「探したぞ、悪しき鬼どもよ」
※本作品関連記事作成・編集にあたっての注意
2023年9月26日に本作のサーヴァントの真名やストーリーの核心に迫る内容についての動画・画像のアップロードについてのガイドラインが表明された(『Fate/サムライレムナント』動画、画像投稿ガイドラインが公開。サーヴァントの真名やストーリーの核心に迫るイベントの発信には「ネタバレあり」の記載を)。
「配信してはならないシーン」は指定されていないものの、サーヴァントの真名やストーリーの核心に迫るイベントの発信には「ネタバレあり」の文言をサムネイルやタイトルに入れるようお願いしている。特に「終章」開始以後の内容や二週目に初めて現われる要素については特に念を押している(x(旧twitter)公式アカウントのツイート、コーエーテクモゲームス公式サイト)。
つまり、現時点に於いて公式的には真名等の情報の無制限の流布を望んでいない状況にあるため、未プレイの方に配慮し良識の範囲内での記事編集を心掛けてください。
その他、意見等がある場合はこちらにて。
プロフィール
※ プロフィールの出典地域は本百科の推測なので注意。
概要
『Fate/Samurai Remnant』に登場するセイバークラスのサーヴァント。
盈月の儀にて、マスターが存在しない“逸れのサーヴァント”として登場する。
なお、同作には他にも「逸れのセイバー」として召喚された英霊が存在する。
真名
“旭将軍”の異名を持つ源氏の武将、『木曽義仲』。
本来の名は「源義仲」であり、河内源氏の一門である源義賢の次男として生まれるが、大蔵合戦で父・義賢が討たれた際に乳父である中原兼遠によって信濃国木曽谷へ逃げ延び、そこで彼に育てられたことからこの名がついた。
第80代天皇である高倉天皇の兄宮・以仁王と自身の伯父・源頼政が、平家打倒のために諸国へ蜂起を促す令旨を発したことで挙兵して多くの合戦で活躍し、彼は信濃の武将であったこともあり源頼朝よりも先に京に辿り着いて、以仁王の遺児である北陸宮を擁護し平家を都から追い払うことに成功する。
だがその後、公家・九条兼実の日記『玉葉』によれば、皇位継承問題に介入しようとしたことや、養和の飢饉による食糧事情の悪化や遠征で疲れ切り我慢に耐えかねた一部の遠征軍兵士による略奪行為が相次いだため、京の治安回復が遅れたことなどの事情により後白河上皇との関係が悪化し、それにより頼朝とも対立し最終的には彼の弟である源義経に討たれる。
落日模様も太陽そのものであった。
『FGO』に登場する巴御前の夫であり、彼女の台詞から度々その存在を語られている。
人物
一人称は「私(わたし)」、時々「俺」。
白い鎧を纏い、赤い面頬で顔を隠す鎧武者だが、ライダーと異なり声は明瞭な男性のもの。
戦闘時はバーサーカーもかくやの苛烈な姿勢が目立ち、悪鬼滅殺を掲げ、それに該当する存在がいれば積極的に殺しにかかる。
第一印象としては暴力的な印象が目立つが、本人の信条として「悪鬼とは種族に関係なく人の世を乱す存在であり、平穏な暮らしを望む善良なものならばたとえ本物の鬼でも誅するべき対象ではない」という日本一の鬼斬り役と同じ考えを持っており、鬼ならば無闇に狩るという事は無い。
少なくとも作中において、攻撃した対象は本当にこの世を乱す企みを起こそうとした者やその協力者、或いはその者に操り人形にされた者だけであり、その物騒な言動とは裏腹に自らが滅すべき悪鬼の判定はかなり柔軟かつ理性的な基準によって決められている。
結論から言えば"平和のために悪を討つ"事を貫き通した英雄らしい英雄と言える。
オフ時は面頬と兜を外し、切れ長の目をした黒髪の美青年といった風の素顔を見せており、その際は穏やかで礼儀正しい武人の鑑ともいうべき好人物の素を露にする。
史実では31歳で没しているため、外見年齢は恐らく20代から晩年の間。
本人曰く、面頬を着けるのは仕事とプライベートのスイッチを切り替えるための自己暗示のようなものらしく、着けている間は武士や英霊としての使命に集中し、荒事のことばかり考えているという。そのため礼を弁え、暴力を控えるべきと判断した場では外すことにしている模様。
その行動方針から「悪鬼」と対立する機会の多い主人公ら宮本伊織陣営とも共闘する展開が多く、セイバーからも「気持ちのいい人物」と高評価を得ている。
