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「王は孤高にあらず。その偉志は、すべての臣民の志の総算たるが故に!」

プロフィール

真名イスカンダルアレクサンドロス三世
クラスライダー
性別男性
身長212cm
体重130kg
出典史実
地域マケドニア
属性中立・善・人
イメージカラー朱色
特技出鱈目な論破、リーダーシップ
好きなもの冒険、目新しさ(Zero)、征服、名所観光(FGO)
苦手なもの既成概念、既得権益(Zero)
嫌いなもの秘書官の小言(FGO)
天敵母親
設定担当虚淵玄
ILLUST武内崇(Zero、FGO)、ワダアルコ(EXTELLA)
CV大塚明夫
岸祐二

征服王、勝利すれど滅ぼさず。制覇すれど辱めず。

概要

Fate/Zero』に登場するライダークラスサーヴァント

マスター時計塔で魔術を学ぶ少年であるウェイバー・ベルベット。彼が師匠であるケイネスから、偶然も相まって横領したマントの切れ端を触媒に呼び出した世界屈指の覇王にして大英雄。

当初、コンプレックスがあり神経質なウェイバーからは豪胆で強引なライダーと反りが合わず鬱陶しがられていたが、戦いが進む中で互いを認めていき、それなりに良い凸凹関係を築いていく。

真名

マケドニア王国の第26代君主にして稀代の軍略・戦略家、アレクサンドロス三世

型月時空における真名、イスカンダルはペルシャやアラビアでの呼び名である。

最果ての海〈オケアノス〉を目指して東方遠征を行い、道中の国々を蹴散らしては王や兵士達を配下に加えていった。最果ての海に辿り付く前に遠征は中断となったが、版図の大きさは史上2位の大きさに及ぶ。マケドニアを起点として曲者揃いのギリシアの諸ポリスを纏め上げ、当時世界最大の国土を誇り先進国として君臨していたペルシャ帝国を撃破。ペルシャへの遠征中にエジプトを征服し、ペルセポリスだけでなく、バビロンを手中に収め、最大版図はインド中央付近にまで及んだ。

これらの大遠征を即位後たった10年程で成し遂げたことから『征服王』と称され、その偉大さは後のローマ帝国において『アレクサンドロス・ロマンス』として昇華され大陸文学史の基礎となっている。東方遠征によってギリシア等の西側文化とオリエントを代表する東側文化の不可逆的な交流が起こり、ユーラシア大陸を中心とした諸文化・文明に『ヘレニズム文化(時代)』を花開かせることとなった。ヘレニズム時代における技術インフラの交流は後の政治・宗教・生活に多大な影響を与えており、極東の地・日本においても法隆寺の建築方法などにその足跡をうかがえる。

エジプトも征服したためにファラオとして名を残した人物でもあり、即位名はメリアムン・セテプエンラー。またペルシャの諸王の王、コリントス同盟の盟主も兼任していた。こうした経緯故に、ハンニバルカエサルナポレオンローマ歴代皇帝などの偉人からも大英雄と見なされている。

聖杯にかける願いは意外にも「世界征服」ではなく「自らの受肉」である。

現代に新たな命として根を下ろし、再度世界征服に乗り出すことを望む。世界征服自体は自分の力で成し遂げたいと考えており、聖杯はあくまでそのための過程であるため、あまり眼中にない。

結果よりも過程のために聖杯を使いたいと考えているために、マスターであるウェイバーの「自分のことを周りに認めさせたい」という願望を(ビンタで吹っ飛ばしつつ)笑い、そのために身長を30cmばかり伸ばしてもらうことを勧めた(何の因果か、後にある程度叶ってしまったのだが)。

戦乱を平定する「征服」を得意としており、後述の宝具のように桁外れのカリスマを誇る。その一方で「最果て」に至るために邁進した故、平和な時代を維持する「治世」というのは興味がない様子。それが原因となり自身の死後に、彼が残した遺言によって思わぬ悲劇を齎すこととなった。

