「ハッハッハ!大漁♪大漁♪ ごっつぁんです!!」
データ
生息地:池
特技:ダニで人を吸い取る
作戦:大勢の人を河童化し、地球の水分を吸い尽くさせる
趣味:相撲
概要
epic19「ゴセイナイトは許さない」に登場。
日本にのみ棲息する妖怪として有名な未確認生物「河童」の正体とされる幽魔獣。
河童は一般的に妖怪として知られるが、じつはUMAとして扱われることも多い。
ちなみに幽魔獣の皆様は1万年前の護星天使によって「エルレイの匣」に封印されていた中で、コイツだけはなぜか封印を免れて生き残っていた(スカイフィッシュのザイ粉は不明)。
主な能力
相撲好きとされる河童らしく相撲技を得意とし、そのせいなのか「ごっつぁんです」という口癖や「~でごわす」等、関取を思わせる話し方をする。
また全身のダニを取り付かせる事で人間を吸い取り別の場所へ転送、更に河童のエネルギーを与えて人間を河童に変えてしまうという変わった能力を持っており、作中では自身の能力および河童のエネルギーを放つ装置で人々を攫って河童に変え、地球全体の水分を吸い尽くさせて腐らせようと目論んだ。
普通は腐らせないために水分を抜くのだが、ただの雑菌による腐敗と「幽魔獣の能力による地球の汚染→地球そのものの腐敗」は別物なのだろう。感覚的には8年前の敵組織の言い回しに近く、「滅亡させる」といえる。
劇中での活躍
チュパカブラの武レドランは次なる作戦の為、ギエム郎が住む池を訪ねていた。
「お前だな?封印を免れて生きていたという幽魔獣は」と問う武レドランに対して「『お前』ではない!わしは河童のギエム郎でごわす!」と素っ気ない態度のギエム郎だったが、そこへ封印の解けた膜インと筋グゴンが現れるや、一転して「おぉ、膜イン!筋グゴン!封印が解けたのでごわすか?」と久闊を叙す。
筋グゴンがギエム郎に何をさせる心算か問うと、武レドランは不敵に笑って「あのゴセイナイトの力を利用しようかと……」と返すばかりであった。
その後、遊園地に現れたギエム郎は地球を腐らせる自身の目的の為、客としてやって来ていた人々目掛けてダニを飛ばして次々と吸い取っていく。
そうして上機嫌になっている所へゴセイジャーが登場。
何を企んでいるのか問い詰められると「フン!ヒト共を大量に捕まえて…おっと、その先は教えないでごわす」と返した為に「教えてもらう!!」と5人は変身して応戦。
だがギエム郎は「どすこい!はっけよい残った!残った!!」と相撲の技で彼らを圧倒。駆け付けたゴセイナイトに対しても「待ってたでごわす」と相手取る。
周囲の人の事などお構い無しに戦うゴセイナイトだったが、一般人に危害が及ばない様に立ち回るゴセイジャー達のフォローも空しく、ブラックが守ろうとした一般人である田村一家の長女・可奈子にギエム郎のダニが当たり可奈子は何処かへ転送されてしまう。更にゴセイナイトを自身のダニに取り憑せて連れ攫う事に成功したギエム郎は、そのままチュパカブラの武レドランと共に撤退した。
その後、武レドランは檻に閉じ込めてゴセイナイトを監禁。鉄格子を破ろうとする際にゴセイナイトが放出するゴセイパワーを利用し、ギエム郎が捕らえた人々を河童に変えようとする(この装置はおそらく彼の能力を分析した武レドランが製造したものと思われる)。
河童になった人間達をばら撒けば、彼らはまるでゾンビの様に次々と仲間を増やして世界中の水分を吸い尽くし、そのまま地球は水のない星になって滅亡する――――それが今回の幽魔獣の計画だったのだ。
膜インは「『地球を汚す奴らは許さない!』…な~んてほざいているゴセイナイトが地球の滅亡に手を貸すなんて痛快痛快♪」と、曲がりなりにも地球を守ろうとするゴセイナイトに、逆に地球を滅亡の片棒を担がせる顛末を想像し、下衆な笑みを浮かべるのだった。
