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概説

道摩法師」とも呼ばれる(道摩法師と道満は別人と言う説も存在する)。

安倍晴明に勝るとも劣らない力を持ち、晴明とはライバル関係にあったらしい。

このことから、フィクション等で嫉妬深い(もしくは狂気じみた)悪役として扱われることが多い。


播磨国の出身で、安倍晴明が名声を得ていた時代で既に壮年か老齢であったといわれるが、兵庫県加古川市の正岸寺にある位牌には天徳2年(958年)生誕と記されており、晴明の生まれが延喜21年(921年)とされるため、その通りなら道満の方が37歳も歳下となる。

更にその正岸寺における伝承によれば、道満は穏やかで無欲な人格者で、弱者を助け医術の心得も持っていたと伝えられているとのことで、悪役としての人物像は、物語として面白おかしく作られただけと言われている。


正規の陰陽師ではない(本来の陰陽師は宮仕えの役人)在野の法師であり、にもかかわらず安倍晴明に匹敵する実力者として名が上がるほどの験力を謳われた。

彼の得意とした修験道の秘法「九字切り」を模した紋はドーマンとも呼ばれ、安倍晴明の紋である五芒星セーマン」と共に、魔除けの印として現在も伝わっている。


播磨には「播磨法師」と呼ばれる野良陰陽師たちの集団が存在し、道満はその代表的な術師でもあったという。

その播磨では、現在でも一部の地域で道満を厄除けの守り神として信仰している。


伝承

江戸時代までの文献では、いずれも安倍晴明を付け狙う在野の法師として登場する。

しかしいずれも矛盾や説明不足が目立つことから、後世の想像や晴明伝説の箔付けとして流布していった可能性が高いと思われる。


金烏玉兎集(成立不詳)

幼少期(青年期)の晴明に、上京して日の浅い道満が呪術勝負を持ち掛け、負けた方が勝った方の弟子に降るという賭けをする。

そこで内裏にてが持ち出し、長持の中身を当てることになった。

まず道満が「大柑子が15個」といい、次に晴明が「ネズミが15匹」という。帝は大柑子を15個入れており、晴明の神童ぶりを聞き及んでいただけに内心で落胆する。

ところが長持を開けると、長持から15匹のネズミが飛び出し、内裏の庭先へと逃げ失せていった。

皆が驚く中、道満は敗北して晴明の弟子となった。

その屈辱からか、道満はのちに晴明が唐国へ修行に出た内に彼の妻を寝取り、晴明が唐国から帰ると唐国の陰陽法師で晴明の師となった伯道上人の秘術を盗み取り、再度呪術合戦を仕掛けて殺すことに成功する。

しかし晴明の師である伯道上人はこれを感じ取り、唐国から来日して晴明を蘇生し、逆に道満を殺害計画の謀反人として検挙し、道満は斬首に処された。



後世では――

長持の中身は「薬師如来十二神将の金の豆像」であり、道満は「大柑子4つ」晴明は「ネズミが12匹」と互いに術を掛け合い、立会にいた大臣が呼び止めるまで続く。

結果、4つの大柑子にネズミが3匹ずつ計12匹入り、そのネズミが十二神将像を加えて逃げ去った。

――という説話も生まれた。


安倍晴明が本格的に著名になるのは、史実では40歳を超えた辺りであることから、晴明の天才ぶりを補強するために用意された俗説の可能性が高い。


宇治拾遺物語

藤原道長1匹の犬を飼って可愛がっており、ある日その犬が道長の外出を頻りに阻んできた。

これに違和感を覚えた道長は、父の代から世話になっている安倍晴明に相談し、晴明は犬が主人に呪詛を送っている気配を嗅ぎつけて引き留めていたと明かす。

晴明は「こんな術が使えるのは蘆屋道満しかいない」と告げ、すぐさま道満は逮捕され、故郷である播磨へと流刑に処された。


『峯相記』という文献にも同類の話が存在し、こちらでは道長を政敵と看做す藤原伊周の差し金で道満が呪物を道長の庭に埋め、晴明がこれを察知して外出する道長を引き留めて庭先を掘り起こさせ、道長を呪詛から守った、――となっている。