ちなみに、本作では2m超えの巨漢でありながら後世に伝わっている資料では小男だったと言われているが、これは比較対象となっていたダレイオス三世がさらにデカかった為で、後々『FGO』にて登場した本人は3m超えの巨人であった。それに加えて『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』においては、実際の彼の身体的特徴と史実上のズレについて、ある事情があったことも明かされている。

また、アレキサンダー大王は32歳という若さで没している上に、サーヴァントが全盛期の姿で召喚されるという設定から最高でも30歳前後の姿で召喚されている事が窺える。おそらく第四次聖杯戦争のサーヴァントの中でも、実年齢はかなり低い方である(セイバーも没年は35〜7歳くらい)。

人物

一人称は「余」

容姿は2m超えの大柄で筋骨隆々の体格をした赤毛の男。見た目通りの豪放磊落な性格をしており、大半の事柄には鷹揚であり細かいことを気にしない(というか気にしなさすぎる)型破りな人物。

基本的に他人を顧みる事がない一方で、キャスター陣営によって残酷な目に遭った子供達を見てウェイバーが吐いてしまった際には「この惨状を見て眉一つ動かさぬ者なら鉄拳制裁していた」と語る中立・善属性に相応しい側面も合わせ持っている。また、ウェイバーの下宿先であるマッケンジー夫妻には豪快ながらも敬語で恭しく接するなど礼儀正しさも備えており「勝利してなお滅ぼさぬ、制覇してなお辱めぬ、それこそが真の征服」というポリシーからも、その善性が見て取れる。

また(悼みもするし、涙も流すと前置きした上で)自分の決断とその後の臣下達の生き様を否定しない為に過去の出来事を悔やまないスタンスでもあり、セイバーの王の在り方を否定したのも、彼女の願いが付き従った円卓の騎士達の思いや在り方を丸ごと否定する物に等しかったからだろう。

普段は魔力消費を抑えるために霊体化するのが常識なサーヴァントにあっては珍しく、実体化していることを好んでいる。さらに深夜の図書館に入り込んで本を無断で拝借(本人曰く「略奪」であり「盗み」ではないと言っているが、どう考えても後者である)、煎餅をかじりながらテレビを見ていたり、ウェイバーの財布を勝手に使ってゲーム機を購入するなど、兎に角現世を満喫していた。

お気に入りのジャンルは戦闘機や戦争などについての本やゲームであり、関連する物がウェイバーの下宿部屋に溢れかえる始末。B2やトマホークミサイルに興味を示して、購入を検討していたが、ウェイバーに国家予算が吹っ飛ぶ程の品を買うより、国家そのものを買った方が早いと突っ込まれていた。セイバーとランサーとの初戦闘の際には、乱入した上に自分から真名を告げて二人を配下にスカウトしようとなどの破天荒っぷりを見せて、切嗣には「あんな馬鹿」と言わしめ、周囲を呆れさせた(流石に狂化しているバーサーカーに対しては話が通じなさそうとスカウトしなかった)。

しかし、アサシンの潜伏にいち早く気付き、アサシン脱落後も暗殺の警戒を怠らず、会話内容だけでアーチャーの正体を見抜いたりと、豪放磊落に見えて油断なく立ちまわっている。史実におけるアレキサンダーの大胆不敵さをベースに持ちつつ、史上屈指の戦術家としての姿を垣間見せる。

そして征服王であるが故に、彼が欲しいと所望すれば最後、彼の欲望を阻むことは出来ない。

能力

ライダーである為、個人の武勇より宝具の性能に偏った能力となっている。アサシンの奇襲を防いだり、セイバーの一撃を受け止めるなど本人の武勇も決して弱くは無いが、ウェイバーの魔術師としての力量は低いからか『Zero』では三騎士と真っ向勝負でやりあえる程では無いとされている。

