概要
4列のシリンダーバンクをV型に2セット配置した形態のレシプロエンジン。
アメリカやオーストラリアではノンターボのV8エンジンの人気が高く、アメリカ車の代名詞とも言える存在であった。また欧州車でもフェラーリやランボルギーニのようなスーパーカーメーカーがこぞってV8エンジンを積んでいる。しかし近年は環境意識への高まりから、それまでV8のみであった車種にもV6や直4のダウンサイジングターボを採用する例が増えている。
日本メーカーの市販車では採用例がトヨタ・日産・三菱のみと極めて少なく、現在の国内向けではトヨタしか生産していない。そのトヨタもクラウンやランドクルーザーからV8のラインナップを無くしてしまうなど、先行きは非常に不安な状態にある。
大きな出力を必要とするレーシングカーではかつては主流であり、2010年代初頭までのF1、F2、インディカー、SUPER GTのGT500クラス、フォーミュラ・ニッポン(現スーパーフォーミュラ)、DTMなど大多数のビッグカテゴリがV8エンジンを統一規格としていた。
しかしやはり環境意識をアピールしたい自動車メーカーの意向により、上述のカテゴリはすべてV6または直4に置き換えられてしまっている。現在もNASCAR、GT3、LM-GTEなどV8が主流のカテゴリはまだ存在しているが、今後世界的なEVシフトが進むにつれ、これらもV8の撤廃を迫られることが予想される。
関連イラスト
関連項目
V8インターセプター - V8エンジンを搭載した架空車としては、最も有名な車と言える。