カシワモチワルド
かしわもちわるど
データ
身長/184cm
体重/276kg
世界/カシワモチトピア
名物/やみつき柏餅
名産/秘技・柏手砲
概要
トジテンドが人間界侵略の為に、柏餅の世界「カシワモチトピア」を閉じ込めたカシワモチトジルギアをクダックに組み込んで、葉に包まれて誕生したワルド。
頭部は金色の柏葉内に包まれた粒餡入り柏餅を模している。そして上下に割れた餅から見える餡とその中の小豆で一つ目を構成しているが、モチーフ元に反して無機的で表情の読み取り難い面構えとなっている。また両腕には、柏葉を模したバックラーを装着する。
総じて全体を俯瞰すると、先入観無しでは柏餅モチーフであると気付けない不気味かつクールなデザインで纏められている。
カシワモチトピアの力を悪用する事で、広範囲に柏餅が虜になる暗示をかけて柏餅を最近食べた人々を柏餅中毒に陥れる、“やみつき柏餅”を展開する能力を行使する。
一見すると気の抜けた能力だが、中毒になった人々は柏餅を食べ続けなければならない衝動に突き動かされ、それを満たす為に売り場へ殺到し、それでも手に入らなかったら手荒な真似等に出てでも柏餅を得ようとする暴徒と化してしまう。
そしてこの習性を利用する事で、『柏餅を与える』と吹き込みつつの指示で暴徒を扇動しコントロール出来る為、侵略先の世界秩序を混乱させるには非常に打って付けの能力。実際このワルドの力を知ったボッコワウスは「飢えた者同士を争わせられる」と高く評価、生み主のバラシタラを第6カイ!の時とは一転して褒めている。
敵対者に対しては、扇動した暴徒を嗾ける事で大体の対処が出来るので、直接戦闘は少々不得手。しかしある程度不利になると柏手を打ち、その音を両腕のバックラーで変換・増幅し強力な衝撃波として放つ『秘技・柏手砲』をカウンター気味に使うので油断ならない。ただしこの攻撃は何故か頭部の柏葉が外れると使えなくなる欠点がある。
不気味な自身の外見を意識してか、クールな性格を気取った口調で柏餅中毒になった人々に「~カシワモチ」と言いながらちょくちょくデマや嘘を吹き込んで扇動、彼らが暴徒と化して秩序を乱す様を面白そうに見物する隠れ愉快犯である。
ちなみにこのワルドの元となったカシワモチトピアは、専用自販機が存在するほどに柏餅文化が盛んになってこそはいるがカシワモチワルドの時と違って住民が柏餅中毒になっているわけではない。
また、そこの住民は頭に柏餅の被り物をしている点を除けば普通の人間と変わらない外見をしているが、住民達にとっては頭の柏餅は免許証か下着等の衣類にあたる代物らしく、それを被ってないとまともに話を聞いてもらえないばかりか、最悪の場合、ほぼ確実に変質者扱いされる。
……こっちはこっちではた迷惑な世界である。
活躍
カラフルの商品である駄菓子を根こそぎ強奪したゴールドツイカー一家へ、代金の支払いと人間界での略奪といった海賊行為をしない様約束させる為に介人が決闘を申し込んだ同時期で、バラシタラの手により誕生。夜遅くにカシワモチトジルギアのパワーで広範囲に暗示をかけ、その日に柏餅を食べた人々へ柏餅中毒を発病させる。
これによって街の人々やガオーンとマジーヌ、フリントらが柏餅中毒に罹ってしまい、猛烈に柏餅を食べたくてたまらなくなってしまう。
そして中毒になった人々はカラフルや和菓子店といった柏餅を取り扱う店に殺到し巡り回った結果、街中は柏餅中毒に溢れ、しまいには偽物(桜餅)や転売屋まで現れる程の大パニックに。
そしてカシワモチワルドもこの喧騒に顔を出し、デマを流して暴徒になり出した人々を煽ってコントロールし始める。
「来たな、ゼンカイジャー」
ブルーン「あなたが犯人ですね!」
ジュラン「ピンポイントな理由で揉めさせやがって!」
そこから程無く、騒ぎを止めにゼンカイジュランとゼンカイブルーンが現れるも、その光景をお茶を飲みながら見物していたカシワモチワルドは「ゼンカイジャーを倒せば柏餅をあげる」と人々に吹き込む。
ジュラン「そんな口車に乗っかる…みんなだった~~!!」
ブルーン「皆さん、落ち着いて〜!!」
ジュラン「凄いモチベーショ~ン!!」
柏餅中毒になってまともな判断ができない暴徒達に2人を追い回せ、こうして邪魔者を労せず排除した事で上機嫌だったが、そこへ妹が侵略作戦へ巻き込まれた事に怒ったゾックス=ツーカイザーが登場。
更にそれを追ってゼンカイザーも現れた上、2人がしていた決闘のルールが「先にカシワモチワルドを倒した方が勝ち」に変更された結果、訳の分からないまま2人にターゲットとして狙われる事になってしまう。
その勢いで、お互いを邪魔し合いながら波状攻撃を掛けて来る2人に気圧されている内に、ツーカイザーがオーレンフォームにチェンジ。素早く懐に飛び込まれ、カラテ殺法をまともに喰らい「出ちゃう…! アンコが出ちゃう…!!」と漏らす。