一方で『EXTELLA』においてはムーンセルからの支援もあってか、アルテラや「(ムーンセルからの支援は)馬力ばかりで制御しづらい」と言う不調でありながらクー・フーリンとも互角に渡り合える武勇を発揮した。また、魔力供給が万全である為か、固有結界を展開せずとも軍勢を少数召喚したり、武器に雷撃を纏わせたり、周囲に雷撃を落とすなど『Zero』ではあまり見られなかった技も披露していた。また、メディア・リリィの幕間の物語では詳細は不明だが、ダ・ヴィンチちゃんの発言によれば、呪いの類を無効化する能力を持っている事が示唆されている(ゼウスの加護か)。

高ランクの戦略スキルを持つだけあって、戦術・戦略にも優れているのだが、イスカンダル自身の気質的に策を弄するよりも、相手の前に堂々と姿を現した上で真っ向勝負を好む傾向にある。

また、サーヴァントとしての彼はその格相応の燃費であるとされ、第四次聖杯戦争では全力の魔力解放をすれば魔術師としては未熟なウェイバーが命の危険に晒される可能性があるなど、強力ではあるがマスターへの負担も大きいため、本領を発揮させるのは難しいサーヴァントとなっている。

『FGO』では、ブケファラスに騎乗した状態で『キュプリオトの剣』や長槍を用いた接近戦を行う他、槍の刃先やブケファラスの蹄に雷撃を纏わせたり、『神威の車輪』での突進も披露している。

ステータス

マスター筋力耐久敏捷魔力幸運宝具
ウェイバーBADCA+A++
藤丸立香BADCA+A++
ムーンセルBADCA+A++

保有スキル

対魔力(D)ライダーのクラススキル。魔術に対する抵抗力。一工程(シングルアクション)の魔術を無効化可能。あくまで魔力避けのアミュレット程度。
騎乗(A+)ライダーのクラススキル。乗り物を乗りこなす能力。A+ランクともなると、獣ならば竜種以外の幻獣・神獣ランクまで乗りこなす事が可能。
神性(C)神霊適性を持つかどうか。明確な証拠こそ無いが、多くの伝承でギリシャ神話の雷神にして最高神・ゼウスの息子であると伝えられている。
カリスマ(A)国や大軍団を率いる稀有な才能。Bランクもあれば、一国を治めるのに十分とされる為、Aランクは凡そ人間として獲得しうる最高峰の人望。
彼方に向かう者たち(A)「カリスマ(A)」が変化したスキル。詳細不明。
軍略(B)一対一より、多人数を動員した戦場での戦術的直感力。自身の対軍宝具行使時と、相手の対軍宝具・対城宝具の対処時に有利な補正が掛かる。
制圧軍略(A)「軍略(B)」が変化したスキル。詳細不明。
雷の征服者(EX)『FGO』で追加。ギリシャ神話の雷神であるゼウスの息子という伝承に、迅雷の如き進軍・制圧の速度が重なり現れたスキルと考えられる。

神威の車輪(ゴルディアス・ホイール)

  • ランク:A+
  • 種類:対軍宝具
  • レンジ:2〜50
  • 最大捕捉:100人

「征服王イスカンダルが、この一斬にて覇権を問う!」

雷気を纏った二匹の神牛『飛蹄雷牛(ゴッド・ブル)』に牽かれる戦車(チャリオット)。

イスカンダルが所持する『キュプリオトの剣』で切った空間から自由に取り出すことが可能で、その速度は綺礼が率いるアサシンの諜報隊や、切嗣の機械的な情報網でも追跡が非常に困難なほど。

御者台には防護力場が張られており、少なくとも血飛沫程度なら寄せ付けない。またやろうと思えば空中走行も可能。ゼウス神に由来する雷を縦方向以外にも横方向にも迸らせ、この雷撃は三騎士クラスの渾身の一撃にも匹敵すると表記されている。厳密には宝具ではなく、武装の1つである。真名解放しなければ、ウェイバーがマスターであってもガンガン乗り回せる程に魔力の燃費も軽い。

遥かなる蹂躙制覇(ヴィア・エクスプグナティオ)

