《雜?眠譏》
「モット辛イ物ヲクレ～!」
データ
身長/187cm
体重/235kg
スキン/プリズム恒星
むかしむかし/小山はマグマのように赤い激辛料理をぺろりと平らげたそうな…。
概要
辛い物好きの男・小山の「もっと辛い物を食べたい」という欲望を叶える為に誕生した、超新星モデルのヒトツ鬼。
ベニツ鬼が、ビッグバンを思わせる様々な小惑星の集まる様を、プリズムをイメージした菱型のパーツでアレンジした様な外見のスキン・“プリズム恒星”を身に纏った姿。胸部のビッグバンをイメージした球体から、白と金のグラデーションの効いたパーツが広がって胴と肩・獣へ似た頭部に変化した様にも見える上半身は細かいディテールに反して、割合まとまったシルエットを形成している。
描写はなかったが、変貌時には「雜?眠譏」(超新星)の文字化けと超新星フラッシュマンのクレストが浮かび上がったと思われる。
宿主の欲望より「辛いものを食べたい」欲求を拡大解釈したか、目についた人を口より吸い込んで体内に吸収してしまう。これだけなら過去のヒトツ鬼でも同じ事を行った個体が結構いるが、奇しくもその光景はアノーニを捕食する獣人と一致してもいた(※しばらくの間アノーニを伴わず、単独で暴れるヒトツ鬼ばかりが登場していたのもより印象を強める要因となっている)。
他にも攻撃手段として、胸部からホーミング能力を持つ眩しい五色の光弾「フラッシュ流星」を放ち、敵をクラッシュさせるも、反面格闘能力は案の定低くドンドラゴクウ1人に終始劣勢状態だった。
活躍
とある中華料理店にて、危険の意味なんて忘れて超辛成分の唐辛子をキムチ鍋にどんどんかけまくる小山。いくら食べても辛味を欲し、無くなった分のおかわりを要求するが、誰がどう見ても異常としか言えない要求ぶりに店員に心配される。
店員「お客さん、いい加減にしましょうよ。体に良くないですよ?」
「良いんですよ!僕、辛いものが大好きなんで……もっと、モット辛イモノヲォォォッ!」
それでも店員から強引に唐辛子を奪い取って鍋にかけるが満足できず、とうとう辛味の欲求が限界を突破し、それに誘き寄せられた超新星鬼に憑依されてしまう。
その後、膨れ上がった欲望から超新星鬼へと変貌。人を超えた辛口の鬼となって町中で人々を吸収しているとドンブラザーズが参上。ドンブラスターからの弾幕を受け、反撃のフラッシュ流星を放って攻撃するが全て撃ち落とされてしまい、再び集中砲火を浴びる。
その内で脳人から持ち掛けられた共闘の要請を翼/イヌブラザーが仲間に伝えた事で生じた隙を突き、辛味を求める勢いのまま逃亡した。
その後、ドンブラザーズが獣人の集まっている大丹村の館の敷地内にて、自らを発見したドンドラゴクウとなし崩しに交戦しつつ出現。共闘関係が土壇場で決裂して激突する脳人とドンブラザーズを遠目に、ドラゴクウに一方的に追い詰められた末「ドラゴン奥義ライトニングドラゴンフラッシュ」を喰らい敗北・爆散した。
しかし欲望が暴走し超新星鬼ングとして復活。ドンブラザーズもトラドラオニタイジンを繰り出す。
実質的に今回の話の本筋に殆ど絡む事なく、一見ドンブラザーズの邪魔でしかなかったかのように見えるヒトツ鬼であったが、このヒトツ鬼の介入があったおかげで、長い間何も知らなかった犬塚翼さん(25)が遂にある真実を知る事となった為、図らずもその存在はドンブラザーズの今後に大きな影響を与える事となった。
小山
マグマの様に赤い激辛料理をぺろりと平らげた事がある位、辛い物が好きな小太りの男性。店員が「身体に良くない」と注告する程唐辛子をおかわりしていたが、欲望を抑え切れずに超新星鬼を呼び寄せ、変貌してしまった。
欲望自体は良い悪いのレベルにすら届かない、個人の味覚嗜好が拗れた本当に些細な物でしか無かったのだが、前述の通り彼がヒトツ鬼となってドンブラザーズへ関わった事が大きな影響を呼んだ事実から、ある意味思いもよらない奇縁へ動かされたとも言えるのかもしれない。
ドンブラザーズに倒された以降の顛末は一切描かれなかったが、今後は辛い物を食べる際は自身の体を労わりつつ楽しんでほしいと願うばかりである。
余談
- モチーフ戦隊は『超新星フラッシュマン』。ヒトツ鬼としては初めて○○戦隊のモデルを使わない個体となった。
- なお、『フラッシュマン』は『ドンブラザーズ』メインライターである井上敏樹の戦隊初参加作品である(第14・27・35・38話を担当)。
- フラッシュマンのメンバーには寒さに強いサラ/イエローフラッシュがいるが、これとは全く真逆の設定が設けられた。また、大食いで味音痴のルー/ピンクフラッシュもおり、こちらは設定が宿主に近い上、唐辛子を戦闘員に食わせた事がある。
- また「体に良くないほどの辛味」というのは終盤フラッシュマンの身に起きた症状を連想させなくもない。
- スキンの「プリズム恒星」の元ネタは、フラッシュマンの母星である『フラッシュ星』、光弾の「フラッシュ流星」はブルーフラッシュが放つ六芒星型の手裏剣『スターダーツ』と考えられる。
- スキン部分が粗いイメージデータで組み上げられたクリーチャーにも見える事から、改造実験帝国メスが地球の生物の遺伝子を材料に獣戦士やデウス獣戦士を製造する大まかなイメージを、デザインの主軸に用いたとも考えられる。胸部の球体は(デウス)獣戦士共通のパーツである人工心臓を模した物だろう。
- 劇中では大量の唐辛子を投入していたが、撮影においては安全のためにパプリカパウダーを使用した事が東映公式サイトで語られている。
- 経緯や人物像こそ異なるものの、フラッシュマンの敵幹部である大博士リー・ケフレンは超新星鬼と同様に正体が地球人である。
- 辛い物好きはOPの歌詞である「俺たちハートはいっしょさファイヤー」「燃やすぞ怒りの導火線」を捻った物と思われる。
- 作中にて鬼頭はるかを除いてドンブラザーズのメンバーに家族はいないという説明がされた（みほちゃんは…）。フラッシュマンを全話見た人ならば言わなくても分かるだろう。詳しく知りたい人はこちらを参照→サラ
- 「完全読本」によると、元々はゴーグルを付けたカッコいいヒーローのイメージでデザインされたものの、「人間に戻れる意味が薄れる」と言う理由から化け物然とした現在のデザインに落ち着いた。
- スーツは後に爆竜戦隊アバレンジャーwithドンブラザーズに登場する氷河鬼にリペイントされた。
- pixivでは登場以前にオリジナル怪人として超新星鬼が投稿されていた。
関連タグ
科学鬼：外見デザインに、元ネタの戦隊における敵役の怪人製造イメージが含まれていると推測されるヒトツ鬼。ちなみにどちらの戦隊も、敵側のデザインに出渕裕氏が大きく関わっている。
地球鬼、電磁鬼、宇宙鬼：宇宙由来のスーパー戦隊モチーフのヒトツ鬼の前例。
電子鬼：食に対する欲望から生まれたヒトツ鬼。
邪鬼、世界鬼、超電子鬼：超新星鬼と同じく「○○戦隊」モデルではないヒトツ鬼
ネコヤミー：同じく食に対する欲望から生まれた怪人。
