「虎は死して皮を残し、モニター壊れてリモコン残す…モニ~!」
概要
Quest39「神が連れ去る」に登場。
ゴミ捨て場のゴミの山から誕生したオルグ魔人で、アンテナやモニター、クーラーやコンポーネントステレオ等、家電製品を中心としたガラクタの寄せ集めと言うべき姿を持つ。オルグ特有の角も、頭部にアンテナの形で2本生えている。
このようにガラクタの寄せ集めのオルグではあるが、その名の通り能力の要はモニターであり、自身のモニターを見た人間を異世界に閉じ込める能力を有する。劇中ではこうした自身の能力で地球上から統べての人間を消し去ることを企て、人々をサッカースタジアムのモニター内の世界である「モニター世界」に幽閉していた。
戦闘では電撃を流すコードを両腕から伸ばしたり、左手のリモコンのスイッチを押して右手から「リモコンビーム」を放つ他、「アンテナ剣」を武器に襲い掛かる。更に無数の分身を生み出す「電波障害ゴースト」なる技まで兼ね備え、おまけに自身が敗北しても体内から虫のような分身体・「リモコン虫」が飛び出し、取り憑いた対象をラセツの持つスタンガンに似たリモコンで操れる仕様になっている。
口癖はモニターらしく「~モニ」、「~モニター」。
活躍
上記の能力で人間を1人残らず消し去ろうと目論み、人々を次々とモニター世界に閉じ込めていくが、その最中にガオレンジャーが駆けつけて交戦。
イエローが先手をとって飛行モードになり飛び掛かるが、逆にイエローに飛び掛かり空中でキャッチ。イエローを締め上げたまま遥か上空まで舞い上がる。予想外の攻撃に悲鳴を上げて苦しむイエローに屈辱の空中散歩攻撃で弄んだ挙句、超高所から急降下し、そのままイエローを地面に叩きつける。
あまりの衝撃に悶絶するイエローの首、両腕、腹に容赦無くコードを巻きつけ、身動きを封じたまま何度も振り回して弄ぶ。その状態で電撃を流し、仲間が助けに来るまでガオイエローを徹底的かつ一方的に苦しめ、その後5人が駆けつけると、リモコンビームで攻撃する。
しかし、レッドのガオメインバスターとシルバーのガオハスラーロッド・スナイパーモードの射撃に怯み、そのまま破邪百獣剣と破邪聖獣球を同時に受けて倒される。それと同時に人々も現実世界に戻った。
直後にオルグシードによって再生巨大化すると、巨大戦ではガオキングをアンテナ剣による斬撃を浴びせ掛け、電波障害ゴーストによる無数の分身と共に光線で攻撃するも、左手が弱点であることを見抜かれて反撃され、最期は天地轟鳴・スーパーアニマルハートを分身と共に喰らい、冒頭の断末魔と共に爆散した。
敗北後、残ったリモコンがガオキングに取り憑き、ラセツはガオキングを思うままに操る。
だがその直後、風太郎がガオゴッドとして正体を現し、天誅パワーアローでリモコンを破壊されたためにガオキングは正気に戻った。
余談
今回彼がゴミの山から誕生し、ラセツがガオゴッドを人間達の行った環境破壊をダシに自陣営に引き込んだことや、ほとんどのオルグ魔人が発展の裏側で環境破壊を行った文明の象徴である器物をベースにしている点は、古来付喪神が百鬼夜行を構成している点に由来し、同時に彼等が自然の象徴である動物を模したパワーアニマル達と相反する存在であることを窺わせる(なお、炭火焼オルグが善性に目覚めたのは、自然物である木を加工した木炭を基に誕生したことも一因と思える)。
モチーフはモニターを始めクーラーやコンポ、アンテナと言った各種の家電製品。
冒頭の断末魔の元ネタは、「虎は死して皮を留め、人は死して名を残す」という諺。
武器のアンテナ剣は『未来戦隊タイムレンジャーVSゴーゴーファイブ』の合成災魔ボリピエールが持つ剣の流用。
『百化繚乱[下之巻]』にてデザインを手掛けた原田吉朗氏は、「当初は『家電オルグ』という名称だったが途中でこの名前になった」とコメントしている。
声を演じる矢薙氏は今作がスーパー戦隊シリーズ延いては特撮初出演となった。
関連タグ
百獣戦隊ガオレンジャー オルグ(百獣戦隊ガオレンジャー) オルグ魔人
仮面魔獣デス・ガーディウス:効果がモニターオルグの能力に似ている。