「ミミズズズゥー!!」
基礎データ
概要
『ポケモンSV』から登場した、意外といそうでいなかったミミズモチーフのポケモン。
名前の由来はもちろん『ミミズ』だが、タイプはむしタイプではなくはがねタイプであり、タマゴグループもむしではなく陸上である。尤もミミズは分類的には環形動物であり、一般的にイメージされる虫である節足動物とは全く異なる生物なのだが。
真っ赤でぷっくりとした、節のある細長い出立ちで「環帯」に当たる胴体部分が金属になっており、顔の先に目と口がある。
体の所々に窓のような青い円形の部位があり、全体を見てみると新幹線やリニアモーターカーを連想させるフォルムになっている。
現実のミミズは湿った土壌を好むのに対してこちらは砂漠などの乾燥した地域に生息し、土の中の鉄分を食べて金属の体を保っているらしい。
また、胴部分からは6本の腕……のように扱える体毛を伸ばす事ができ、歩く時はもちろん、敵に襲われた時もまさに拳のように使ってボコボコに返り討ちにする。
長さ(全長)は2.5mと意外と大きめ。ミミズにしてはデカ過ぎる。
それに違わず重さも310kgとヘビー級。アルミニウム程度の密度なら直径24cm程度の太さになる計算であり、割と現実的。
ゲームでの特徴
潜鋼のヌシ
ピケタウンの東に広がる東3番エリアの炭鉱地帯に、一際巨大なヌシ個体が出現。地面からちょこんと顔を出している姿は、人によってはアレに見えるかもしれない。
ペパー曰く、「図体の割に顔がかわいい」。
こちらが接近する度に逃げるので、繰り返し追跡して追い詰めると戦闘開始となる。
推奨レベルは推定で30前後。近くのスター団炎組を倒した腕前があれば問題はないが、後述の性能のため地面タイプはNG。物理耐久が高いので特攻が高いポケモンを用意するとよい。
出現地の発掘場周辺にはかくとうタイプのマクノシタとハリテヤマ、ほのおタイプのコータスなどがいるので、じめんタイプ以外の対策が調達しやすい(ご丁寧に、道中に「はがねタイプはかくとうに弱い」とわざわざ教えてくれるトレーナーがいる)。道中ピケタウンに続いているのでカルボウが手持ちにいるなら、先にピケタウンに到着しグレンアルマ、ソウブレイズに進化させてぶつけるのも有効。
最初にホゲータを選んでいるなら本来ならキツいはずの連戦ですら消化試合も同然。
こんがりと焼いてやろう。
逆に砂漠地帯ではじめんタイプのポケモンが多いため、注意である(一応、砂漠地帯を越えた辺りでパルデアケンタロスを捕まえられる)。
ジオヅムやキョジオーンを連れていれば「しおづけ」にしてやるのも手。はがねタイプなのでスリップダメージが大きく、数ターンで瞬く間に倒せる。ちょうど生息付近にジオヅムの進化前のコジオが生息しているの今後の為に育てておくのも手。また、前述のとおり体重がかなり重いため、序盤から手に入りやすく攻撃力の高いカラミンゴのけたぐりならとんでもないダメージを与えられる。
撃破後にはヌシだった個体がいるので捕まえておこう。
特にスカーレットだとこの後戦う、スター団の毒組やフェアリー組戦で頼りになり、更にダブルバトルに強い特性なのでフリッジタウンのジム戦でも活躍してくれる。
というか、仲間にした後はイダイナキバかスター団格闘組以外で大体活躍してくれるナイスミミズである。
性能
HP | こうげき | ぼうぎょ | とくこう | とくぼう | すばやさ |
---|---|---|---|---|---|
70 | 85 | 145 | 60 | 55 | 65 |
防御の数値が盾持ちのザマゼンタ(第9世代以降)より高く、ちょっとやそっとの物理技ではびくともしない。
