2大ヒーローついに激突!?
(VHS・LDのキャッチコピーより)
概要
日本が誇る2大ヒーロー・円谷プロのウルトラマンと、東映の仮面ライダーの歴史を振り返るというもの。
制作会社が異なるため、再商品化はしない・テレビ放送はしないという条件が作られていたが、それらは後年にクリアされた(後述)。
基本的には再編集がメインであり、
- 必殺技特集「スペシウム光線VSライダーキック」
- ヒーローメカ特集「ジェットビートルVSサイクロン」
- ヴィランズ特集「怪獣VS怪人」
- 変身特集「変身!VS変身!」
- 名場面集「大激斗VS大逆転」
- 性格比較「星からのメッセージVSロンリーライダー」
- 巨匠対談「石ノ森章太郎VS円谷皐」
が収録された。
各作品はウルトラシリーズは『ウルトラQ』から『ウルトラマンG』、仮面ライダーシリーズは『仮面ライダー』から『仮面ライダーZO』までが登場する。
本作品の見所は、2大ヒーローが共闘する完全新作のドラマである。
新撮映像と合成映像を上手く織り交ぜており、ファンサービスも多く見応えは十分。
以下がそのあらすじである。
あらすじ
ショッカー中近東支部から送られた改造人間・毒サソリ男が、地震でライフラインを寸断させる、その名も「東京ズタズタ作戦」を実行した。
時を同じくして、その地震の影響で、古代怪獣ガドラスが長い眠りから目を覚ました。
ハヤタ・シンはウルトラマンに、本郷猛は仮面ライダー1号に変身して、悪の企みを阻止せんと立ち向かう。
ハヤタと本郷は優勢に立つものの、絶体絶命の危機に陥ったガドラスと毒サソリ男の生存本能は互いの力を吸収し合い、合体獣サソリガドラスへとパワーアップ。
その強さにさしものウルトラマンも苦戦する。このまま敗れてしまうのか!?
と、その時不思議な事が起こった。なんと、仮面ライダーが巨大化したのである!!
市街地での大激戦の末、力を合わせてサソリガドラスを倒した2大ヒーローは、これからも平和を守るために握手で固く誓い合った。
登場キャラクター
主人公
科学特捜隊の隊員で、ベーターカプセルを使ってウルトラマンに変身する。
城南大学の学生だったが、ショッカーに改造され、仮面ライダーとなった。
本作品では、奇跡の力で巨大化する。
怪獣・怪人
古代怪獣ガドラス
毒サソリ男が起こした地震で、地底深くから目を覚ました怪獣。
ウルトラマンのスペシウム光線でやられたかと思えたが……
ショッカー中近東支部から派遣された怪人。
「東京ズタズタ作戦」を遂行すべく暗躍するが、仮面ライダー1号に阻まれる。
絶体絶命の危機に陥ったガドラスと毒サソリ男の生存本能が、互いのパワーを吸収し合い、パワーアップした姿。
角とハサミが生え、ゼットンの鳴き声を発し、スペシウム光線も吸収し、ウルトラマンを追い詰める。
しかし、仮面ライダーが巨大化し、2対1となったことで形勢が逆転。
ウルトラマンに尻尾を、巨大ライダーにハサミを斬られて弱ったところに、スペシウム光線とライダーキックの同時攻撃を受けて倒された。
雑記
仮面ライダーを巨大化させることについて、原作者の石ノ森章太郎は猛反対したが、最終的には、ウルトラマンを人間大にしてサイクロン号に跨らせ、ライダーポーズをとるということを条件に許可した(ウルトラマンは人間大の敵と戦うことも一応あるので特別違和感はない)。
この巨大化が人気を博し、翌1994年の映画『仮面ライダーJ』に繋がるのである。
ビデオが発売された当初は、ハヤタ役の黒部進と、本郷役の藤岡弘、の対談が予定されていたが、両者のスケジュールが合わず、それぞれの次回作である『ウルトラセブン』のモロボシ・ダン役の森次晃嗣と、『仮面ライダーV3』の風見志郎役の宮内洋のインタビューに変更された。
2011年にBlu-ray・DVD化された際には、当初の予定通り、黒部と藤岡の対談が実現した。
この再発売は、ウルトラシリーズ45周年と仮面ライダーシリーズ40周年を記念して行われたもので、一部再編集が行われたものの視聴がかなり容易になった。
また、新規特撮パートのみだが東映チャンネルでTV初放送されたり、ガチャポンで商品化されるなどBD・DVD化後に幾つかの新展開があった。
本作品と同じく1993年に放送された『有言実行三姉妹シュシュトリアン』の第40話では、『ウルトラマンに逢いたい』と題打って制作会社の枠を超えたコラボレーションが実現した。
なお、東映不思議コメディーシリーズは『シュシュトリアン』が最終作であり、この話は不思議コメディーで最後に作られた話となった。
2003年には、フジテレビの番組『トリビアの泉』にて、「ウルトラマンと仮面ライダーは握手した事がある」というネタで本作品が取り上げられ、投稿者は金の脳を獲得した(86へぇ)。ちなみに『トリビア』のナレーションはウルトラシリーズでは『ウルトラセブン』に登場したメトロン星人の声優、『仮面ライダーシリーズ』では10号誕生までならびに本作のナレーションと同じである。
仮面ライダーが巨大化したことについては、「奇跡が起きた」と説明していた。
ちなみに同日放送の回で惜しくも1へぇ及ばず銀の脳に選ばれたトリビアが任天堂の愛を測る機械だったりする。
VSと付いているが、本編では上記の通りの内容のである。
とはいえ、本作の冒頭にて夜の街を舞台に実際に両雄が拳を交えているため、決着こそつかなかったが一応詐欺ではない。
なお、本作が発売された年と同じ1993年には文芸春秋から同名の書籍が刊行され、こちらでは放映当時の時代背景を反映したうえでの徹底比較がなされている(レジェンドたる初代マンと1号のみに的が絞られている)。2001年に大幅に加筆訂正され、文庫化された。
主題歌
作詞:高田ひろお
作曲:小林亜星
編曲:鈴木武生
歌唱:影山ヒロノブ
関連イラスト
関連タグ
比較対象→アイカツ!プリキュア
コラボレーション 夢のコラボ 世界よ、これが日本のヒーローだ!!
ウルトライダー:両シリーズの二次創作系のコラボタグ。
シン・ユニバースロボ:30年の月日を経てなぜか変な方向にパワーアップした後継企画(監督は同じ)