概要
大怪獣バトルを元に制作された特撮作品。宇宙の開拓惑星を舞台に、怪獣使いのレイとZAP SPACYの活躍を描く。
原作と同じく怪獣同士の戦いがメインとなっているがウルトラマンはほんの少ししか登場せず、その役目は専ら主役怪獣たるゴモラが担っている。
全13話。後に続編である『NEVER ENDING ODYSSEY』(通称NEO)が全13話放送された。
当初はネット配信とBSで放送されたが、後に地上波でも放送されている(予告はなし)。
怪獣が登場すると大怪獣バトルアーケード版のカードの裏面で怪獣の解説を行うのが特徴。NEOからはステータスが詳細に表示されるようになった。無論、ゲーム版では技カード止まりであった怪獣にもステータスが割り振られている。
登場人物
ZAP SPACY
主人公。開拓惑星ボリスでZAP SPACYが出会ったレイオニクスの青年。使役怪獣はゴモラ、リトラ、エレキング。
記憶を失っているが、怪獣への強い敵対心からバトルナイザーで怪獣を倒して回っていた。当初はZAPへの協力を「俺には関係ない」と拒んでいたが、なりゆきで行動を共にするうち、仲間との強い信頼関係を築いていく。自分の使用怪獣に対しても、当初は戦うための道具としか見ていなかったが、次第に掛け替えのない相棒として接するようになった。瀕死の重傷を負ってもたちどころに回復し、一跳びで長距離移動する人間離れした身体能力の持ち主。
以上の人物はZAPを参照。
レイオニクス
レイと同じくバトルナイザーを持つレイオニクスの女性。初登場時はアズサ マキという女性の姿を借りて登場した。レイと何か因縁があるらしく、彼が加入したZAP SPACYの敵として自らもまた様々な怪獣を呼び寄せて彼らに戦いを挑む。アズサ マキという偽名を名乗ってペンドラゴンに潜入したこともある。残酷な性格をしており、使えない怪獣は容赦なく切り捨てる冷徹さを持つ。使役怪獣はファイヤーゴルザ、ガンQ、ゼットン。
『NEO』に登場。レイのライバルとなるキール星人のレイオニクス。ボスタング型の宇宙船に搭乗している。飄々とした掴めない性格であり、常に相手を煙に巻くようなふざけた言動をとるが、その本性は極めて好戦的で残虐。レイオニクスの中でも最強クラスの実力を持っており、その証である「ネオバトルナイザー」を所持している。しかし、レイブラッドの後継者争いには興味が無い。よく耳のピアスを鳴らす癖がある。使用する怪獣はタイラント、レッドキング。
ペダン星人
『NEO』に登場。レイオニクスハンターであるペダン星人の一人でレイオニクスハンターの中でもトップクラスの実力者。50年後の未来からにおけるレイオニクスバトルによって故郷のペダン星が滅びたので、その歴史を変えるために未来から派遣された。レイオニクスを激しく憎んでおり、レイを初めとして全てのレイオニクスを抹殺しようとする。
しかし、レイやZAP SPACYとの幾度にわたる戦いの末に少しずつその心に迷いが生じ…
ZAPSPACY
ザップスペーシーと読む。名称は「Zata Astromical Pioneers Spacy」の略。本作において防衛チームの役目を担う。
各話リスト
無印
話数 | サブタイトル | 登場怪獣 |
---|---|---|
1 | 怪獣無法惑星 | レッドキング、サドラ、テレスドン、ペギラ |
2 | 五人目のクルー | ゴルザ、テレスドン、ジュラン、ムカデンダー(首) |
3 | 透明怪獣襲撃! | ネロンガ、グドン |
4 | ベムスター参上! | ベムスター、ナツノメリュウ(尻尾のみ) |
5 | ベラルゴシティの罠 | ファイヤーゴルザ、バンピーラ、サドラ、ガンQ |
6 | もう一人の怪獣使い | ガンQ、ツインテール |
7 | 怪獣を呼ぶ石 | ブルトン、レッドキング、ネロンガ、テレスドン、フログロス |
8 | 水中の王者 | エレキング、アーストロン、ケルビム |
9 | ペンドラゴン浮上せず! | ゾアムルチ、アングロス、グロマイト、アリゲラ、リムエレキング、キングジョーブラック |
10 | 予期せぬ再会 | ノーバ、サラマンドラ、ルナチクス、キングジョーブラック |
