『とある騎士王が振り下ろす、勧善懲悪の一太刀…』
概要
大いなる本から分離した本・ワンダーライドブックの一つ。
『キングオブアーサー』の伝承を封じ込めているジャンルは「物語」。カラーはスカイブルー。
聖剣ソードライバーに収める事で左半身に『キングオブアーサー』の力を付与し、更に大剣「キングエクスカリバー」が使用可能になる。
1ページのストーリーページには『キングエクスカリバーを持つ、左上半身』が描かれている。
2ページ目の左端のテキストには『偉大な騎士王が聖剣と交わり身に宿る』と記載されている。
ワンダーライドブックの中でも特に強力な力を秘めており、大秦寺哲雄でも解析することができなかった。『セイバー』の物語の当初からカリバーが手に収めようとしていた代物でもある。
ブックの朗読の続きは、
『大いなる力は姿を変えて、さらなる剣を手にする』。
使用形態
※:未登場。
推移
第7章
第6章でストリウスにかけられた火炎剣烈火の封印を解くため、失われし場所「アヴァロン」に向かう事になった飛羽真。13冊のワンダーライドブックの力で賢人と共に"アヴァロンに続く異世界"へと進入するが、その異世界にカリバーが現れる。
実はアヴァロンこそがキングオブアーサーのブック封印の地であり、アヴァロンに至るには「ブレイブドラゴン」と「ジャアクドラゴン」の力も必要だった。両ドラゴンが反応し、衝突するとカリバーの思惑通りアヴァロンの扉が出現する。しかし賢人/エスパーダがカリバーを足止めした事で、どうにか飛羽真は一人でアヴァロンへと到達する。
番人らしき謎のフードの男に「『ない』と思えばない。『ある』と思えばある。大いなる力は、探すな」と警告とも取れる言葉を受けるが、「大いなる力」ではなく『火炎剣烈火の回復』が目的だったため飛羽真は期せずしてキングオブアーサーワンダーライドブックの入手に成功する。
同時に火炎剣の封印が解かれた事で、新形態「ドラゴンアーサー」に変身。最後の関門らしき"詳細不明の巨大な敵"を撃破。
キングオブアーサー、そして題名のないワンダーライドブックという想定外の力も手に入れ、炎の剣士として復帰した飛羽真にフードの男は「真の力が解放された時、また会おう」と謎めいた言葉を残すのだった。
第8章
キングオブアーサーを奪取するべく黒い本棚はカリバーと2体のメデューサメギドで攻撃を開始。アーサーの力を扱い切れない飛羽真を庇い尾上が石にされてしまう。
失態と同時に仲間の大切さを痛感した飛羽真は「キングオブアーサーの力を引き出すことへこだわり」を捨て、「仲間たちの力を信じ、共に戦う」事を選ぶ。
そんな飛羽真の思いに呼応したのか、今度はキングオブアーサーの真の力が解放に成功。「キングエクスカリバーと連動する巨大剣」を顕現させ、瞬く間にメデューサメギドの1体を撃破。
怒りによって巨大化した残りの1体も「巨像・キングオブアーサー」によって破り、真の力を使いこなす事に成功した。
「大いなる力は、探すな」を「キングオブアーサーの力(だけ)を追求するな」と意訳すると、この言葉はキングオブアーサーの力を引き出すヒントだったとも取れる。
第9章
大秦寺の解析に回された為一時的に飛羽真の手を離れるが、カリバーおよび6体のアヒルメギドとの戦いに仮面ライダースラッシュとして参戦した際に返還された。
直後にドラゴンアーサーの変身に使用され、巨大剣による攻撃で闇の筋斗雲による防御を破りカリバーにダメージを与えることに成功。
逆にカリバーから赤いワンダーライドブック・西遊ジャーニーを奪還する事に成功し、ワンダーコンボ「クリムゾンドラゴン」へとバトンを渡した。
第14章
天空のペガサス・ライオン戦記・ピーターファンタジスタと共にノーザンベースの装置にセットされ、キングライオン大戦記ワンダーライドブック作成のために使用された。
その後第13章から続く目次録を巡る戦いに倫太郎が持参し、セイバーに届けられた。
第15章
目次録に至る巨大な本の中でカリバーを追撃する際に使用。ドラゴンイーグルアーサーが巨大剣による攻撃でカリバーを足止めした。
第19章
サウザンベースの思惑によりソードオブロゴスから孤立させられた飛羽真。
「(自分たちに信用されたいなら)思いを剣で示せ」と大秦寺/スラッシュとの戦いで使用するも、ブックの真の力は引き出せるが「剣士」としては未熟な飛羽真/セイバーの攻撃は通らず、巨大剣による攻撃も圧倒的な剣技の差でいなされてしまった。
