概要
ゆでたまごの代表作『キン肉マン』に登場する超人ラーメンマンを主人公としたスピンオフ作品。1982年週刊少年ジャンプの企画「第10回愛読者賞」のエントリー作品として執筆された。
その後、「フレッシュジャンプ」にて1982年創刊号から連載が開始されたが、掲載誌の休刊に伴い未完のまま連載終了となった。全12巻。『キン肉マン』『キン肉マンⅡ世』を除けば、ゆでたまごの作品の中では最も長く連載された。
ゆでたまごは当作品について、『キン肉マン』の世界とはパラレルワールドであり直接の繋がりは無い、とインタビューで明言している。しかし後にこの作品の設定が本編に逆輸入されている。
死んだはずの登場人物が何の説明もなく唐突に生き返り、その一人の腕が両方あるかあやふやだったり、舞台が古代中国にもかかわらず映写機があったり、アメリカ人が登場したりと、読者から『ゆで理論』と揶揄された『キン肉マン』以上に設定の粗雑さや強引な話の展開が目立つ。というのも当時『キン肉マン』との同時連載という事で当人たちは途轍もなく多忙な日々を送っており(碌に家にも帰れず執筆室に籠りっぱなしで、曰く「余りの忙しさに死をも覚悟した程」だという)、内容や整合性についてしっかり確認する暇もなかったことが原因。
その一方で、序盤から毎回のように野盗やならず者の拳法家によって何の罪もない一般人が多数犠牲になる等、『キン肉マン』以上に残酷描写が多い。
テレビアニメは、1988年1月10日から9月11日まで日本テレビ系列で放映された。全35話。
金鬼が技らしい単独技を使い、血祭りの館での咀怒謀大王の台詞が変更される、原作で死亡した登場人物の一部が命を救われる等、原作における粗雑な描写や残酷描写の緩和が見られる。
また原作者のゆでたまごは、この作品自体ストーリーが重くなりがちだったので、コメディリリーフ的なキャラを物語で出す事を提案したと後に明かしている。それがオリジナルキャラ「キョンピー」である(もちろんゆでデザインのキャラである)。なおキョンピーは後に原作でも僅かながら登場している。
劇場版も1988年7月9日に東映まんがまつりで上映。原作の「暗闇をうて!!」が元になっているが、登場する敵・黒色魔王が別人姿で登場するほか、原作では箱庭の幻影の中のストーリーだったものが蘇州を舞台にしたものとなっている。その他、拉娘達マーボー一座が訪れたり、蛾蛇虫や砲岩、蛮暴狼が援護に駆け付けている。
ストーリー
ラーメンマンは幼くして、生まれ育った村を襲った馬賊の毒蛇党に目の前で父・ソーメンマンを殺され、自らも谷底に落とされるも一命を取り留め一人で何万もの軍勢を倒すことの出来るという「超人拳法」の師範陳宗明に出会い師事を仰ぐ。12年間の厳しい修行に耐え青年となったラーメンマンは、陳老師より美来斗利偉・拉麵男の名と超人拳法の秘伝書「闘龍極意書」を授かった。
登場人物
拳聖五歌仙
玉王関係者
将棋七鬼衆
五番手飛龍
地禁門三悪人
暗器五点星
三打鐘兄弟
その他
咀怒謀(CV:大塚周夫)
蜈喪鑼(CV:島香裕)
主題歌
オープニングテーマ
「輝け!ラーメンマン」
エンディングテーマ
「希望への旅」
二曲とも歌:織田純一郎・作詞:さがらよしあき・作曲:小川哲夫・編曲:奥慶一
令和の時代に拉麺男
連載終了から30年以上経った2024年4月上旬に突如としてSNSでトレンド入りを果たす珍事が勃発。
集英社が春のキャンペーンと称して古今ジャンプ漫画の電子版販促を開始。
『ドラゴンボール』、『ONEPIECE』、『鬼滅の刃』、『SPY×FAMILY』、『いちご100%』、勿論『キン肉マン』など錚々たる作品群が立ち並ぶ中、まさかの『闘将!!拉麺男』が話題沸騰、ネットニュースに取り上げられる事態にまでなった。
どうやらセール中だったのを機に読んでみた現代の読者が、その内容のぶっ飛びさに驚愕。
「読むドラッグ」「ツッコミ不在のボーボボ」等々感想がSNS上で飛び交った模様。
これも天下無敵の超人拳法だからこそ成せる業だろうか...
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