11 | ウルトラマン | ベロクロン、ドラゴリー、アーストロン、レッドキング |
12 | レイブラッド | ゼットン、キングジョーブラック |
13 | 惑星脱出 | ゼットン、キングジョーブラック、EXゴモラ |
NEO
話数 | サブタイトル | 登場怪獣 |
---|---|---|
1 | レイオニクスハンター | ピット星人(RB)、ゴメス、マグラー |
2 | レイオニクスバトル | ゴメス、ドラコ、ベムスター、フック星人(RB)、ガッツ星人(RB) |
3 | 大暴走!レイオニックバースト | ガルベロス、ナックル星人(RB)、アーストロン、ゼラン星人(RB) |
4 | 困惑の再会 | アントラー、ババルウ星人(RB)、ドラゴリー、メトロン星人(RB) |
5 | 暴走の果てに | バキシム、メトロン星人(RB) |
6 | 史上最強のレイオニクス | タイラント |
7 | 第二覚醒 | タイラント |
8 | 潜入者を撃て! | ザラブ星人(NRB)、にせウルトラマン |
9 | 暗黒の鎧 | アーマードダークネス、メフィラス星人(RB)、アーマードメフィラス、アリゲラ、ダダ(RB)、テンペラー星人(RB) |
10 | 新たな戦いの地平で | キングジョーブラック、再生ドラコ、テレスドン、レッドキング、ガッツ星人(RB)、フック星人(RB)、ケルビム、ゼットン星人(RB)、ペダン星人ハーラン |
11 | ある戦士の墓標 | キングジョーブラック、バードン、リフレクト星人、キングジョースカーレット、ペダン星人ハーラン |
12 | グランデの挑戦 | アーマードメフィラス、レッドキング、レイブラッド星人 |
13 | 惑星崩壊 | レイブラッド星人、アーマードダークネス、アーマードメフィラス、メフィラス星人(RB)、EXレッドキング |
漫画版
テレまんがヒーローズで掲載された河本けもん版と大怪獣バトルウルトラファンブックに掲載された「ウルトラギャラクシー大怪獣バトル外伝 スペシャルクルーズ」が掲載された。
放送後の扱い
上述したように当初は地上波放送されていなかった事、またウルトラマンがメインを張らない作品である事や、当時はウルトラシリーズそのものが不作の時期だった事もあって、本作は他のウルトラシリーズと比べると知名度が低くなってしまっているのは否めない。
しかし世界観そのものはこれまでのウルトラシリーズ全てと繋がっており、直接世界観が繋がるウルトラマンゼロシリーズへの橋渡しをしたという意味では、本作の立ち位置は決して小さくはない。
本作でスーツが新たに新造されたおかげでニュージェネに出演を果たして知名度を大きく上げた怪獣も少なくは無く、怪獣だけでも十分に世間に通用するコンテンツである事が再確認できる作品でもある。
『ウルトラマン列伝』でも直接取り上げられる事はなかったものの、『ウルトラマンゼロVSダークロプスゼロ』放送の際はヒュウガが前回までのあらすじのナレーションを務め、劇場版である『ウルトラ銀河伝説』放送時はレイがナビゲーターを務めた。
そして、『新ウルトラマン列伝』では遂に本作の総集編が放送された。
時系列について
時系列はウルトラマンメビウスの時代から「近未来」とされているが、後年に発表されたウルトラマンタイガの超全集にて最低でも4000年は経っている事が判明している。しかし、当時は現在ほど整理されていなかったようで、ウルトラマンゼロ黎明期に発表された「ウルトラマンプレミア2011」の時系列はキリヤマ家とゼロとの交流を描く都合上、現実の2011年と同じぐらいになっていたりする。(まあ、近未来って本来はそういう意味なんだけども。)
大怪獣バトルウルトラコロシアムは25年後、アーケード版大怪獣バトルまたは漫画版は更に25年後を描く。このアーケード版の時代こそ、ペダン星人たちが暮らしていた「50年後の未来」の事である。
(尚、GR弾はウルギャラNEOとウルトラ銀河伝説の間に位置している)
ただし、「地球の怪獣が絶滅した」という設定や現在よりも技術の進んだ未来を描いてしまった弊害で、M78スペースの地球を舞台にした作品が現在全く制作されていないという状況になっている。(少なくとも漫画版を見る限り大阪城は現存しているようだが。)