誰かが刈り取らねばならないのです。誰かが
概説
『Fateシリーズ』の顔であり、第一作『Fate/staynight』のメインヒロインであるセイバーことアルトリア・ペンドラゴンの顔立ちのこと。
……などなど、キャラクターによって上の条件から外れるものも割といるが、概ねはこんな感じ。
もっとわかりやすく言うと、『女剣士』『姫騎士』といったジャンルのキャラ性(処女性、高潔さ、乙女っぽさ、戦士らしさなどの混在)を備えた顔である。
該当キャラクター
オリジナル
別側面
アルトリア派生
セイバーライオン | ヒロインX |
---|---|
サンタオルタ ※1 | アルトリア・ペンドラゴン(水着) |
アルトリア・オルタ(水着)※1 | 刻印精霊せいばー |
ギャラクティカセイバー | 元アイドルのセイバー |
ヒロインZ | フォーリナーハンターXX/謎のヒロインXX※2 |
ヒロインX(オルタ)※2 | 水着獅子王※3 |
謎のアイドルX〔オルタ〕※4 | マスターアルトリア |
※1 セイバーオルタの派生
※2 ヒロインXの派生
※3 獅子王の派生
※4 ヒロインX(オルタ)の派生
そっくりさん
ジャンヌ
※1 ジャンヌの派生
※2 さらにジャンヌ・オルタの派生
※3 Fate/Apocryphaにおけるジャンヌの依り代
ネロ・クラウディウス
モードレッド
※1 Fate/Apocrypha発売以前の設定上のキャラクター
沖田総司
モルガン
ラクシュミー・バーイー
その他
※1 元々は違う顔だったが、ある理由でアーサー王と同じ顔になってしまっている
※2 あくまでパロディネタであり、正式なキャラではない(はず)
別の世界
増殖の経緯
これは有限会社Notesの代表取締役であり、キャラクターデザインを担当した武内崇社長の完全な趣味。
同人サークルとしてTYPE-MOONを運営していた頃から、社長は筋金入りの金髪美女好きで知られており、『Fate/staynight』を「旧Fate」から再構築するにあたって、本来は白馬の王子様な旧セイバーを性転換という魔改造にかけてこの仕上がりにした。
さすがに社長の女房役である脚本の奈須きのこ氏も、「俺のセイバーを女にしやがった」と当初はイラッときてしまったらしい。
加えて、アルトリアのキャラクターデザインを練った時期、武内氏は騎士姫キャラにどっぷりとハマっており、自分の思いの丈をぶつけて生まれたのが、現在のアルトリアのデザインなのだとか。
このとき既に、のちにファンさえ“呆れる”という感情を思い起こすほどの社長の「暴走」は始まっていた。
増えるアルトリア顔
シリーズが人気作として成長し、アルトリアも「セイバー」の通称でシリーズの顔役となっていく。
何作かの派生・外伝を発表していく中、新シリーズ『Fate/EXTRA』が製作される。
ここで真っ赤なドレスを着たやや童顔のセイバーらしき少女が登場したことで、また盛り上がりを見せる。
だが、蓋を開けてみるとそれは“暴君ネロ”として知られるローマ皇帝「ネロ・クラウディウス」だと判明。
ファンの誰しもが「またか型月」と、Fateシリーズの“闇”に直面することに……。
これと前後してシリーズのオンラインゲーム化の案が浮上するが、諸々の事情から没となる。
そしてそのメインヒロインとしてアルトリアによく似た紫色をメインカラーとする少女が登場し、一時期は紫セイバーというあだ名も頂戴していた。
のちに彼女が“ルーラー「ジャンヌ・ダルク」”として活躍することになったのだが、それはもう少し後になる。
その端っこで、エイプリルフール企画『路地裏さつき』では「増え続けるセイバー顔を抹殺する謎のヒロイン」という、公式自らが増殖問題をネタにしたヒロインXが登場。さらには「けっきょくセイバーじゃねえか!ぶっとばずぞ武内!」と言わしめた『コハエース』出身の桜セイバーなど、着々とアルトリアと同じ顔が量産されていく。
この頃には「セイバー顔じゃなきゃデザイン描かない!」というブラックジョークが通じるまでに、武内氏の性癖は周知のものとなってしまっていた。
半ば、一番の箴言者である古参ファンさえ、もう諦めの境地に達しかけていた。
