概要
聖剣伝説シリーズ第2作目。英語名『Secret of MANA』
本作より『ファイナルファンタジー』シリーズから独立しており、このため前作と異なりタイトルに『ファイナルファンタジー』の名を冠していない。
フラミーやニキータ、モティなど、本シリーズの定番キャラクターも今作から登場している。
マルチプレイ、8武器、8精霊、レベルに応じて変わる必殺技・魔法のエフェクト、セイバー魔法を用いたモーションバトルが素晴らしく、ストーリーに中弛みがなく、スーパーファミコン全盛期の名作の一つとされ、スーパーファミコンミニにも収録された。
実は『聖剣伝説』として開発されたものではなく、1990年から1991年にかけて開発され、最終的には開発中止になったもう1つの『ファイナルファンタジーIV』案であり、スーパーファミコン専用CD-ROMシステム用ソフトとして改めて開発し直して『クロノ・トリガー(仮題)』として発売される予定だった作品である。
『クロノトリガー』のクロノとマールがランディやプリムに容姿が似ているのは同じ開発中止のものから生まれたからである。
2008年9月9日に、Wiiのバーチャルコンソール版も発売されている。
ボスを倒した後にゲーム進行がストップしてしまうバグは修正されているが、それ以外はほとんどオリジナルと変わらない。
2010年12月21日からはiPhone/iPodtouch用アプリとして配信されている。
その4年後の2014年10月下旬からはAndroid用アプリも配信開始。
グラフィックは後述のリメイク版と異なり2Dドットだが、新しく描き直されている。
2017年6月1日発売のニンテンドーSWITCHソフト「聖剣伝説コレクション」に「1」と「3」と共に収録。
ビジュアルや楽曲をフルリメイクし、キャラボイスも追加した新作『聖剣伝説2 SECRET of MANA』(SoM)が発表された。対応機種はPS4/PSV/STEAM。
2018年2月15日発売された、開発チームは東南アジアのQ Studiosである。
なお、旧スクウェアの名物プログラマーであったNASIR(ナーシャ・ジベリ)の、旧スクウェアにおける最後の作品である。
彼が組むプログラムは、当時の常識を超えた表現を可能にしたものの、本人にしか理解できない複雑きわまる構成であったため、多くのバグも産んだ。
本作もその例外ではなく、数多のバグのため、バグゲーとしても名が売れている。
後年においてはオリジナル版に留まらず、アプリ版やリメイク版ではバグどころかゲーム自体の強制終了エラーまで引き起こしている。ただしアプリやリメイクの問題に関しては当時のスペックの問題をナージャ個人の技術でカバーしたプログラムの責任ではなく単純に現代のスクエニと小山田将がいかに予算をかけずに過去の遺産で稼ぐかを考えている事で発生しているのでナージャに責任は全然無い。もちろん当時の製作者は誰も関わらなかった。
物語
『聖剣』を引き抜いた少年・ランディを中心に、マナの力を狙うヴァンドール帝国軍と、それに対抗する勢力との争いに巻き込まれながら、暴走したマナの力を封印するために世界を巡る冒険の物語。
登場キャラクター
ランディ、プリム、ポポイ以外はすべてSoMでのキャスト
主要登場人物
主人公の聖剣使い。16歳。気が弱く逃げ腰だが、冒険を通じて大きく成長していく。
パンドーラ王国の大臣の娘。17歳。気が強く我侭。恋人ディラックを追って家出した。
CV:水野マリコ(LoVAでのキャスト)加藤英美里(SoM&LoVⅣでのキャスト)
帝国軍に襲われた妖精族の村の生き残り。記憶を失っている。子供染みた虚栄心が強く、悪知恵が働く上にかわい子ぶりっ子な性格。
その他のキャラクター
CV:津田英三
タスマニカ共和国出身の老騎士。かつてはルサ・ルカに師事し、マナに関わる事柄を学んだ。
CV:釘宮理恵
水の神殿の巫女。碧髪・紅瞳で巫女装束を着用している。見た目は少女だが200年以上生きている。
大砲を利用してランディたちを各地に飛ばしてくれる。各地に同じ顔の兄弟がいる。
ドワーフの鍛冶屋。武器を鍛えてくれる。
CV:渡谷美帆
プリムの親友。パンドーラ王国の城下町に住む。タナトスに洗脳されてしまう。
CV:佐藤拓也
パンドーラ王国の騎士。キッポ村の出身でプリムの恋人。プリムの父が一兵士である彼の身分を快く思っていなかった為、策略により魔女討伐に向かわされてしまう。
伝説の白竜の子供。当初はランディと変わらないサイズだったが、後に大きく成長する。
猫の姿をした商人。がめつい性格で常に相場の倍額でアイテムを売っている。
マタンゴ王国の王様。細かいことは気にしない豪快な性格と思いきや、義理人情に厚い性格。
帝都ノースタウンに住む18歳の少女。レジスタンスのリーダーとして活躍する。
男性の幽霊
CV:速水奨
ゲーム前半でランディが滝つぼで出会う幽霊。
