曖昧さ回避
- 『ポケットモンスター』シリーズに登場するキャラクター(モンスター)の一種。本項で解説。
- ギリシャ神話におけるチャンスの神。長い前髪と禿げ上がった後頭部を持つ。⇒カイロス(ギリシャ神話)
- 『ロード・トゥ・ドラゴン』に登場するユニットの一人。⇒カイロス(ロードラ)
- 『マクロス』シリーズに登場する可変戦闘機。⇒VF-31
基礎データ
メガシンカ
カイロス → メガカイロス
概要
『ポケットモンスター赤・緑』(第1世代)から登場しているポケモン。
「くわがたポケモン」の名に恥じず立派な大顎(ハサミ)を持つ。一方で羽は持たず、どことなくアリジゴク感もある。ここら辺はアントラーをオマージュしているのかもしれないが。
特徴的な口を持ち、コアなファンのいるポケモン。当時のカードダスに寄れば白いキバは前面にも動かすことが出来る。
一度頭のハサミで掴んだものは千切れるまで放さないという、意外と怖い設定を持つ。それでも千切れない場合は振り回して投げ飛ばす戦法をとる。大木すらへし折るパワーなのだから、人間が挟まれたら最悪切断もありうる。
寒いのが苦手で夜になるとツノを使って土を掘り、穴の中に入って眠る。眠り方には個体差があるらしく、木の葉を被ったり木の根元や木の上で眠るとも。コイツ、割とどこでも眠れるんじゃなかろうか。この為、暖かい地方に暮らしているとされているのだが、DPでの生息地が南樺太に相当するリゾートエリア近くだったりと一定しない。
USUMではカイロスなのに「はっさむ!」という鳴き声を披露した。
互いにライバルという設定があるポケモンがいるだけではなく、何度か変更や追加を受けているのが特徴。
『赤・緑』では『緑』バージョンのみに出現し、対する『赤』ではストライクが登場していたが、『金・銀』でストライクがハッサムに進化するようになり、代わりにカブトムシモチーフのヘラクロスがライバルとして挙げられるようになった。
時を経た『サン・ムーン』の図解解説文によるとアローラ地方では同じくクワガタモチーフのクワガノンが最大のライバルとなっており、一方でヘラクロスとは「なぜか」結構仲が良いらしい。
アニメでは無印で登場したサムライ少年の手持ちとしての姿が印象的。
ゲームにおけるカイロス
本家におけるカイロス
種族値
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
65 | 125 | 100 | 55 | 70 | 85 | 500 |
初代より長らくむしタイプの技を覚えず、『金・銀』では対になっていたストライクが進化し、『ルビー・サファイア』でも扱いは特に変わらないなど高い能力の割には辛酸を舐め続けていた。
『ダイヤモンド・パール』においてついに念願のタイプ一致技「シザークロス」(威力80)と相手の特性を無視して攻撃できる特性「かたやぶり」のおかげで大幅にパワーアップ。
ただし、ライバルであるヘラクロスは依然としてより強力なむし技「メガホーン」(威力120)を保有し、ハッサムも特性「テクニシャン」が適用される「むしくい」(実質威力90)を得ている。
同タイプのライバルたちに比べると地味な印象が有るが、「ふゆう」を持つポケモンに「じしん」を当てられ、「がんじょう」な相手に「ハサミギロチン」を決めるなど独自の立ち回りが可能。
同じ「かたやぶり」持ちのポケモンにはラムパルドや『ブラック・ホワイト』から登場したオノノクスがいる。
「かたやぶり」と一撃必殺技を両立できるポケモンとしてはオノノクスとドリュウズの存在も気がかりだが、タイプや先制技等である程度差別化はできている。
またもう一つの特性「かいりきバサミ」も、相手の「いかく」撒きに強く、隠れ特性「じしんかじょう」で強みの攻撃がさらに強化されていくなど、特性においては他のライバルにも負けないくらい優秀。
メガシンカ
そんなむしタイプのライバルたちの相次ぐ強化に比べて地味な立ち位置に甘んじていたカイロスであったが、ついに『X・Y』にて大いなる(文字通り)飛翔を遂げた。
羽が生え、ひこうタイプの追加と超強力特性「スカイスキン」など、詳しくは該当記事を参照して貰えれば良いが、積年の恨みを晴らすかのごとく強化のされっぷりに往年のファンは歓喜したとかしないとか。
ポケモンGOにおけるカイロス
「ポケモンGO」に於いてはネタ的な意味合いで取り上げられる事が多い。
