「うおー マジか! スパイスの力って すげー!!」
概要
ゲーム『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』で初登場。
主人公と同じ学校に通う先輩。文系クラスの2-G在席。
親が家を留守にしがちで、自炊して生活していたため料理が得意。一方ポケモンバトルについては苦手と自称している。
相手の様子や状態を表す時などに、「~ちゃん」と付けるのが特徴。
ある理由からポケモンを元気にする健康料理の研究をしており、中でもヌシポケモンが好物として守る「秘伝スパイス」という食材を探し求める。
「レジェンドルート」にて主人公は彼の手伝いとして秘伝スパイスを追い求めることになる。
大昔に書かれた冒険記「スカーレットブック (S)/ バイオレットブック(V)」を常に持ち歩いており、眉唾ともされているその内容を彼は信じている模様。
生徒会長から学校にちゃんと来るよう声を掛けられたり、クラベル校長から単位が不安視されるほど、アカデミーの出席率は悪いようだが、家庭科や美術と自分が興味がある授業には出席しているのが確認できる。
サワロ先生に食事パワーのレベルを上げるためにどうすればよいのか質問するなど、料理に対する向上心は高いようだ。
また、ストーリークリア後のイベントでは、パラドックスポケモンに関するとある矛盾に作中の主要キャラクターの中で唯一気付いてそのことに言及するなど、意外に鋭い一面も持っている。
名前の由来はコショウ(胡椒の英名ペッパー)その一種のスパイス(香辛料)の原料に使われるレッドベルペパー及びペパーミントだと思われる。
容姿
メッシュの入ったブロンドの長髪で右目は前髪に隠れている。大きなリュックを背負っており、制服はバージョンによって異なるが、基本的には秋服仕様(指定ベストと長袖、長ズボン)。
人物
実は本作におけるキーパーソン(レジェンドルートとザ・ホームウェイ)で、オーリム博士(S:母親)/フトゥー博士(V:父親)の息子。顔をよく見ると瞳にオーリムの、眉にフトゥーの面影が確認できる。
なお、バージョン毎に片親(S:父親側/V:母親側)が異なる可能性もあるため、「オーリムとフトゥーの子」であるかまでは不明。ある場所では、ペパーが生まれた後配偶者が博士の元を去ったことだけが触れられている。
ペパー自身は親と何かしらの確執があるらしく、その話になると不機嫌な態度になる他、関わりがあるコライドン/ミライドンのことも毛嫌いする。
パルデア南の灯台にある親の研究室に寄っていた所、通学途中の主人公と出会い、コライドン/ミライドン専用のモンスターボールを「やっと手離せた」と渡した。
登校拒否に加えて当初はガラの悪い態度が多く不良生徒に見えるが、本来は気さくな兄貴肌で上記要因が絡まなければ基本的には好人物。コライドン/ミライドンとも、交流を重ねるにつれ余分にサンドウィッチを作ってあげたりと態度も徐々に軟化しており、根の人の好さが窺える。
バトルは苦手と言いながらも、ぬしポケモンとの戦闘で主人公をサポートしてくれるのも上記の性格の表れかもしれない。
また、彼はポケモンバトルの際は決まったポケモンを使わず、出すポケモンはヌシポケモンとのバトルの度に毎回変わる。これにより、相棒のポケモンはなんなのだろうと気になったトレーナーも多いだろう。実は、彼には相棒をバトルに出せない事情がある。
彼の本来の相棒であるマフィティフは過去にとある場所で大怪我を負ってしまい、バトルはおろか歩いたり目を開くことさえままならないほどに衰弱しきっていた。しかも、この怪我はポケモンセンターに連れて行ってもどうにもならないものらしく、彼はポケモンを健康にする方法を独学で調べ回った。その末に、スカーレット/バイオレットブックに記されている秘伝スパイスに辿り着き、相棒を元気にするために秘伝スパイスを求める旅に出たのである。
主人公と共にヌシポケモンを撃破し、手に入れた秘伝スパイス入りのサンドウィッチを与えたことで、マフィティフがわずかながら元気を取り戻したことからスパイスの効能を確信。その後も各地を巡ってスパイスをゲットしては食べさせるのを繰り返すこととなる。
