「愚かな人類へ、私からのささやかなプレゼントです」
オムニフォース!
「変身」
OPEN THE OMNIBUS FORCE OF THE GOD!
KAMEN RIDER SOLOMON!
FEAR IS COMING SOON!
概要
オムニフォースワンダーライドブックをドゥームズドライバーバックルに装填する事で変身する、仮面ライダーソロモンの基本形態。
変身音声は意訳すると「全知全能の神の力が解き放たれる」「その恐怖、近日襲来」。
力の大本である全知全能の書を不完全にしか掌握していないためか、さながら予告編の様になっている。
スペック
身長 | 217.6cm |
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体重 | 136.2kg |
パンチ力 | 63.3t |
キック力 | 110.9t |
ジャンプ力 | 112.5m(ひと跳び) |
走力 | 0.7秒(100m) |
聖剣とワンダーライドブックの伝承を力の源とする他の仮面ライダーと異なり、変身者の精神力を糧として強大な力を発揮する特殊な構造となっている。
その力は登場時点での最強戦力であるエレメンタルプリミティブドラゴン、タテガミ氷獣戦記を含む仮面ライダー5人を苦も無く一蹴する程。
胸部装甲「ソロモンキュイラス」の働きにより、オムニフォースワンダーライドブックに内包された無数のワンダーライドブック・アルターライドブックの伝承を自在に引き出し、獄炎の爆発や空間の断裂による攻撃、また気流操作による滞空や超高負荷領域の展開と言った超常的な能力を念じるだけで発揮でき、火炎弾や水流、雷撃を放ったり、隕石を複数召喚してぶつける等の様々な技を披露した。
さらに異なる伝承の力を複雑に組み合わせる事で広範囲に計り知れない現象を引き起こすことも可能で、劇中では世界規模で「巨大なる終末の書」を召喚、自身の意志を投影して見せた。
また複眼「オムニフォースバイザー」はあらゆる力の流れを視覚情報として捉える事ができ、時間抹消中のデュランダルの動きを見切って一蹴、煙化したサーベラもアッサリ能力解除に追い込んでいる。
公式サイトの解説では「全知全能の力に相応しい変身者であれば、この世の真理さえも見極められるという。」(原文ママ)とされており、遠回しにイザクはそれに該当しないと受け取れる文になっている。
また、複眼のラインを良く見ると本がページを開いたような造形になっている。
他の仮面ライダー達とは違い変身に聖剣を用いない為、『セイバー』のライダーでは珍しい剣を用いない徒手格闘で戦う事も。
同じ理由で頭部の「ゴッズソードクラウン」は聖剣に選ばれた証ではなく、オムニフォースワンダーライドブックの持ち主を示す証となっている。
(元々初登場時点で意外と攻撃を防がれたり返り討ちに遭っているが)クロスセイバーの登場後は何度も圧倒されてはいるが、第40章ではイザクが本気になった事と、始まりの聖剣による二刀流によりクロスセイバーを相手にブレイズとエスパーダを加えた3対1と言う圧倒的に不利な状況でも作中で初めて明確なダメージを与える事に成功した為、その点でもポテンシャルは高いと言えるだろう。
しかし、イザクは剣士達を超越した戦闘技術を持っているものの剣士としての矜持や経験を持ち合わせていない為、強い信念を持った剣士達が相手となると一度は圧倒した相手や、スペックで遥かに劣る格下に不覚を取る場面も。
必殺技
- ソロモンブレイク
OMNIBUS LOADING!
SOLOMON BREAK!
ワンダーライドブックを一度閉じた後に、ドゥームズドライバーバックルの上部の起動スイッチを1回押すことで発動する必殺技。
自身の手やカラドボルグから衝撃波を放つ。
第36章後半ではワンダーライドブックの表紙だけを手動で開いた後に、起動スイッチを1回押すという変わった手順で発動。
また、第38章では無数の隕石を出現させて相手に飛ばす攻撃も披露した。
第40章では赤黒い波動を放ちワンダーライドブックに干渉して意識を保ったまま仮面ライダー達を操る。
劇中では凌牙の体を操り、最光を聖剣の姿に強制的に戻して光剛剣と闇黒剣を奪った。
変身していない状態でバックルのオムニフォースのブックに触れる事でも同様の事が可能で、ブレイズとエスパーダを操り同士討ちを目論んだ。
- ソロモンストラッシュ
OMNIBUS LOADING!
SOLOMON STLASH!
ワンダーライドブックを一度閉じてから開き、起動スイッチを2回押すことで発動する剣での必殺技。
カラドボルグの動きに連動する巨大なカラドボルグ型のエネルギー体を召喚し敵を斬り裂く。また、手に持ったカラドボルグそのものにエネルギーを纏わせ、斬撃を飛ばす攻撃もできる。
第38章では上空にオムニフォースワンダーライドブックの影を出現させ、巨大なカラドボルグを複数本召喚し、それらをキングオブアーサーに似た巨大な金色の剣士・キングオブソロモンに変形させて使役する技も披露した。
第40章では上空に大量のカラドボルグを出現させ、敵へ撃ち出す攻撃を行った。
前作に引き続き「ストラッシュ」が用いられているが、これは仮面ライダースラッシュとの名前被りを避けるためだろう。
- ソロモンゾーン
OMNIBUS LOADING!
