うちの秘書さま
うちのひしょさま
芳文社の漫画雑誌『まんがホーム』で2012年12月号より連載されている4コマ漫画。
原作者はミナモ。
2021年5月号で通算連載回数100回に到達した。
2021年12月号を以って連載10年目に入った。
本作は連載専用作品であり、2023年1月現在、単行本・電子書籍のいずれも発売されておらず、その予定も立っていない。
また、2012年12月号にて連載が開始されて以来、現在までに2015年5月号、2020年4月号、2022年12月号と都合3度の休載がある。
大企業・東條グループの御曹司である東條はじめの元に本社の秘書課より突如、一人の美人女性秘書が派遣されてきた。
彼女の名は七瀬さくら。
将来、社長の座を受け継ぐ予定となっているはじめの学業成績が壊滅的(学年最下位)であるため、将来を憂いだはじめの両親の判断により、東條家に住み込みではじめの秘書を務めることになったという。
さくらに一目惚れしたはじめはさくらと一つ屋根の下で共に生活することになる。
さくらははじめに対し、時に優しく、特に厳しく、はじめをサポートするが・・・・
東條家にはメイドが居り、現在はメイド長を含む3人に固定化されているが、初期の頃はもっと人数が居り、最も多い時で7人の存在が確認できる。
メイドは似たような顔付きで描かれるため、個々の違いは主に髪形や髪色で判断することになる。
主要人物
東條 はじめ
本作の主人公。
初登場は第1話(2012年12月号)で、以来、全話に登場。
ほぼ毎号、冒頭での自己紹介を担当するため、扉絵にメインで登場した事例は無かったが、第116話(2022年9月号)にて連載開始以来、初めて扉絵にメインで登場した(ただし、現在の姿ではなく、小学校低学年当時の姿での登場)。
なお、過去にヌイグルミなどの形で扉絵に登場した事例は在る。
はじめが冒頭の自己紹介を担当しない場合は原則としてメイド長が自己紹介を担当するが、第112話(2022年5月号)では本家の執事である高倉が、第118話(2022年11月号)では七瀬さくらが、それぞれ冒頭の自己紹介を担当した。
大企業・東條グループの社長である東條喜一の一人息子であり、いわゆる「御曹司」。
突如、自宅に専属秘書として派遣されてきた七瀬さくらに一目惚れする。
さくらの思わせぶりな素振りに一喜一憂しつつ、時に仲良く、時にケンカをし、なかなか関係が発展しない。
名前には漢字表記が無く、平仮名で「はじめ」と書く。
学業成績は壊滅的に悪く、第1話でのさくらの調査結果によると学年最下位であり、勉強は分野を問わず全て苦手であるが、字だけは上手いらしい(第3話、2013年2月号)。
上述のように学業成績が悪い他、身体も小さく、怖がりであり、腕力も無いため、所謂「のび太タイプ」。
一方、目的のために勉強を頑張ることもあり、真面目に勉強すれば全教科で平均以上の得点を取ることもでき、テストで70点台や88点などの高得点を記録したこともある。
クラスメイトの山田は親友であり、少なくとも中学1年の時点で既に友人同士である。
御曹司ではあるが、小遣いについてはさくらに厳しく管理されているため、小遣いが足りなくて買いたい物も買えずに諦めることが少なくない。
習い事をしている様子は無く、塾にも通っておらず、専属の家庭教師も雇っていないため、家庭内で勉強を教える役目は主にさくらが担当する。
普段は自宅と学校の往復に終始し、部活動には加入していない模様。
常に時間を持て余しているため、ゲームをしたり、漫画を読んだりすることを趣味としており、勉強は嫌いであるなど、趣味や立ち振る舞いは一般庶民の男子高校生と変わらない。
しかし、大企業の御曹司という立場柄か、食事のマナーは身に付けているようであり、魚の食べ方が非常に上手い(第57話、2017年9月号)。
初めて経験したアルバイトは自宅内の家事手伝いであり、時給は1000円だった(第31話、2015年7月号)。
山田のバイト仲間(はじめ・山田のクラスメイトでもある男子生徒)が彼女とのデートでバイトを休むことになった際、山田を介してピンチヒッターで定食屋の単発バイトをしたことがあるが、山田曰く「はじめのメシのよそい方は大将も一目置いている」とのことで、意外な所で意外な才能を発揮することがある。
メイド長を筆頭に、メイドたちからは絶大な人気がある。
育ちの良さ故か、女顔であるらしく、化粧をして女性物の鬘を被れば本物の女性と見間違えるほど(第48話、2016年12月号)で、肌も女子生徒が羨むほど質が良い。
詳しい誕生日は不明だが、11月生まれである(第36話、2015年12月号)。
連載開始以来、作中ではじめの学年・年齢について直接言及されたことは無かったが、第2話(2013年1月号)で、はじめが三上のことをさくらに説明する際に「3年の三上さん」、第87話(2020年3月号)ではじめにバレンタインのチョコレートを贈ったなおと名乗る女子生徒がメッセージに「東條せんぱい」と記載していることから、はじめは2年生であると推測されていた(同学年であればわざわざ「3年の三上さん」と学年を強調する必要が無いし、1年生であるなら後輩が居ないため)。
しかし、第118話で文化祭の見物に訪れたさくらとメイドたちがはじめを捜して3年C組の教室に入室したことから、はじめが3年生であることが判明した。
第103話(2021年8月号)では、試験成績が悪かったことを言い訳がましく説明したため、さくらから呆れられ、食事の時間以外は全て勉強という狂気の勉強スケジュールを課され、ドアの鍵まで掛けられて監禁される。
メイドの助力や山田に応援を要請するなど、狂気の勉強スケジュールを回避するために様々な策を巡らして「はじめ・メイド衆 VS さくら」の攻防を繰り広げるが、万策尽きて攻防戦は完全に敗北する形となった。
やる気が起きないまま机に突っ伏してボーっとしていたところ、試験成績が悪かったのは自分の責任だと電話で喜一に謝罪するさくらの話し声を聴き、さくらの為にも真面目に勉強することにした。
第106話(2021年11月号)では、実家に帰省中の田中が怪我をして屋敷に戻るのが遅れるとの一報を受け、さくら・メイド長と共に田中の実家まで見舞いに出かけた。
第108話(2022年1月号)では、さくらが手作りクリスマスケーキに挑戦しようとしていたのいち早く知り、阻止するために自ら作ると宣言し、山田の協力を得て無事に作ることに成功(実際に作ったのは山田で、はじめは片付けや洗い物といったアシスタントに専念していた)。
一方、さくらは手作りクリスマスケーキに挑戦しなかった代わりに手作クッキーに挑戦し、それをはじめに送ったが、なぜか石のように重かった。
第109話(2022年2月号)では、ひょんなことからさくらの実家を訪問することになり、さくらの母親と対面、七瀬家のことについて色々と知ることになる。
帰り際、さくらの母親に対し、さくらがとても頼りになる秘書なので安心してほしいと伝えたことで、さくらの母親から好感度を得る。
第113話(2022年6月号)では久々に自宅で両親に再会した。
第113話での喜一の弁によると、はじめの初恋の相手は保育園(正式名称:たんぽぽ保育園)の時の先生で、彼女がさくらによく似ていたらしい。
第114話(2022年7月号)では、試験勉強で田中に数学を教えてもらったことで過去最高の88点を獲得したものの、田中と勉強したことを山田にうっかり話してしまい、絶交されてしまった。
料理のスキルは特別高いわけではないようだが、さくらに比べれば常識の範囲で最低限の物を作れる技術は在るらしく、第115話(2022年8月号)ではキャンプに来た際に問題なく食べられるレベルのカレーのルーを作っている。
虫恐怖症であるが、第116話でのメイド長の回想によると、小学校低学年当時は虫に恐怖心は抱かず、寧ろ積極的にセミを捕まえようとするなどしていたが、捕まえたセミをメイド長(当時は未だメイド長ではなく、ヒラのメイド)に虫カゴに入れるように頼むも、彼女が虫カゴに入れるのに失敗し、捕まえたセミがどのセミか判らないので、はじめ本人にどのセミか判断してもらうためにセミが沢山いる部分を持ってきたことで、セミが沢山集まっている状態に気色悪さを感じたことがトラウマとなって虫嫌いになったことが判明する。
第119話(2023年1月号)では、東條グループ主催の企業クリスマスパーティに出席し、取引先企業の社長である大川社長と知り合いだったことが判明するが、繋がりは会社絡みではなくゲームを通じての個人的な知り合いであり、大川からは師匠と呼ばれている。
第124話(2023年6月号)では、さくらの従甥である立花涼が登場し、自分にだけライバル視する態度で接してくる涼に困惑する。
七瀬 さくら
本作のヒロイン。
初登場は第1話(2012年12月号)で、以来、全話に登場。
殆どの掲載回で扉絵を飾っている関係上、冒頭の自己紹介を担当することは無かったが、第118話(2022年11月号)で初めて冒頭の自己紹介を担当した。
第124話である2023年6月号までにさくらが扉絵を飾った回数は117回。
内訳は、単身で92回、メイド長とのコンビで11回、田中とのコンビで11回、美月とのコンビで1回、メイド長・田中との3人コンビで1回、メイド長・はじめ(幼少期)との3人コンビで1回。
ただし、第122話で使用された扉絵は写真形式となっており、さくらとメイド長は高校生、はじめは保育園児の時の姿である。
写真形式の扉絵が使用されたのはこの時のみである。
ある日突然、社長命令により本社の秘書課からはじめの専属秘書として東條家に派遣され、住み込みではじめに仕えることになる。
美しい容姿の美人であり、はじめに一目惚れされるが気付いていない。
腕力があって腕っ節が強く、大の男を簡単に倒すことが出来る。
東條家一行が泊まりがけで温泉旅行に行った際、宿に設置されているパンチングマシンで20年ぶりの新記録を叩き出して景品を貰ったことがある。
過去に荒れていた時期があったらしく、高校生当時は学校行事は全てサボる不良で暴走族にも加入して暴走活動をしていたことがあるようだが、その頃のことについては詳しく語られていないものの、本人が隠しているというわけでもなく、第1話で早くも自らそれを匂わせる発言をしている他、当時の仲間と思われる者たちと街中で逢った時も親しく話をしており、現在もその筋では人望がある模様で、当時は「紅桜(べにざくら)さん」と呼ばれていたらしい。
実家は東條家の近所に在るらしい(第9話、2013年8月号・第109話、2022年2月号)。
過去に荒れていた時期がある反面、学業成績は優秀らしく、はじめに勉強を教えるのは主にさくらの役目である。
はじめの秘書ではあるものの、はじめ本人は未だ学生で会社の経営には携わっていないため、秘書というよりも事実上の「住み込みの家庭教師」といった立場に近い。
建前上は「秘書」であるため、はじめの学校の送り迎えは主にさくらが担当するが、さくらが会社に出社したり、所用で迎えに来られない場合はメイド長が迎えを代行する(ただし最近は特段の理由もなく迎えに来ず、はじめが山田と一緒に徒歩で帰宅する回も増えてきている)。
東條家の屋敷に住み込んでいるため、主に屋敷内でノートパソコンを使用して仕事をしているが、秘書であるさくらがはじめに関すること以外にどういう内容の仕事をしているのかについては作中で描かれたことは無く、不明。
料理の腕は壊滅的であり、キッチンを爆発させたり、煙が充満して火災警報器が鳴ることも少なくない。
おにぎりやぼたもちなど、マトモに作ることの出来る物もあるが、バスケットボール並みの巨大な物であり、サイズを配慮していない。
水鉄砲の銃口を向けるだけで途轍もない迫力がある。
はじめを遊園地や映画に誘うなどの優しい気遣いを見せることもあるが、はじめが誘いに喰い付いた途端に「一緒に出掛けたければ勉強を終わらせること」を条件にしたり、僅かな待ち時間でも問題集をやらせようとするなど、腹黒い一面を見せることが多い(最近はこのような腹黒さを見せることは少なく、事前に宿題や勉強をする約束をさせておき、出掛け先での待ち時間などでそれをやらせるスタイルとなっている)。
物を買い込む癖があり、与えられたクローゼットは既に隙間無く埋まっていて収納スペースが残っていない。
一度、断捨離の本に感動して断捨離を敢行したことがあるが、楽しさが先に立ち、後先考えずに捨てまくったため、後からやはり必要だったことが判った物をゴミ捨て場から探すことになり、周囲の人間からゴミをあさっていると誤解される羽目になった。
自分の欠点や失敗を棚に上げてはじめを批判することが少なくなく、それが原因ではじめとケンカすることも多い。
はじめのことは「はじめ様」と敬称を付けて呼び、会話も敬語で話してはいるものの、ビンタやタックルを喰らわせるなど、鉄拳制裁に出ることも少なくなく、主従関係が事実上、逆転している。
人の恋愛については敏感であると自称するが、自分の恋愛については壊滅的に鈍感である。
子供のころ、遊園地に遊びに行った時にお化け屋敷のお化けに驚いてパンチで破壊して怒られたことがある(第54話、2017年6月号)。
かつて家出を経験したことがある(第47話、2016年11月号)。
