「どうだ! 俺のスケスケビームの威力は!」
「フッハッハッハ! 何もわからぬまま混乱している…。いい眺めだトウメイ!」
登場話:第17カイ!「ぬぬっとオカルト同好会!」
データだトウメイ
身長/187cm
体重/275kg
世界/トウメイトピア
名物/透明不思議現象
名産/ミエナイフ、スケスケビーム
概要だトウメイ
トジテンドが人間界侵略の為に、透明の世界「トウメイトピア」を閉じ込めたトウメイトジルギアをクダックに組み込んで、よく見えないままに誕生したワルド。
サングラスと紫色の帽子を着用し、頭部は包帯を巻いているかのような一昔前の透明人間をイメージした姿をしている。一方、両腕はクダイターのままであり、魚の骨を模した刃渡りのある刀身を持ち、柄の先端に人間の頭蓋骨がくっ付いた、ステッキにも見える大型ナイフ・「ミエナイフ」を携行する。
全体的に俯瞰すると、透明人間がクダイターの身体外殻を鎧代わりに着用した様へも見える外見である。
トウメイトピアの力を悪用する事で、ミエナイフの頭蓋骨から放つ「スケスケビーム」であらゆる物を透明にしてしまう能力を行使する。
スケスケビームの効能は有機・無機を問わない為、人間でもキカイノイドでも問答無用に透明化する事が可能で、これで透明化した対象と他が不意に激突、事故や混乱等が多発する“透明不思議現象”を引き起こす事が出来る。
また、生命体が光を通過させる状態になると目が見えなくなる為、原理的には光を迂回させている迷彩能力の一種と思われる。
これを戦闘でも応用し、クダック部隊にスケスケビームを浴びせて「見えない兵隊」に変え、目視の出来ない敵を一方的に袋叩きにする戦術が使える。
なお、本人は自身を透明化する能力を披露していないが、後に生まれたダイトウメイワルドは外装を剥がす事で自身が透明になれたので、こちらも同じ事が可能だったと思われる。
性質上、無暗に前線へ出ず身を隠しながら密かに能力を行使する方が最も効果的に動ける、隠密性に特化したワルドなのだが、当人は自身の能力で引き起こされる混乱を間近で見て楽しむ野次馬根性の持ち主である。
身分を偽るのも下手な事からゾックスとの初対峙時に口癖の「～トウメイ」をうっかり喋った事で自身の名前や大まかな能力を察知される等、自身が手にした力の性質を今一つ把握し切っていない節があった。
そして案の定、自分も透明化させた対象を目視出来ないと言う欠点が発覚し、戦闘中自らが透明化させたゼンカイジュランの攻撃を避ける事が出来なかった。
活躍だトウメイ
バラシタラの手で誕生後、街の中で色々な物や人々を透明化させての混乱を物陰より見物していたが、その現場に買い物帰りのゴールドツイカー一家もおり、フリントも透明化した物体に転んだ事に訝しみ、トウメイワルドの気配に気付いたゾックスの銃撃で目の前へ燻り出される。
ゾックス「うん?お前、何ワルドだ?」 フリント「包帯?サングラス?」
「ギクッ!…界賊等に教えるものかトウメイ!」
ゾックス「はっは～ん、トウメイワルドね」
「ああ～ッ!しまったトウメイ!!」
迂闊にも口癖を言った事で大体の素性を察知されてしまったので、ツーカイザーと開戦。ミエナイフ片手に接近戦を繰り広げ、相手は見えなくなった街中の障害物にぶつかって立ち回れずペースを乱され中々流れを掴めない。
その内にゼンカイジュランとゼンカイガオーンもやって来て3対1になるが、「いかん!分が悪いトウメイ…!」と体勢を立て直すべく放ったスケスケビームで、偶然透明化した障害物とぶつかった拍子でガオーンに引っ張られたジュランを透明化。更に返し刃で戦闘を近くで見ていたフリントとカッタナー&リッキーも透明化させ、残ったゾックスとガオーンが戸惑っている隙に逃走した。
その後も、透明になった人や物がぶつかり合って混乱する街の様子を高みの見物と洒落込んでいたが、弟妹も巻き込んだ事へ怒りを燃やすツーカイザーに居場所を発見され再戦。ギアダリンガーのホーミング銃撃でビルの屋上より落とされ追い込まれるも、今度は呼び寄せたクダック部隊を透明化させて嗾け翻弄。
