基礎データ
概要
『ポケモンルビー・サファイア』から登場した、竜脚類恐竜の様なポケモン。
身長2m・体重100kgはフシギバナと全く同じ身長と体重だが、首が長い分、実際に並べると同じ大きさにはあまり見えない。名前の由来はtropical(熱帯)+サウルス(恐竜の名前に付く接尾語)だろう。
熱帯のジャングルに生息し、「フルーツポケモン」の分類通り果物が大好物で、同じ果物を食べ続けているうち自分の首元にも生るようになったとの事。
どう見てもバナナにしか見えないその首元の果物はとても甘くて美味しく、南国の子供のオヤツになっている他、自ら配って回る事もあるという。
春になると首から花粉をばら撒いて受粉を図り、1年に2回実をつける。暖かい土地には彼らを育てる牧場も多い様で、特にアローラに棲むトロピウスの実は最高級に甘いらしい。
実が出来るということは花が咲いたり種が出来る時期もあるのだろうか。
一見ひこうタイプ的な要素は見られないが、背中から生えた大きな2対の葉っぱは、なんと羽ばたかせてそらをとぶ為の翼として機能する。ソーラービームを撃つ際には一種のソーラーパネルとしても機能するようだ。そのサイズは体躯に見合った立派なもの。翼の形状を見るに、やはり果物としてのモチーフはバナナで間違いないだろう。
その力強く愛嬌のあるデザインからファンも少なくなく、くさタイプで唯一「りゅうのまい」を覚える事からいつか「くさ・ドラゴン」に進化するのではと期待されていた。
ゲームにおける特徴
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ |
---|---|---|---|---|---|
99 | 68 | 83 | 72 | 87 | 51 |
ホウエンの119ばんどうろで初めて出会った時、「なんだこの強そうなやつは!」とワクワクした人が多いであろう。そしてその悲惨な性能に愕然とした人も……。
ステータスは100越えの能力が無く、HPがそこそこ高い程度。しかもタイプのせいでサブウェポンとして採用されやすい炎・岩・氷が全て弱点となってしまっているのが痛い。
ひこうタイプでの攻撃面は、第7世代の時点ではあまり恵まれているとも言えない。
高速飛行が苦手そうな姿だからなのか、「アクロバット」を覚えないため、「そらをとぶ」や「つばめがえし」を搭載していることもある。
鳥っぽい技の他、「とびはねる」も覚えない。「はねやすめ」を覚えるのが救いか。
ブラック・ホワイトでは「グラスミキサー」やギフトパスなどを覚え、さらに隠れ特性としてナッシーと同じしゅうかくを獲得するなど、だんだん器用にはなっている。
また、全特性と相性の良い技を揃えているのも評価点である。「しぜんのめぐみ」や「そらをとぶ」、「にほんばれ」からの「ソーラービーム」や「せいちょう」等の晴れパ用の技も揃っている。かつての壊れ技「こうごうせい」は、「はねやすめ」の方が現在のトロピウスには利点が (たぶん) 大きいので採用理由が低い。
以上のように、評価できる点があるとはいえ、対戦面での評価は宜しくない。
また、同じ龍脚類モチーフのアマルルガの存在もおいうちを掛けている。
第6世代まで
多くのひでん技を覚えられるので、ビーダルと共に秘伝要員としては優秀な活躍を見せていた。
特に第6世代では群れバトルシステムの導入により、がくしゅうそうちをオンにして「あまいかおり」で群れバトルを誘発し、「エアカッター」や「じしん」で一掃することで、控えのポケモンに大量の努力値を投入する努力値振りのお供、という新たな役割も手に入れた。
第7世代
待ちに待った本場南国のアローラ地方が舞台となったが、サン・ムーンには何とトロピウスは登場しない。しかもくさ・ドラゴン枠はアローラナッシーがかっさらっていった。
汚いぞゲーフリ。
加えてフルーツポケモンの後輩の登場、ひでん技と群れバトルの廃止と、結構な逆風が吹いていたと言える。
だがウルトラサン・ウルトラムーンではナッシー・アイランドにようやく出現し、図鑑にも乗るようになった。
更にアローラナッシーの専用技であった「ドラゴンハンマー」も習得。これも共存関係となった末に為せた業だろうか。
第8世代
まさかのリストラ。DLCの鎧の孤島、冠の雪原でも結局復帰とはならなかった。