レアリティは比較的低めのポケモンとなっており、付近を探し回ればそれなりに見かける事の可能なポケモンの内の1匹であるが、嘗てはこのカイロスもレアリティが高いポケモン(ミニリュウ、カビゴン、ラプラス等)が誕生する可能性のある10kmタマゴにて誕生するポケモンの1匹となっていた。
前述した通りレアリティが低いポケモン且つ、他の10kmタマゴにて強力かつレアリティの高いポケモンが誕生する事もあり、10kmタマゴからカイロスが誕生して落胆するトレーナーの報告も多く、一部ではそのネタからカルト的な人気にも繋がっている。
この件をきっかけにカイロスを現在までメインのネタにしているゆっくり実況者も登場し、その実況者とカイロスが互いに人気を支え合っているほど。そのこともあって…(以下は「余談」の項参照)
では実力面ではというと即戦力性に富むポケモン、と言う立ち位置になっている。
無進化ポケモンである事から高めに設定されたCP、レアリティの低さ故少し探せば見つかり易い事から、特に始めたてのプレイヤーにもお手頃な戦力のポケモンとして扱える。
技の面では初期の頃は使い勝手がイマイチな部分もあったが、アップデートによる技の見直しにより強力なわざ(威力は低いが驚異的な連射性とゲージ蓄積率を誇る「むしくい」、かくとう技で最高クラスの威力を誇る「インファイト」)を手に入れ、更にCP調整により最大CPが一気に向上した事で金銀世代実装後むしタイプの中では勿論、当時実装済みポケモンの中で見ても上位クラスのアタッカーとしての実力となった。
レガシー技となっていた「れんぞくぎり」も再び通常習得が可能となり、連射性の高いわざ1でゲージを貯め強力なわざ2を連発でダメージを蓄積させる戦い方で現在でも優秀なアタッカーとして頼もしい存在となる。
これによりジム戦やレイドバトルでも大活躍が見込める。わざ2となるかくとう技のインファイトを活用すれば、カビゴンやハピナス、ケッキングやバンギラスといったジム防衛の常連となっている強敵を相手に互角以上に渡り合うことが可能。
もう一方のわざ2である「シザークロス」もレイドボスとしての出現があり得るナッシーやバンギラス、アブソル等を始め、ミュウツーと言った強豪どころにも打点を与えられる等高いポテンシャルを秘めている。個体値とわざの組み合わせを吟味した個体が居るなら、大切に育てていきたい所。
育成も比較的手軽で、無進化ポケモンの為進化にポケモンのアメの大量収集が必要という事も無い。強化の為に必要なカイロスのアメとほしのすなさえあればよく、前述した通りレアリティが低い事からアメ集め自体も楽な部類に入る為、然程育成に負担が掛からないのも有難いところ。
無進化ポケモンは伊達では無いと言う所か、入手のしやすさとジム戦やレイドバトルでの実力面を考えれば抜群の即戦力性を持つに至った。
修正を重ねるにつれ10kmタマゴ→5kmタマゴから孵ったカイロスも現在では野生限定種となり、加えて天候システムの導入に伴いむしタイプの出現率が上がる雨の日以外あまり見かけないポケモンとなり嘗て程の入手のしやすさが無くなった。幸いレアリティの低さは今も変わらずなので、バトル用の個体集めやアメを集めるなら、雨の中を根気よく探そう。
余談
カイロスの図鑑説明文には、普段は自分の重さの2倍、メガシンカすれば10倍までの重さの相手を持ち上げられるとあるが、一方でヘラクロスは通常時で自分の重さの100倍、メガシンカ時で500倍の重さの相手を持ち上げられると記されている。
ここまで差が大きいとむしろ生き残ってきたカイロスの方を褒めたくなってしまう。
そして剣盾ではあえなくリストラされてしまったが、後に公式より歴代ポケモン数種類が登場するという「エキスパンションパス」が発表。そこで登場して欲しいポケモンとして、なんとボーマンダやゲッコウガを差し置いて1位に輝いた。
そしてその甲斐あり、追加DLC「鋼の孤島」にて念願の第八世代に見事実装と相成った。この際には再びヘラクロスと対の関係となる。シールドVer.のプレイヤーは野生での捕獲は出来ない為、交換で譲って貰うか過去作から連れてくる事になる。
ネットで時折、カイロスが絡んだ話題で「カイロスだ!」「カイロスじゃねーか!」というコメントが投下されることがあるが、これはゆっくり実況者レイえもん氏の動画から広がったネタである。
主な使用トレーナー
- ツクシ / ジムリーダー(ジョウト)
- グズマ / スカル団ボス
- サムライ / アニメ版無印ゲスト
- ヘルゴンザ / スナッチ団ボス(ポケモンコロシアム)
- エックス / ポケットモンスター☆SPECIAL
- ダツラ/ポケモンマスターズ