第103話(2021年8月号)では、テストの成績が悪かったはじめが苦し紛れの言い訳をしたことに呆れ、敢えて怒らずに「はじめ様に甘かった私自身には怒りを覚えてますがね」と棘のある台詞を残してはじめの部屋に鍵を掛けて軟禁し、食事の時間以外は全て勉強という容赦無いスケジュールを課し、拒否してスケジュール表をグシャグシャにしたはじめに対して更に同じ内容のスケジュール表を何枚も纏めてドアの隙間から差し込む怖さを見せつける。
ドアの前に椅子を置いて座り、自ら出入口の番人を務め[はじめ&メイド衆 VS さくら」の攻防が繰り広げることになる。
一方、はじめは田中に梯子を出してもらって窓から逃げるという案を思いつくも、山田から「今日から『世界の盆栽展』が始まるから田中さんは今日一日お休みだ」と指摘されて断念。
万策尽きたはじめは、試験結果が悪かったのは自分の責任だと喜一に電話で謝罪するさくらの話し声を聴き、さくらのためにも真面目に勉強することにしたため、攻防戦はさくらの全面勝利となった(この際、はじめは苦労してはじめの部屋へ入室したメイド長に救出の断りを入れている)。
自らの意思で真面目に勉強するはじめの姿勢を見たさくらは「がんばれ はじめ様」と心の中で応援する。
第104話(2021年9月号)では、はじめの不始末によってゴキブリが発生したため、はじめ・さくら・メイド衆を総動員してゴキブリ退治をすることになったが、さくらの部屋に侵入しようとしたゴキブリを闘気漲る威圧感だけでゴキブリを圧倒し、部屋への侵入を断念させている。
嵐による轟音で常人ならとても寝られない状態にあっても平気で寝られる鋼の神経を持つ(第105話、2021年10月号)。
第106話(2021年11月号)では、実家に帰省中の田中が怪我をして屋敷に戻るのが遅れるとの一報を受け、はじめ・メイド長と共に田中の実家まで見舞いに出かけた。
第108話(2022年1月号)では、クリスマスケーキの本を買ってきて手作りクリスマスケーキを作る気でいたが、惨事を恐れたはじめによって本が隠されてしまう。
はじめ本人の発言によってクリスマスケーキははじめが作ることになり、手作りクリスマスケーキを作ることは断念したが、代わりに手作りクッキーを作ってはじめに贈った。
しかし、作った手作りクッキーは何故か石のように重かった。
第109話では休みを取って実家に帰っていたが、近所なので母親から頼まれた遣いの序でに屋敷に寄り、勉強しないで遊んでいるはじめを注意した。
この際、メイド長から大量の年賀を貰ったから少しもらっていって欲しいと頼まれ、貰った量が多かったのではじめに実家までの荷物持ちを頼む。
はじめを伴って実家に戻るなり、ドアを開けるよりも前に母親が飛び出してきて今し方通ってきた商店街でコロッケ屋の女将(吉井)と話した雑談が僅かの時間で「子分を引き連れて商店街を爆発させた」と内容が歪曲して伝わっていたため、母親からどういうことなのかと問い質された。
自室は学生時代のままだが、暴走族時代の特攻服が掛けてあるなど、往年の記録が残されている。
また、部屋には男性の写真(顔の上半分は詳細には描かれておらず、隠されている)が飾られており、この男性は誰なのかとはじめが勘繰ったが、写真の人物は父親であり、さくらは早くに父親を亡くし、母親が女手一つで育ててくれた母子家庭だったことが明かされた。
第110話(2022年3月号)ではバレンタインチョコレートを手作りするつもりでいたが、メイド長から忙しい身だから既製品を購入したらどうかと勧められ(手作りチョコを阻止するための策)、最初はキチンと作って渡したいからと断るが、メイド長からの執拗な既製品の購入確認メールが届くため、手作りチョコを断念してメイド長から紹介された高級チョコ専門店で購入し、はじめに贈った。
はじめの母親からは好意的にみられており、対面した際には親しく会話している(第89話、2020年6月号・第113話、2022年6月号など)。
第114話では、試験勉強をすることにしたはじめが数学で解からない所を自分にではなく、田中に訊きに行ったことに対してなぜか怒っていた(理由として、田中の仕事を邪魔してはいけない旨を述べていた)。
第116話でも、出掛け先のプールで自身が飲み物を購入している間にはじめが綺麗な2人組の女性に勉強を教えてもらっている所を見て田中の時と同じようになぜか怒っている。
作中では一種の嫉妬のようなニュアンスで描かれており、はじめに対する感情に変化が生じ始めているものと推定される。
第119話では東條グループ主催の企業クリスマスパーティに半ば強制的にはじめを参加させるが、そこではじめに酒を呑ませようとする取引先相手を眼力で阻止してはじめを守ったほか、と非引き先企業の社長の御付である色気のある美人秘書に赤面するはじめにイラッとするなどした。
第122話では卒業アルバムを黒歴史だと言って見せたがらなかったが、理由は個人写真を撮る時に髪を何とかするように担任から言われ、母親から借りたウイッグを付けて撮影した際の髪形がコケシのように見えるのが恥ずかしく思っていたからだった。
第124話では、いとこ夫婦が急用で従甥の立花涼を預かることになる。
予め何処かに遊びに連れて行くことを約束していたようで、日曜の朝に出掛けようとしたところをはじめに何処かに出掛けるのかと訊かれ「今日はデートなんです」と答えてしまったため、はじめが付いてくることになってしまった。
従甥の涼が自分に想いを寄せていることは知らず、涼がはじめと一緒に居る時だけはじめに挑発的な態度を取っていることには気付いていない。
東條邸に帰宅後、涼に炭のようになっているクッキーを振舞い、涼を困惑させた(涼ははじめとともになんとか食べるも、途中ではじめとともに気絶してしまった)。
メイド長
はじめの住む東條家の家事一切を取り仕切る、東條家専属メイドの責任者。
初登場は第1話(2012年12月号)。
以来、全話に登場していたが、第117話(2022年10月号)で遂に未登場となった。
この回では部下である2人のメイドも登場していないため、連載開始以来、初めてメイドが1人も登場しない回となった。
基本的に冒頭の自己紹介ははじめが担当するが、ごく稀にメイド長が冒頭の自己紹介を担当することもあり、第120話(2023年2月号)までの間にメイド長が自己紹介を担当したのは7回(1回目は第5話(2013年4月号)、2回目は第26話(2015年1月号)、3回目は第81話(2019年9月号)、4回目は第87話(2020年3月号)、5回目は第98話(2021年3月号)、6回目は第110話(2022年3月号)、7回目は第116話)。
初めて自己紹介を担当した第5話は冒頭ではじめが担当し、メイド長は中盤で自己紹介をしている。
1エピソードで自己紹介が2回行なわれたのは第5話のみである。
これは、前回の第4話(2013年3月号)で冒頭の自己紹介が描かれなかったことに対する補填であると思われる(冒頭の自己紹介が無かったのは連載開始以来、第124話(2023年6月号)現在までで第4話のみ)。
また、3回目の自己紹介を担当した第81話はメイド長としてではなく、メイド全員による合同での挨拶となっているため、メイド長が単独で自己紹介を行なったのは都合6回である。
また、さくらと一緒に扉絵を飾ることも多く、これまで扉絵にメインで登場したのは第124話までに18回。
内訳は、単身で2回、さくらとのコンビで11回、メイド衆とのコンビで2回、さくら・田中との3人コンビで1回、はじめ(幼少時)とのコンビで1回、はじめ(幼少時)・さくらとの3人コンビで1回。
ただし、第122話で使用された扉絵は写真形式となっており、さくらとメイド長は高校生、はじめは保育園児の時の姿である。
写真形式の扉絵が使用されたのはこの時のみである。
初めて単身で扉絵を飾った回は第92話(2020年9月号)。
その後、第107話(2021年12月号)にて2度目の単身扉絵を飾った。
その他にもヌイグルミや、さくらの描いた落描きなどの形でサブ的に登場した事例がある。
なお、第60話(2017年12月号)で田中が登場して以降は、田中の顔と苗字が判明する第62話(2018年2月号)の前号である第61話(2018年1月号)を最後にさくらとのコンビで扉絵を飾ることは無くなっていたが、第112話(2022年5月号)で4年4ヶ月ぶりにさくらとのコンビで扉絵に登場した。
ただし、その2号前の第110話で4年2ヶ月ぶりに田中を交えた3人コンビの形ではあるものの、さくらとのコンビで扉絵に登場している。
主人公であるはじめとヒロインであるさくらの2人以外で第1話から全話に登場してきた唯一の登場人物だったが、第117話で遂に欠席となり、第1話からの皆勤者ははじめとさくらのみとなった。
以上のような経緯を持つ、作中における最も重要な脇役であるため、主役扱いだった回も何度かある。
はじめが4歳の頃に新人メイドとして採用されたため、約14年前後に亘ってはじめに仕えており、海外勤務で不在となっている両親に代わってはじめの成長を間近で見守ってきた、実質的なはじめの育ての母である。
そのため、年齢は30代の前半~半ば程度と推定される。
このような経緯から、他のメイドたちよりもはじめに対する想い入れが特に強く、はじめに相手にされなかったりして傷付いた場合はメイド頭と同じく幼き日のはじめの想い出に浸る癖があり、メイド2曰く「こうなると1時間は戻ってきませんわよ」。
はじめに対する呼称は、現在は「ぼっちゃん」で統一されているが、連載初期の頃は「ぼっちゃん」と「はじめ様」の呼称を混用していた。
第13話(2013年12月号)を最後に一旦「はじめ様」の呼称が使用されなくなり、以降は「ぼっちゃん」の呼称に統一された。
「はじめ様」の呼称は第63話(2018年3月号)で4年3ヶ月ぶりに「ぼっちゃん」と「はじめ様」を混用した時が最後である。
なお、過去の回想シーンにおいては「ぼっちゃん」と呼称している。
第81話(2019年9月号)にて学生時代は美術部の部長をしていたことが明かされ、はじめが夏休みの美術の宿題で自画像を描く課題があった時は美術部の部長だった経験を活かし、はじめに代わってはじめの自画像を描いたものの、はじめとは世代が異なるためか、昔の少女漫画に登場する男性キャラクターような画風になってしまった。
はじめファーストであるため、はじめに対する養育・教育方針の相違から、本来なら自身よりも立場が上であるはずの本家の執事・高倉との対立も辞さない(第73話(2019年1月号)・第78話(2019年6月号))。
一方で、ごく稀ではあるが、はじめに対して注意することもあり、第11話(2013年10月号)で「はじめ様はもう少し女心というものをですね」と注意している。
自発的に行動できる者や、手際の良い者をメイドや執事として採用しようと勧誘する癖がある。
髪の毛の先は普段はカールをかけているが、ストレートにすると長い(第65話、2018年5月号)。
新人の頃と現在とでは髪形も含めて容姿は全く変化していない。
ただし、学生時代は現在よりも髪が長かった(本ページ冒頭に添付してある作者直筆イラストを参照)。
はじめのことを全て把握しておくためにゲームなどもかなり遣り込んでおり、実ははじめ以上にゲームに詳しい(第70話、2018年10月号)。
責任者としての自覚が強く、部下の失態を自分の失態とし、部下を守るために自らの首を差し出す器の大きさを持つ(第52話、2017年4月号)。
第104話(2021年9月号)では、はじめの部屋にゴキブリが発生したのは自分たちメイドの手が行き届いていないことが原因であり、全ては責任者である自分が悪いとしてメイド用カチューシャを外し、部下のメイドたちに「ぼっちゃんを頼みましたよ」と伝え、辞任の意思を見せている。
前述の第52話の時も辞任を申し出る時はカチューシャを外しており、メイドにとってカチューシャを外すことは辞任を意味するらしい(ただし、本家に仕えるメイド頭はカチューシャを着けていない)。
東條家専属メイドの責任者としての自覚が強いため、普段は休みを取ることは無いが、作中で1度だけ休暇を取ったことがあり、不在中のはじめの食事については出前を取って食べるように伝えている(第9話、2013年8月号)。
この時も当初は休みを取るつもりは無かったが、他のメイドが休みを取っていることを考え、たまには自分もと考え直し、骨休みとして休暇を取った。
休暇以外では、第38話(2016年2月号)でインフルエンザに罹って屋敷内で休んだことがある。
通勤者ではなく、住み込みで勤務しているため、自室が用意されているが、メイド長専用の部屋は無く、部下のメイドとルームシェアの形で住み込んでいる。
メイドとして勤務していることや、東條邸が大きな洋館であることから、居室は洋室である印象があるが、和室を使用している。
新人の頃、はじめにクリスマスのプレゼントを渡すにあたり、遂行係としてサンタの服装をしてはじめの部屋に入ってプレゼントを置いてくる任務を行なったが、まだ新人で未熟だったため、当時のメイド長(現在は本家のメイド頭)に「落ち着きなさい」「早く置いてらっしゃい」と注意されるなど、上手くできなかったことが現在でも心残りとなっている。
このため、はじめにサンタがいたら何をお願いするかと訊かれた時には、この時の失敗をやり直すことを挙げたが「あの夜の過ちをやり直せたら・・・」と語ったため、暫くの間、はじめ・さくら・部下のメイドたちに恋愛のことと勘違いされた(第61話、2018年1月号)。