はがねタイプでありながら、効果抜群のじめんタイプのわざを受けても無効化しつつ逆に回復する新特性『どしょく』を持ち、弱点がかくとうタイプとほのおタイプの2つのみ、単タイプ故に4倍弱点もないと極めて優秀な耐性である。分かりやすく言えば第五世代以前のドータクンに近い。
テラスタルででんきタイプになると、先述の『どしょく』もあって弱点なしになる。
土と密接な関係にあるミミズらしい特性だが、このおかげで物理耐性が更に盤石になり、鋼対策を地面に依存している物理ポケモンは突破が困難になる。
戦闘に関しては「のろい」や「とぐろをまく」を積んで「アイアンテール」で殴ったり、「てっぺき」を積んで「ボディプレス」をかましたり、「しっぽきり」で身代わりを張りつつ交代したりといった戦術を取れる。少しでも有利な相手を「まきつく」でキャッチする戦術もある。
ミミズのくせに310kgもあるので「ヘビーボンバー」も強力。
「しっぽきり」があまりにも強力なので相手は突っ張ってくることが多いが、このポケモンは「メタルバースト」を覚えるので、イメージを逆手に取って「メタルバースト」に寄せた型を作るのも1つの手。
特殊はからっきしなのでサイクル戦に向いたポケモンと評価できる。
ダブルバトルでカバルドンやバンギラスの相方としてじしんを安全に連発出来るコンボやドラピオンやでんきタイプで釣って安全に登場する事も出来る。
後者との連携を上手く使えばしっぽきりを何度も使って相手を翻弄する事も出来る。
ただしオノノクスなどかたやぶりで突破してくる相手もいる事には注意。
『すながくれ』もミミズらしい特性だが、『どしょく』の性能が高すぎるのでコレに関してはおまけと言えるか。
持ち物はたべのこしやとつげきチョッキ等、耐久力を増加させる物がオススメ。わんぱく物理耐久特化型ならゴツゴツメットを持たせてスリップダメージを狙うのも1つの手。
環境での使用状況についてだが、少なくとも準伝説やパラドックスポケモンが使用不可能なシリーズ1シーズン1環境ではそれほど活躍していない。耐久型の頂点に立ったキョジオーンの「しおづけ」が厄介なのが大きい。耐久型として総合的にキョジオーンの方に分があるのもミミズズに不利に働いている。そのため、使われる場合は純粋な耐久型というより「ステルスロック」や「じならし」、「しっぽきり」などに寄せた起点作り型が主体。
極端な例では「しっぽきり」を確実に発動したいがために「こだわりスカーフ」である程度の行動保証を持たせた型まである。「きあいのタスキ」では発動した場合既に「しっぽきり」のコストとなるHPが足りなくなっているため、そちらではダメである。
シリーズ1時点でそれほど活躍はしていないが、特性込みの耐性で考えるとセグレイブとガブリアスに強い枠ではある。特にセグレイブ相手には「ボディプレス」という有効打もある。「おんみつマント」を持たせつつ「てっぺき」を積めば、抜群サブウエポンも何のそのでで追加効果による打開も許さない。
使用トレーナー
余談
モチーフはミミズの他にタマゴグループがむしでなく、一部の爬虫類型ポケモンも含まれる陸上である辺り、現存する砂漠にも生息するミミズのような爬虫類・『ミミズトカゲ』とも類似している。
ファンタジーの方向にも拡げると、砂漠を生活圏にする点から『モンゴリアンデスワーム』や、はがねタイプであるのを考えると『ラムトンのワーム』も考えられるか。
巨大なミミズという事もあってか、虫嫌いなプレイヤーからは苦手意識を持たれやすい傾向にある。
関連タグ
アーボ:蛇モチーフのポケモンであるが、外見がどことなく現実のミミズに似ている。
デスワーム(キュウレンジャー):固いボディと巨体が特徴のミミズキャラ繋がり。