概要
チンロンモン所属のデーヴァ。干支の辰の完全体であるデジモン。
デーヴァの中でも最も大きく、4本の脚を持つ。
龍という十二支の中でもかなり強そうなモチーフに反して、あらゆる物事を金額で表現する筋金入りの守銭奴であり、自分に取って損になるか得になるかが彼の行動規範となる。鬣は宝矢(パオスー)という無数の針になり、これを108本放つ「ヴェータカ」が必殺技(宝矢は一本で五千元なので108本で威力は五十四万元相当である)。
活躍
デジモンテイマーズ
CV:小嶋一成
他のデーヴァと同じく、スーツェーモンがデータの残骸から作り出した存在で言語能力は持たない。
リアルワールドとデジタルワールドの境界に閉じ込めた鳥かごごと引っ掛かったクルモンを回収するためにマクラモンが呼び出した。テイマーズと交戦するが、「キング・デヴァイス」をスラッシュした事で巨大化したサイバードラモンに頭を握り潰されて敗北した。
因みにこちらの体色は本来とは異なり、草色のようだった。
デジモンリアライズ
テイマーズ同様にデーヴァの一体としての登場。
単なる巨大な敵という扱いだったテイマーズとは異なり、公式設定通りの金にがめつい性格として描かれている。デジタルワールドを救う為に協力するという頼み事すら自分に損があると感じれば手を貸すことは無い。
ただし、損得勘定が激しいだけで主人の命令には真面目に従うデーヴァらしい一面を持つ。
デジモンゴーストゲーム
「富の美しき秩序を乱す者よ、姿を現すがよい」
「愚かしくも、富の流れを止めたのは貴様らか! これより、108本の矢で悪行の報いを受けて貰うぞ」
CV:宝亀克寿
第5話に登場。アニメ版では上記の「テイマーズ」以来20年ぶりのカムバック登場となり、体色も本来の緑色に戻った。
この世界における「富」を司る神の使いたる存在で、金融の流れを正常に保つ役割を持っている。
がめつい一面は完全に鳴りを潜め、神の使いに相応しい厳格な性格になっており、歴代でも一番聖獣型っぽい個体と言っても過言ではない。
アンゴラモン曰く、もし金の流れを乱したり、止めたりする者がいれば裁きを与える為に現れ、巨大な尻尾で思いきりはたいた上に「ヴェーダカ」で跡形もなく消し去ってしまうと言う。
クアトルモン・ビットモン・ゴートモンの三体を自身の配下として従えており、配下が自身の進行を先導して外部が手出しできないよう盤石な守りを固めている(配下のデジモンも全員がデーヴァへの進化ルートを持ち、十二支に近い姿をしている)。
清司郎がプログラミングし、街のあちこちに設置した「バーチャルお守り」をジェリーモンが面白半分で不正プログラムに書き換えた事で市街地の電子マネーのシステム障害が多発。これを彼らが「富」の流れを乱したと判断し、裁きを与えるべく出現。
歩くたびに様々な電子障害を発生させ、大量の白蛇を出現させたりと市街地に大規模な被害・混乱を引き起こした。
ひたすら清司郎のいる葉櫻学院の寮に進行を進め、1000個もあるバーチャルお守りを削除する時間を稼ぐ為に立ちはだかった宙&ガンマモンと瑠璃&アンゴラモンを配下のデジモン達が足止めしている間に辿り着き、とうとう裁きを清司郎達に与えようとする。
すると、薄れ行く意識の中でジェリーモンが口にした「寮長」の言葉でスイッチが入り、覚醒した清司郎がジェリーモンの「ビビサンダー」で最後のバーチャルお守りを消去。
清司郎「全ての責任はバーチャルお守りを作ってしまった僕にあります。本当にすみませんでした! 葉櫻学院学生寮寮長、東御手洗清司郎の名に懸けて、二度としないと誓います!」
清司郎から全身全霊の謝罪の言葉を聞き届けると彼らの悪行を許し、そのまま大空へと飛び去っていった。
白蛇の群れが現れたり「神罰」を謳う話のテーマは、白蛇の伝説や夜刀神の伝承を意識していると思われる。マジラモンが出動した理由の一つに、風水上の龍脈を含む方角が関係しているという意見もある。
また、厳密に言えば「本物」のマジラモンや配下の一体であるクアトルモンがアニメに登場したのはこれが初めて(テイマーズやセイバーズの彼らは、スーツェーモンが作り出した存在だったりバイオデジモンだった)。
進化ルート
性格面では余り善良なデジモンとはいえないが、カードゲームではなぜかフレイドラモン・ブイドラモン・グレイモン・ジオグレイモンなどの主役級デジモンが進化前に据えられる事が多い。
確かに広義的には同じドラゴンモチーフではあるものの、東洋の龍ではないデジモンばかりである(後者に至っては恐竜だし)。
他にもミケモンやフックモンから進化するルートや、龍と蛇の繋がりからかクアトルモンから進化するルートも存在する。
一方進化先は、同じモチーフかつ上司のチンロンモンが選ばれることが多い。
旧デジカでのルート
幼年期は厳密には参戦していないが、ブイモン系の幼年期がこの2体なので、組み込んだ場合は恐らくこうなる。
新デジカでのルート
この他、成熟期の枠には同じ東洋龍型であるエアドラモン、究極体にはゴッドドラモンを置けるようにもなった。
その他の進化元
- グレイモン(Bo-929)
- ジオグレイモン/ブイドラモン(Dα-579)
- クアトルモン(Bo-60t)
- デビドラモン/グラウモン/グラウモン(橙)/シーサモン(バイタルブレス)
- ミケモン/フックモン(St-660)
その他の進化系
- デュークモン/デュークモンX/デュークモン:クリムゾンモード/メギドラモン(バイタルブレス)
- チンロンモン(SPα-009)※チンロンモン配下共通の究極体
- ベルゼブモン(Bo-821)
- ホウオウモン(Bo-783)
ジョグレス進化
- チンロンモン(Dα-595(DRかWG完全体+デーヴァ))
- バイフーモン(Dα-598(MEかNSp所属の完全体+デーヴァ))
- スーツェーモン(Dα-601(NSoかWG所属の完全体+デーヴァ))
- シェンウーモン(Dα-597(DSかJT所属の完全体+デーヴァ))
余談
必殺技名はインド神話における地獄の一つ「ヴェータカ」に由来。
TCGバトルスピリッツではCB07『デジモン 決めろ!カードスラッシュ』で系統:完全体・神皇・妖蛇を持つ紫属性のスピリットとして登場。メインステップ開始時のコアシュートや擬似的な呪滅撃が使えるが、これらの特徴は『辰の十二神皇ウロヴォリアス』から受け継がれている。