このような事情もあって、ジムやスター団を後回ししてでもレジェンドルートを優先でクリアしようとするプレイヤーも少なくない(感情論を抜きにしても、レジェンドルートをクリアする度にコライドン/ミライドンがライドアクションを覚えるため、移動力向上のために優先されやすい)。
しかし、逆にレジェンドルートを最後にクリアすることで見れる専用台詞もある為、ルート選びの際は要注意である。
エンディング後は、疎遠だった故によく知らなかった自分の親のことを調べる内に、マフィティフを救うために秘伝のスパイスを調べていたことを思い出し、かつての相棒のような衰弱したポケモンを料理で救う道を見出した。
そのような経緯もあり、プレイヤー達の間では今作の実質的なヒロインと呼ばれている。
学校最強大会では1周目の最初、2周目以降の1戦〜3戦のいずれかで戦えるが、目指す目標が定まったからか2周目以降に対戦する際は選手紹介の肩書きが「秘伝の料理人」に変わっている。
ちなみに、自室は食材を収めた箱が並び、整頓されている。
なお、藍の円盤にててらす池のイベントを終えた後に彼に話しかけると特殊な台詞が聞ける。
番外編では林間学校やブルーベリー学園で主人公が友達になったスグリの事を聞き、少しジェラシーを感じて、自分が主人公の一番の友達だとマウントを取ってきた。この頃にはスグリが憑き物が落ちて優しい性格に戻っていた事もあってか、ボタンやネモと共にすぐに仲良くなっている。
最初は君付けで呼ばれていたが、最終日には呼び捨てで呼ばれるくらいに親しくなった。
因みに事件の元凶に洗脳された際は他の洗脳された面々に比べてキビキビダンスのキレが若干なく、主人公に呼ばれた際には少し照れている等意識が少し残っているような描写がある。
使用ポケモン
ペパーがシナリオ上で使うポケモンは、相棒のマフィティフと初戦で使うホシガリス以外は全て現地で捕まえてきたポケモンだが、ヌシ戦後もしっかり育成しており、最終戦では全て最終進化させてバトルに出している。相棒を救う旅路で出会った仲間たちのオールスターは、正しく旅パと呼べるだろう。
相棒のマフィティフもこの頃には五種の秘伝スパイスによって完全復活を遂げており、バトルに出しても問題ないほどの元気っぷりである。むしろ好戦的な性格で、主人公とのバトルを待ち望んでいたとか。
また、マフィティフを除くと大食い、貝、塩、キクラゲ、唐辛子と何かと食にまつわるポケモンが入ったパーティーとなっており、ヌシ戦前には使用ポケモンに準えた料理をイメージさせるようなセリフを言うことが多い。
・1回目
- ホシガリスLv5
・岸壁のヌシ戦
- シェルダーLv16
・大空のヌシ戦
- コジオLv19
・潜鋼のヌシ戦
- ノノクラゲLv29
- スコヴィランLv44
- ヨクバリスLv55
・最終戦
最終戦では満を持して彼とバトルを行えるが、「バトルが苦手」設定を真に受け舐めてかかると要注意。『苦手』と言っているが『弱い』とは言っていない。プレイヤーからは、得手不得手の「苦手」ではなくポケモンを戦わせることに抵抗がある意識的な「苦手」ではと指摘あり。一応、主人公にフォローされて精神的に克服し成長したともとれ、マフィティフが病気であった事や飽くまでバトルにあまり興味がない所為で自信がなかった可能性も高い。
こちらがひこう・ かくとうタイプのわざを用意すると弱点をつきやすく有利に戦えるが、キョジオーンとパルシェンがステルスロックやつららばりで後続の手持ちにひこう弱点、スコヴィランとヨクバリスとマフィティフがしねんのずつきやサイコファング(このうちマフィティフはじゃれつくも)でしっかりかくとう弱点を突いてくるためタイプ一致に依存するのは禁物である。さらには大半がほのお・じめんタイプの技も使ってくるため、はがね複合のルカリオにはさらに苦戦を強いられる。
また、前述した通りレジェンドルートを最初にクリアするプレイヤーが多い=各ルートボスの中でも一番、こちらのレベルが低い状態で闘う事が多いので、相性や戦術どうこう以前に、そもそもレベル差で押し切られてしまう場合が多い。かと言ってレベルが高すぎると、高いレベルで捕獲したポケモンは言うことを聞かなくなるので、パーティの入れ替えを頻繁に行うプレイスタイルである場合は、彼とバトルする前にジムバッジをある程度は集めた方が良い。