第101話(2021年6月号)では、どこか上の空で、近頃ミスが目立つことを部下のメイドから心配されており、理由を訊くと喜一夫妻に仕えるメイドが急遽帰国することになったため、自分が赴くことになり、はじめと離れることが辛く、誰にも言い出せなかった為だった。
結局、喜一夫妻の許への永続的な異動ではなく、帰国するメイドが戻るまでの3週間の短期出張であることが明かされた。
それでも本人にとっては、はじめと3週間も離れて過ごすのは初めてのことであるため、まさに一日千秋の想いだったが、異動するものと思って送別会まで開いたはじめとさくらには呆れられてしまった。
第106話(2021年11月号)では、実家に帰省中の田中が怪我をして屋敷に戻るのが遅れるとの一報を受け、はじめ・さくらと共に田中の実家まで見舞いに出かけた。
第107話では新人として採用された直後の当時の想い出を語る。
新人の頃は家事も巧く熟せず、初日から失敗続きでその度にメイド長(現:本家のメイド頭)に叱られ、当時の呼び出し回数の記録を更新するほどだった。
自分には向いていないと思い、励ましてくれる優しい先輩メイド(後述の先輩メイドB)が1人居たものの、先輩の励ましの言葉ももはや耳に届かず、まだはじめとの対面も果たせていないまま辞表を用意して辞める決意をしていたほどだったが、泣いているところを心配して寄ってきたはじめに慰められ、やる気を取り戻す。
この時に初めてはじめとの対面を果たす。
これにより、一層精進してはじめの為に尽くす決意を固め、それから凄まじい努力を重ねてメイドとして必要な高い力量と知識を身に付け、現在の地位を築くに至ったと推定される。
第109話(2022年2月号)では僅かに4コマほど登場しただけであるが、大量に年賀を貰ったので少し実家に持ち帰ってはどうかとさくらに勧め、荷物持ちとしてはじめが必要になったことから、間接的にはじめがさくらの実家である七瀬家を訪問する機会を作った。
第116話では、はじめの小学校低学年当時の夏休みのエピソードをさくらに話せて聴かせた。
第116話までは全話に登場していたため、主要人物の中でもはじめ・さくらと共に筆頭格のメインキャラであるが、主役級で登場する回もあれば、2コマ程度しか登場しない回もあり、連載回によって扱いが大きく変わる人物でもある。
メイド1
東條家にてはじめに仕える専属メイドの1人で、メイド長の部下。
初登場は第5話(2013年4月号)。
第7話(2013年6月号)、第13話(2013年12月号)、第14話(2014年1月号)と断続的に登場し、第16話(2014年3月号)にてメイド2の初登場に合わせてレギュラー化。
年度別では概ね年に1~3回程度は登場しない(2017年や2019年のように皆勤の年もある)。
メイド2と一緒に登場することが多いため、メイド2が登場しない回は原則として彼女も登場しないが、彼女が登場し、メイド2が登場しない回は第16話以降では第34話(2015年10月号)のみである。
ただし、この回は頭部の後ろ姿で1コマのみの登場となっている。
メイドが現在の3人に固定化された第16話以降、東條家に部下のメイドが2人登場する回で彼女とメイド2以外のメイドが登場したのは第30話のみである(後述の新人メイドを除く)。
ただし、第38話は年末年始による帰省のため、本人は登場しないが、はじめの台詞が書かれた吹き出しの上に顔だけ描かれる形で登場している。
メイド長に次いで初期から登場しているメイドの1人。
扉絵を単身で飾ったことはまだ無いが、第97話(2021年2月号)にてメイド長・メイド2と共にメイド衆として初めてメインで扉絵を飾った。
その後、第114話(2022年7月号)にて再びメイド衆としてメインで扉絵を飾った。
この他、ヌイグルミや、さくらの描いた落描きなどの形でサブ的に登場した事例がある。
茶色い髪色でショートヘアの髪型をしている。
メイド2とは仲が良く、作中では職階における上下関係のようなものはみられないが、メイド長の傍に居る頻度やメイド長から指示を受ける頻度はメイド1の方が高いため、職階的にはメイド2よりも上であると推定される。
花見などで飲酒するシーンが在ることから成人者であることは確かだが、後述のようにはじめに「女の子」と称されていることから、年齢は20代前半程度と推定される。
レギュラー化する前は幾人か居るメイド長の部下の内の1人(いわゆる、モブキャラ)であり、これといった活躍は無かったが、レギュラー化して以降は活躍が増え、現在では主要人物の1人に数えられる。
現在の主要人物の中で、モブキャラから主要人物に昇格した唯一の人物。
第52話(2017年4月号)では、飲み物の提供・おやつの提供・新しい雑誌の提供を立て続けにはじめから断られてしまい、泣きながら膝掛けの提供をするなど、メンタルの弱い少女らしい面影を残している。
第53話(2017年5月号)では徹夜で花見の場所取りをし、かなり良い場所を取ることに成功した。
なお、この回でははじめから「夜通し場所とりしてたの? 危ないだろ 女の子なんだから!」と心配される形で注意されるが「女の子」として扱ってくれたことに感激して泣いた。
しかし、さくらからは注意されたことで泣いたと誤解され、はじめはさくらから責められた。
はじめが腕を骨折した場合はメイド2と共に病院に駆け付けた(なお、この時にメイド長は病院に駆けつけず、さくらから「さすが彼女は冷静ですね」と評されるが、実は一番はじめの身を案じており、お百度参りに出掛けていた)。
職務上の失態を犯したことは無く、優秀なので普段はメイド長からの信頼も篤く、上下関係も良好であるが、過去に2回ほど勘違いからメイド2と共に悪ふざけに近い行為をしてメイド長に後ろから「二人共 少々お話が」「2人共 そこへ正座なさい」と言われたことがあり、後から怒られたと思われるシーンがある。
前者は第22話(2014年9月号)で、メイド長から台風接近に備えて非常時のチェックをするように指示されるも、非常時の必需用品をチェックする過程ではじめが退屈しないようにゲームを用意しなければと思い、準備そっちのけでメイド2と共にはじめと楽しくゲームをして過ごす様子を想像しながら話していたところを見つかった時。
後者は第43話(2016年7月号)で、はじめと一緒にはじめの部屋を片付けることになったさくらが動いていると暑いということで服を脱ぐ姿にドキッとしたはじめを微笑ましく思い、はじめのためにと冷房の温度を上げてさくらの服を脱がせようとするも、さくらがなかなか脱ごうとしないため、更に温度を2度上げようとしたところを見つかった時。
メイドを務めるだけあって料理の腕は良く、さくらがバレンタインの手作りチョコを作ろうとした時は「作り方を教えながら手伝う」というスタンスを取りつつも、実際はほぼ全行程を彼女1人で作業した(これは料理の腕が壊滅的なさくらに作らせないようにするためでもある)。
緊急会議「第84回 七瀬様を語る会」では「いくら七瀬様でも酷いと思います」をハッキリ口に出して抗議した(第55話、2017年7月号)。
はじめに対する忠誠心は高いが、第60話(2017年12月号)では、新たに会長によってスカウトされた東條家の専属庭師(田中)が若くて可愛らしい女性だということをさくらから聴き知ったはじめが「若くて可愛い子かぁ・・・」と心想する様子をさくら・メイド2と共に冷ややかな目で見ている。
第87話(2020年3月号)では、なおと名乗る謎の女子生徒がはじめにバレンタインのチョコを贈ったことで、なおの素行調査を依頼するためにメイド長がパンパンと手を叩いて密使に素行調査の指令を出すが、彼女とメイド2は密使の存在を知らなかった。
第104話(2021年9月号)では、ゴキブリ退治のために多数の殺虫剤を用意するが、素早いゴキブリに対して巧く掛けることが出来ず、薬剤を撒き散らしたことで周囲が煙で充満したため、さくらから「いい加減にしてください」と怒られた。
第110話(2022年3月号)では、はじめへ贈るチョコを作る上でメイド2の作るチョコにライバル心を持ち、凝ったデザインの物を作ったが、メイド長から「チョコの乱れは心の乱れ 作り直し」と断じられ、作り直しを命じられた。
メイド2
東條家にてはじめに仕える専属メイドの1人で、メイド長の部下。
初登場は第16話(2014年3月号)。
年度別では概ね年に1~3回程度は登場しない(2017年や2019年のように皆勤の年もある)。
メイド1と一緒に登場することが多いため、メイド1が登場しない回は原則として彼女も登場しないが、彼女が登場し、メイド1が登場しない回は第25話(2014年12月号)のみである。
メイドが現在の3人に固定化された第16話以降、部下のメイドが2人登場する回で彼女とメイド1以外のメイドが登場したのは第30話のみである(後述の新人メイドを除く)。
ただし、第38話は年末年始による帰省のため、本人は登場しないが、はじめの台詞が書かれた吹き出しの上に顔だけ描かれる形で登場している。
なお、第27話(2015年2月号)ではメイドが3人登場しているが、1人だけはじめの台詞が書かれた吹き出しによって頭部の後ろ姿が隠れているため、この時のメイドが彼女かどうかは特定できない。
扉絵を単身で飾ったことはまだ無いが、第97話(2021年2月号)にてメイド長・メイド1と共にメイド衆として扉絵を飾った。
その後、第114話(2022年7月号)にて再びメイド衆としてメインで扉絵を飾った。
この他、ヌイグルミや、さくらの描いた落描きなどの形でサブ的に登場した事例が在る。
黒髪の長髪で、髪を束ねている。
メイド長やメイド1と共に、東條家におけるはじめの専属メイドとして、はじめの身の回りの世話を担当するため、家事全般が得意。
初登場が第16話なので、連載開始から1年4ヶ月ほど経過してからの初登場であるが、新規採用や異動で東條家に着任した旨の描写は無く、元から居たようなスタンスで描かれている。
そのため、年齢層を窺い知れる描写は一切無いが、飲酒するシーンが描かれていることから成人者であることは確かであり、メイド1と思考が一致することなどから、メイド1と同世代の20代前半程度と推定される。
メイド1とは仲が良く、作中では職階における上下関係のようなものはみられないが、メイド長の傍に居る頻度やメイド長から指示を受ける頻度はメイド1の方が高いため、職階的にはメイド1よりも下であると推定される。
普段はメイド長からの信頼も篤く、上下関係も良好であるが、過去に2回ほど勘違いからメイド1と共に悪ふざけに近い行為をしてメイド長に後ろから「二人共 少々お話が」「2人共 そこへ正座なさい」と言われたことがあり、後から怒られたと思われるシーンがある。
前者は第22話(2014年9月号)で、メイド長から台風接近に備えて非常時のチェックをするように指示されるも、非常時の必需用品をチェックする過程ではじめが退屈しないようにゲームを用意しなければと思い、準備そっちのけでメイド1と共にはじめと楽しくゲームをして過ごす様子を想像しながら話していたところを見つかった時。
後者は第43話(2016年7月号)で、はじめと一緒にはじめの部屋を片付けることになったさくらが動いていると暑いということで服を脱ぐ姿にドキッとしたはじめを微笑ましく思い、はじめのためにと冷房の温度を上げてさくらの服を脱がせようとするも、さくらがなかなか脱ごうとしないため、更に温度を2度上げようとしたところを見つかった時。
はじめに対する忠誠心の高さゆえ、第26話(2015年1月号)では、はじめが東條家にクラスメイトを招いて大勢でクリスマスパーティを開催した際に一人の女子生徒が「東條君ってばバカみたい!」と言いながらはじめの肩をバシバシ叩いているのを見て、彼女からトイレの場所を訊かれた際には最寄のトイレの場所を最も遠回りなルートで教えるという制裁を科している。
第52話(2017年4月号)では、はじめが入る風呂に火をかけたかどうかの確認を怠る失態を犯し、水風呂常態の風呂に入ったはじめが風邪をひいてしまい「部下の失態は自分の失態」だとしたメイド長が辞職を申し出る事態に発展した。
しかし、はじめが特に気にしていなかったため、メイド長と彼女に処分が下ることは無かった。
第54話(2017年6月号)では、さくらと遊園地に遊びに来たはじめを護衛するため、メイト長たちと共に極秘に遊園地に赴き、お化け屋敷に入った際には見つからないようにして近くから護衛するべく、普段は束ねている髪を解いてお化けに紛れ込んだものの、はじめが彼女であると気付かなかった際の発言とはいえ「あーもうびっくりした 気持ち悪い人形だな!」と言われてしまい、涙した。
はじめに対する忠誠心は高いが、第60話(2017年12月号)では、新たに会長によってスカウトされた東條家の専属庭師(田中)が若くて可愛らしい女性だということをさくらから聴き知ったはじめが「若くて可愛い子かぁ・・・」と心想する様子をさくら・メイド1と共に冷ややかな目で見ている。
メイド2がはじめに対して否定的な様子を見せたのはこの時のみである。
第67話(2018年7月号)では、さくらと共に目が悪く、普段はコンタクトを使用していることが判明。
第87話(2020年3月号)では、なおと名乗る謎の女子生徒がはじめにバレンタインのチョコを贈ったことで、なおの素行調査を依頼するためにメイド長がパンパンと手を叩いて密使に
なおの素行調査するよう指令を出すが、彼女とメイド1は密使の存在を知らなかった。