SOLOMON ZONE!
ワンダーライドブックを一度閉じた後に、起動スイッチを3回押すことで発動する全知全能必殺技。
カラドボルグを高く掲げて、上空にある「巨大なる終末の書」にエネルギーを流し込み、本の力を開放することで周囲一帯の街を消滅させる。
第39章では、自身が構築した戦闘用の空間に自身や周囲の人物を転移させる技や、ワンダーワールドを模した空間を作り出し、その中で隕石や斬撃、巨大なカラドボルグを飛ばして攻撃する技も披露した。
第40章ではワンダーワールドへの裂け目を生成し巨大な手を出現させ、ルナを直接我が物にしようとした。
- エビルゴッドスラッシュ
EVIL GOD SLASH!
ドゥームズライドを1回押す事で発動。劇中未使用。
- エビルゴッドゾーン
EVIL GOD ZONE!
ドゥームズライドを1回押す事で発動。劇中未使用。
オムニフォースワンダーライドブック
『伝説の聖剣と選ばれし本が交わる時、偉大な力を解き放つ!』
『全ての力を我が物に!』
『澄んだ力を悪しき力に染め上げる』
イザクが世界を繋ぐ少女と11本の聖剣、そして19冊のワンダーライドブックの力を使って呼び出した「全知全能の書」に、サウザンベース・ノーザンベースに保管されていた無数のワンダーライドブックやアルターライドブックを取り込んで生み出したワンダーライドブック。
ライダーの変身に用いるワンダーライドブックの力を内包するため、操作する事でライダーの身体を操る事が出来る力も持つ(クロスセイバーには無効化されている)。
余談
- 名称の由来は映画・演劇・文学などでいくつかの独立した短編を集め、全体として一つの物語となるように構成されている作品を指す用語「オムニバス形式」であると思われる。
- また、オムニバスの語源はラテン語のオムニスであり、これは「全てのものの為に」を意味する。フォースが英語の力と言う意味であるとすれば、意訳して「全てのものを合わせた力」という意味であると推測される。
- スーツは頭部がジャオウドラゴン、体がカッシーンの改造・リペイントで、マントはキングドリアンアームズの流用。平成ライダー後半からスーツの流用・改造は行われてきたが、ここまで造形がキメラ的なスーツは珍しい。
- 変身アイテムも、ドゥームズドライバーバックルは邪剣カリバードライバー及びサイコウドライバーバックルの同形状、オムニフォースワンダーライドブックはエックスソードマンワンダーライドブックと(ほぼ)同形状、カラドボルグはキングエクスカリバーのリペイントと、全て既視感のあるパーツのキメラ的構成となっている。
- これにより、ジャオウドラゴンはソロモンの登場を最後に再登場していない。
- 変身時のイザクはマスターロゴスの職務を放棄=事実上ソードオブロゴスを抜けているにもかかわらず、胸部装甲ソロモンキュイラスにはソードオブロゴスの紋章が描かれている。もっとも、マスターロゴスの職務を放棄した後も我が物顔でサウザンベースに居座っている上、組織の設備も個人で使っているため、イザクに関するものにソードオブロゴスの紋章は付いているのだろう。
- 当人に言わせれば「"ソードオブロゴスの紋章"を抜けた後も使い続けている」と言うより「"自分の紋章"をソードオブロゴスに使わせてやっていた」といった認識かも知れない。
- 世界の均衡を守る組織のシンボルを掲げながら世界を弄び娯楽感覚で滅ぼす姿は、イザクが嫌悪する使命に縛られた一族そのものを愚弄するかの様にも見える。
- なお、上述のスーツを構成するライダーや怪人はいずれも「最悪の未来を回避する為、全ての聖剣を封印し自らをも犠牲にしようとしたジャオウドラゴン」「魔王に付き従い、別の敵にも操られた事があるカッシーン」「敵に洗脳され、暴走してしまったキングドリアンアームズ」といった風に自由を縛られた存在である点もある種の皮肉と言えよう。
- 変身音は他と違って大塚明夫氏のみが担当しており、坂本英三氏の担当パートは存在しない。
- 変身音が予告しているFEARとは恐らくこの存在のことを指していると思われる。
関連タグ
ゲムデウスクロノス、ゴルドドライブ、仮面ライダーキカイ:同じく既存スーツの改造で表現された、配色の似た戦士たち。
キカイは変身前の演者がライダーとスーパー戦隊出演者である点でも共通する。
巨大邪神14:仮面ライダー剣の劇場版に登場した、キーアイテムの一部と少女を儀式に使う事で得られる万能の力の正体。
こちらは金色の王に葬られている。
グレートアイ:同プロデューサーとライターのライダー作品に登場し、別の世界を作った全知全能の力。
仮面ライダーシノビ:和風戦隊で黄金の追加戦士を演じた俳優が演じたライダーつながり。
アバンストラッシュ:必殺技「ソロモンストラッシュ」の名前の元ネタ。語感がいいからか仮面ライダーシリーズではちょくちょく取り入れられている。
ジャオウドラゴン、カッシーン、キングドリアンアームズ:スーツの改造元。