“これはもう、死ななきゃ治らない病気”だと……。
公式もここに来て積極的に自虐ネタにする、いつもの前向きさを発揮し始める。
そしてオンラインゲーム化の際の設定を焼き直し、ジャンヌ・ダルクが活躍する『Fate/Apocrycha』が発表されると、今度はアーサー王の宿敵となったモードレッド卿がアルトリア顔に。
伝承上でもアーサー王の落胤であるので似ていておかしくはないのだが、「ホムンクルス技術によるクローン」というもっともらしい設定もひっ付けて、かなり似せている。
――が、これに関しては設定担当の東出氏とデザイン担当の近衛氏の打ち合わせによる偶然の産物だったらしく、武内氏はノータッチという衝撃の事実が判明した。
また、『氷室の天地』では読者投稿の英霊としてベトナムセイバーこと「黎利」が登場。
アルトリア顔になった理由は伝説が完全にアーサー王のそれであったため。
そしてスマートフォンアプリ『Fate/GrandOrder』の配信とともに、社長のエンジンはフルスロットルに。
何せ設定上、「同じ英霊でもサーヴァントとして召喚される際の側面(≒性質)が違えば同一サーヴァントでも複数体存在できる」というものがあるのだ。
つまり、アルトリアの別側面の発掘という大義名分のもとにアルトリア顔の量産が可能になったことを意味する。実際、配信直後からオリジナル・オルタ・リリィの三騎が実装され、クリスマスイベントのサンタオルタさん配布を皮切りに着実に数を増やし続けている(ジャンヌでさえ「ぽこじゃか増えるのはアルトリアさんの特権です」と呆れていた……が、昨今この発言もブーメラン化しつつある)。
そしてFateシリーズ15周年となる2020年8月、アルトリア・キャスターの実装をもってとうとうアルトリアだけで基本7クラス全制覇を成し遂げた。エクストラクラスもルーラー、フォーリナーを押さえている。
さらにこれをアルトリア顔の括りに拡大すると、アヴェンジャーとアルターエゴも加わるので、ムーンキャンサーを除いた全クラスを網羅できるまでに。
そして誰もがようやく気づいた。
“これはもう、死んでも治らない病気”だと……。
こんな状態なので、【敵単体に超強力な〔アルトリア顔〕特効攻撃】というメタい効果を発揮するヒロインXの宝具「無銘勝利剣」は、なんと計28サーヴァントが対象になる始末。
各種特効のなかでもかなり広範に効果を及ぼす部類になってしまった。
これにはオカンやおじいちゃんもびっくり。カルデアの食費は大丈夫だろうか……(汗)。
一方、FGO以外の作品でもアルトリア顔は着実に増殖中で、小説『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』ではアーサー王縁の一族出身であるアルトリア顔の少女「グレイ」が登場。現代パラレル系のバリエーションを除くと何気に初の英霊ではない現代人となる。
小説『Fate/strange Fake』に登場する真ライダーは、髪型が似ているだけで顔は別人とのこと(2巻あとがきより)。
現在では、ファンも武内氏の性癖に呆れつつ「次はどんなアルトリアが来るのか」と、ちょっと楽しむ余裕が出てきている。
余談
「アルトリアとそっくりな顔立ち」というファン側の主観に寄るネタであるため、その定義は曖昧になりがち。ひとつの目安としては、「FGOにおいて"アルトリア顔特性"を持つ(≒ヒロインXの宝具の特効対象になる)サーヴァント」は公式公認のアルトリア顔と言っていい。
また、公式やファンというメタ視点からアルトリア顔扱いされるキャラクターが、必ずしも劇中においてもそうであるとは限らない。アルトリア顔の代表格であるネロやジャンヌにしても、劇中キャラクターから「そっくり」と言及されることはほぼない(たとえばアルトリアをよく知るガウェインは、ネロを見ても特別な反応をしていない。逆に、アルトリアとジャンヌをそっくり認定したキャスターだが、これは彼の精神汚染+魂が似ていたからと説明されている)。あくまでイラスト上でそっくりなだけなのである。
逆にイラストで複数人並べて描かれる時は服装や髪型、各々の個性(表情や仕草)で描き分けされる。