第110話(2022年3月号)では、はじめへ贈るチョコを作る上でメイド1の作るチョコにライバル心を持ち、凝ったデザインの物を作ったが、メイド長から「チョコの乱れは心の乱れ 作り直し」と断じられ、作り直しを命じられた。
山田
はじめの親友。
初登場は第2話(2013年1月号)。
以降、現在までレギュラーで登場している。
東條家の関係者以外では唯一の主要人物。
主要人物ではあるが、東條家の関係者ではないためか、初登場以来、扉絵に登場したことは無かったが、第111話(2022年4月号)にてヌイグルミの形で初めて扉絵に登場した。
なお、この回の扉絵はさくらと田中がメインで描かれ、はじめ・メイド長・メイド1・メイド2・山田がヌイグルミの形で描かれており、現在の主要人物が全員登場した初の扉絵となった。
作中において東條家および東條グループの関係者以外で初めて苗字の設定が与えられた人物でもある。
はじめとは少なくとも中学1年の時には既に知り合っており、中学1年の時に窓ガラスを割ったのを、中学2年の時に骨格標本を壊したのをはじめの所為にした過去がある(第91話、2020年8月号)。
はじめと同様に、当初はさくらに対して好意を寄せており、直接口説くこともあったほどだが、田中が登場してからは田中に好意を寄せるようになり、さくらにアプローチすることは原則として無くなっている。
定食屋でバイトしており、バイト仲間(山田・はじめのクラスメイトである男子生徒)が彼女とのデートで休むことになった際には、はじめが小遣いを必要としていることもあり、自身を介してはじめが臨時で単発のバイトが出来るようにしたこともある。
特に学力が高いわけではないようだが、テストのヤマ張りが得意らしく、これではじめが助けられたこともある。
第68話(2018年8月号)にてはじめのプライベートビーチに同行した際に初めて田中と対面し、一目惚れする。
この号で中学の時にバレー部所属でエースだったことが判明。
バレーをやっていたためか、身長ははじめよりもかなり高いようである。
毎年バレンタインのチョコレートが貰えないことを嘆いているが、はじめが世話になっているお礼としてさくらからチョコレートを貰ったことがある。
さくらに過去のデータから小さな袋で充分だと言われたはじめが憤慨して大きな袋を持参して学校に行ったものの、結局誰からも貰えないまま終わりかけた時、自分の親チョコを提供する代わりに「アイデアに対する報酬」としてメイド衆のチョコレートを要求するなど、腹黒い部分もある(第51話、2017年3月号)。
また、手作りの逆チョコを作ることになった時には神経質なまでに詳しい作り方の手順の解説や知識を披露したこともある(第75話、2019年3月号)。
ほかにも、東條家のクリスマスパーティーや花見に参加したりと、はじめを通してさくら・田中・メイド衆たちとも顔見知りである。
田中に対しては結婚を考えているほどの熱の入れようで、本当は苦手なジェットコースターに10回も付き合うなど、田中に合わせるためなら負担を抱えることも厭わない。
田中に対して隙間が無いほどの長文におよぶメッセージを書いたりするなど、やり過ぎな面がある為か、当の田中からは「山田は苦手」と言われているものの、その熱い想いは少なからず田中には届いている模様で、田中も山田に対してまんざらではない様子が窺えるようになってきている。
第105話(2021年10月号)では、居住区域が嵐に晒されたため、田中のことが心配になり、嵐が去った翌朝に早朝から東條邸に赴いたが、田中を心配するがゆえに鬼気迫る形相をしながら呼び鈴を鳴らし続けたことで田中から不審者扱いされてしまったが、荒れた庭を田中・さくら・メイドたちと一緒に片付けるなどして尽力する。
田中のためなら他意無く尽力することを惜しまないため、その想いが田中に届き、片付けが終わった後に田中が自ら山田を屋敷での食事に誘ったが、他意無く片付けに参加しただけで田中から直接誘いを受けるとは思っていなかったため、嬉しくも心が追いつかず、逃げ出してしまった。
第108話(2022年1月号)では、はじめがクリスマスケーキを作ることになったが、はじめは上手く作れる自信が無かったため、はじめに相談される。
手作りクリスマスケーキの作成を快諾し、ブッシュドノエルに挑戦。
当初の予定でははじめと2人で作る予定であったが、実際には全工程を山田が行い、はじめは洗い物や片付けといったアシスタントに専念する形だった。
はじめからは「俺もまぜたりしたいんだけど!」と不平を言われるが「はじめよ 片付けも立派なケーキ作りの一部だぞ」の名言を残す。
香りに釣られて現れた田中に試食してもらうが、この時に田中がケーキの出来栄えに感心している。
先述のバレンタインでの逆チョコにてはじめを指導するシーンが在ることも含め、菓子作りに関するスキルが高いと思われる。
ケーキ作りは巧くいき、クリスマスパーティで再度食べた田中から「美味しいよ・・・」と誉め言葉を貰う。
以上のことから、山田と田中の関係は微々たる動きではあるものの、徐々に進展している模様。
第110話(2022年3月号)では、田中への逆チョコを渡すために用意するも、自身はバイトの日と重なって東條家に行けなかったため、はじめに託し、無事に田中に手渡された。
その後、はじめを経由して田中からチョコが贈られたが、このチョコは最初から山田に贈るために用意していた物らしい(田中は同じデザインの包みの物をはじめにも義理チョコとして贈っているため、中身は同じ物だと思われるが、山田に贈った物が義理チョコか本命チョコかは現時点では判断不可)。
第114話(2022年7月号)では、試験勉強として大量の問題集をさくらから課されてウンザリしているはじめに対して「自分が恵まれた環境にある事を自覚しろ お前のためにここまでしてくれてるんだぞ」「たまには安心させてやれば」と叱咤激励し、はじめにやる気を起こさせる。
彼の叱咤激励によって真面目に試験勉強に取り組む決意をしたはじめは数学で解からない所をさくらに訊こうとしたが、さくらが仕事中で忙しそうにしていたことから声をかけにくく、メイドたちも勉強の邪魔をしてはいけないと隠れてしまい、訊ける相手が田中しか居らず、はじめは田中と数学の勉強をすることにした。
それが功を奏し、はじめは過去最高の88点を獲得するが、はじめが田中と勉強したことをうっかり話してしまったため、嫉妬した彼ははじめに絶交を宣言した。
田中と一緒に居たいのが動機ではあるものの、東條家への就職を希望することが多くなった。
ただし、はじめは山田を採用する意思は今のところ無い模様。
田中
東條家に仕える専属庭師の女性。
初登場は第60話(2017年12月号)で、現在の主要人物の中では最も新しい。
主要人物ということもあるが、東條家の使用人としては、本家の執事である高倉と共に苗字の設定が与えられている数少ない人物でもある。
初登場は第60話だが、この時はさくらが一度だけ庭で侵入者と間違えて捕まえた時のことを語る回想シーンと、木から降りてくる時の後ろ姿しか描かれず、苗字と素顔が判明したのは2回目の登場となった第62話(2018年2月号)である。
これまでに扉絵を担当したのは第124話(2023年6月号)までに計14回。
初めて扉絵を担当したのは第75話(2019年3月号)。
内訳は、単身が2回、さくらとのコンビが11回、さくら・メイド長との3人コンビが1回。
なお、田中が扉絵に登場するようになって以降、田中の名前と顔が判明する第62話の前号である第61話(2018年1月号)を最後にさくらとメイド長のコンビで扉絵が描かれることは無くなっていたが、第112話(2022年5月号)で4年4ヶ月ぶりにさくらとメイド長のコンビで扉絵が描かれた。
なお、この2号前の第110話(2022年3月号)では初めてメイド長とのコンビで扉絵を飾ったが、この時はさくらも含めての3人コンビだったため、第61話(2018年1月号)以来、4年2ヶ月ぶりのさくらとメイド長のコンビでもあった。
はじめの祖父である東條グループ会長がその優れた技能に惚れ込んでスカウトした。
若いながらも優れた技術を持ち、草木をはじめや動物といった様々なデザインに剪定することが出来る他、大量の落ち葉を遣って一瞬で笑顔の顔文字や大きなハート形に掃き揃えることができる(第60話、2017年12月号)。
更には、雪像の創作技術も極めて高い(第74話、2019年2月号)。
東條家の専属庭師であるため、東條家御用達を意味する○の中に「東」と書かれた囲い文字のTシャツ着ているが、本人は仕事着と普段着を兼ねて着用している。
はじめに対する呼称はメイドたちと同じく「ぼっちゃん」だが、このように呼ぶことは稀である。
また、さくらに対する呼称は「七瀬さん」と敬称付けだが、山田に対する呼称は「山田」と呼び捨てである。
美しく、スタイル抜群の美人であるが、極度の人見知りかつ恥ずかしがり屋であり、人とのコミュニケーションが苦手である。
登場最初期は敬語で話していたが、後に人付き合いが苦手な人間特有の、片言のようなタメ口に変わる(ただし、現在でも状況に応じて敬語を遣うことがある)。
メイドたちと同じく東條家に直接雇用された人物であるため、東條グループの社員ではないが、メイドではないので、さくらと同じく口が描かれている。
風呂が故障した時はさくらから銭湯に誘われても行きたがらず、強制的に連れて行かれてしまった。
銭湯に着いてもなお服のまま入って洗面器に溜めた湯で足湯して済まそうとするほど自分の肌を見せることを恥ずかしがる(第65話、2018年5月号)。
実は目が悪く、普段はコンタクトレンズを着けて仕事をしている。
裸眼だと間近であってもはじめとさくらの顔を判別出来ないほど目が悪い。
植木の剪定は身体に染みついているから大丈夫だと思っていたが、目が見えないと剪定作業に支障をきたすことを知り、驕りがあったと反省した(第68話、2018年7月号)。
はじめが夏休みの時、別荘への避暑に誘われて同行するが、浜辺では臍を見せるのが恥ずかしいという理由から、既に学校を卒業して成人した大人であるはずにも拘わらず、スクール水着を着用した(水着の右胸には「田中」と書かれたネームプレートまで縫い付けてあった)。
また、この時に初めて山田と出逢う(第68話、2018年8月号)。
それまで山田ははじめと同じくさくらにアプローチを掛けていたが、田中と出逢って以降、山田はさくらに対してアプローチを掛けなくなり、田中にアプローチを掛けるようになる。
年齢に関係する内容は一切触れられていないため、年齢不詳であるが、飲酒するシーンがあることから成人者であることは確かである。
また、現在もネームプレートの付いたスクール水着を所有・使用していることから、学生生活を終えてからまだ間もないと思われ、年齢は20代前半程度と推定される。
なお、第117話にてはじめ・さくら・山田と共に4人でプールに遊びに来た時はスクール水着は使用せず、普通の遊戯用水着を使用した。
東條家でのハロウィーンパーティの際には普段の仕事着にカボチャの被り物という仮装で屋敷を訪問したが、それでも恥ずかしくて直ぐに逃げ出した(第71話、2018年11月号)。
職人気質で仕事に対して妥協を許さない性格のため、一旦職人魂に火が点いてしまうと自分の仕事ではないことでも頼まれたことは自分が納得するまで何度でも繰り返すため、さくらは雪兎を何度も作らされる羽目になった(第74話、2019年2月号)。
「ハチ」という雄の猫を飼っている。
当初は自宅から東條家に通勤していたが、住んでいた住まいがペット不可だったため、東條家の庭に無断で住まいを建築して棲みつく(第76話、2019年4月号)。
その際にはじめから「勝手に別宅を作るんじゃない!!」と注意された。
はじめは当初、この別宅を田中が倉庫兼休憩所、つまり仕事部屋として使用しているものと思っていたが、上述のように実際には棲みついており、住居として使用していることに気付いた際には再度注意されたが、「電気と水はひいてる・・・」を答えると「勝手にひくな!!」と更に注意された(第79話、2019年7月号)。
夏の時期、プールに行くためにデパートに水着を買いに来た際には現地で早々に行方をくらまし、はじめたちが店内を探し回っている間、店内の特設会場で開催されていた『世界の盆栽展』を観て楽しんでいた(第80話、2019年8月号)。
また、この回で田中は携帯を持たない主義であることが判明している。
はじめがピンチヒッターで山田のバイト先にて単発のバイトをした時は、さくらと共に店に来店して塩サバ定食を注文し、山田にライスのおかわりを頼む(第77話、2019年5月号)。
第90話(2020年7月号)では、「山田は苦手」と発言し、その発言を聴いた山田はショックを受けたが、「嫌いではない」とも言っており、顔を赤らめながら「ああいう事言われるの・・・恥ずかしいから」と発言していることから、山田を意識し始めているとも取れる反応を見せている。
夏祭りの時には、器用なのを利用して屋台で型抜きに挑戦し、飼い猫であるハチにソックリなぬいぐるみを景品として貰い、山田にプレゼントしている。
本当は山田が田中にプレゼントするつもりだったが、山田は失敗し、山田がハチ似のぬいぐるみを狙っていたことから、山田が欲しがっていると思い、獲得して逆にプレゼントした。
ただし、山田にだけプレゼントしたわけではなく、全員分獲得するつもりでいた(作中では5個獲得し、6個目が成功したところで終わった)。