CV:潘恵子
マナの一族の女性が樹になった姿。ゲーム後半で意外な形でランディと再会する。
CV:小野健一
ヴァンドール帝国の皇帝。15年前、タスマニカ共和国との戦争において魔界と契約し、強大な力を得た。世界征服のために四天王を率い、マナの要塞の復活を企てている。『SECRET OF MANA』では大柄であることが判明。老齢だがかなりの大柄で四天王よりも背が高い。
ヴァンドール四天王
CV:手塚ヒロミチ
四天王のリーダー格である闇の騎士。暗黒剣の使い手で、実力に裏付けされた自信があり、その行動は大胆不敵。
CV:中田譲治
四天王の一人で魔法騎士。最も策謀に長けた軍師であると同時に。強力なモンスターたちを従えており、仮面の下の素顔は誰も見たことがない。謎の多い男でレジスタンス側も全貌はつかめていない。
CV:石狩勇気
四天王の一人で、古代兵器を巧みに操るマシンライダー。プライドが高く意地の悪い性格。尖兵として幅広く活動し、度々ランディたちの前に立ちはだかる。
CV:園崎未恵
四天王の紅一点である女騎士。帝国の邪魔をするランディたちに強い敵意を向けている。
その他のNPC
8精霊
精霊 | 神殿 | 備考 |
---|---|---|
ウンディーネ | 水の神殿の近くの洞窟 | ♀。洞窟にぱっくんオタマの卵を植え付けられた。 |
ノーム | 地下神殿 | ♂。ファイアギガースにいじめられていた。 |
ジン | 風の神殿 | ♂。ポポイのじっちゃんと共に風の神殿に立てこもっていた。 |
サラマンダー | 火の神殿から離れた氷の国 | ♂。スコーピオンに利用されていた。 |
ルナ | 月の神殿 | ♀。魔物に利用された形跡はない。 |
シェイド | 闇の神殿 | ♂。元・魔界の王で、ヒューポスライムに化けていた。 |
ウィル・オ・ウィスプ | 黄金の塔 | ♀。マンモンに利用されていた。 |
ドリアード | マナの神殿 | ♀。タナトスに力を奪われた。 |
8武器
剣 | ランディの初期装備。滝つぼで抜く。 |
---|---|
グローブ | プリムの初期装備。 |
ヤリ | ルサ・ルカからもらう。 |
ブーメラン | ポポイの初期装備。 |
弓矢 | ドワーフの長老からもらう。 |
斧 | ワッツからもらう。 |
鞭 | エリニースからもらう。 |
スピア | ウンディーネからもらう。 |
モンスター&ボスキャラクター
『聖剣伝説シリーズのモンスター一覧』を参照。
マップ
氷の国 トド村 南国村 クリスタルフォレスト クリスタルパレス
関連イラスト
関連動画
聖剣伝説コレクション 公式プロモーションムービー
聖剣伝説2 SECRET of MANA ティザートレーラー
聖剣伝説2 SECRET of MANA OPムービー
外部リンク
iPhone&Andoroid版 公式サイト<BGMが流れます音量注意>
その他
本作は聖剣シリーズで一番の売り上げ本数を記録したにも関わらず、二次創作の本数が少ない。
ロマンシングサガ2等と同様に『1.5次創作に向き過ぎている』点が二次創作での過小評価に繋がってしまったのだろう。
3やLOMよりも分母が少ない分、濃い二次創作に出会えることもある。
二次創作ではPC三人組の友情劇、冒険途中のあるあるギャグが最も多く、時々、世界観の考察、NPC、モブキャラの掘り下げ、「もしも」創作なども見受けられる(日本国内も海外も同じ傾向)。
攻略本の武器、アイテム、マップ、モンスター、ボスキャラクターの説明欄では、ゲーム本編では説明されていないショートストーリーが説明されている。BGMを収録したサントラの小冊子には大人の階段の暗喩のようなポエムが書かれている。かつて世界観をイメージしたサントラ(Secret of MANA)も発売された。
リメイク版のSoMの攻略本では「隠されたマナの真実」という世界観考察の資料を提供してくれている。やったぜ。
SoMの幕間エピソード、図鑑からも分かるように『ゲームは至ってシンプルだが、噛めば噛むほど味が出る』点に面白味があり、その要素は3にも受け継がれている。
感動的なストーリーなのだが、長台詞よりも「よせよう」「タスケテクレー」「た、たすケふぇ」「まったくケシカラン」「ゆっくりしていってね!」「ヨカッタヨカッタ」など、ネタっぽい台詞のほうが話題になることが多い。
関連タグ
SECRET of MANA楽曲アレンジ担当者
ARM(IOSYS)、上倉紀行、きくお、古代祐三、sasakure.UK、佐藤純一(fhána)、霜月はるか、関戸剛/山岡広司、DE DE MOUSE、成田勤、ピノキオピー、宮野幸子(シャングリラ)
ガイア幻想紀…聖剣2と同時期に発売された、少年&少女のメルヘン調アクションRPG。
アクトレイザー2…聖剣2と画風&難易度は真逆だが、舞台の設定が酷似している(時事ネタが現れている)。