  • ランク:A+
  • 種別:対軍宝具
  • レンジ:2~50
  • 最大捕捉:100人

「『彼方にこそ栄えあり(ト・フィロティモ)』――いざ征かん!『遥かなる蹂躙制覇(ヴィア・エクスプグナティオ)』!! AAAALaLaLaLaLaie!!」

上記の『神威の車輪』の真名開放による蹂躙走法。よって宝具としての真名はこちら。

雷気を迸らせる神牛の蹄による踏みつけと車輪による二重の攻撃に加えて、雷神ゼウスの顕現である雷撃効果が付与されている。こちらも三騎士の渾身の一撃にも匹敵する威力と描写されている。

詳細は該当記事を参照。

王の軍勢(アイオニオン・ヘタイロイ)

  • ランク:EX
  • 種別:対軍宝具
  • レンジ:1〜99
  • 最大捕捉:1000人

「いざ、遙か万里の彼方まで!」

「遠征は終わらぬ。我らが胸に彼方への野心ある限り……勝鬨を上げよ!『王の軍勢(アイオニオン・ヘタイロイ)』!! AAAALaLaLaLaLaie!!」

彼の生き様を反映した召喚の固有結界。ギリシア、ペルシャ、エジプト、メソポタミア、果てはインドの奥地まで数多の神代世界を蹂躙、征服したカリスマと武勇の具現。揺るぎなき臣下との絆を寄る辺に世界を変革させた伝説の軍勢を召喚する。総勢一万人で、その全員がサーヴァントである。

心象風景は、見渡す限りの蒼穹と大砂漠。一切の障害、遮蔽物が存在しない結界内に対象を閉じ込めて、生前率いた近衛兵団を独立サーヴァントとして連続召喚して、全員で一気呵成に蹂躙する。

詳細は該当記事を参照。

他作品での活躍

Fate/Grand Order

2016年4月18日開催となった『Fate/Zero』とのコラボイベント『Fate/Accel Zero Order』において、百貌のハサンアンリマユ共々、満を持して実装・参戦を果たしている。レアリティは☆5。

バトルグラフィックでは常に愛馬ブケファラスに騎乗しているという、ある意味一番「騎兵(ライダー)」らしいライダー。因みに、愛馬に常に騎乗して戦っているのは彼女に次いで二人目である。

なお、彼の少年期であるアレキサンダーが同クラスで先に実装されていたのだが、こちらは成長後の実感が薄いため別人格の扱いに近い。その愛らしい姿に多くのユーザーは「どうしてああなった」と嘆き、同じ戦場で戦ったランサーも動揺を隠せなかった。型月の成長期は無情である。曰く、幼少期の宝具『神の祝福』の効果によるものらしい。一種の先祖返りと言うやつであろうか……?

ゲーム上での性能

ステータスはHPの値ににやや偏った耐久型のバランスタイプ。

カードバランスは☆5ライダーに多い《Quick:1/Arts:2/Buster:2》のセイバー型。スキルは、味方全体の宝具威力を上げる「軍略(B)」、味方全体の攻撃力を3ターンUPさせる「カリスマ(A)」、自身のBuster性能とスター獲得率をWでUPさせる新スキル「雷の征服者(EX)」と、どれも攻撃的なもの。

宝具は『王の軍勢』。詳細は同項目も参照。強化クエストが実装されスキルも攻撃に特化しているだけのことはあり、その破壊力は壮絶の一言。宝具レベル1でかのサンタオルタを上回ると言えば分かりやすいだろうか。更にスター発生とバフデバフによる攻撃支援役としても機能しており、ドレイクオジマンディアスなど攻撃型が揃う他の☆5ライダーと組もうものなら敵陣が見るも無残に潰滅することと相成る。そして、やはり一の臣下である諸葛孔明の英霊を宿したかつてのマスターとも抜群のかみ合わせを誇っており、2人が揃うだけでも大抵の相手に負けることはなくなるだろう。