第95話(2020年12月号)では、さくらの計らいで、はじめ・さくら・山田・田中の4人で遊園地に行き、園内ではじめ・さくらグループと山田・田中グループに分かれて行動。
超高速のジェットコースターが好きらしく、10回連続で乗り続けた。
山田はジェットコーターが苦手だったが、田中が楽しめるならと無理して10回同乗した。
苦手なのに10回も付き合ってくれた山田に「・・・苦手なのにつきあってくれて あ・・・ありがとう」と、不器用ながらも初めて山田にお礼を言った。
クリスマスには、全員にではあるものの、山田にもクリスマスプレゼントを贈った。
しかし、プレゼントの中身は除草剤であり、常人が貰っても嬉しいとは言えない物だったが山田は田中からのプレゼントというだけで内容に関係なく喜んでいた。
また、山田からの田中へのプレゼントは髙枝切狭だった(第96話、2021年1月号)。
バレンタインの時にはさくらと共に手作りチョコ作りに挑戦。
最初はキッチンを爆発させるなど、さくら並みの大失敗を起こしたが、元々器用なので、最終的には花の形をした綺麗な手作りチョコレートを作る事に成功した。
しかし、はじめが「こんなキレイなチョコ初めてもらうよ」と発言してしまったため、メイドたちのプロフェッショナル魂に火を点けてしまい、メイドたちはメイドとしてのプロフェッショナル魂とプライドをかけて3人がかりで東條家の屋敷を模した超大作の手作りチョコレートに挑むことになった(第98話、2021年3月号)。
ホワイトデーの時には山田からのお返し(ただし、前号である第98話(2021年3月号)で田中が山田にバレンタインチョコを渡す場面は無い)を受け取ったが、山田からのメッセージカードには黒々と隙間がないほどのメッセージが書き込まれていたため、今まで見せたことのないような青い顔をした(第99話、2021年4月号)。
第100話(2021年5月号)では、山田からの依頼ではじめが田中の写真を撮ることになったが、写真写りが悪いことを理由に断るも、さくらやメイドたちに説得され、写真撮影に応じる。
しかし、撮影した全ての写真が目を瞑った写真に終始し、目を開いた写真を撮影することに失敗するが、それでも山田は満足だった。
第102話では東條家の敷地内で行き倒れていた。
医師の診断によると過労とのことだが、豚骨醤油ラーメン(背脂増し)・チャーハンを平らげた上にギョーザと唐揚げを追加して完食しているため、食欲に問題は無かった。
仕事人間であるため、はじめから休養を命令されたが命令を聴かずに仕事に戻ろうとし、屋敷内で姿をくらましたが、さくらから「あと10秒で出てこないと山田さんを召喚しますよーー」と脅迫され、観念して出頭するが、それでも仕事が気になり、外出しようしたため、さくらに縄で拘束される(この時、さくらが田中に「良いから寝てなさい」と言い、作中で初めて田中に対してさくらの頭に『💢』マークが付いた)。
大人しく寝ることにしてからも飼い猫であるハチの食事のことが気になり、脱走してハチに食事を与えるために居室に戻ろうとするが、さくらがハチと遊んでおり、メイド長が『スーパーロイヤルネコ缶』なる高級な食事を提供しているのを見て寂しそうににしょんぼりする。
数日後、体調が良くなって仕事復帰するも元気がなく、はじめが心配して訪ねると、ハチが先日の件以来『スーパーロイヤルネコ缶』しか食べなくなり、缶詰が高価なことから家計が厳しくなってしまったと漏らす。
第104話(2021年9月号)では、はじめの不始末によりゴキブリが発生し、はじめ・さくら・メイド衆が総動員でゴキブリ退治に当たるが、田中は当初、ゴキブリ退治に参加していなかった。
しかし、はじめたちがなかなかゴキブリを退治できない中、突如として屋敷内に現れ、ハンディ掃除機でゴキブリを吸い取り、いとも簡単に混乱を収束させた。
庭師を生業としていることで虫の類いに慣れているのか、ゴキブリを怖がる様子は全くない。
第105話では居住区域が嵐に晒されて庭がメチャクチャに荒れ、嵐が去った翌日の早朝に田中の安否を心配した山田が駆けつけるも、鬼気迫る形相で呼び鈴を連呼したため、山田を不審者扱いする。
山田は他意無く庭の片付けに尽力するが、その気持ちが伝わったようであり、片付けが終わった後に屋敷での食事をすることになった際には田中自ら山田を誘った。
田中が自ら山田を誘うのは初めてであったが、山田は田中から誘われるとは思っていなかったため、嬉しくも心が追いつかず、逃げ出してしまった。
このような経緯から、2人の仲は微々たる動きではあるものの、徐々に近づきつつある模様。
第106話では珍しく実家に帰省していたが、帰省中に父親と山菜取りのために山に入った時に熊に遭遇し、逃げる時に木の根に足を引っかけて捻挫。
足を怪我したままだと仕事に支障をきたすことから、屋敷に戻るのが遅くなると連絡を入れるが、怪我の状態が捻挫だとは言わなかったためか、彼女を心配したはじめ・さくら・メイド長の3人が実家まで見舞いに来ることになった。
華奢な見た目とは裏腹に大食漢で鬼のような体力の持ち主であることが描かれているが、これは後述する父親に似たものと思われる。
第108話でははじめの要請を受けた山田が東條家のクリスマスケーキを作ることになったが、試作中に香りに釣られてキッチンに行った際に山田から試食を頼まれ、その出来栄えに感心している。
クリスマスパーティで再度ケーキを食した際に自らの口で山田に顔を赤らめながら「おいしいよ・・・」と誉め言葉を贈る。
第110話では山田から逆チョコを贈られ、恥ずかしさから一旦は受取を躊躇するも、はじめから「あいつ 田中さんからのチョコ期待しちゃってたよ」と言われ、受け取った模様。
その後、山田に渡すようにチョコをはじめに託す。
はじめにも同じデザインの袋の義理チョコを贈っているため、中身は同じ物だと思われるが、山田宛てのチョコが義理チョコか本命チョコなのかは現時点では判断不可。
ただし、はじめは東條邸の主なのでともかく、本来なら用意する必要の無い山田の分も初めから用意していたことから、少なくとも山田を意識し始めていることは確かである。
第114話(2022年7月号)では、はじめに試験勉強のために数学を教えてほしいと頼まれ、好物の豆大福に釣られてはじめに数学を教える。
その結果、はじめは過去最高の88点を記録する。
しかし、教えてほしい教科が数学だと知ると「(豆大福を)できなかったら返せとか・・・」と青ざめていることから、教えられるだけの最低限の知識はあると思われるものの、決して得意というわけではない模様。
なお、過去最高得点を獲得したはじめは嬉しさのあまり、田中と勉強した所が出たと山田にうっかり話してしまったため、嫉妬した山田から絶交を宣言されてしまった。
庭師であるため、庭を荒らされることを嫌っており、第121話では東條家は節分行事で豆撒きをしていたが、はじめが鬼役でさくらが豆をぶつける役を担当し、屋外に出てからもさくらが豆をぶつけ続けていたため、豆が周囲に散らばってしまい、せっかく掃き掃除をしたばかりの庭をはじめとさくらに荒らされた形となったので、不満そうな顔つきをして静かに怒っていた。
東條家の関係者(親族)
東條 喜一
はじめの父親であり、大企業・東條グループの現社長を務める。
初登場は第1話(2012年12月号)。
社長ではあるが、長い間に亘って海外勤務の状態であり、日本国内の本社には長期不在の状態となっている。
将来の社長となる予定であるはじめの著しく悪い成績不振を危惧し、新人だが優秀な人材として評判のさくらをはじめの専属秘書に指名する。
突然のことで問い合わせの連絡を掛けてきたはじめに「七瀬君は新人だが人一倍の頑張り屋だ 何の心配もいらんぞ」と激励するものの「それにかなりの美人さんだしな」「父さんちょっとうらやましー」と不用意な発言をしたため、傍で電話の内容を聴いていた妻からその場で制裁を受ける羽目になった。
第113話(2022年6月号)にて第1話以来、9年6ヶ月ぶりに再登場した。
その間の登場としては、第107話(2021年12月号)にてメイド長の回想シーンで登場しているのみであり、喜一が直接登場するのは上述の通り第1話以来。
喜一が自宅に登場するのは第113話が初であり、サプライズ帰宅として大きな箱に入れられての帰宅だった。
また、第113話では「いつもはじめが世話になっているね 感謝してるよ!」と言っていきなりさくらに抱きつき、本人は「海外が長いもので ついくせでね」といってすぐに離れたが、妻から「そんなクセがあったなんて初めて聞いたわね」と怒られ、はじめからも「サイテー」と言われてしまった。
久々に夫婦揃っての帰国・帰宅であったが、多忙であるため、自宅での滞在時間は僅か50分で、早々に妻と共に自宅を後にした。
学生時代ははじめ並みに成績が悪かったらしく、はじめがさくら・メイド長と共に蔵に入った際には12点を記録した答案用紙が保管されていた。
妻と同様に、さくらにははじめと結婚してほしいと思っている模様。
はじめの母親
大企業・東條グループの社長夫人で、はじめの母親。
初登場は第1話(2012年12月号)。
さくらをはじめの専属秘書に指名したことについてはじめから問い合わせの電話が入った時、夫がはじめに対して「父さんちょっとうらやましー」と話しているのを傍で聴いて機嫌を悪くし、その場で制裁を加えたり、第113話(2022年6月号)ではいきなりさくらに抱きついた喜一に対して「そんなクセがあったなんて初めて聞いたわね」と怒りながら追求するなど、嫉妬深いところがある。
第89話(2020年6月号)にて7年7ヶ月ぶりに再登場。
和服を嗜む落ち着いた雰囲気の若々しい美人であるが、はじめとのゲーム対決では「勝負事に親子の縁を持ち出すなんて まだまだ甘ちゃんね」と断じ、勝った後に「オーーホッホッホッホッホ」と高笑いを見せつけるなど、子供っぽく大人げない一面がある。
さくらと同様、料理は出来ない。
はじめが幼少期の頃から夫の海外勤務に同行している関係ではじめのことについては詳しく判らないため、はじめの近況についてはメイドたちによって記録された『ぼっちゃん 青春のメモリー』と題した報告書で把握している。
上述のように嫉妬深い性格ではあるものの、さくらに対しては好意的であり、はじめと結婚してくれることを望んでいる模様で、さくらに「結婚から始まる恋愛もあると思うの」と発言したり、はじめに対しても「なんの進展もないまま30冊目に突入よ」と忠告し、関係が進展しないことを心配している。
なお、第89話で突然帰ってきたのは、夫と夫婦喧嘩したのが原因であり、夫から謝罪の電話を受けた翌日に帰って行った。
第107話(2021年12月号)ではメイド長の回想に登場し、この時は容姿は現在と変わらず若々しいが、和服ではなく洋服を着ている。
第113話では久々に夫婦で帰国・帰宅したが、滞在時間は僅か50分だった。
東條 美月
はじめの父方の従妹で悠の妹。
初登場は第3話(2013年2月号)。
単身で扉絵を飾ったことは無いが、1度だけさくらとのコンビで扉絵を飾ったことがある(第16話、2014年3月号)。
はじめに好意を寄せており、弁当やバレンタインのチョコレートを渡すために様々な努力を惜しまないが、はじめからは好意に気付いてもらえずに終わる。
さくらがはじめの専属秘書になって以降、はじめがさくらに入れ込んでおり、なおかつ東條家に住み込みで働く形でさくらがはじめと一緒にいる時間が多いことから、さくらを恋敵と見做している。
兄である悠とは違い、口で悪態をつくようなことは無いが、上述のような理由から、さくらのことを快く思っていない。
はじめの親族ということもあり、やはり裕福な家庭らしく、制服以外は祖父母やはじめの母らと同じく、和服を普段着とする。
さくらやはじめの母とは違い、料理やお菓子作りが得意であり、はじめのために作ったバレンタインのチョコレートケーキはケーキ屋で売っている物と見間違うほどの完璧な出来である(第16話、2014年3月号)。
作中での最初のバレンタインエピソード(第4話、2013年3月号)の時は自身の等身大チョコレートを贈る計画だったことから技術的に自作が不可能なため、菓子職人に制作を依頼したが、出来上がったチョコレートを渡す時の様子を妄想して興奮し、つい手で叩いて壊してしまい、職人が1ヶ月掛けて作成した渾身の等身大チョコレートを一瞬でパーにしてしまった。
結局、バレンタインまで時間が無かったため、頭部だけのチョコレートを再度作ってもらうことでバレンタインに間に合わせたものの、生首状のチョコレートにビックリしたはじめには「なんというか・・・食べづらい かな?」と敬遠されてしまう結果となった。
第6話(2013年5月号)では、昼食時に屋上から双眼鏡ではじめを見ながら食事することで一緒に食べている気分に浸っていた。
第7話(2013年6月号)では、車で帰る途中のはじめから車に同乗するように誘われ、隣に座れるものと歓喜に浸るも、はじめの隣にはさくらが座っており、はじめの隣に座れないばかりか、恋敵であるさくらの隣に座る羽目になったため、身体を震わせてイライラしていた。
第8話(2013年7月号)では、傘を忘れて困っていたところをはじめに声を掛けられ、はじめに傘を貸してもらって喜んでいたが、直後にはじめがさくらの用意していた傘に入れてもらうところを見てしまったため、怒りで傘をへし折って壊してしまう。