別の地点に王様メギドが出現したため戦いは中断。飛羽真はその場を後にするが、残った大秦寺はブックに頼った戦いを「お前の剣からは何も響いてこない」と評するのだった。
第22章
サウザンベースからの圧を受け「聖剣と本を貰いに来た」尾上との戦闘になる。
「思いを剣で示す」べくパワーファイターのバスターの必殺技にセイバーはブレイブドラゴンの状態で真っ向勝負する、と言う選択を取る。
変身解除された上にあまりの衝撃に意識を失い、キングオブアーサーワンダーライドブックは回収されてしまった。
しかし意識を手放してなお、剣を構え、立ったままの飛羽真から何かを感じ取ったのか、尾上は火炎剣と他のブックには手を付けずその場を去った。
第35章
第22章以降サウザンベースの管理下に置かれて「全知全能の書復活の儀式」に使用されるが、儀式の中断により久々に飛羽真の手元に戻った。
しかし大型ブックによる変身が主流になっていた(のと恐らくメタ的に使えない)ためか、それ以降は使用される事はなく、この第35章が最後の出番となった。
立体物
DXに先んじて2020年10月27日に販売開始のガシャポン「コレクタブルワンダーライドブック GP05」にラインナップ。
同月31日に「DXキングエクスカリバー&キングオブアーサーワンダーライドブック」が一般販売。
同年12月14日発売の食玩「コレクタブルワンダーライドブック SG05」にもラインナップ。
余談
モチーフ
- ワンダーライドブックの元ネタはその名の通り、ケルト民族の伝承『アーサー王伝説』。
- 騎士や物語の英雄として名高いが、実際のアーサー王は内輪揉めで次々と円卓の騎士が死んでいき、息子と腹心の部下にも裏切られた挙句、国が崩壊するという末路を迎えている。最終的に、唯一残された忠臣であるベディヴィアに看取られた彼はエクスカリバーを湖に返し、傷を癒すべくアヴァロンに旅立った所で物語は終わっており、イギリスに危機が陥った時、王は蘇るとも語られている。
- 初陣の相手は奇しくも裏切り者の剣士であり、アーサー王の聖剣の名前を持つ仮面ライダーカリバーであった。
- この力を手に入れた飛羽真は後にソードオブロゴスに裏切り者がいると伝えられ、更には第二部に入るとともに、仲間との対立の末に事実上の追放と言う目に合っている。作中では仲間を信じる心がキングオブアーサー覚醒のキーとなっていたのだが、モチーフ通りに仲間を失う結果となってしまった。
- またアヴァロンで出会った謎の男は、ストーリーテラーであるタッセルとともに度々姿を現し、第二部では仮面ライダー最光として登場したため、この力は単なる強化形態ではなく、物語に関わる大きな伏線である可能性もある。そして実際、変身・強化用以外のブックで唯一「全知全能の書復活の儀式」に使用されている(後述)。
- 「全知全能の書復活の儀式」に使われた19冊のワンダーライドブックの内、18冊は基本フォームか強化フォームに変身するためのブックだが、このブックのみ例外となっている。
- ドラゴンアーサーは2冊汎用、ドラゴンイーグルアーサーは増刷の音声が使われ、スペックでもクリムゾンドラゴンを下回るためどう贔屓目に見ても強化フォームではない。
- なおこのブック(と他3冊)を使って新造されたキングライオン大戦記ワンダーライドブックも上記19冊に含まれていない。
- 現存する著作物のモチーフは、著作権関連で権利者から裁判を起こされる可能性がある事や、許可を得た場合でも安くはない著作権料の支払いを防ぐ為に、別名義に変更しているケースが多い。その為、具体的な著作物の名前を仮面ライダーのアイテムにしたケースはかなり珍しい。
- 前述の通り第35章以降所持してはいるのだが、キングオブアーサーのブックを象徴するキングエクスカリバーがカラドボルグに改造されてしまっているため使用できず、そのカラドボルグは第42章で出番を終えたが、代わりの様に応用の利く刃王剣十聖刃が登場。
- キングエクスカリバーは聖剣ではないので刃王剣の対象外であり、頼みの綱のハイブリッドセイバーは登場せず(しかも玩具的には他のブックでも鳴る)と…結局第35章でフェードアウト。「序盤でカリバーが欲していたのは何だったのか」と思う視聴者も出た模様。
- 尤もキングオブアーサーを求めた人物は第15章で退場しており、飛羽真たちにとっては『力を秘めていそうな解析不能のブック』位の認識なのであまり使われないのも仕方ない気はするが…。