一方で弱点は、NPチャージ率の低さと攻撃に偏ったスキル編成による継戦能力の低さ。

HPこそ13,000を超えてくれるものの、回復スキルや防御・攻撃回避スキルを一切持たないので、持久力は少し不足気味。なにより攻撃が豪快過ぎるためにHit数が少なめで、QuickやExAttackを駆使してもNPやスターが中々稼げない。せっかくの「騎乗(A+)」も、豪快な攻撃ゆえに“他のサーヴァントよりちょっと性能が良い”程度で終わっているのも惜しいところ。攻撃回数の多いExtra Attackを見込んで一手目に持ち込むのもアリだが、やはり生産数は多くない。要するに良くも悪くも宝具ありき、駆け抜ける一瞬に全てを懸けるサーヴァントなのである。なんとも彼らしいというか……

しかし後の強化クエストの実装によって、宝具強化と同時にNP効率についてもアップデートが入っており、これまでの弱点であったNPチャージ率の低さについて大きく改善されることになった。

ライダークラスなので、スター集中率が元から高いことから、スター生産要員や概念礼装でのスター稼ぎの補助があれば立ち回りが楽になる。ベタにNP獲得系の概念礼装を付けるのも良いだろう。イベント限定礼装「至るべき場所」(初期NP30%/最大解放で50%獲得&毎ターンスター3つ/最大解放で4つ獲得)は、双方をこなせる上に『イスカンダルとウェイバーが王の軍勢を背に並び立つ』という、ファンアイテムとしてもオイシイ礼装である。4周年でアレキサンダーと共に強化クエストが実装し「軍略」が「制圧軍略」に強化。効果時間の延長に加えクリティカルバフも追加され、宝具由来のクリティカルスターも活用できるようになり全体バフなので、配牌が悪くても腐らない。

2018年9月5日に『AZO』が復刻版となって登場すると同時に、ボイスと戦闘アニメーションも改定された。馬上から槍を振り回す動きが追加されたほか、『神威の車輪』を引っ張り出して『遥かなる蹂躙制覇』をぶちかます。さらに『王の軍勢』の演出もパワーアップし、突撃時の前段階としてマケドニア軍による槍の一斉投擲が敵陣に襲い掛かる。ほか、スキル発動時に懐から本を取り出して読む姿が確認できる。おそらく内容は兵法書か、愛読書の叙事詩『イーリアス』だと思われる。

「ホメロスは良い。やる気がモリモリ沸いてくるわ!」

後に9周年の『サーヴァント強化クエスト 第17弾』においては「カリスマ(A)」が「彼方に向かう者たち(A)」へと変化しており、自身のNP増加と、3ターンの防御無視状態付与が追加されている。

記録更新

実はこの征服王は『FGO』の2022年1月時点における限定召喚の再実装空白期間記録の最長レコードを保有している。その期間、実に3年4ヶ月と他に類を見ない長さとなっている。この当時、最後に召喚のピックアップ対象に指定されたのは『Fate/Zero』とのコラボイベント復刻の時であった。

中学生がもう高校生へ、下手すると小学6年生受験を経て高校進学を終えたという、とんでもない長さで召喚の機会が実装されずにいたのである。そして2022年1月に毎年恒例の『ニューイヤーピックアップ召喚』の1騎として、ようやく1月6日の1日限定ではあるが単独ピックアップ召喚の機会が未召喚マスター達に巡ってきたのであった。その後にも、回数こそ少ないが稀に復刻されている。

Fate/EXTELLA

アルテラ陣営の1人として参戦する。クラスはライダーで宝具は『王の軍勢』。ギルガメッシュ、ジャンヌと同様、ムーンセルによりアルテラを止めるため召喚されたトップサーヴァントだったが、慣れない電子虚構世界の戦闘に苦戦し惜敗。そして「敗者は勝者に従うが定め」とアルテラ陣営の傘下に加わるが、本心はアルテラの在り方に思うところを感じて彼なりに道を示そうとしている。

余談だが、ギリシャ系のド派手な英雄譚が大好きで、欲したものへの金遣いが荒い点がある人物と似通っており、振る袖が無ければ「人目を憚らなきゃ略奪上等という超理論を展開してくる。