関連作品

基本的には悪玉キャラクターであり、陰謀を弄して人を害する妖術師として描かれやすい。

近年では自由な解釈から、単なる宿敵という立場に囚われない道満も登場している。


陰陽師(夢枕獏)一般的に言われる道満とは逸脱したキャラ性の持ち主。軽妙洒脱で掴みどころがなく、面白みを追及して人を誑かす道化師のような流浪の老法師。晴明とは酒飲み仲間として親交を持っている。その一方、映画版第一作では平安京を滅ぼそうとする完全な悪役として描かれており、蘆屋道満を悪役とする原型かつ元祖とも云える。アニメ版では妖しい美女として登場
銀魂道満をモチーフとした陰陽師・巳厘野道満が登場。
ぬらりひょんの孫作中に登場する花開院家が道満の末裔という設定。回想のみだが道満本人も登場。メイン画像がぬら孫の道満。
東京レイヴンズ役として登場。作中最強の一角。トリックスターとしての面が強く、稚気と狂気を内包した存在として描かれている。作中ある出来事がきっかけで大きく姿を変える。
鬼舞ストーリー上の重要なキャラクターだが、既に亡くなっており、回想など過去の話にのみ登場。
LoVⅢ登場キャラクターの一人。女体化している。詳細は蘆屋道満(LoV)の項を参照。
牙狼 紅蓮ノ月怪物・火羅を生み出している悪役。また劇中登場するのは二代目だが、先代道満も「道魔法師」の名で登場。
九怨全ての元凶。主人公咲耶の師であり、もう一人の主人公浮月の父親。晴明を倒すため、呪術を完成させようとする。弟子達だけではなく自分の娘さえも呪術完成の道具として利用する。
双星の陰陽師 陰陽師の宿敵であるケガレとその最終完成型である太陰を生みだした人となっている。
鬼斬り十蔵安倍晴明への復讐のため、主人公・十蔵の兄に憑りつき人生を狂わせる。ただし本作では晴明が輪をかけた外道になっているため、後半からダークヒーローとしての側面が出てくる
不機嫌なモノノケ庵蘆屋道満が元ネタである主人公・芦屋花繪と安倍晴明が元ネタである安倍晴齋が登場する。
真・女神転生BOSS”超人”ドウマンとして登場。ゲーム発売当時、吉祥寺にあった空きビル・エコービルの一室で、転送装置を使った儀式で悪魔を召喚しようとしていた。3DS版ソウルハッカーズにも登場、こちらは種族が外道。
シャーマンキング『シャーマンキング-0-』にて、ハオの平安時代の幼少時、麻葉童子時代のエピソードに、道満をモデルにしたと思われる山田道茉が登場する。
Fate/GrandOrder第1.5部3章でキャスター・リンボとして初登場。晴明を嫌っており、晴明への嫌がらせなのか自分を晴明と自称したりした。第2部『Cosmos_in_the_Lostbelt』ではアルターエゴクラスとして登場。実装後はイベントの黒幕として定着。
ラヴヘブン乙女パズルゲームの攻略キャラクター。表記は芦屋道満(ラヴヘブン)。異世界を救うために主人公によって召喚された。晴明とはライバル関係でよく喧嘩もするが、(主人公の口添えにより)協力もする。晴明曰く「少しおっちょこちょいで、意外と面倒見がいい。」
デジモンテイマーズ玩具「ディーアーク」にて安倍晴明をモチーフとしたタオモン暗黒進化版の姿「ドウモン」として登場、進化後の姿は葛の葉狐をモチーフとしたクズハモン
怪談百物語道満の子孫である陰陽師・蘆屋道三が語り部を務める
英傑大戦1.5から登場。見た目は女性。安倍晴明を敵としてみているが晴明本人は気にしていない模様。武将友好度300到達でもらえる絆武将カードで正体が道満の式神と判明
一騎当千声:五十嵐裕美、大和学院1年。狐の仮面にレオタード姿で、両刃リボン「松風弐号」を操る自称Sランク闘士。ネコ語で喋る

他にもあれば追記をお願いします。


関連タグ

陰陽師 陰陽道 安倍晴明 葦屋道満 芦屋道満

悪役 汚れ役


外部リンク

道摩法師 - Wikipedia

オリバーソース - 芦屋道満の子孫とされる道満家の人物が代々経営している調味料会社。

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