記載がないが、担当声優のTwitterにて判明)
「EXPANSION~星の祭~」で登場。集中の森で籠を背負ってダイキノコ探しをしていたが、間違えてモロバレルを発見。その後、ダンデとマスタードの模擬戦で起こった衝撃の余波で驚いていた。
また、ガラルスタートーナメントにも招かれており、多くの参加トレーナーに混ざって、ゲームのバトル開始時と同じ「クルっと回ってボールを押さえる」ポーズをしていた。
サトシの旅シリーズ
現時点では未登場。そもそも剣盾本編の主要キャラすら未登場が多い中、DLCの追加ストーリーの登場人物である彼女が出られる可能性はあまり高くないかもしれない。サトシの旅シリーズが終わり、パルデア編に突入してしまった為、更に登場する可能性が低くなってしまった。リコとロイの旅シリーズで登場するかは現時点で不明である。
ポケモンマスターズEX
CV:富田美憂
ガラルヤドランをバディに参戦。時系列はジムリーダー就任後なので「冠の雪原」の後(これはセイボリーも同様)。
初登場となる「鎧の門弟と心技体の大将」ではパシオで出会ったセイボリーと行動を共にしており、バトルヴィラでコゴミを煽ってしまった為に二人まとめて(相性が不利なはずの)キノガッサにコテンパンに負けてしまった。
その後、コゴミの提案で3人チームを組む事になり、後からコゴミがフロンティアブレーンと知って驚く様子を見せた。
30%の確率でどく状態にする「ヘドロばくだん」、とくぼうを20%の確率で1段階下げる「どくづき」が基本的な攻撃手段で「ポイズンフルコース」と組み合わせれば次回に発動する物理/特殊技威力ブーストが1段階上昇する。
特筆すべきは「毒ドクシェルアームズ」であり、攻撃必中・どく付与・技の分類が物理に変化すると相手のAとBが2段階下降、自分のHP回復・技の分類が特殊に変化するとCとDが二段階下降し、自分の次回ゲージ消費量が0になってしまう効果を持つ。
「自分磨いてんのよォ」を発動すれば、ACが4段階、急所率が3段階上昇するのでバディーズわざの「超絶パーフェクトにかわいいポイズンレイ」の威力も倍になる(ダイマックスわざの「ダイアシッド」とも相性がいい)。
余談
動機について
ジムリーダーを目指す動機は一見不純に見えるが、実際どくタイプのエキスパートは他タイプのエキスパートに比べて数が少ない傾向にあり、鎧の孤島発売時点でもシリーズ全体でたった4人という有様であった。しかも、そのうち1人は公職に就いていない一般トレーナーであるため、「ライバルが少なそう」という彼女の分析自体は世界基準で見るとそれほど的外れではない。
ガラル基準でどうかは、作中で明確に描写されなかった「マイナーリーグ」の内情次第だが、少なくともゲーム内で登場するトレーナーに関しては、一般トレーナーを含めてもとにかくどくタイプ使いが少なく(にんじゃごっこやスキンヘッズ自体が不在)、手持ちをどくタイプで統一しているトレーナーはクララ以外にはチャンピオンカップ再戦で戦えるジュバぐらいしか見られない。
また、ライバルの少ない道を選ぶのは戦略としてはかなり理に適っており、アイドル時代の苦い経験が活きていると言える。鍛錬に明け暮れる姿を見るに、これも彼女なりの努力の方法なのだろう。
こうした分析力や戦略性、勝利への執念はポケモントレーナーに求められる能力であるので、彼女はアイドルよりもポケモントレーナー向きの人間だったのだと思われる。事実、最終メンバーにはエスパー無効のドラピオン・地面無効のガラルマタドガスが含まれており、「どく統一パーティでありながら弱点が一貫していない」など構成も考えられている。秘めたる才を持つ彼女ならば、頂点に立つのも遠い夢ではないだろう。
他のどくタイプエキスパートとの関係
ホミカは人気バンドのヴォーカルとジムリーダーを兼業しているトレーナー、アンズはジムリーダーである父の跡を継ぎ幼い頃から厳しい修業に明け暮れる根っからの努力家で素直な良い子であり、仲良くなるどころかむしろクララのコンプレックスを刺激するような性格をしているのだが、何の因果か『ポケモンマスターズ』では2人して「ガラル地方のヨロイ島にはどくタイプが得意な女の子トレーナーが修業をしているらしい」という話で盛り上がっており、「いつか2人で道場破りなんて楽しいかも」とまで話していた。