続編である『LINK』でもカール大帝に反抗する第3勢力として登場。DLCで入手できる「マケドニアの騎馬甲冑」を纏った姿は中々に逞しい。生前にこれを着込んでいた時期もあったのだろうか。また『Zero』でテレビゲームに熱中した経験故か、マルチプレイ紹介ではセイバーに直々に戦術指南をしており、この事からシミュレーションゲーム以外にも無双ゲームの心得がある事が窺える。

ロード・エルメロイⅡ世の事件簿

ロード・エルメロイⅡ世の回想にちょくちょく登場していたが、アニメ版最終回で彼の夢の中に登場した。過去作ファンを意識してか、役名は真名の「イスカンダル」ではなく、ウェイバーからの呼び名である「ライダー」になっていた。かつてのマスターとの会話は征服王ファン必見である。

Fate/strange Fake

この作品ではあくまで本人ではなく、フランチェスカ・プレラーティによって編集・再現された第四次聖杯戦争の聖杯問答内にて登場している。その際にセイバーに対して「神の如き正しさを追い求める道は、最後には民を選別する事になるぞ」と『Zero』本編にはなかった指摘をしている。

関連人物

生前

ダレイオス三世

生前における最大の宿敵で、あちらもライダー適正を持つ。互いに実力を認め合ったが、争い合わずにはいられない、闘争本能を掻き立て合う最高の喧嘩相手。立場がもう少し柔らかいものであれば酒を飲み交わしたかった相手でもあり、再会した『FGO』でもそれが出来ない事を残念がった。

なお『Zero』では最初の現代の征服対象としてアメリカを定めており、当時の大統領であるビル・クリントンをダレイオス以来の強敵だと評している辺り、ダレイオスへの評価の高さが窺える。

ヘファイスティオン

生前の臣下の1人。イスカンダルの第一の臣下を名乗っている女性将軍。

双子の兄と共に幼少期からの臣下であり、魔術を駆使した影武者を務めていた。

その在り方には思う所があり、気遣うことも多かったが尽く辞退されてしまった。

プトレマイオス

生前の臣下の1人。彼からは「イスカンダルの小僧」と呼ばれている。

元々少年時代の学友同士であり、彼の超能力を評価して臣下に勧誘した。

ブケファラスエウメネスミトリネス

上述した2人と同じく、生前の臣下(と愛馬)達。全員『王の軍勢』によって、サーヴァントとして召喚されている。ミトリネスは『Zero』と『FGO』で情報伝達役として、単独で現界させている。

アリストテレス

少年時代に教えを受けた恩師である、ギリシャの哲学者。

イスカンダル曰く、藤村大河に雰囲気が似ているらしい。

フィリッポス二世

実の父親にして、マケドニアの先代王。マケドニアを強国に押し上げた。

正直、息子にも負けず劣らずの強者であり、英霊になっても可笑しくない。

オリュンピアス

実の母親。宗教に傾倒している上に自分を操ろうとした為、苦手な相手とのこと。

息子よりも長生きしており、孫の後見人になったがディアドゴイ戦争で死亡した。

アレクサンドロス四世

実の息子。だが、生まれる前にイスカンダルが病死したため面識は無い。

ディアドコイ戦争の中で、上述の祖母共々暗殺されたとされていたが……

Fate/Zero

ウェイバー・ベルベット

契約したマスター。未熟で青臭く脆弱であるが、ライダーの影響を受けて成長を遂げて行く。

後に『FGO』では、奇しくも「あの日の誓い」を果たすかのように共闘の機会を得ることに。

なお、ウェイバーが川の水を試験管で調べることで地道にキャスターの工房を突き止め、それについて魔術師の手段としては下の下だと自己評価したのに対して、軍人としての観点からか「下策を持って上首尾に至ったなら、上策から始めるよりも数段勝る偉業ではないか!」と讃えている。