更に恐ろしいことには、ジム巡りをしていないにも拘らずこの強さという事である。学園最強大会で戦った後は、ジム戦への挑戦をほのめかす台詞を呟いている。
つまり、ジムバッジを持っていないにも拘らず、現地のポケモンを捕獲して言うことを聞くまでに絆を深める(ヌシバッジはジムバッジのレプリカなので、ジムバッジの効果はない)くらいにはポケモントレーナーとしての才能があるということになる。
低レベルで捕獲して育てた可能性もあるが、それでもノノクラゲやスコヴィランを見るに、短時間で高レベルまで育て上げたことになり、やはりトレーナーとして高い才能があることになる。
その後、学校最強大会に参戦。手持ちは、マフィティフがレベル68で残りの5匹はレベル67。肩書は「秘伝の料理人」(但し、表示されるのは2周目から)。1周目の第1回戦で必ず戦うため、記念すべき最初の対戦相手である。
余談だが、ペパーはテラスタルの際にモンスターボールを上下逆に持ってしまう。
スローでよく見るとその後手の中で回転させて持ち直してから投げているモーションが見られるため、バグで表示がおかしくなっているのではなく、本当に間違えて持っているだけのようだ。
(現に、ver1.2.0現在でもこのモンボ逆さまには一切手が入れられていない)
また、レジェンドルートの最後に戦うペパーのポケモンはレベルが統一されていないが、これは今作のボス級トレーナーの中ではペパーのみに見られる特徴である。同じように旅の中で育てたポケモンで構成されているネモのパーティはより高いレベルでかつ統一がなされているため、ペパーのバトルが苦手という設定を表現しているのかもしれない。
その後は隠れて猛特訓をしていたとのことで、学校最強大会の頃には上記の通り、レベルがより高く統一されたものとなる。
アニメ版
放課後のブレス
- CV.古川慎
- ポケモンSV本編の前日譚であるWEBアニメにて、第1話「息をふく」で登場。ナッペ山を訪れていたが、野生のハルクジラに襲われてしまう。あわやという所で、オハラが奏でるフルートの音色を聴いたハルクジラが落ち着き、去っていった事で助かる。
漫画版
ポケットモンスターSPECIAL
- 第16章で登場。ゲームでは「スパイス集めの目的はマフィティフ治療のため」「父親はフトゥー博士」といった物語が進むことで判明した情報を、第2話にて早々に明かしている。
余談
藍の円盤(番外編)
藍の円盤の番外編をクリアするとリーグ部にて特別講師としてペパーを呼ぶことができる。
その際、ネモ、ボタン、スグリ、ゼイユのほかにブルベリーグ四天王のアカマツや担任の先生であるセイジ先生と特殊会話が発生する。もちろん、料理関係でサワロ先生とも発生するが、授業の内容を覚えているかどうかで印象が変わるので、ペパーとサワロ先生との特殊会話を発生させる際は、アカデミーに戻って家庭科の授業を思い出すのもいいかもしれない。
関連イラスト
関連タグ
ポケモン関連タグ
- リーリエ:あるポケモンに執着した影響で親と確執になった繋がり。伝説のポケモンとの絡みが多い。
- タケシ(アニポケ):料理が得意、面倒見がいい、主人公と気のおけない仲になる、ポケモンを救う道を歩むことを決意するなど、共通点が多い。
- グリーン:「博士の孫」「一度捕まえたポケモンを最後まで使い続ける」という点で共通している。また、グリーンも手持ちのラッタが何らかの理由で負傷したらしく、結果的に助かったマフィティフとは異なりこちらは死亡したようだ。
- やまおとこ(ポケモンSM、USUM):こちらは独学でかんぽうやくを作っている。
- ニャビー、旅立ちの時!(アニポケ):上述のマフィティフから、この回のムーランドを思い出したというプレイヤーも多い。こちらのムーランドは死亡した事が示唆されていることからマフィティフも似たような運命になるのでは?と危惧する声もあったが、マフィティフは最終的に回復できた(尤も、寿命ではなく負傷によるものだったという違いも大きいが)。
- ムーン(ポケスペ):「ポケモン研究者の関係者」「現地で捕獲したポケモンを手持ちに入れる」「旅の目的が病気になったポケモンを治す事」という点で共通している。なお、病気になったポケモンはポッチャマだが、研究所のポケモンであり、ムーンのポケモンではない。