総じて、良い意味でFate時空の源氏らしからぬ好人物と言えよう。
能力
日輪の意匠が施された大太刀を武器とし、それに光と炎を纏って振るう。また、ライダークラス以外では珍しく召喚時に馬を同伴しており、適宜実体化させ騎乗している。
加えて規格外の「単独行動」スキルを持ち、自身が紐づく霊地に縛られることなく活動できる。
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
---|---|---|---|---|---|---|
なし | A | C | B | D | A | B |
保有スキル
対魔力(B) | セイバーのクラススキル。魔術に対する抵抗力。魔術詠唱が三節以下のものを無効化する。大魔術・儀礼呪法などを以ってしても、彼を傷付けるのは難しい。 |
---|---|
騎乗(A) | セイバーのクラススキル。乗り物を乗りこなす能力。Aランクともなると、幻獣、神獣ランクを除く全ての獣、乗り物を自在に操る事が可能となり得るレベル。 |
単独行動(EX) | 本来はアーチャーのクラススキル。マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。EXランクではマスター不在でも行動出来る。宝具の使用についても何とか自力で発動可能だが、マスター不在であれば大きな負荷となる。 |
宝具
勇往邁進・倶利伽羅峠(ゆうおうまいしん・くりからとうげ)
- ランク:B
- 種別:対軍宝具
- レンジ:1~70
- 最大補足:500人
「悪鬼、滅せよ。」
「『勇往邁進・倶利伽羅峠(ゆうおうまいしん・くりからとうげ)』!!焔(ほむら)と共に消え去れい!炎刃・一閃!」
倶利伽羅峠の戦いにおいて、平氏の大軍を打ち破った逸話が昇華された宝具。
燃え盛る松明を角に括り付けた無数の猛牛が四方から迫り、敵軍を蹂躙する。法螺貝、太鼓、牛の働きによって、空間そのものが鳴動大地は忽ち無明の奈落へと変わり、敵兵を残らず呑み込む。
義仲自身はこれを八幡神の加護と称するが、実際は固有結界の一種である。
旭将軍(オン・アロリキヤ・ソワカ)
- ランク:B+
- 種別:対人宝具
- レンジ:1~20
- 最大補足:1人
「聖観世音菩薩――『旭将軍(オン・アロリキヤ・ソワカ)』!!」
別名・聖観音太陽剣。自らの菩提を弔った義仲寺の本尊、聖観音菩薩の真言と共に放たれる大太刀の一閃。太陽のごとき閃光と業火が、敵を一刀のもとに調伏する。
『平家物語』における義仲の二つ名「旭将軍」の名を冠しているが、これはあくまで戦役における活躍ぶりを讃えて付けられたものであり、生前から炎熱を操る特殊能力を持っていた訳ではない。英霊という形而上の存在へと召し上げられた事で習得した必殺技と見て間違いないだろう。
この「旭将軍」の異名は、真名が判明した彼を表す言葉としても積極的に用いられ、彼の愛妾である巴御前も同じ読み方の宝具を使用している。
関連人物
生前
乳兄妹にして愛妾。
彼女という存在を深く知るが故に、鬼の中にも人間同様に善と悪が存在することを知っている。
生前から彼女との平穏な暮らしを望んでいたが、彼女亡き現世ではその願いを願望器で叶えるつもりはなく、ただ英霊としての己の責務を果たすだけとしている。
冬姫、山吹御前
それぞれ正室と側室。ちなみに『Samurai Remnant』には山吹という女郎(CV:間宮菜南子)が登場するが、特に関係はない。
実の息子で嫡男。自身と共に討ち取られた。
史実では和田義盛の子だがFate世界では巴御前との子であると言われている。
ちなみに、馬琴らを始めとした後世の創作者達も同様の説を唱えていた。
源義賢
実の父親。義仲が幼少期の時、大蔵合戦で源義朝の長男・源義平(義仲にとっては従兄弟)に殺害される。
実の従兄弟達。自らを打ち取った討伐軍で源氏の武者。
実の従兄弟で討伐軍の大将。義仲を討った仇であるため、巴からは激しく憎悪されている。
なお、史実では義仲討伐後、彼の息子である義高を打首にした。それが原因で、義高の婚約者であった実の娘の大姫がショックで精神を病んだ末、二十歳という若さでこの世を去る事となった。