セイバー

第四次聖杯戦争での対戦者の1人。彼女の剣を見た際に、即座に真名を察していた。

最初はランサーとの戦いを高く評価したために家臣にしようと勧誘し、そして彼女の正体を知ってからは彼の誉れ高き騎士王と期待を持って対峙した。しかし、後の「聖杯問答」での後ろ向きな願望には些か失望を感じており、彼女の王道を己の王道で真っ向から否定した。だが、その後も彼女の実力と、重すぎる望みを進んで背負う人格に関しては認めており、故に尚更セイバーを欲することを決める。そして『FGO』では、戦いの果てに迷いを祓い切った彼女の姿を見て喜んでいた。

アーチャー

第四次聖杯戦争での対戦者の1人。セイバーと共に「聖杯問答」で語り合い、暴君同士である故に互いの王道を理解し合う事はできるが、王の在り方の違いから交われないという奇縁を結んだ存在。

聖杯獲得の暁に2人で世界を手中に収めないかとライダーから申し出るほど気に入っていた。互いに聖杯戦争での最大の好敵手と看做しており、ライダーにとって最後の対戦者となり、アーチャーにとっても第四次聖杯戦争で唯一本気で迎え撃つ気になれた存在である。敵であっても味方であってもとんでもなく扱い辛いことも見抜いており、再開した『FGO』では主人公を気にかけてくれた。

ケイネス・エルメロイ・アーチボルト

元々は彼に召喚される予定だったが、お互いの性格的に相性が悪かったことはほぼ明確であり、劇中で対峙した際にイスカンダル自身も、マスターではなかったことを幸いであると酷評していた。

グレン・マッケンジーマーサ・マッケンジー

第四次聖杯戦争中にウェイバーによって「ウェイバーは日本に留学してきた自分達の孫」という暗示をかけられて、ウェイバーと共に下宿した家の老人夫婦。彼らには「野暮用で日本に来日しているウェイバーの友人」と認識されており、イスカンダル自身の明るく豪快な人柄もあって(なおウェイバーの許可なく)すぐに打ち解けた。因みに彼らに対してはアレクセイと名乗っていた。

Fate/Grand Order

諸葛孔明ロード・エルメロイⅡ世

上記するマスターが成長し、サーヴァントとなった姿。目にかけはするが特別視はしない。

残酷な話だが、彼にとっての英雄譚はイスカンダルにとって多くの出会いの一つなのだ。だが、そんな奴だからこそ惹かれた本人はあまり気にしてはおらず、カルデアでは一緒にいることが多い。

アキレウス

愛読書『イリアス』の主人公にして、憧れであるギリシャの大英雄。マイルーム会話ではまるで最推しに会ったヲタクが如く、大興奮かつ大喜びしながら手合わせだのなんだのを所望している。

アレキサンダー

まだ青二才だった幼少期の自分。やはり対峙するのはちょっと面映ゆいらしい。

その一方で、特異点での任務においては共闘しているらしいことがうかがえる。

藤丸立香

この世界で契約したマスター。21世紀出身なので、ゲームについて聞いている。

言わば「時を旅する」というスケールの大きい戦いをしているためか、かなり協力的。

同時に軟弱だった彼/彼女が、様々な旅路の過程で徐々に成長していく様を喜んでいる。

アルトリア・オルタ(槍)

セイバーのIFの姿の1つで、バトルググラフィックで馬に乗っている者同士でもある。あまりにもナイスバディな体躯主に胸に二度見した上二日酔いを起こしたのかと一瞬疑った。だが、同時に彼女の騎乗馬『ラムレイ』を(自身のブケファラスには及ばないが)「良い馬だ」と評している。

オジマンディアスニトクリスクレオパトラ

カルデアにいるファラオ達。イスカンダル自身もエジプトを配下に収めた際にファラオの称号を得ている。皆で酒の席を設けるくらいには仲が良い。その中でもイスカンダルが建設した都市であるアレクサンドリアで生まれ育ったクレオパトラからは、かなり深く尊敬・心酔されている。オジマンディアスの大神殿に興味を抱いているが、同時にそれを覗く事は命懸けであるとも考えている。

