概要
劇団ひまわり→砂岡事務所を経て、最終所属先は青二プロダクションだった。
経歴・特徴
小学生の頃にひまわり所属の子役としてデビューし、多数のドラマや映画に出演。
高校生のときに『ペリーヌ物語』で主人公のペリーヌ役に抜擢され、声優デビューを果たし、声優として精力的に活動し始める。
特に1980年代前半~1990年代前半にかけて、鮎川まどか、美神令子、翔野ナツコ、キディ・フェニルといった気が強く女性語を高頻度に使う美少女キャラを多数演じ、安定した声優業を続けていた。特に著名で、ライフワーク化していたキャラクターに『ドラゴンボール』のブルマや『それいけ!アンパンマン』のドキンちゃんなどがある。
声優業の他にも、数々のバラエティ番組やニュース番組のナレーションも担当し、声優活動が中心になった後も散発的に舞台女優としても活動した。
突然すぎた最期
2017年11月16日午後7時半頃、東京都中央区日本橋の首都高速道路都心環状線の中央分離帯付近で、ハザードランプを点滅させて停車していた乗用車内でシートベルトを着けたまま意識不明となっているところを発見されるも、発見時には既に心肺停止状態にあり、搬送先の病院で死亡が確認された(57歳没)。
中央分離帯に接触した以外には事故の痕跡はなく、何らかの発作による病死と見られていたが、翌日11月17日、最終所属先である青二プロダクションからの発表で、死因が大動脈剥離であることが明らかにされた……が、これは大動脈解離の間違いであった。翌日FAXで回されたとみられる事務所のメディア向け発表文の段階では「大動脈剥離」となっていたのである。事務所関係者があまりに突然の出来事にミスを犯してしまった模様。その後、公式サイトでの発表では「大動脈解離」に修正されており、事務所側のミスであったことが確定した。
この大動脈解離は、大動脈の内側の組織がはがれたり瘤ができたりして血管がもろくなり、最悪の場合破裂してしまう病状であるが、発作の際には激しい痛みを伴い、発作が起きてからすぐに意識を失ったまま死亡してしまうケースが多いことで知られている。このため、この症状に詳しい専門家の一人は、女史の死去時の状況について、「発作による急激な痛みに耐えつつ、中央分離帯にぶつかりながらも何とか端の方に車を停め、ハザードランプを点灯したところで力尽きたのではないか」と推測している。
死去する前日までもテレビアニメやテレビ番組で多数のレギュラーを抱えており、生前の共演者や出演作の関係者たちは、そのあまりに突然すぎる死にショックを隠せなかった。
『アンパンマン』などで共演していた一人であった佐久間レイも、女史を哀悼する声明の中で「ハザードをつけていたと伺った時鶴さんらしいと思いました。どんな状況でも最後までキッチリと周りの迷惑を最小限に…そんな想いがあったのではないでしょうか」とコメントを残している。
死去した直後の11月19日に放送された『ドラゴンボール超』116話では、次回予告の放映終了後に「永年に渡り、テレビアニメ『ドラゴンボール』シリーズのキャラクター"ブルマ"の声優を務めて頂いた、鶴ひろみさんがお亡くなりになりました。子どもから大人まで、たくさんの方々に勇気と優しさをとどけて頂いた鶴さんのご冥福を心からお祈りいたします。」という追悼テロップが流された。
主な出演作
アニメ
※1 OVA版
※2 初代
ゲーム
レナ・ブランド@ヴァリスⅣ | ケイナ@サモンナイト2 | 草薙素子@攻殻機動隊(PS1ゲーム版のみ) |
ナオミ・ハンター@メタルギアソリッド | 麗奈@龍が如く0 | ヴァネッサ・ウォーレン@悠久幻想曲(画像左) |
アンネ@ブレイブリーセカンド | イメルダ@デア・ラングリッサー | 新井聖美@卒業 ~Graduation~(PCエンジン版以降) |
ドラマCD・カセットブック
※『幻惑の魔石 』『宿命の魔術師』で担当。アニメ化後は冬馬由美が引き継いでいる。