後日、壊してしまった傘を弁償するために東條家を訪れ、傘ははじめに返したが、傍にいたさくらに敵意の視線を見せるも、タイミング悪く間食の時間だったことから「おやつを要求している」と勘違いされてしまう。
第10話(2013年9月号)では、体育祭の練習のために走り込みをして転んで足に怪我をしていたはじめに出くわし、立ち上がるために肩を貸して欲しいと頼まれた時にははじめの役に立てると喜んだが、興奮で鼻血出して気絶してしまい、後から来たさくらには美月が怪我をして気絶しているところをはじめが介抱していると勘違いされた(ただし、その場ではじめが「やーー ケガ人は俺だったんだけどね」と補足した)。
結果的に彼女にとってハッピーエンドで終わったのはこの時のみである。
第11話ではハロウィーンのお菓子を作ってはじめにプレゼントしようとしたが、ハロウィーンに因んで朝からかぼちゃ料理尽くしだったことから、渡す直前にはじめが山田との会話で「しばらくかぼちゃはいいや」と口走ってしまったため、その場でお菓子を壊し、「甘い粉」と化したお菓子を渡す形になってしまい、失敗する。
第13話(2013年12月号)では、はじめがさくらやメイドたちと温泉に行った話を聴いてしまい、はじめと一緒に居られるのなら、いっそメイドになりたいと履歴書を持参する暴挙に出る。
初登場以来、長らく苗字が不明であり、父方と母方のどちらの従妹なのかも不明だったが、第15話(2014年2月号)にて祖父から送られたお年玉引換券を兼ねた年賀状に「東條」の記載があることから、苗字が「東條」であり、父方の従妹であることが判明。
これにより、同じくそれまで名前しか明かされていなかった兄の悠も従属的に「東條」姓であることが判明。
なお、この回の祖父の台詞によると、祖母の若かりし頃にソックリである模様。
第16話(2014年3月号)では、上述のように完璧な手作りチョコレートケーキを作り上げたが、完璧な出来ゆえに買った物と勘違いされ、またしても想いは届かなかった。
料理が得意なこと、祖母の若い頃にソックリであること、嫉妬深いところがあること、などから、全体的に祖母に似た模様。
作中において、はじめに対して恋心を抱いていることが明確に判明している唯一の女性であり、連載初期に準レギュラーで登場していた人物であったが、第19話(2014年6月号)にて山田の回想で登場したのを最後に登場していない(本人の登場は前述のバレンタインエピソードである第16話が最後である)。
東條 悠
はじめの父方の従兄で美月の兄。
初登場は第3話(2013年2月号)。
はじめより1つ歳上。
作中では名前しか明かされないが、祖父である東條グループ会長が妹の美月に宛てて送った年賀状に「東條」とあることから、美月の苗字が「東條」姓であることが判明すると同時に、その兄である悠の苗字も従属的に「東條」姓であることが判る。
学業が優秀であり、祖母の墓参りの際には成績表を供えるなど、自信家である。
また、学業が壊滅的であるはじめを見下しているところがあり、「ま、コイツ相手じゃ放っといても簡単に社長の座は奪えそう」と思っており、社長の座を狙う野心家でもある。
一方ではじめが勉強で間違っている箇所を見付けると、つい指摘して教えてしまうなど、面倒見の良い一面もある。
怖い話や現象が苦手だが「別に怖くないが、そのテの話はヤメロ!」というなど、プライドの入り交じった皮肉屋でもある。
第5話(2013年4月号)では、ホワイトデーなのに美月に対してバレンタインチョコのお返しが無く、美月が暗く塞ぎ込んで家の中が葬式のようになっている状況を見かねてはじめに電話を掛けてくる。
第6話(2013年5月号)では、屋上から[双眼鏡]]ではじめを見ながらはじめと一緒に昼食を摂っている気分に浸っている美月を見て呆れている。
登場回数は第3話(2013年2月号)、第5話(2013年4月号)、第6話(2013年5月号)、第10話(2013年9月号)の4回で、そのうち第5話は電話のみ、第10話はイメージ画像での登場であり、本人が登場したのは都合2回。
本人は第6話を最後に登場しておらず、イメージ画像でも第10話を最後に登場していない。
なお、作者の別作『あゆみさんは心配性』にも「悠」という名前の少年が登場するが、別人である。
会長
喜一の父で、はじめ・悠・美月の祖父にして東條グループの会長。
初登場は第5話(2013年4月号)。
この時は蔵の中に掲げられた自画像として登場しており、本人が初めて登場したのは第15話(2014年2月号)。
孫に逢いたいが為にお年玉引換券を兼ねた年賀状を出す。
お年玉を受け取りに来たのははじめと美月だけだったが、孫娘の美月に亡くなった妻の若い頃の面影を見て抱きつき、怒られる。
第93話(2020年10月号)では「はじめの件」としてさくらを本家に呼び出すが、理由ははじめの成績不振についてではなく、はじめが遊びに来てくれないことを嘆く愚痴を聴いてもらうためだった。
たまには祖父孝行をしようと本家に泊まることになったはじめと遊ぶが、若いはじめ以上に体力があり、はじめはバテてしまった。
第112話(2022年5月号)では、はじめと遊びたいために仕事をブッチしようとしては高倉に阻止されるという、高倉との攻防をメインに描いた珍しい回だった。
第119話(2023年1月号)では東條グループ主催の企業クリスマスパーティにはじめを参加させるようにさくらに要請し、はじめが参加するも、取引先企業からの挨拶が多岐にわたり、疲れてしまってはじめは逢わずに帰ることにした。
はじめの祖母
はじめの父方の祖母であり、喜一の母(故人)。
初登場は第10話(2013年9月号)。
メイド長によると、放っておかれるとすねてしまう可愛らしい人柄だったらしい。
第40話(2016年4月号)で再登場するが、既に故人であるため、姿は回想やイメージでのみ登場。
回想・イメージによる姿は、ごく庶民的な容姿である。
料理が得意だったらしく、メイド長も彼女から数々の料理を習ったようだ。
初代当主の夫人
東條グループを創業した初代当主の夫人(故人)で名前は不明。
第30話(2015年6月号)に遺影写真の形で登場。
東條家の蔵に彼女の遺影写真が遺されている。
育ちが良かったらしく、昔の人物にしてはかなりの美人だったようだ。
凜とした気品と逞しさを持ち合わせていた女性のようで、蔵の柱には夫婦喧嘩の際に付いた瑕が遺されている。
東條家の関係者(使用人)
高倉
東條グループ会長に仕える執事。
初登場は第73話(2019年1月号)。
はじめの成績不振を憂いだ会長の指示により、はじめに勉強を教える為に東條家を訪れる。
東條一族に仕えて45年の大ベテランであり、執事としての執務能力は非常に優秀である。
また、簿記1級・剣道4段・空手4段の腕前であり、さくらが只者では無いことを見抜く洞察力も持ち合わせている。
東條家の使用人としては、田中と共に苗字の設定を与えられている数少ない人物でもある。
将来の社長としての自覚を持ってもらうためにもはじめを厳しく教育するべきであると考えており、はじめに対する養育方針の相違からメイド長と対立することも少なくない。
かつては東條家にも長く仕えていたため、東條家の内部を知り尽くしており、はじめが逃げた場合も何処に逃げるか予想が付き、先回りして待ち伏せることが出来る。
会長と喜一に長く仕えてきた経験から、憎まれ口を叩かれることには慣れており、多少の暴言は飄々と受け流すが、はじめから「むっつりひげメガネ」と言われた時には多少効いた模様。
走って逃げるはじめに歩きで追いつくことができる。
以上のように、非常に真面目かつ優秀な執事であり、はじめにとっての天敵でもあるが、初登場時の終わりにギックリ腰を起こして会長には内密にしてほしいと頼んだり、会長相手に将棋で全勝して怒らせる失態を犯したので匿ってもらうために東條家を訪れたり、「東條家の男子たるもの 大旦那様もご愛用 赤ふん一択でございましょう」と言いながら人前で突然裸になって警備員に連行されたり、メイド長の機転にまんまと嵌まってはじめを応接間に通してしまったり、ホワイトデーの返礼に必要となる数が会長より1つ多いことを内密にするように頼んだり、会長のお気に入りのスナックのママからチョコレートを貰ったことを内密にするよう頼んだりと、一種のギャグキャラでもある。
第83話(2019年11月号)にて妻帯者であることがさくらの台詞で判明したため、通勤者であると推定されていたが、第112話(2022年5月号)で本家に住み込みで勤務していることが判明した。
25歳の時から育てている盆栽がある。
第112話(2022年5月号)では高倉がメインとなる回であり、冒頭の自己紹介も高倉が担当した。
はじめ・さくら・メイド長のようにメインレギュラーで登場している者以外で冒頭の自己紹介を担当した経験のある唯一の人物。
メイド頭
東條グループ会長の住む本家の家事一切を取り仕切る、本家専属メイドの責任者。
初登場は第61話(2018年1月号)。
メイド長が新人だった当時のメイド長であり、全メイドの頂点に立つ人物である。
幼少期のはじめの養育だけでなく、勉強を教える役割も兼ねていた。
全メイドの頂点に立つ存在であることから、メイドの中でただ1人異なるデザインのメイド服を着用しており、メイドの中で唯一、メイド用のカチューシャを着けていない。
ただし、メイド長時代も他のメイドとは異なる服装をしていたため、当時は現在のような本家を指揮するメイド頭が存在しなかったか、本家と東條家の担当を兼任していた可能性がある。
以上のことから、年齢は40代半ば程度と推定される。
幼少期のはじめを知る人物であるため、はじめに相手にされなかったりして傷付いた場合はメイド長と同じく幼き日のはじめの想い出に浸る癖がある。
初登場はメイド長の回想であり、本人が直接登場したのは第93話(2020年10月号)。
第107話(2021年12月号)ではメイド長が新人として着任した当時の回想シーンで登場。
言葉遣いや立ち振る舞いは上品かつ丁寧だが、部下に対する教育姿勢は非常に厳しく、メイド長や先輩メイドBは新人時代、日に何度も呼び出されては叱られていた。
なお、当時の彼女は似顔絵の通信講座で似顔絵の描画技術を学んでいたが、絵心は全く無く、はじめの似顔絵を描いても40~50代の中年男性に見えてしまうほど絵が下手である。
メイド長は部下のメイド2人とルームシェアの形にて1つの部屋で共同生活をしているが、彼女はメイド長とは異なり、自身がメイド長だった当時は自分専用の自室が与えられていた。
第116話(2022年9月号)では、はじめが小学校低学年当時の夏休みのエピソードを語るメイド長の回想で登場。
新人メイド
東條家のメイドが現在の3人に固定化されて以降、第4のメイドとして新規採用され、東條家に配属された新人メイド。
初登場は第59話(2017年11月号)。
未だ新人ということでメイド長たちのように上手く業務を熟せず、誤った認識を持ち、メイド長から書いたメモを破り捨てるように言われたり、紅茶を溢してはじめに軽度の火傷を負わせたり、さくらを隔離するなどの失態を繰り返した。
誤った認識からさくらを隔離した時にはメイド長から「七瀬様を隔離するとは何事ですか!」と叱られた。
メイド長が部下のメイドを叱るシーンが直接描かれたのは、この時が唯一である。
火傷を負わせてしまったはじめに「申し訳ありませんでした!」と土下座して謝るが、逆にはじめからエプロンが汚れたことを心配され、これを以って他のメイドたちと同じくはじめの虜となる。
しかし、漸く慣れてきた矢先、本家のメイドに欠員が出たため、本家に異動することとなり、直接挨拶するのは辛すぎるとして別れの挨拶を手紙に認め、直接はじめに別れを告げることなく本家に異動していった。
かなり泣いたらしく、手紙の内容は涙で滲んで全く読めない状態だった。
第93話(2020年10月号)にて、会長に呼び出されて本家を訪問したさくらを追ってはじめとメイド長が本家を訪れた際にモブキャラとして再登場した。
第112話(2022年5月号)では通算3回目の登場を果たす。
会長の朝のラジオ体操を担当するなど、メイド職にもだいぶ慣れた模様。
また、朝が早い高倉が日中、起きているのか寝ているのか判らず、ハタキの柄の先で高倉の肩を突いてみるなどしている。
先輩メイドA
メイド長が新人だった頃の先輩メイド。
第61話(2018年1月号)にてメイド長の回想で登場。
当時4歳だったはじめへのクリスマスプレゼントを調達する仕入れ係を担当した。
現在も勤務しているかどうかは言及されていない。
先輩メイドB
メイド長が新人として着任した頃にはじめの専属メイドを担当していた、当時のメイド長を除く4人の先輩のうちの1人。
初登場は第107話(2021年12月号)で、メイド長の回想シーンで登場。
ボリュームのある長い髪を2房に分けている。
本当か、それとも励ますための方便かは不明であるが、一日に呼び出された最高回数は10回(その後「本当は8回」と訂正したり「本当は日に15回だった」と訂正したりしているため、実際の一日の呼び出し最高回数は不明)。
自身も新人の頃に失敗続きでよく叱られた経験を持つことから、当時新人だったメイド長を過去の自分に重ね、新人当時のメイド長がミスをして当時のメイド長から叱られたり、失敗続きでメイド職が向いていないと思い悩んだり、呼び出し回数が記録を更新したことで辞表の提出を決意した時など、いつも気に掛けて励ましてくれる優しい先輩だった。