そこから地面に伏された所で、ツーカイザーはシンケンフォームにチェンジ。更にギアダリンガーソードモードの剣戟に圧倒されるが、割り込んで来たゼンカイザーを制止した事で僅かに相手の気が逸れた瞬間を突いて真剣白刃取りを決め、更に間髪入れず秘技・柏手砲を放ち2人を吹き飛ばす。
しかしゼンカイザーは咄嗟でカシワモチワルドの頭を覆う柏葉を掴んで耐えており、激しく頭を振って振り解くも、この勢いでゼンカイザーが掴んでいた頭の柏葉が取れてしまう。
「大事な柏が…。何処に…おのれ! 秘技・柏手砲!」
ゼンカイザーが持っていた事に気づいて、柏葉を取り戻そうと再度柏手砲を放とうとしても衝撃波は一切出ず、大幅に弱体化。
「…あれ? 柏手砲? 柏手砲? ちょ、ちょ、なんで?なんで?」
これでひどく混乱している隙に、ツーカイザーの『痛快斬・真剣一閃』で横一閃され「モチィィィッ!!」と言い残して爆散・敗北。柏餅中毒に罹った人々は我に返り、混乱は収まった。
クダイテスト「まだ俺がいるぞ!!」
そして残ったカシワモチトジルギアは出撃して来たクダイテストに踏まれ、ダイカシワモチワルドを誕生させた。
事件解決後、結局勝負に負けたと落ち込む介人だが、あろうことかゾックスは『(ゼンカイザーが葉を引き剥がした事で)“カシワモチ”はあの時死んだ。俺が倒したのはただの“モチワルド”だ』と言う判定を下す。
事実、全くの偶然とはいえゼンカイザーがカシワモチワルドを無力化させたおかげで勝てたようなものであり、ダイワルドとして復活する性質もゾックスは知らなかった為、最終的に倒したゼンカイジャーの勝利と判断せざるを得なかっただろう。
負けを認めたゾックスはカラフルに代金を支払ったが、円では無くキュウレンジャーの世界の現廃貨・ポンギでの支払いであった為、結局ヤツデを困らせるハメになった。
サクラモチワルド
「ひみつ全開ファイル④ツーカイにチェンジ!ツーカイザー!」に登場。
桜餅の世界「サクラモチトピア」を閉じ込めたサクラモチトジルギアをクダックに組み込んで、桜を添えて誕生したワルド。
外見はカシワモチワルドにそっくりだが額に桜の花が描かれている。…あんまり桜餅っぽくなくない?
相棒のタイヨウワルドと共にどこかのビルの屋上にいたツーカイザーを襲撃する。
しかし2体1でも手も足も出ず(しかも「ただ倒すだけじゃつまらない」とわざわざフォームチェンジまで使用して遊ばれていた)相棒に連れられ逃亡する。
余談
柏餅自体をモチーフにした怪人は今回が初。モチーフの一部としては、こちらも放映当時は同じ時期に登場したデーボ・タンゴセックがいる。また、餅モチーフとしてなら『特命戦隊ゴーバスターズ』のオモチロイド&オモチゾードが前例になる。
声を演じる阿部氏は今作がスーパー戦隊シリーズ初出演となり、同時に『Go!プリンセスプリキュア』の藍原ゆうき以来6年ぶりのニチアサ出演となった。
更にワルドやダイワルドのスーツアクターを務める寺本翔悟氏が、ガオーンに柏餅を高額で売りつけようとした転売ヤー役で顔出し出演している。
更には、この回のアイキャッチにまで柏餅が登場する始末である。
番組終了後、柏餅中毒という単語がtwitterのトレンド入りしたり、テレビマガジンやてれびくんの公式アカウントにカシワモチカシワモチカシワモチ……と書かれた画像がアップされた。また、この機に乗じて日本各地の和菓子メーカーが自社の柏餅の宣伝をした。さらにこの日のお台場の日曜夕方アニメも柏餅中毒に関するエピソードが放送された。
関連タグ
スシワルド:食べ物モチーフのワルド繋がり。
デーボ・タンゴセック:季節ネタ繫がりの戦隊怪人。 因みに当代の追加戦士とは因縁があった(奇しくも同じく金色の戦士である)。
サモーン・シャケキスタンチン:食品の販促繫がりな戦隊怪人。この怪人の影響によるものかは不明だが、現実でもその年のクリスマスの時期に鮭やサーモンがバカ売れになった。
お茶づけ星人:こちらはビームを食らうと特定の食べ物が食べたくなって堪らなくなる能力を持つ。
スナススリ:こちらも食べ物を手当たり次第に欲しがらせる戦隊怪人。
人魚のジョ言、ジュジュ、ジャックオーランタンマイナソー:心理状態に関わる能力を利用して人々の間に争いを起こし大混乱を発生させた、歴代の戦隊怪人達。
あんぱんあんぱんあんぱん:テレビマガジンやてれびくんの公式アカウントに投稿された画像がこのタグを彷彿とさせるという話題も起きた。
鹿田ココノツ:中の人&お菓子(こちらは駄菓子)繋がり。ちなみにガオーンの中の人の嫁は同作でヒロインを演じており、戦隊にも出演経験がある。