概要
ゲームアプリ版『ウマ娘プリティーダービー』においては、開始直後に5名の育成ウマ娘が獲得できる。5名中1名を選択入手するというわけではなく、最初から5名が入手済であり、ガチャの結果に左右されず誰でも育成可能なウマ娘たちである。
開始時のチュートリアルでは必ずそのうちの1人であるダイワスカーレットを育成することになるため、初期状態では彼女がホーム画面に登場する(このため、狭義の初期ウマ娘といえばダイワスカーレットのことになる)。チュートリアル終了後は誰から育成しても構わない。勿論、即座にガチャを引いて5人以外のウマ娘を入手し育成するのも自由である。
この手の収集・育成系ソーシャルゲームでは「最初にもらえるキャラは最序盤こそ頼れるがすぐ力不足になる」というケースが往々にして見られるが、本作ではレアリティによる育成限界などはないので初期娘たちをエースに育てることもできる(ただし育成の難度はまちまち)。
各キャラの適性(初期状態)
ウマ娘名 | 芝 | ダ | 短 | M | 中 | 長 | 逃げ | 先行 | 差し | 追込 |
ダイワスカーレット | A | G | F | A | A | B | A | A | E | G |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ウオッカ | A | G | F | A | A | F | C | B | A | F |
ゴールドシップ | A | G | G | C | A | A | G | B | B | A |
サクラバクシンオー | A | G | A | B | G | G | A | A | F | G |
ハルウララ | G | A | A | B | G | G | G | G | A | B |
ゲームモードの1つである「チーム競技場」では、最低5名のウマ娘でチームを編成して団体戦を行うが、この5名をしっかり育成するだけでも団体戦の「短距離・マイル・中距離・長距離・ダート」の5種目をバランスよくカバーし、一定の戦力を整えることが可能である。
なお、この5名の括りはゲーム中の開始状態のみのものであり、ストーリー中やアニメ版では特にこの5名によるグループというものはない(ゴールドシップ・ダイワスカーレット・ウオッカは同じ「チームスピカ」所属)。
陣容
必ずチュートリアルで育成することになるウマ娘。容姿端麗でスタイル抜群、お淑やかな優等生として学園内では振る舞っているが、その実は負けず嫌いでプライドが高く、トレーナーに対してはツンデレ気味。ルームメイトのウオッカは永遠のライバルにして戦友。
マイル~中距離が主戦場だが、場合によっては長距離型に育成することも可能。脚質は逃げか先行。
ショートヘアでスレンダーな体型、ぶっきらぼうな口調のボーイッシュなウマ娘。不良になりたいお年頃でバイクなどに憧れているが、根は非常にウブで繊細な娘である。「一番カッコイイウマ娘とは」を模索して、ダイワスカーレットと互いを高め合っていく。
5人の中ではマイルか中距離担当になり、差し脚質が基本型。
高身長に銀髪のロングヘア、優れたプロポーションを持ち、長い脚を活かしたストライド走法でターフを駆ける美しいウマ娘。しかしその中身は解読困難な言動と予測不可能な行動を繰り返す破天荒な奇人。
長距離を主戦場とし、初期状態では貴重な追込型の適性を持つが、慣れないうちは5人の中では育成難度が最も高い。
公式YouTubeチャンネル「ぱかチューブっ!」の司会進行役も務める。
ファンからは「ゴルシ」の愛称で親しまれている。
「バクシン!」を口癖とし、何事も猪突猛進の暴走娘。クラスでは学級委員長を務める。
せっかちで早とちりなこともあって学科の成績はいまひとつだが、本人は「優等生ですから!ハッハッハッ」と全く気にしていない。
だまされやすいアホの子担当でもある。
バクシン教とも称されるスピード特化の割り切った育成がしやすい育成入門に最適なウマ娘で、「初心者の味方」「無課金(微課金)の味方」の異名を持つ。
「ぱかチューブっ!」内では初心者講座「サクラバクシンオーのバクシン!お悩み相談!」を担当。