『ポケモンマスターズEX』にてとうとう本人が参戦、相変わらず人気者を目指そうとするものの、アンズやホミカ達を見てクセの強いライバルが多い(要約)と落ち込んだ反応を見せた。
後輩のどくタイプ使いとの絡みは今のところ全くない。服の色味だけは似ているが、彼は誰に何と言われようと忍者のコスプレや服飾の趣味、仲間との繋がりを投げ出さない頑固者(スター団全体に言えることではあるが)であるため、クララとは反りが合わないだろうことは予想できる。
クララの成長
エキセントリックで物騒な発言の数々のせいで目立たないが、「アイドルになるという夢をどうにもならない現実の前に叩き潰された」という強い挫折の過去を持つためか、彼女は根本的な所で「自分よりも輝かしい才能を持つ誰かと競い合いをすることそのもの」を恐れていた節がある。
事実、自分よりも遥かに才能を持つ主人公と出会った直後のバトル後、彼女はどうやったら競わないで今の立場を保てるかということしか頭になく、結果として「道場は厳しいから止めた方がいい」と脅しつつ「帰ってしまったのかも」というすぐバレる嘘をついていた。
間違いなく自信家ではあるのだろうが、1~2戦目の際に弱点技を受けた時の主人公を才覚を羨んで妬んで煽り散らすような反応や、二戦目で最後の1匹まで追い詰めたときの「また負けちゃうの?やっぱりうちはダメなの…?」という弱々しい発言などから察するに、根本的な所で「自分は非才な凡人であり、才能を持つ人間には勝てないんだ」という諦めが滲み出ており、それ故に前に進めない人間だと分かる。
なお、本当に後が無くなった最終戦では弱点を突かれてビビった表情を見せるものの、それでも諦めずに自分のポケモンにエールを送ったり、最後の1匹になっても「ぜってぇ 負けねえ! 最後の最後まで 喰らいつく!」と叫び、闘志を滾らせるようになっていく。恐らくこちらが彼女本来の性格なのだろう。
師であるマスタードはクララの事を、
「なまじセンスがあるために物事に本気で取り組んだことが無い」「修行もテキトーにこなしていた」
と評しており、それをクリアすれば強くなれると見込んで辛抱強く手許においていた事を窺わせている。主人公の来訪によって追い詰められた事でクララが変わっていった事も、
「努力する才能がようやく花開いた」
と喜んでおり、最終戦での不正を温情ある罰で済ませたのも、クララの将来を見据えての事なのは間違いない。
なお道場内にはクララを一途に慕う門下生(なお一時期ホップに気持ちが揺らいでいたが最終的にクララ推しを貫く)もおり、最後の修業に感動してクララと(キラキラな目をした)ガラルヤドランがプリントされたTシャツ「アイラブクララTシャツ」まで自作している。しかし、本人に渡そうとした所「ゴミを見るかのような目で見られた」とのこと。
門下生「すごくいいデキなのに いったいどうしてッスかねー?」
関連イラスト
関連タグ
セイボリー(トレーナー)…シールド版における同ポジションのトレーナー。こちらはエスパー使い。
他のどくタイプの使い手
キョウ(トレーナー) アンズ(トレーナー) ホミカ プルメリ(トレーナー) シュウメイ
似たようなトレーナー
- ハーリー(トレーナー):AG編におけるヒロインのライバル。「卑怯な手口に走ったが後々反省しライバルを認める」「服装にポケモンのモチーフがあしらわれている(クララはドクケイル、ハーリーはノクタス)」「同じ複合タイプのポケモン(クララはペンドラー、ハーリーはアリアドス)を連れている」…と、共通点が多い。
- ウララ(トレーナー):DP編におけるヒロインのライバル。「問題を起こしているがポケモンにはとても優しい」「(頭文字が違うのを省けば)名前が似ている上ピンク髪でリボン(クララはドクケイルを模した白いリボン、ウララは紫のリボン)」「むし複合(クララはペンドラー、ウララはミノマダム)とフェアリー複合(クララはガラルマタドガス、ウララはプリン)を連れている」…と、共通点が多い。だが、後々ライバルを認めたクララと違い、ウララは最後までライバルを認めなかった。
- リュウキ(トレーナー):ポケモンSM及びUSUMに登場したトレーナー。「音楽に関連する仕事をしていたが、全く売れなかった」「あく複合(クララはドラピオン、リュウキはジヘッド。ただし、アニポケ限定。)を連れている」…という共通点がある。