その間にドロンと逃走しようとしたが、間髪入れずに透明化したジュランを含めたゼンカイジャーが駆け付けられてしまう。だが、マジーヌの様子がどうもおかしい。
マジーヌ「居た〜!!透明なんて能力使って、嫌〜なタイミングで出て来て、あの子達のワクワク弄んだの、絶対絶対ぜ〜ったい、ハチャメチャ許せないっ!!」
ブルーン「お怒りごもっとも……」
実は仲良くなったオカルト好きの子供達と共に学校の怪談探しに行こうとしていたマジーヌが「トジテンドの仕業だって分かったら皆がっかりする」と言う理由で、丁度ジュランが透明化しているのを利用してトウメイワルドがゾックスに倒される前に、お化けに扮して子供達を喜ばせようとしていた。
だがタイミングの悪い所でまたトウメイワルドが現れてしまい、幾度も子供達の純情と楽しみを傷付けた事にどす黒いオーラが漏れ出す程にブチ切れていたのだ。
「何の話トウメイ?」
マジーヌ「お前を倒すって話だがぁぁ～～～ッ!!!?」
「怖い～～～っ!!!」
迫力のあるマジーヌの剣幕に自身も恐れ戦いてしまうも、気を取り直して戦闘態勢に入る。
ゼンカイジャーもそのままチェンジし、いつもの名乗りを決めるも、
介人「秘密のパワー、ゼンカイザー!」
(透明な)ジュラン「恐竜パワー、ゼンカイジュラン!……コレ、大丈夫?」
ガオーン「百獣パワー、ゼンカイガオーン!」
マジーヌ「呪いのパワー……ゼンカイマジーヌ……」
(透明な)ジュラン「そう言うの、止めよう?」
ブルーン「轟轟パワー、ゼンカイブルーン!」
ジュランは透明化したままであった為、変身バンクと名乗りは背景のみで、マジーヌは藁人形を携え、黒い目隠しを外しながら調子が一人だけホラーチックになる。
「5人?4人では?」
ジュラン「見えるか見えないかはお前次第です!!」
ゼンカイジャーと交戦、程無く障害物がほぼ無い砕石工場へ移動するも、依然透明化したゼンカイジュランの動きが全く判らず混乱、一方的に攻撃を貰う。
ならばツーカイザーと同じく、先程透明化したクダック部隊で翻弄しようとしたが、ゼンカイマジーヌが魔法で召喚した呪いの釘による攻撃でクダック部隊の足が止められた隙にゼンカイザーがサンバルカンギアを使用、それで召喚されたバルカンボールの跳弾でクダック部隊が殲滅され、更に自身もジュランとマジーヌの同時攻撃で吹っ飛ばされてしまう。
ジュラン・マジーヌ「お疲れサンバルカン!」
「痛いよう戦隊…!」
最期は、地面に伏した所へ止めの「ゼンカイフィニッシュバスター」を喰らって爆散・敗北。これを以って人や物に掛かっていた透明化が解除され、ジュランも姿が見える様になった。
その直後、あらかじめ透明化されて近くへ潜んでいたクダイテストが「俺の姿も、よ〜く見えるだろう!」と言いながらトウメイトジルギアを引き寄せて取り込んだ事で、ダイトウメイワルドが誕生した。
余談だトウメイ
- これまで様々な物を透明化させて戦隊メンバーを苦しめる戦隊怪人は多々といたが、ストレートに透明人間と言う怪現象をモチーフに使った怪人はこのトウメイワルドが初。
- 声を演じる伊藤氏は『宇宙戦隊キュウレンジャー』のトゥーミー以来4年ぶりの戦隊出演となり、偶然にも種族が機械生命体かつ特殊効果を持つビームを使用できる共通点がある。
- またキュウレンジャーには、体を透明にする忍術を使い熟すメンバーが所属している。
- その後スーツはカイトウワルドに流用されている。
- 透明と言うモチーフ指定を受けて、透明人間をモチーフにデザインされた。また、デザイン担当のK-SuKe氏曰く、帽子に入れてある包帯留めモチーフのメカディティールが良いアクセントとして効いているのでは、との事(『機界戦隊ゼンカイジャー公式完全読本』p.113)。
関連タグだトウメイ
トウメイヅノー:対象者を透明人間にしてパニックに追い込んだ偉大なる先輩怪人。
スダル・ウルキュー:こちらも透明化して戦隊メンバーを窮地に陥れようとした戦隊怪人繋がり。
