概要
『ソウルイーター』に登場する特殊能力者。生物学的には人間である。
彼らは自らの意思で、おのれの肉体を特殊な武器や道具に変形させることができる。そのため、作中では単に武器と称することが有る。
魔武器はもともと、蜘蛛の魔女アラクネの作った改造人間を始祖としている。
当然ながら人道に反するため、やろうと思っても誰も行わなかったのだが、アラクネは同じ魔女の魂を人間に埋め込み、無理矢理魔武器を作り出した。
これにより魔女はもとより、人間の魂を管理する死神様からも怒りを買い、彼女は独立勢力アラクノフォビアを作り出しそこに逃げ込むこととなった。
やがて多くの魔武器は人間と結ばれ子をなしたが、その子孫たちは先祖同様に武器に変身する力を得た。
中務一族のように先祖代々全員魔武器と言うエリート一家もいるものの、血が薄い者の場合は自身が魔武器であることも気づかなかったりするし、隔世遺伝で突然魔武器体質が発現する者もいる(ソウルやトンプソン姉妹、つぐみ等がこれに当たる)。
死武専はそうした武器たちを保護し、後述する職人を育成するために作り出された機関である。
死神様のリストに掲載された悪人(アニメでは鬼神の卵)の魂を99個、魔女の魂を1個捕食した武器はデスサイズとして死神様の武器となり、新たな力を解放することができるようになる。
変身能力
魔武器体質を有している者は、任意で自らの身体を武器に変えることが可能。
これは生まれた瞬間、どの武器になるかが確定するため、例えば魔鎌が魔拳銃に変身するのはどんなに努力しても不可能であるし、他の武器の魂を食ったとしても無駄である。
ただし例外的に、中務椿は兄・マサムネに生まれ出でた瞬間に奪い取られた「妖刀」の力を、マサムネに取り込まれそうになったのを逆利用して一体化することで得ることが出来た。
また、変身者は肉体の一部のみを武器化することもできる。これにより人間形態の運動能力を活かした戦闘も可能だが、その戦闘力は基本的に職人より劣る。
武器の形態は多くは一つだけであるが、中務一族のように複数形態を有していたり、本来の「魔ナントカ」のナントカに当たる部分とはかけ離れた姿に変身することのできる者もいる。また、魂の共鳴時には威力が跳ね上がると同時に形状も大きく変化する。
魔武器は(本作のタイトル通り)魂を素手で掴み、そのまま捕食する事の出来る体質である。
魂はそれなりに美味しいらしいが、善人や軽犯罪者の魂を食べることは死神様によって固く禁じられており、死のリストを無視した喰魂は抹殺対象になってもおかしくないとのこと。
武器と職人の関係
武器は言うなれば「変身能力を有する特異体質の凡人」であり、戦闘に際しては職人と呼ばれる戦闘のプロに使われることで最大の戦闘力を発揮する。
しかし、職人はどんな体質の武器でも使えるわけではない。職人と武器は魂の波長が共鳴することで手足の如く扱うことができるのだが、こうした波長はちょっとした不和ですぐに狂ってしまう。椿のように万人に合わせられる魔武器も中にはいるが、その体質(心根?)が無い武器と即興でコンビを組もうとすると拒絶反応を起こし、動かすことすらままならなくなる。
例えば、魔武器は武器形態においては(自動的に)体重を減らし、職人に最適な重量に変化する。
つまり、波長が合わない場合は何十㎏もある鋼鉄の塊をぶん回すハメになり、確実に体を壊すというか、そもそも動かすことすらできない。
ブラックスターとソウルがコンビを組んだ際に起こったのがこの現象であり、マカの細腕でも振り回せる鎌形態のソウルを鼻血が出るほど気張っても持ち上げる事すらできなかった。
逆にブラックスターはミフネとの最終決戦時、普段は羽根のように軽い椿(妖刀ver.)をわざとミフネの持つ刀と同一の重量にするよう告げ、同一の条件での真剣勝負に挑んでいる。
魂の波長が合えば本来のパートナー以外と即興でコンビを組んで戦闘する事は可能であり、デスサイズのマリー・ミョルニルはフランケン・シュタイン、弓梓は死人=バレットと臨時コンビを組んでいる。また、万人に合う魔武器が偶にいる事は前述したが、逆にあらゆる魔武器と波長が合うキリク・ルングのような職人もいる。しかし、こちらもやはり稀なケースである。
かくして波長を合わせることにより、職人は単体での徒手空拳やら(生きてない)武器を用いた武芸百般やらとは比べ物にならないほどの戦闘力を得る。
これは即ち、武器による魂の波長の増幅である。魂の波長を音叉のように共鳴させると、武器は上位形態に変身することができるようになり、先述した通り物々しい姿に変貌を遂げる。
こうして「闘い続けることで武器をデスサイズにする」という目標が大まかな職人の目指す道となる。いわば伯楽と名馬(どちらかと言うと伯楽が戦ってるわけであるが)の関係のようなもので、相棒をデスサイズにすることのできた職人は最高の栄誉を得る。
なお、マカのように魔武器能力者の実子が職人になったり、パティのように魔武器能力者でも職人の資質をある程度有するケースもあり、ギリコやジャスティンのように一人で武器化能力と職人の身体能力を組み合わせ戦う異例も存在する。
しかしメリットとしては上述の「魂の共鳴」に遠く及ばない為、そうしたスタイルは緊急時を除き推奨されず、選ぶ者もまずいないのが実情。
作中に登場する魔武器
デスサイズス
名前 | 武器名称 | 特性 | 職人 |
---|---|---|---|
スピリット=アルバーン | 鎌 | 全身から大量の刃を出す | フランケン・シュタイン/マカの母 |
マリー・ミョルニル | 鎚 | 鎚やトンファーへの変形、放電能力 | 時々シュタイン |
弓梓 | 弩 | 千里眼 | 時々シド |
ジャスティン=ロウ | ギロチン | 職人無しでも戦闘可能 | 不要 |
テスカ・トリポカ | 鏡 | 魂を映し出す、光を操る | 猿里華 |
ツァーリ・プーシュカ | 砲弾 | 退魔の波長 | フョードル |
ジン・ガラン | ランプ | 不明 | 不明 |
デング・ディンガ | 斧 | 不明 | 不明 |
死武専教師陣
EATクラス
名前 | 武器名称 | 特性 | 職人 |
---|---|---|---|
ソウル=イーター | 鎌 | 鎌への変身、魂の調律 | マカ=アルバーン |
中務椿 | 暗器 | 6形態の変身能力 | ブラック☆スター |
トンプソン姉妹 | 拳銃 | 二挺拳銃への変身 | デス・ザ・キッド |
ポット兄妹 | 壺 | グローブへの変形、自然エネルギーの共鳴による炎と雷 | キリク・ルング |
ハーバー・ド・エクレール | 槍 | 放電能力 | オックス・フォード |
ジャクリーン・オー・ランタン・デュプレ | 角灯 | 炎の放出 | キム・ディール |
NOTクラス
他にも弓や剣に変身できる生徒がいる。
その他
名前 | 武器名称 | 特性 | 職人 |
---|---|---|---|
鬼神阿修羅の相方 | 独鈷 | すぐ殺されたので不明 | 鬼神阿修羅 |
エクスカリバー | 聖剣 | 存在そのもの | いない、というか見つかるわけがない |
ラグナロク | 剣 | 共振による裁断、黒血化 | クロナ |
ギリコ | 鋸 | チェーンソー化 | 不要 |
中務正宗 | 日本刀 | 妖刀への化身 | 触った奴が自動的に |