ちなみにだがFateと同時期に制作されたMELTY BLOODの主人公、シオン・エルトナム・アトラシアはセイバーのデザインを作り上げるために試行錯誤した際の余剰パーツを流用してデザインが作られたという制作過程が語られており、デザイン面で言うなれば姉妹関係に当たる存在ともいえる。
その為よく見るともみ上げだったり後ろ髪の三つ編み、生真面目な顔造形など確かによくよく見ると顔パーツの共通要素が存在したりもしてる。
ある意味彼女も真のセイバー顔とも言えるだろう。
余談だがこれが縁かどうかは不明だが、エイプリルフールの「路地裏さつきシリーズ」においてシオンのコスプレをしたセイバーの公式絵が拝めたりする。
また、『空想科学読本』第11巻でFate/Zeroが紹介された際には(版権の都合で)セイバーらしさは抑えつつも、コレジャナイ感も上手いこと折衷されはよあどうのぉりるょとしりきうしりきうセイバーが描かれている。こちらはリボンが赤い。
余談の余談
量産アルトリアが社長の「暴走」の?のは周知のとおり。
が、『Fate/GrandOrder』にて、【どうしてアルトリア顔が量産されるのか?】という説明の一部がとうとう発生した。
型月的ギリシャ文明とは、【実は別宇宙から飛来してきた超巨大宇宙戦艦の艦隊が自我を確立して神となり、機械テクノロジーが発達した】というトンデモ文明である事が発表。しかもローマ世界とギリシャ世界が同一存在であるとも明言され、今まで登場してきたギリシャ系・ローマ系サーヴァントの設定が大きくガダカタガタッと大変革する事が余儀なくされた。
具体例として言うと、ケイローン先生=巨大戦艦疑惑
その中で、オリュンポス十二機神の一神、女神アフロディーテがネロ・クラウディウスと似ているというコメントが立ち、後のイベントで【ローマ皇帝はアフロディーテの子孫】であるとアルテミスから正式に説明。
これを説明すると、
①トロイア王国にアフロディーテと当時の王孫との間に生まれたアイネイアースという男がおり、彼はトロイア王女との間に長男を設けていたのだが、戦争敗北によって逃亡。後にオデュッセウスの孫である王女と再婚し、生まれた息子から約十五代後の子孫が初代ローマ皇帝ロムルス。なので、ローマ皇帝はアフロディーテ(アイネイアース)の子孫である。(ローマ神話より)
➁アフロディ―テの子アイネイアースの長男で最後のトロイア王の娘クレウーサーが生んだ長男アスカニウス。その孫ブルータスは国外へ行き、海を渡って名もなき島へたどり着き、そこを自分の名を冠する《ブリテン島》と名付け、初代の島の王《ブリテン王》に即位し、島の娘と婚姻し多数の子を作り、子孫が島中に散らばった。(ブリタニア列王史)
以上の点から、アルトリアとネロにはアフロディーテの子アイネイアースという共通の先祖が存在する事が判明し、アルトリア顔とは先祖アフロディーテのDNAとかが強く発現でもした状態。たとえばサーヴァントにでもなれる位の魔術量なのでは無いのかという考査が発生した。事実、フランス生まれのジャンヌとレティシアなど、混血と移民を繰り返した結果、ユーラシア大陸・インド亜大陸などの地続き地域や日本などの島国へは飛行機・船によってシャッフルされ、アフロディーテの血縁が現代までに拡散したと説明はできる。
グレイが途中からアルトリア顔になったのも、『後天的にアルトリア顔になる条件を満たし、神秘?によってこの顔になった』とも説明ができる。
以上が、余談の余談である。
二次創作
投稿者によるオリジナルサーヴァントの中にもアルトリア顔を意識して作られたキャラが登場することがある。
アルトリアの姉という設定のキャスター
アルトリアと同じノリで増殖するアーサーのオルタやリリィや謎のヒーロー
オリ鯖をアルトリア顔と似せたいが自身の画風との間で葛藤するという絵師あるある
アルトリアの異母姉で、ガウェイン・アグラヴェイン・ガヘリス・ガレス・モードレッドの母モルガンも二次創作でアルトリア顔に描かれる傾向があったが、上記のようにFGO実装時にアルトリア顔が確定した。
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