だが作業効率を上げる為、武レドランが「武器が無ければ何もできないか?お前はあの見習い護星天使ども以下だな!」とゴセイナイトを挑発していると、そこへアラタが乱入して「やめるんだゴセイナイト!あなたのパワーが幽魔獣の作戦に利用されてるんだ!」と告げる。つられて真実を明かした武レドランに「絶対に許さない!」とアラタはゴセイレッドに変身。そうしてレッドが武レドランと交戦する一方、残った4人も同様にギエム郎と交戦。「もう遅いでごわす!」というギエム郎の言葉に対し、可奈子が攫われた事に責任を感じていたアグリは「遅くねぇ!!オレ達を信じてくれる人がいるんだ!だから、オレは絶対諦めねぇ!!」と叫んで天装。ランディックアックスから放った一撃でギエム郎を吹き飛ばすと、その衝撃で河童化させる装置を破壊して人々を救出した。
一方、ゴセイナイトは自身が地球を破滅させる計画に加担させられていた事実にショックを受けていたが、駆け付けたブラックとイエローから励ましの言葉を掛けて立ち直る。
だが武レドランの攻撃で2人は大ダメージを受け、残りの3人もギエム郎に苦戦を強いられる。「フフ……もう終わりだ」と勝ち誇る武レドランだが、「絶対に諦めない!!!」と返すゴセイジャー達の覚悟に心打たれたゴセイナイトは雄叫びと共に檻を破壊。
超スピードで迫るゴセイナイトの攻撃にギエム郎と武レドランは怯み、その隙にレオンセルラーまで奪い返され、ナイトダイナミックでギエム郎は敗北した。
だが、直後に武レドランが放ったビービ虫に噛み付かれ、「この星ごと吸い尽くしてやるでごわす!」と叫び巨大化。
グランディオンがナイトブラザーと天装合体したゴセイグランドに相撲を挑むが圧倒され、負けじと着弾と同時に爆発を起こすダニで攻撃するも、シーレオンキックとスカイオンヘッダーに怯んだところにグランドラスティックの直撃を喰らい爆散した。
「ごっつぁんです……」
後にブロッケン妖怪のセマッタ霊が創り出した幻影として再登場。更にアバレヘッダーを入手した武レドランの力を受けてセマッタ霊がパワーアップし、実体を持った幻影として登場して襲い掛かるが、スーパーゴセイジャーとなったイエローの力になす術も無く、スーパースカイランドシーダイナミックを他の幻影幽魔獣と共に受けて消滅した。
余談
モチーフ
河童とダニ。
名前の由来は映画『グエムル-漢江の怪物-』と河童の別名河太郎。「グエムル」には怪物が捕まえた人間を下水道にある巣まで運んでから捕食するシーンがあり、劇中における「攫った人間を洞窟に監禁する」という彼の行動の元ネタはここから来ている模様(またダニは吸血するため、ダニを使って人間を吸い込んでしまう能力はそこからの着想と思われる)。
ダニの意匠は頭部の皿、四肢、首回りに甲羅と全身のあちこちに見られる。一見違和感なく溶け込んでいるが、これに気づくとなんだかむず痒くなってくるところだ。
河童をモチーフにした怪人
戦隊シリーズでは「忍者戦隊カクレンジャー」のカッパが最初(ちなみにカクレンジャーの1号怪人もコイツ)で、『救急戦隊ゴーゴーファイブ』の熊手サイマ獣ガバラが続いた。だが妖怪モチーフでいかにも登場してそうな前作には出なかったため、河童モチーフは実に11年ぶりとなった(次の登場は6年後)。
※ナミアヤシは水虎。
今エピソードでは『忍者戦隊カクレンジャー』でニンジャレッド/サスケを演じた小川輝晃氏が可奈子の父親の聡役で、そしてニンジャホワイト/鶴姫役の広瀬仁美氏が母親の今日子役としてゲスト出演している。
声を演じた大友氏は去年の『侍戦隊シンケンジャー』でも、同じく妖怪がモチーフのチノマナコという怪人の役で出演していた(ただしあちらはモクモクレンという妖怪)。
関連タグ
天狗のヒッ斗:一般的には妖怪として知られるが、れっきとした未確認生物とされている。
カッパ(カクレンジャー):『忍者戦隊カクレンジャー』に登場した河童モチーフの先輩。
熊手サイマ獣ガバラ:同じく『救急戦隊ゴーゴーファイブ』に登場した河童モチーフの先輩。
水喰い忍者ガマジャクシ:『忍風戦隊ハリケンジャー』に登場する、同じく地球上の水を吸い尽くそうとした戦隊怪人の先輩。カエルモチーフ。
妖怪カッパ:『手裏剣戦隊ニンニンジャー』に登場する河童モチーフの後輩。
ハスブレロ:河童モチーフのポケモン。
恙虫:ダニの一種が正体とされた妖怪。