誰もが勝利と栄光を目指す学園の中にあって、のほほんとした雰囲気を漂わせる娘。集中力がなく成績は悪いが、走ることが楽しいという気持ちと、負けても一切へこたれないメンタルを持ち、敗北してもスタンドの観衆に手を振って応える天性のアイドル。
モデルの競走馬は連戦連敗で注目されたが、本作では貴重なダート適性を持ち、砂の女王に育つ素質を秘める。
5人の中では育成難易度はわりと易しめだが(ただし有馬記念を「負けイベント」と割り切ることが前提になる)、育成シナリオの自由度が非常に高いため初心者は何をしていいか分からなくなりがちな点に注意。
また、彼女以外のダート適性Aウマ娘は(自身の晴れ着バージョンも含め)全員☆3で入手が難しいこともあり(適性Bまで広げても☆2のエルコンドルパサーがいる程度)、ダートレース担当として長く活躍できるポテンシャルをも秘めているのもポイント。
モデル馬
5名のモデルとなった競走馬についても軽くまとめる。より詳しくはそれぞれの項目を参照。ダイワスカーレットとウオッカは同世代のトップ格牝馬として火花を散らしたが、それ以外の現役の時代はそれぞれ異なる。
- ダイワスカーレット(2006~09年現役)牝・栗毛
主な勝ち鞍:桜花賞・秋華賞・エリザベス女王杯(2007)、有馬記念(2008)
父は4戦4勝のまま故障で現役を去った「幻の三冠馬」アグネスタキオン、母は名牝スカーレットブーケ。デビューから引退まで12戦全てで連対(2着以上のこと、牝馬の最高連続記録)という驚異的な安定感を誇った「緋色の女王」。故障で引退する前の最後のレースとなった2008年有馬記念では、ハナを切ってそのまま逃げ切る完勝を遂げた。ライバルのウオッカとの対戦成績は3勝2敗。半兄にダイワメジャーがおり、兄妹でのGⅠ合計9勝は最多タイ記録。
- ウオッカ(2006~10年現役)牝・鹿毛
主な勝ち鞍:阪神ジュベナイルフィリーズ(2006)、日本ダービー(2007)、安田記念(2008・09)、天皇賞(秋)(2008)、ヴィクトリアマイル・ジャパンカップ(2009)
「父タニノギムレットよりも強く、ストレートに」という意味合いからウオッカと名付けられた。戦前のクリフジ以来、牝馬64年ぶりの日本ダービー制覇を含むGI7勝を挙げた女傑。特に東京競馬場で無類の強さを誇り「府中の申し子」と呼ばれた。2008年、ダイワスカーレットとの壮絶な競り合いの末2cm差で勝利した天皇賞(秋)は語り草である。2008・09と、牝馬唯一の2年連続年度代表馬に選出された。引退後には顕彰馬選出。
- ゴールドシップ(2011~15年現役)牡・芦毛
主な勝ち鞍:皐月賞・菊花賞・有馬記念(2012)、宝塚記念(2013・14)、天皇賞(春)(2015)
父ステイゴールド&母父メジロマックイーン、競馬ファンにステマ配合と呼ばれる活躍血統の一馬。豪快な追い込みで数々の劇的勝利を演じてGⅠ6勝、「不沈艦」と讃えられた。一方、非常に頭の良い馬かつ気まぐれな性格で、ゲームやアニメに負けず劣らずの奇行を連発して「猛獣」とも呼ばれ、ファンを一喜一憂させてその意味でも愛された。ゲーム配信開始時点で育成可能なウマ娘では、最も若いモデル馬だった。
- サクラバクシンオー(1992~94年現役)牡・鹿毛
主な勝ち鞍:スプリンターズステークス(1993・94)
通算21戦11勝、しかし距離1400m以下に限れば12戦11勝という、稀代の短距離スペシャリスト(この距離で唯一負けたレースの勝ち馬がニシノフラワー)。当時唯一のスプリントGⅠだったスプリンターズステークスを二連覇し、日本の短距離馬カテゴリの認識を高めた一馬。引退後の種牡馬としてもその驀進力を後代に伝え、孫世代のキタサンブラックはじめ重賞馬を数多く輩出している。
- ハルウララ(1998~2004年現役)牝・鹿毛
主な勝ち鞍:なし(通算113戦0勝)
中央競馬(JRA)ではなく高知競馬の登録馬。馬体は小さく飽きっぽさもあり連戦連敗を続けたが、レース中は一生懸命であったといい、丈夫な身体で走り続けた。その結果、2003年夏から「勝てなくても走り続ける馬」と報道されブームを巻き起こし、経営難にあえぐ高知競馬のアイドルとして観客・売上増に貢献した。ゲーム中のダート適性の高さは、高知競馬場がダートコースのためか。
関連項目
他作品の例