皮肉なことに、その後頼朝自身も体調を崩して死んでしまう。一説によれば、これは大姫の祟りとも、あるいは大姫の死に消沈してしまったが故とも言われる(度重なる身内のいざこざや粛清による心労が原因ともされる)。
こちらは『「悪い意味でFate時空の源氏らしからぬ」卑劣で外道な謀略家』と言える。
第77代天皇。第74代天皇である鳥羽天皇の第四皇子。
平安末期と源平合戦の真っ只中である動乱の時代において、幾度も幽閉され命の危機に瀕するも生き残り、鎌倉幕府による公武関係の枠組みの構築にも貢献した。
義仲とは、主に彼が挙兵の理由と自身の大功を名目に正当な皇位継承者として(自身とも高倉院とも関係が悪かった)以仁王の遺児・北陸宮を推してきたことが原因で関係が悪くなり、義仲から武力攻撃を受けて幽閉されるが、彼を討った義経に救出される。
Fate/Samurai Remnant
ルートによっては悪鬼を討つために協力関係となる。
また、伊織の本質についても感づいているような素振りも見せている。
セイバーは後にカルデアで巴御前と会った時にも言及している。
本作において悪鬼認定している敵。
お互い鎧武者なので真名こそ知らないが、本能で危険性に気付き、ライダー陣営に与する者も「悪鬼の輩」と呼ぶ。
ちなみに同族である。
その他
越後の戦国大名。
景虎(謙信)の養子である上杉景勝の家臣に、自身の家臣で巴御前の兄である樋口兼光の末裔とされる樋口兼豊・樋口与六(直江兼続)親子がいる。
伊勢新九郎(北条早雲)
戦国大名の先駆けとなった武将で、後北条家の祖(嘗て、義仲が戦った平家一門の末裔)。
義仲と同じく火牛の計を行った人物で、火牛の計を模した宝具を持っているという点でも共通。
三成の遠い先祖とされる石田為久は、源平合戦において源氏方に付き、源範頼・義経の兄弟による、義仲討伐軍に従軍している。
松尾芭蕉(1644-94)が度々義仲寺を訪れ、のちに芭蕉が大阪で亡くなったときは、生前の遺言によってここに墓が立てられたと言われている。
余談
ファンからの愛称は「旭仮面」「旭マン」「悪鬼スレイヤー」等々。真名判明後は巴御前が用いる「義仲様」で通っている。
前者はその民衆を守るために悪を討つという姿勢と、登場の際に毎回危機的状況の助っ人に来る事から、(ダーク)ヒーロー的な印象にちなんでいる思われる。後者はその悪鬼を滅する姿勢からまんまこれやあれから取られた愛称だと思われる。
ちなみに作中では悪鬼やそれに繋がりがある者に容赦なく襲いかかるが、直感系のスキルも持たないのにその攻撃対象がやたら正確過ぎる(作中ではまだ悪事を働いてない段階や悪意を認識出来るはずもない状況であるのに)という点が度々ネタにされる。上記の単独行動EXを持っている理由など不可思議な点も多いので、これに関しても何かしらの理由があってもおかしくはないのだが。
発売前からその見た目(鎧のデザイン)や原案担当が巴御前と一致していることから義仲なのではないか?と多くの予想が立てられたが、いざ発売されると(『FGO』のユーザーからすれば)登場とともに隠す気の無い宝具の真名解放に多くのユーザーが予想した通りの答えとなった。
また、あまりの高潔さから、『確かにこの性格なら景清の依代にはなれない』とまで言われている。
しかし史実での義仲は景清の父である伊藤忠清と和睦を図っている為、実際には『和睦をしようとした者達が同一人物はあり得ない』という方が正式な理由と言える。
ファンの間では巴との再会=義仲の『FGO』参戦を望む声が多く上がっているが、2024年開催のコラボイベント「盈月剣風帖」では彼の代わりに巴が少し出演しただけで再会は叶わなかった。
一方、同年初夏イベント限定の概念礼装「いつか星の河を越えて」では、七夕の短冊を握りしめながら何かを願う巴の姿が描かれている。
真名の漢字表記について
『Fate/SR』での姓の表記は「木曽」だが、初めて名前が挙がった『FGO』では旧字体の「木曾」表記であり、表記揺れが発生している。今後のシリーズでどちらが正規表記になるのかは不明だが、本記事では最新版である「木曽」表記とする。
関連タグ
Fate/SamuraiRemnant セイバー(Fate)
仮面ライダー:本人はセイバーだが、スタンスも見かけや装備の特徴もまるで彼らと同じである。さしずめ悪鬼の方はダークライダーといったところか。
もしかして→仮面ライダーセイバー