5さいのチコちゃんはいろんなことに疑問を持ちます。
「なんで別れるとき手を振るの?」 「なんで胴上げをするの?」
でもチコちゃんは答えを知っています。
答えられなかった大人にチコちゃんは怒ります。
概要
NHK総合のクイズ形式のバラエティ番組である。誤解されがちであるがクイズ番組ではない。
2017年に3回特番が放映され、2018年4月よりレギュラー番組に昇格した。
取り扱うテーマは“日常的に使われている単語や用語などの由来および語源”、あるいは“普段自分達が常識だと思っている物事や思想の起源”などであり、ある種の教育番組としての側面も持っている。
岡村隆史とゲスト2~3名がパネリストとして出演する。チコちゃんは出演者に様々な疑問をぶつける。答えられないと「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と怒った上で、正解を発表する。(たまに回答がかすった(惜しい)場合は、「普通に生きてんじゃねぇよ」「まあまあボーっと生きてんじゃねーよ!」などのバリエーションが飛び出したりもする)
たまに出演者が正解してしまうこと(このことをチコったという)もあり、その場合はチコちゃんが「つまんねーヤツだな」とすねてしまい、唐突に難しい漢字の書き取りなどの内容に関係ない問題を出題してなんとか誤答させようとする。
先述の通りクイズ番組ではないので、疑問を出しておいて最終的に「わからない」という結論に達することもある。
タイトルロゴにある"Don't sleep through life!"は「ボーっと生きてんじゃねーよ!」の意訳。直訳すると「生涯眠り続けるな!」だが、sleepがsleepwalkであれば、「無自覚な人生を送るな!」となる。
解答VTRは個性的で、ちょっとした発言をネタにしたり、VTRを作成するスタッフの苦悩を描いたり、特別な許可を得てふざけたり、ドラマ仕立てで物事の成り立ちを解説したりしている。鶴見辰吾や山西惇、つぶやきシローなどがよく登場する他、問題に答えてもらうためにカリフォルニア在住の元大洋ホエールズのジョン・シピンにテレビ電話でインタビューしたり、村山富市元総理の自宅を訪問したりするなど、そのサービス精神はとどまるところを知らない。また、森田美由紀アナウンサーによるナレーションは、「今こそすべての日本国民に問います!」「○○とは何か(もしくはなぜ○○なのか)も知らずに、○○だとか、○○などと言っている日本人のなんと多いことか」という全国民に対して上から目線で毒を吐くスタイルで、これは番組から「NHKスペシャル風に」というリクエストによるもの。「真面目なナレーションだが言っていることは変、というのが面白いのでザ・NHKに読んでもらった方が面白さが増す」ため、森田アナが起用された。
上記のようにNHKの番組でありながら非常に平成期のフジテレビを思わせる雰囲気の番組であるが、それもそのはず。フジテレビで同系統雑学番組の「トリビアの泉」やバラエティー番組の一時代を築いた「ダウンタウンのごっつええ感じ」などを作っていたあの小松純也氏が手がけているからである。
種を明かすと、小松氏は現在フジテレビの子会社である番組制作会社の共同テレビに出向しており、(NHKも含めた)フジテレビ以外の番組の制作も請け負っている。それによりこのような「NHKらしくない」番組の製作が可能となった。(ちなみに共同テレビの社長(2018年現在)は、かつて「とんねるずのみなさんのおかげです」をプロデュースした港浩一氏)。
本放送は金曜19時57分スタートだが、実はこの枠はローカル枠である。翌日の土曜朝8時15分にも同じ内容が全国ネットで再放送されており、どういうわけかこの再放送のほうが視聴率が高い。
これは本放送がローカル枠のため、地方によっては別の番組に差し替えられていたり、時間帯がずれているのに対し、再放送枠は全国共通で放送される上に、朝の「連続テレビ小説」の次の枠であるため、ドラマからそのまま続けて見る視聴者が多いものと推測されている。
チコちゃんのプロフィール
まる子と野原しんのすけを足して2で割ったようなキャラクター。
チコちゃんは東京の白金出身の5さい。料理が得意。ゲストをグループ名で呼ぶ癖がある。(例:大竹まことのことを「シティボーイズ」など)また、昔所属していたグループ名や改名前のグループ名で呼ぶこともよくある。グループに所属していないゲストにはあだ名をつける。(例:安田美沙子には「はんなりはん」など)。
なぜかプロ野球にもくわしく、特に横浜DeNAベイスターズに強いこだわりをもち、前身である大洋ホエールズのシピンも知っている。一番好きなプロ野球選手はベイスターズの筒香嘉智(元・タンパベイ・レイズ)。曰く「婿にしたい」「「お母さん、おかわり」と言われたい」とのこと。