始皇帝

2019年水着イベント『水着剣豪七色勝負!』のサブエピソードで共演した、歴史の覇王仲間。

劇中で「カジノ=外交取引の会場」という彼の勘違いに藪蛇なツッコミを入れてしまい、危うく特異点ラスベガスが別の理由で吹っ飛びかける事態に発展。至極真面目な打ち筋ゆえに、当初は「つまらないやり方」「遊びがない」と評していたが、話を聞いて合点した。なお自分は豪快に賭けすぎて早々に素寒貧になっている。マイルームでは、彼の王道を「ずいぶんと窮屈」と批判していた。

イヴァン雷帝

彼の幕間で共演した、ライダークラス仲間。インテリな一面があることと『図書館』に関する逸話があるという共通点持ち。あと両者とも「略奪者」気質という、傍迷惑な属性持ちとしても意気投合している。地下図書館の蔵書充足化を計って、書籍を集めに行くがその過程で散々な目に……

紫式部

イヴァン雷帝の幕間で共演。地下図書館の蔵書充足化を手伝ってもらうも、リニューアルに伴い強烈なセンスの名前をつけられ卒倒してしまった。しかも、後々までこの名前は引き継がれている。

Fate/EXTELLA

アルトリア・ペンドラゴン(剣)

いつか何処かの世界で出逢った(恐らく『Fate/stay night』における第四次聖杯戦争の)因縁のある騎士王。上記で説明した『Zero』の頃とは異なり、彼女の生き様と王の在り方に対して、とやかく言う資格と義務がないことであると断じていた。現在の彼女が既に答えを得ていたためだろうか。

余談

史実

よく使われる「征服王」の呼び名は「騎士王」「英雄王」と同じくFate独自のものである。

また、通りの良い「アレキサンダー大王」「アレクサンドロス3世」などでなく「イスカンダル」の名義なのは奈須きのこ氏のこだわりなのだとか。史実のアレクサンドロス3世は、ギリシャ神話の大英雄ヘラクレスと、叙事詩『イリアス』に出てくるアキレウス(アキレス腱の元ネタの英雄)の子孫ということになっている。また、ヘラクレスの先祖はペルセウスである為、ギリシャの有名な英雄の血を一通り受け継いでいる事になる。しかも、当のヘラクレスについてもライダー適性も持っている為、ライダークラスで召喚されるのは、もはや一族レベルでの宿命だったのかもしれない。

当時としては珍しくないが、バイセクシャルだったことは有名である。

父親は男の愛人に殺されている。曾爺さんも同性愛関係でやはり死亡。母親は宗教にはまっており、父親とは不仲。初めての女性は敵将の妻のバルシネという女性だとまで記録されている。

なお、Fate世界における征服王がその通りの設定かどうかは定かではない。

ただし原作者の虚淵先生は対談において、ケイネスがイスカンダルを召喚していた場合「ソラウとまとめて抱かれていた」という趣旨のコメントをしている。流石は征服王というべきだろうか……

初期構想

奈須きのこ氏の初期構想では第四次にイスカンダルが出ることは決まっていたが、クラスは基本以外のエクストラクラスの予定だったとのこと。史実の逸話を見るに彼は指揮官としての側面が強いので、カエサルと同じく「指揮官」クラスに該当する可能性が高いと推測される。ただ『SN』と同じ世界線とされる事件簿の世界線では前述の通りライダーと呼ばれている為、初期設定にすぎないのかもしれない(別クラスでも、ライダーと呼ばれる事に固執している可能性もなくはないが)。

アイテム

大戦略Tシャツ

実際に存在するゲーム「アドミラブル大戦略IV」にハマり、作中ではタイトルロゴがプリントされたTシャツを通販で購入し、着用している。ちなみにズボンは履いていなかった為、外出する際にはズボンを履くようウェイバーに突っ込まれていた(原作では下はモロ出しである)。なお、彼の残したこれらの物品はウェイバーに大きな影響を与えることに……なお、どうでもいい余談であるが、ライダーがアニメで貪っていた菓子の中には湖池屋のポテトチップス(のりしお味)が確認可能。

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