第116話(2022年9月号)にて、同じくメイド長の回想で再登場した。
この回では、前回登場した際の他の先輩メイドC・D・Eは既に居らず、居るのは自身と後輩である現メイド長、当時のメイド長、前回登場時には居なかった別のメイドの4人だけとなっているため、C・D・Eの後輩にあたると思われる。
現在も勤務しているかどうかは言及されていない。
先輩メイドC
第107話(2021年12月号)にてメイド長の回想で登場。
メイド長が新人として着任した当時、はじめの専属メイドを担当していた、当時のメイド長を除く4人の先輩の内の1人。
長髪を細身のポニーテールにしている。
先輩メイドBほどは新人当時のメイド長を気に掛けてはいないが、失敗続きで暗くなっている新人当時のメイド長を「なんだか最近くらいですわね」と心配した。
はじめが小学校低学年だった頃には既に居らず、現在も勤務しているかどうかは言及されていない。
先輩メイドD
第107話(2021年12月号)にてメイド長の回想で登場。
メイド長が新人として着任した当時、はじめの専属メイドを担当していた、当時のメイド長を除く4人の先輩の内の1人。
若干ふわっとしたショートヘアをしている。
先輩メイドBほどは新人当時のメイド長を気に掛けてはいないが、失敗続きで暗くなっている新人当時のメイド長を先輩メイドCが「なんだか最近くらいですわね」と言ったのに対し「ええ 文字通り真っ暗ね」と答える形で心配した。
はじめが小学校低学年だった頃には既に居らず、現在も勤務しているかどうかは言及されていない。
先輩メイドE
第107話(2021年12月号)にてメイド長の回想で登場。
メイド長が新人として着任した当時、はじめの専属メイドを担当していた、当時のメイド長を除く4人の先輩の内の1人。
セミロングの髪をポニーテールにしている。
新人当時のメイド長が初日から失敗して当時のメイド長に叱られた翌日「今日は失敗せずお仕えしてみせますわ!!」とやる気を出している姿を見て先輩メイドCとともに「また燃えてますわ」と見つめていた。
はじめが小学校低学年だった頃には既に居らず、現在も勤務しているかどうかは言及されていない。
同僚のメイド
第116話(2022年9月号)にてメイド長の回想で登場。
メイド長が新規採用で東條邸に配属になったのは、はじめが4歳だった頃であるが、この時には彼女はまだ居ないため、メイド長にとって初期の後輩メイドであると思われる。
彼女が居た当時は未だ先輩メイドBや当時のメイド長が在任していたが、先輩メイドC・D・Eは既に居らず、C・D・Eと面識があったかどうかは不明。
現在も勤務しているかどうかは言及されていない。
密使
東條家に仕える謎の密使。
第87話(2020年3月号)にて声のみの形で登場。
はじめがなおと名乗る謎の女子生徒からバレンタインのチョコレートを貰った際、その手紙の書き方から彼女が素行不良のギャルであると推測したメイドたちは緊急会議の結果、彼女の素行調査を敢行することを決める。
しかし、チョコレートを貰ったはじめ本人が自室に閉じこもってしまったため、メイド長が密使に彼女についての情報収集を依頼する。
メイド長が手をパンパンと叩き「早急に情報収集を」と指令を出すと「了解した」と返答する。
手を叩くと密使が指令を了解するシステムが整っていることはメイド長のみが知っており、部下のメイド2人は密使の存在を知らなかった。
なお、メイド長以外の司令に応じる義務は無いらしく、部下のメイド2人が幾ら手を叩いても応答しなかった。
菓子職人
美月に雇われた菓子職人。
第4話(2013年3月号)に登場。
美月のことを「お嬢」と呼んでいることから、東條家御用達の菓子職人と思われる。
美月に依頼され、美月の等身大チョコレートを1ヶ月掛けて作成したが、はじめに喜んで貰えると妄想した美月が気恥ずかしさから、つい手で叩いて壊してしまい、1ヶ月掛けて制作した等身大チョコレートがパーになってしまう。
バレンタインまでの日数が迫っており、同じ物を作り直す時間が無かったため、仕方なく美月の首だけのチョコレートを作った。
しかし、生首状のチョコレートに驚いたはじめは「食べづらい」と評した。
運転手
はじめの専属運転手。
第7話(2013年6月号)に登場。
はじめの送り迎えは通常、さくらが担当している。
そのため、さくらが運転しているような印象があるが、実際にはさくらは車に同乗しているだけであり、運転手が別に居る。
ある日、帰る際に美月を見かけたはじめが美月に乗っていくように誘い、同乗した際に車の運転を担当していた初老の男性がはじめの専属運転手である。
東條家の関係者(東條グループ社員)
会長秘書
東條グループ会長の専属秘書。
初登場は第15話(2014年2月号)。
秘書は通常、女性であるようだが、会長秘書は例外的に男性であり、確認できる中では作中に登場した東條グループにおける秘書の中で男性なのは彼のみである。
眼鏡を掛けている。
はじめ曰く「頭が固そう」とのことで、見た目もかっちりした格好である。
会長がはじめに対して「お互いに怖い秘書をもつと大変じゃのう」と語っているため、仕事に対して妥協を許さない生真面目な性格である模様。
第112話(2022年5月号)にも男性の会長秘書が登場しているが、眼鏡を掛けておらず、顔自体が詳しく描かれていないため、同一人物かどうかは不明。
第119話(2023年1月号)にも東條グループ主催の企業クリスマスパーティに出席している会長の傍にいる形で登場。
東條家の関係者(動物)
番犬
初登場は第2話(2013年1月号)。
はじめから「だはははは 変なカオ」とバカにされたことを根に持っているのか、連れてきたさくらには懐いているが、主であるはじめには懐かず、噛み付いたり、はじめの服で足の汚れを拭うなど、主であるはじめに敬意を払っている様子は皆無。
連載最初期の頃に準レギュラーで登場したが、登場は8回に留まり、第19話(2014年6月号)を最後に登場していない。
田中 ハチ
東條家の専属庭師として採用された田中の飼い猫(雄)。
初登場は第64話(2018年4月号)。
番犬と同じく、さくらたちには懐くがはじめには懐かない。
第102話(2021年7月号)では飼い主である田中が過労で倒れて休養することになったため、さくらがハチの世話を、メイド長がハチの食事の世話を担当するが、この時にメイド長が用意した『スーパーロイヤルネコ缶』がいたく気に入り、以降はそれしか食べなくなってしまう。
『スーパーロイヤルネコ缶』は高価らしく、飼い主の田中は体調が良くなったものの、ハチの食事代に費用がかかるため、家計が苦しくなったと嘆く羽目になった。
第104話(2021年9月号)では、はじめの不始末でゴキブリが発生し、屋敷内が混乱している時に屋敷内に入り込み、廊下を闊歩していたため、ハチを見付けたはじめに見込まれてゴキブリを生け捕りにすることを期待されたものの、近くに居たさくらに駆け寄ってゴキブリには興味を示さず、役に立たなかった。
なお、この時のエピソードタイトルが「田中ハチ」となっているため、この項でも便宜上「田中 ハチ」と苗字をつけて記載する。
学校関係者
三上
はじめが通う学校の女子生徒。
第2話(2013年1月号)に登場。
はじめの弁によると、3年生であり、美人で成績も良く、学年1位とのこと。
はじめ曰く「ああいうのを才色兼備っていうんだろうな」とのことで、はじめが三上に好意を寄せていると勘違いしたさくらによって東條家に食事に招かれるが、三上本人はなぜ自分が東條家に招かれたのか解からず、困惑していた。
なお、はじめは三上のことを美人だとは思っているが、特に好意を寄せているわけではない。
主要人物および東條家の関係者を除くと、作中において苗字の設定が与えられた最初の人物である(第2話では山田も初登場と同時に苗字が判明しているが、登場も苗字の判明も三上の方が早い)。
校長
はじめが通う学校の校長。
第2話(2013年1月号)に登場。
はじめの送り迎えを担当しているさくらのその日の服装を観るのが楽しみらしい。
斉藤
はじめのクラスメイトである女子生徒。
第51話(2017年3月号)に登場。
はじめにバレンタインのチョコレートを贈った。
チョコレートには送り主の名前が書かれていなかったため、メイド長が「名を名乗らないとは もしや チョコに見せかけた不審物!!」と勘繰り、東條家ではチョコレートの送り主が誰なのかを議論する事態に発展。
翌日、送り主が斉藤であることが判明するが、チョコレートを贈った理由は、先日行なわれた抜き打ちテストの際にはじめが消しゴムを貸してくれたお礼によるものだった。
結果、その話を傍で聴いていたさくらに抜き打ちテストが行なわれたことがバレたため、はじめはテストの結果が如何だったのかをさくらに追求される羽目になった。
主要人物である山田を除くと、はじめのクラスメイトの中で苗字の設定が与えられた最初の人物である。
宮下
はじめのクラスメイトである女子生徒。
第72話(2018年12月号)に登場。
ある日、ひょんなことから少女漫画に興味を持ったはじめに頼まれ、はじめに少女漫画『どんと恋』を貸す。
はじめのクラスメイトの中では斉藤に続いて苗字の設定が与えられた人物である。
なお
はじめにバレンタインのチョコレートを贈った、素性不明の謎の女子生徒。
第87話(2020年3月号)に手紙の形で登場。
チョコレートが靴箱に入っていたことから、はじめは誰かと間違えたのだろうと思っていたが、手紙には「東條せんぱい チョーすき 返事ちょ→だい なお」とギャル文字で書かれていたことから、メイド長が「東條家に入り込もうと画策している者かも」、メイド1が「直に渡さないとは怪しいですね」、メイド2が「おそろしい!」と懸念し、メイドたちははじめがギャル(推定)と付き合うことで悪の道に入るのではないかと心配する。
結局、はじめはなおと名乗るこの女子生徒に断りを入れ、事なきを得るが、彼女がどういう理由ではじめにチョコレートを贈ったのかについての動機は明かされず、不明。
ただし、はじめが富豪の御曹司であることから、ホワイトデーに高価な返礼を期待してバレンタインチョコを渡そうと画策する女子生徒は少なからず居るため、メイドたちの懸念が正しい可能性はある。
里中
はじめの担任教師。
第123話(2023年5月号)に登場。
はじめのことは、明るくて優しいと人間性に関しては高く評価しているが、一方で学問に関しては授業に集中できていないと指摘している。
特に自身の担当する数学で授業に集中できていないと感じているようで、教え方が間違っていたのかと自己嫌悪に陥ることもあるようだ。
なお、柔らかい言葉遣いながら放課後の数学の勉強会を強制するなど、教師としての威厳も見せている。
その他の人物
さくらの母親
七瀬さくらの母親。
初登場は第9話(2013年8月号)。
メイドたちが夏休みを取って各自帰省していったため、はじめがさくらにも帰省することを勧めるが、さくらは「私は良いんです」と言って断る。
さくらが嘗て荒れていたらしいため、はじめはさくらと実家の間に確執でもあるのではないかと心配したが、さくらが帰省を断った理由は、実家が東條家の近所であり、わざわざ休みを取って帰省する必要が無かったためだった。
さくらはちょくちょく実家に顔を出しているようであり、実家に居住している母親との関係も良好の模様で、ケーキを持参して帰ったさくらに「紅茶入れよか」と語っている。
この時は姿が斜め後ろから描かれたため、顔の詳細は不明なまま長らく再登場しなかったが、第109話(2022年2月号)にて8年6ヶ月ぶりに再登場し、初登場から8年6ヶ月越しで顔の詳細が明らかになった。
また、夫とは若くして死別し、女手一つでさくらを育て上げた苦労人だったことや、嘗ては自身も暴走族のようなものに加入して活動していた過去が判明。
若い頃の姿は現在のさくらと瓜二つだが、若き日の母親の方が鋭い目つきをしている。
女手一つでさくらを育てていたためか、過保護で心配性だが、自身が暴走族のようなことをしていた過去がある手前、さくらが同様のことをしても寛容だった模様。
さくらが特攻服を着るチームに加入していたのに対し、母親である彼女は胸部に晒しを巻く露出度の高い服装のチームに加入していたらしい。
初めてはじめを視るなり、さくらに「弱そうな子分ね」と評するなど、はじめのことをさくらの子分だ勘違いした。
さくらはとても頼りになる秘書なので心配しないでほしいとはじめに言われ、はじめに大して好感を持つ。
幼女
潮干狩りに来ていた海で迷子になっていた幼女。
第18話(2014年5月号)に登場。
両親とはぐれて迷子になっていたところをはじめとさくらに保護される。
はじめとさくらが夫婦だと思っていた。
迷子センターに連れて行ってもらい、無事に両親と再会できた。
さくらのことを「おばちゃん」と呼ぶが、幼女にとって大人はみんな「おじちゃん・おばちゃん」の感覚であるため、さくらからは何とも思われなかったが、便乗したはじめがさくらを「おばちゃん」と呼んだため、はじめは腕をつねられる羽目になった。
海の家の店主
第18話(2014年5月号)に登場。
潮干狩りに来たはじめたちだったが、食事の時間にメイドたちが食事の準備をしようとしていた時に海の家で買い喰いをしていたはじめが「この焼きソバ最高!」、山田が「海の家の食い物って妙にうまいよな」と談笑していたため、メイドたちに「その味・・・盗む!!」と思われながら見つめられているのに気付いてビクつく。