5歳なのに酒の肴のような料理にも詳しい。どこまでが設定でどこからが中の人の特徴かは不明。
ちなみにチコちゃんは着ぐるみとCGの合成でできている。収録時は着ぐるみで、収録後にCGのメイクを施す。
CGチームなど、製作スタッフの多忙な仕事を和らげるために、「働き方改革のコーナー」がレギュラー化、その際はチコちゃんの後ろ姿や髪は映るが、顔は一切映さないようになっている。
チコちゃんのところにはキョエちゃんという名前のカラスのような鳥がハガキを持ってきてくれるが、最近人の言葉を覚え、チコちゃんに負けない毒舌を吐くようになっている。特に岡村には容赦ない。意外にも歌がうまく、視聴者の誕生日を祝う歌をきっかけに2019年4,5月には『みんなのうた』で「大好きって意味だよ」を担当し、現在番組のエンディングに使用されている。
注意事項
この番組にハガキを送る際は本当の年齢に関係なく名前の横に「5さい」と書くことをお願いされている。また、5歳児チコちゃんの声を演じているのは還暦過ぎのオッサン、木村祐一だが、それには触れないでおいてあげよう(設定上は知り合いのおじさんと言う事になっている)。
三日市Dの苦悩
2017年12月27日に放送されたパイロット版で、「野球の左投手をサウスポーと言う」理由を調べたのは、この番組の三日市篤史ディレクター。アメリカの野球場は午後の日射しが観戦の妨げにならないよう、本塁から投手マウンドの方向を東北東にするように設計されるのが一般的だった。それにより、左腕が南を向いていたために「サウスポー」となったとされる。メジャーリーグの公式ルールではこのようになっている。しかし、三日市Dが野球のバイブルとされる"The Dickson Baseball Dictionary"で調べると、この説が「幻想に過ぎない」と書かれていることが発覚し、ショックを受けた。結局番組では、サウスポーの由来は「わからない」とされた。
因みに、当番組で取り上げた疑問の中で、一般的に言われている説が専門家に否定されてしまったためわからないという結論になったのは、「サイコロの1の目はなぜ赤いのか」と、「ドーナツにはなぜ穴が開いているのか」「トランプはなぜ52枚」がある。
芸能人の無駄遣い
八代亜紀の無駄遣い
- ドレミの歌
- 学校のチャイム(ウェストミンスターの鐘)
木村多江の無駄遣い
木村多江による朗読劇。人以外のものを演じるが、銀杏あたりから「自分でも楽しくなってきた」らしい。
森本レオの無駄遣い
- 独自の間のある朗読
大澄賢也の無駄遣い
つのだ☆ひろの無駄遣い
- 星型(☆)の由来
田口トモロヲの無駄遣い
- チコジェクトX
- ただし、本家プロジェクトXが2024年4月から【新プロジェクトX】として約18年ぶりに復活することとなり、田口氏もナレーションとして再起用されたが、「チコジェクトXのお陰でブランクが感じない」とコメントしているので、結果論であるが無駄遣いかどうかは微妙かもしれない。
余貴美子の無駄遣い
- ファミリーチコトリー
山下真司の無駄遣い
- 再現ドラマ「たぶんこうだったんじゃないか劇場」等で主役を演じることが多い。が、代表作「スクール☆ウォーズ」の役者ネタが入ることも多い(他にはくいしん坊!万才等もあり、スクール☆ウォーズを知らない世代には分からないということも)。
番組に対する批判
当番組で紹介されている事例が、過去に出版された文献と異なる、矛盾しているという批判がされることが多々あり、
特に「近代食文化研究会@ksk18681912」(外部リンク)はこれを大きく取り上げている。ただ、同会の主張に正当なものもありながらも、出版社から食に関する著書が一冊だけ発売が確認されていることや、名義は団体名のようだが素性がよくわからない(謎本の著者名でよくあるようなもの?)ことには留意すべきである。
また、「フォークの櫛が4本なのはなぜ?」という検証に、番組スタッフがテーブルマナー講師に罵声にしか聞こえない注意に「スタッフがかわいそう」「こんなマナー講師に教わりたくない」などの苦情が寄せられたこともある。
関連項目
カリキュラマシーン……OP曲は元々この番組のそれ。パイロット版で使用したところイメージに嵌っているので公式OPに採用された。曰く「カリキュラマシーンへの精神的リスペクト!」
サラメシ いないいないばあっ! おしりたんてい NHK紅白歌合戦 ぐるナイ 笑点…コラボした番組
サザエさん…予告編がそれのパロディ
当番組をパロディしたアニメ
キラッとプリ☆チャン 邪神ちゃんドロップキック シンカリオン