國府津おるれば馬車ありて
箱根八里の山道も
あれ見よ雲の間より
(『鉄道唱歌』第一集「東海道篇」十二番)
駅データ
駅名 | 国府津駅(こうづえき) |
---|---|
開業年 | 1887年7月11日 |
ローマ字表記 | Kozu |
所在地 | 神奈川県小田原市 |
所属事業者 | JR東日本/JR東海 |
所属路線 | 東海道線(JR東日本)/御殿場線(JR東海) |
駅番号 | JT14(JR東日本)/CB00(JR東海) |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 3面5線 |
概要
JR東日本の東海道本線と、ここを起点とするJR東海の御殿場線の2路線が乗り入れており、駅全体は東日本の管轄。
東海道本線には関しては、湘南新宿ラインや上野東京ライン直通の列車も停車し、かつては急行「東海」の停車駅であった。
当駅と御殿場線下曽我駅との間に国府津車両センターがある為、東海道線は当駅を始発・終着とする列車が設定されている。また、車両の連結および切り離しも行われる。
歴史
1887年(明治20年)7月11日、官設鉄道の鉄道路線として横浜駅(初代) - 当駅間が開通した時に開業した。当初は1日3往復の運行だった。
1888年(明治21年)7月1日、構内で駅弁の販売を開始(東海道本線としてはこれが初の駅弁とされる)。同年10月1日、小田原馬車鉄道の当駅 - 小田原駅 - 湯本駅間が開通し、乗換駅となる。1896年(明治29年)10月31日、小田原馬車鉄道が小田原電気鉄道に改称。
1889年(明治22年)2月1日、官設鉄道の当駅 - 静岡駅が開通。この区間は1895年(明治28年)4月1日に東海道線、1909年(明治42年)10月12日に東海道本線と命名される路線(新橋駅 - 神戸駅間)の一部だが、このうち当駅 - 沼津駅間は山北駅・御殿場駅経由のルートで敷設された。
1900年(明治33年)3月21日、小田原電気鉄道が全線電化され、馬車鉄道から電気鉄道に転換。これを受けて、『鉄道唱歌』第一集「東海道篇」は初版(同年5月10日発表)で「馬車ありて」となっていた十二番の一部が第2版以降で急遽「電車あり」に改訂されている。
1920年(大正9年)10月21日、国鉄熱海線として当駅 - 小田原駅間が開通。同線と並行する小田原電気鉄道の当駅 - 小田原駅(本社前駅)間は同年12月6日に廃止された。
1925年(大正14年)12月13日、横浜駅(2代目)〜当駅間が電化。
1934年(昭和9年)12月1日、丹那トンネルの完成に伴い熱海駅 - 沼津駅間が開通し、従来の熱海線(当駅 - 熱海駅間)と共に東海道本線に編入。従来の御殿場駅経由の旧線は御殿場線となる。
1987年(昭和62年)4月1日、国鉄の分割民営化に伴い東海道本線(東京駅 - 熱海駅間)がJR東日本、御殿場線がJR東海の管轄となり、当駅が会社分界駅(JR東日本管理)となる。
駅構造
単式1面1線と島式2面4線のホーム構成で合計5番線の駅である。
御殿場線は主に3番のりばから発車し、ワンマン運転の場合は発車メロディーを流さない。
改札口が小田原駅寄りの1ヶ所しかないため、10両や15両編成の多い東海道本線としてはかなり不便な導線となっている。
なお駅舎は4階建で立派な作りはであるが、そのほとんどがJRの事務所や乗務員の待機所などで占められている。
乗り場 | 路線 | 方向 | 方面 | 備考 |
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1 | 東海道線 | 下り | 小田原・熱海・伊東・沼津方面 | 下り本線の単式ホーム |
2 | 東海道線 | 下り | 小田原・熱海・伊東・沼津方面 | 下り待避線で御殿場線が使う場合もある。 |
3 | 御殿場線 | 下り | 松田・山北・御殿場・沼津方面 | ワンマン運転の際には発車メロディーは鳴らない。 |
4 | 東海道線 | 上り | 横浜・東京・新宿・大宮方面 | 上り待避線※稀に御殿場線が使う時あり |
5 | 東海道線 | 上り | 横浜・東京・新宿・大宮方面 | 上り本線 |
発車メロディ
2022年5月1日まで東洋メディアリンクスの曲を使用していたが、翌日(2022年5月2日)より全ホーム『みかんの花咲く丘』に変更。(1・3・5番線が曲前半部、2・4番線が曲後半部)
利用状況
2022年(令和4年)度の1日平均乗車人員は4,797人である。
周辺は古くからの住宅街が広がり、山が海岸近くまで迫るという立地から商業施設がほとんど発展しておらず、駅前広場も閑散としていて売店や飲食店は少ない。
企業も、駅からバスで離れた所にある新興の中小工業団地ぐらいにしか集まっていない。
この事もあってか湘南新宿ラインの特別快速の停車駅であるが、乗降客数は東海道本線のJR東日本エリアでもトップクラスで少ない状況となっている。
年度別
年度 | 乗車人員 | 乗降人員 |
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2008年(平成20年)度 | 6,575人 | 13,150人 |
2009年(平成21年)度 | 6,489人 | 12,978人 |
2010年(平成22年)度 | 6,441人 | 12,882人 |
2011年(平成23年)度 | 6,364人 | 12,728人 |
2012年(平成24年)度 | 6,289人 | 12,578人 |
2013年(平成25年)度 | 6,250人 | 12,500人 |
2014年(平成26年)度 | 6,282人 | 12,564人 |
2015年(平成27年)度 | 6,322人 | 12,644人 |
2016年(平成28年)度 | 6,067人 | 12,134人 |
2017年(平成29年)度 | 5,998人 | 11,996人 |
2018年(平成30年)度 | 6,000人 | 12,000人 |
2019年(令和元年)度 | 5,845人 | 11,690人 |
2020年(令和2年)度 | 4,492人 | 8,984人 |
2021年(令和3年)度 | 4,604人 | 19,512人 |
2022年(令和4年)度 | 4,797人 | 21,062人 |
隣の駅
JR東日本 | ||||
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東海道線 | ||||
種別 | 前の駅 | 当駅 | 次の駅 | 備考 |
| 二宮駅 | 国府津駅(上りは一部通過) | 小田原駅 | |
| 通過 | 国府津駅 | 通過 | |
| 二宮駅 | 国府津駅 | 鴨宮駅 | |
JR東海 | ||||
御殿場線 | ||||
種別 | 前の駅 | 当駅 | 次の駅 | 備考 |
普通 | 国府津駅 | 下曽我駅 |
関連項目
神奈川中央交通、箱根登山バス···当駅を境に東方が神奈中エリア、西方が箱根登山バスエリアに分かれるが、休日1往復のみ、神奈中バスが小田原駅へ乗り入れる(乗降方式が箱根登山バスの前乗り・前降り方式に対して、富士急湘南バスと同じ中乗り・前降り方式になっている)。