その日の東條家の夕食は潮干狩りで収穫してきた貝類ではなく、海の家で供されるメニューであり、メイド長が「海の家のシェフ直伝のお料理でございます」と語っていることから、メイドたちに作り方を伝授した模様。
美術館の館長
芸術の秋ということでさくらがはじめを連れて出掛けた先の美術館の館長。
第34話(2015年10月号)に登場。
館の目玉である絵画について得意げに解説するも、はじめがさくらに「おれがプレゼントするよ」と語り、「いい格好しいのボンボンにいくら積まれてたって渡すものかああ」と対抗しようとするも、はじめが言っていたプレゼントとは同じデザインのポストカードだったため、意気込んだ自分を恥じる。
医者
体調を崩していたメイド長を診察した医師。
第38話(2016年2月号)に登場。
珍しく体調を崩していたメイド長がはじめに伴われて病院に行った際、メイド長がインフルエンザに罹っていると診断した。
屋台の店主
第41話(2016年5月号)に登場。
屋台の店主が品物の値段や釣銭額を言う時「○○万円」というのは冗談(いわゆる「お約束」)であるが、真面目なメイド長にはこの冗談が通用せず、メイド長から「なぜラムネが1本200万もするのでしょうか」と問い詰められ、口論になった。
臨時の家庭教師
メイド長の判断によって雇用された臨時の家庭教師。
第55話(2017年7月号)に登場。
勉強に対してやる気が起きないはじめがさくらとケンカしたことに心を痛めたメイド長は、はじめにやる気を出してもらうために臨時の家庭教師を雇うことに決め、派遣されてきたのが彼女だった。
しかし、写真では美しい美人だが、この写真は20年前のものであり、現在は見る影もない中年のおばちゃんだった。
本人曰く、20年前の写真を遣うと依頼がよく舞い込むらしく、いわゆる「プロフィール詐欺」のようなものであり、メイド長もこれに騙された形である。
結局、この臨時の家庭教師による授業は役に立たなかったらしい。
山田の母親
はじめの親友である山田の母親。
初登場は第57話(2017年9月号)。
大富豪・東條家の御曹司であるはじめが泊まりに来るということで緊張するも、はじめが普通の子と変わらないことで安堵する。
しかし、大富豪の御曹司ゆえに食事のマナーが身に付いているはじめの魚の食べ方の巧さに圧倒される。
なお、はじめの来客に緊張したのは、はじめが大富豪の御曹司ということに加え、メイド長によって事前に大量の贈り物が届けられ、失礼があってはならないと感じたことによる。
第103話(2021年8月号)では夏休みの宿題をなかなか進めない息子に対して仁王立ちで怒りをみせる。
第123話(2023年5月号)では、はじめの親に代わって三者面談の為に来校したさくらを口説く息子を殴って気絶させた。
七美
はじめがクラスメイトである宮下から借りた少女漫画『どんと恋』の主人公。
第72話(2018年12月号)に登場。
作中に登場する漫画の登場人物であり、作中における実在の人物ではない。
容姿や気の強さなどがさくらに似ている。
また「得意料理はオムライス」と自称するが、実際は料理下手でそれを自覚していない。
このため、はじめはさくらがモデルではないかと評している。
大将
山田のアルバイト先である中華料理店の店主。
第77話(2019年5月号)に登場。
山田や顧客からは「店長」ではなく「大将」と呼ばれている。
おもちゃを買うのに小遣いが足りないはじめがさくらに小遣いの追加を要求したが却下され、困っていたところ、山田のバイト仲間(はじめ・山田のクラスメイトでもある男子生徒)が彼女とデートのため、バイトを休むことになり、バイトで小遣いを稼ぐ方法もあると気付いたはじめが山田に仲介を頼み、山田から話を聴いた大将がピンチヒッターとして単発ではじめを雇用する。
はじめのメシのよそい方に一目置いているようだ。
メイド長の顔をした七瀬さくら
はじめの観た夢の中に出てきた人物。
第81話(2019年9月号)に登場。
はじめが観た夢の中に登場した人物であるため、作中における実在の人物ではない。
髪型などはさくらだが、顔がメイド長であるため、はじめはうなされていた。
藤田 大和
さくらに年賀状を送ってきた、さくらの旧友。
第86話(2020年2月号)に登場。
男性からの年賀状ということで恋愛への発展を心配したはじめが山田に相談したところ、山田も「確実に恋愛に発展するパターンだ」と答えたため、状況を危惧したはじめが山田・メイド長と共に待合い場所である喫茶店まで様子を見に行くが、親しげに話すさくらの様子を見て取り乱したはじめに気付き、店外に出てきてはじめと対峙する。
人を見る目があるらしく、一目見るなりはじめのさくらへの気持ちを察して我張るように激励する。
実は、近く結婚する予定であり、近くまで来た序でにその報告をするためにさくらと逢っていただけだった。
1回限りの登場であるゲストキャラながら、フルネームの設定が与えられた初の人物である。
さくらの叔母
さくらの叔母だが、父方・母方のどちらの家系の叔母なのかは不明。
第97話(2021年2月号)に登場。
さくらにお見合いを勧め、大量の候補者の写真を送りつけてくる。
さくら自身が断っているにも拘わらず、しつこく電話をしてくるため、業を煮やしたさくらが着信拒否にするが、しまいには東條家の固定電話にまで掛けてくる。
電話を取ったはじめが話を直接聴いてしまったため、はじめやメイドたちまで大騒ぎする事態に発展してしまうが、さくら曰く「ベタなものが好き」らしく、さくらがはじめの立場をモデルにした架空の彼氏の存在をでっち上げたことで引き下がった。
田中の父親
東條家の専属庭師である田中の父親。
第106話(2021年11月号)にて田中の回想で登場。
珍しく休みを取って実家に帰省していた娘と山菜採りをするために山へ入った際に熊と遭遇するも、軽く仕留めるほどの豪傑。
この時に猟銃を使用して仕留めたのか、素手で仕留めたのかは言及されていないため、不明であるが、目的が狩猟ではなく、山菜採りであることから猟銃を携帯する必要が無いため、素手で仕留めたものと思われる。
その時の経緯を説明する田中の回想シーンでは無精髭を生やして筋骨隆々とした体躯をした大男のようだ。
はじめたちが田中の怪我を案じて実家まで見舞いに訪れた時は仕留めた熊を肴に友人たちと熊鍋パーティに講じていて不在だったため、はじめたちとは対面していない。
また、このようなことはよくあるらしく、すぐに呑みに出かけることが妻にとって悩みの種になっている模様。
田中の母親
東條家の専属庭師である田中の母親。
第106話(2021年11月号)に登場。
珍しく休みを取って実家に帰省していた娘が怪我をして屋敷に戻るのが遅れる旨の連絡を入れた際に怪我の具合を案じたはじめがさくら・メイド長を伴って3人で実家まで見舞いに訪問するも、山道で迷ってしまい、到着が遅いと心配し、山に捜しに入った際に出逢う。
容姿は髪形も含めて娘と瓜二つであり、ぱっと見では見分けがつかないほどだが、左目の下に泣き黒子がある点が娘と異なる。
娘と瓜二つの若々しい容姿の美人で肌の質感もよく、肌の質感の良さはさくらやメイド長が羨むほど。
引っ込み思案で恥ずかしがり屋な娘とは違い、明るく大らかな性格をしている。
食べきれないほどの量の美味しい食事を作り、娘の見舞いに訪れたはじめたちを歓迎してくれた。
普段あまり帰省しない娘が悪い男に引っかかっていないか心配していたが、はじめたちの人柄を評価し、「いい人たちに出会えたんだねぇ」と安心した。
夫婦仲は良好のようだが、夫は仕留めた熊を肴に友人たちと鍋パーティに講じていて不在であったため「すぐ飲みに行くんだから」と『💢』マークを3つもつけて怒っており、夫がすぐ呑みに出かけることが悩みの種となっているらしい。
はじめたちが帰る時には、畑で採れた大根、地元で有名なお菓子、お勧めの地酒やワインなど、その場から持ち帰るには拷問ともいえる大量の土産を渡した。
吉井
さくらの実家近くにある商店街でコロッケ店『コロッケの吉井』を営む女将。
第109話(2022年2月号)に登場。
さくらがはじめを伴って実家に戻る際、さくらを呼び止めて「若いコ従えちゃってー 新しい子分?」と気軽に尋ねており、さくらも「吉井のおばちゃん」と呼んでいることから、七瀬家とは従来からの知り合いで暴走族時代のさくらを知っている模様。
彼女が噂を流している張本人かどうかは定かではないが、はじめが「人使い荒いし すぐ怒るし 料理は爆発するし」と言った際にさくら曰く「一瞬で商店街中に広まるのでやめて下さい!」と言ってはじめの口を塞いでいることから、噂好きな模様。
さくらがはじめを伴って実家に戻るなり、今し方はじめが彼女に話した内容が既に「(さくらが)子分を引き連れて商店街を爆発させた」とさくらの母親に歪曲して伝わっており、さくらの母親が心配する事態に発展したが、はじめが誤解である旨を伝えることで事態は終息した。
大川社長
東條グループの取引先企業の社長の1人。
第119話(2023年1月号)に登場。
はじめとは既に知り合いであるが、会社絡みの知り合いではなく、ゲームを通じて知り合っている個人的な知り合いであり、ゲームにおいてはじめを師と仰ぐ。
高橋社長
東條グループの取引先企業の社長の1人。
第119話(2023年1月号)に登場。
強面でサングラスを掛けており、見た目はヤクザのような感じであるが、さくら曰く「アイドルマニアで気さく」。
三井専務
東條グループの取引先企業の専務。
第119話(2023年1月号)に登場。
右頬にメ印の傷があり、強面でスキンヘッドと、見た目はヤクザのような感じであるが、さくら曰く「週3でネコカフェに通う程のネコ好きで気さく」。
高橋と一緒に居るが、高橋の会社の専務なのか、それとも別企業の専務なのかは不明。
社長
東條グループの取引先企業の社長の1人。
第119話(2023年1月号)に登場。
悪酔いした取引先企業の者がはじめに酒を呑ませようとしたのを阻止したさくらを見てはじめに「君の秘書はなかなか頼もしいね」と声をかける。
さくらを気に入ったようで、はじめに自分の秘書と交換しないかと提案するが、これが本心か社交辞令かは不明。
自身の秘書は色気たっぷりの美人秘書であり、自らの秘書から「ンもうっ 社長ってば冗談ばっかり」と声を掛けられていることから、社長職に就いていることが解かる。
同じ回に登場した大川・高橋・三井とは異なり、苗字の設定は無い。
取引先企業の社長秘書
さくらのことを褒めた取引先企業の社長秘書。
第119話(2023年1月号)に登場。
さくらを気に入った某社長の秘書。
対面したはじめが赤面したほど色気たっぷりの美人であり、はじめに「でも、こんなお若い方の秘書も楽しそう♡」と声を掛けるが、本心か社交辞令かは不明。
立花 涼
さくらの従甥。
第124話(2023年6月号)に登場。
両親が急用のため、両親のいとこであるさくらに1日だけ預けられる。
預けられた日は日曜日で、さくらが日曜の朝から出掛けようとしたことに気付いたはじめに何処に行くのかと訊かれ、「今日はデートなんです」と冗談めかして言ってしまったため、状況を危惧したはじめが強引にくっ付いてくる。
表面上ははじめに懐いているフリをしているが、はじめと二人きりの状態になるとさくらを巡るライバルとして敵意を向けた態度を取る。
美少年であり、女性の扱いに長けていることもあってさくらだけでなく、メイド長たちからチヤホヤされ、はじめには前世は絶対ホストだったと評されている。
外出先から東條邸に戻った後、さくらがクッキーを焼いて持ってきたものの、炭のような状態になっているのを見て困惑する。
食べるを躊躇しているところをはじめがさくらを想う者の同士として食べることに付き合うことではじめに対する見方が変わるも、はじめとともに食べきれずに気絶した。
藤田大和とともに、1回限りの登場であるゲストキャラながら、フルネームの設定が与えられた数少ない人物である。
メイドは口が描かれないという特徴がある。
現在の3人のメイドが初めて揃って登場したのは2014年3月号であるが、この時点では現在の3人のメイドを含め、全部で7人の所属が確認出来る。
さくらは東條グループの企業社員であるが、メイド各位・田中・高倉・菓子職人・運転手らは東條家や本家に直接雇用されているため、東條グループの企業社員ではない。
ただし、会社に介入する権限があるらしく、メイド長がさくらに代わって会社に提出する書類を届けるために本社の秘書課を訪れた時は秘書課の女性社員たちがメイド長に対して恐々として気を遣うシーンがあり、東條家によって直接雇用された者は並の東條グループ社員よりもかなり高い立場にあるものと推測される(現にさくらはメイド各位・田中・高倉らに対して敬語で会話している)。
メイド長は第1話から第116話までは全話に登場していたレギュラーキャラであるが、部下の2人のメイドとは異なり、家庭環境の背景などは全て謎に包まれている(部下のメイド2人は実家に帰省している旨がはじめによって語られるシーンが在るため、実家や家族の存在を間接的に確認出来るが、メイド長には実家に帰省するなどのエピソードは一切無く、メイドになる前のエピソードについては学生時代に美術部の部長をしていたことが本人によって語られるシーンが唯一である)。