性能面は上述したように悲惨な為、登場させても活躍は見込めないと判断されたのだろうか…
しかしながら、カレーの具として首になるフサが登場した。
第9世代
待望の復活。種族値の底上げはなかったもののとんぼがえりやボディプレスなどを覚えるようになり、少なからず技の選択肢が増えた。
また、第6世代以降、戦闘時には宙吊り状態の3Dグラフィックだったが、晴れてこの作品から4足歩行の3Dグラフィックに変更された。まさかの「トロピウス立った」である。
対戦ではまた不遇なのかというと、レーティングバトルのシーズン1ダブルバトルにおいては大躍進を遂げた。
その理由としては、
・前述通りに技のラインナップが増え、特にワイドガードとてだすけは大きな強化点となった
・流行っている水技、格闘技、粉技などに耐性があり、特に水と地面の両方を半減以下に抑えるためヘイラッシャに有利
・4倍弱点である氷技は他の600族たちがテラスタルでタイプを変えてくる上雪パも少ないため、飛んでくる機会が少ない
・自身もテラスで弱点を克服できる
といった具合。
その耐性を活かし、やどりぎのタネと特性しゅうかくを併用しながら耐久する型がメインとなる。
ワイドガードやおいかぜなどで味方を支援したり、まもるで耐久時間を増やす等の動きをこなしているのが見受けられる。
使用トレーナー
ゲーム版
- ナギ:ジムリーダー(ホウエン)
- ユウキ:RSE・ORASライバル
- ハルカ:RSE・ORASライバル
- ナタネ:ジムリーダー(シンオウ)
- アオキ:???
アニメ版
- トモノ(AG127話)
- カモミール島のジョーイ(AG161話)
- ムサシ(新無印76話のロケット・ガチャット)
漫画版
番外作品
『ポケモン不思議のダンジョン』
ポケダン時闇空においても出現ダンジョンが少なく能力も微妙で地味な存在…。
と思いきや、毎度おなじみポケダン救済組の一匹である。
普段は可もなく不可もない地味な存在なのだが、ようりょくそ&サンパワーというダブル特性ゆえに『ひざしがつよい』フロアではとたんに凶暴化。
特攻1.5倍&行動速度二倍という本編の不遇さが嘘のような火力を発揮し始める凶悪ポケと化す。
更にダンジョンによっては「にほんばれ」要員として同フロアにあの疫病神ドータクンが配備されている為、事態はますます悪化。多くの探検隊を恐怖のどん底に突き落としている。
『ポケモンGO』
何とアフリカ限定ポケモンとして実装されている。確かに南国というか赤道直下っぽい見た目だが。
日本では2018年8月末に行われたイベントにて抽選で選ばれた参加者のみが手に入れることができた。このため交換が実装された現在でも非常に稀少。
そして性能面では専らコレクション用と思われていたが、トレーナーバトルの実装でくさタイプの精鋭アタッカーとして見出されている。
そのためますます交換レートが上がり、色違いと等価と言われることも……
アニメ版
- トモノのトロピウス
- AG127話でサトシが予選トーナメント第1回戦で対戦したトモノのポケモンで登場し、サトシのコータスとバトルし、「ソーラビーム」と「オーバーヒート」により相討ちとなった。
- AG161話
- カモミール島の草原の大きな木を縄張りにしているオスの個体が登場。ジョーイさんのメガニウムに恋しており、サトシのジュプトルと争う事となる。結果としてメガニウムと相思相愛だった為、ポケモンセンターで一緒に暮らす事になった。失恋したジュプトル…もといジュカインは数話かけてスランプに陥る事となる。
- 新無印76話
- ロケット・ガチャットから排出されたポケモンでムサシが使用。コジロウが使用したラフレシアがサトシ達を「ねむりごな」で眠らせたものの、くさタイプゆえに効果がなかったゴウのサルノリに「フサで餌付け」していた。ゼンリョク兄弟のジャラランガのZワザ「ブレイジングソウルビート」によって敗北した。
その他
AG | 180話 |
---|---|
SM | 129話 |
新無印 | 76話(画像) |
劇場版 | 七夜の願い星・裂空の訪問者・波導の勇者・ディアルガVSパルキアVSダークライ |
漫画版
『ポケットモンスターSPECIAL』
サファイアのとろろ
・性別:♂️ ・特性:ようりょくそ
・性格:おだやか ・個性:ものおとにびんかん
えるると同じくオダマキ博士から借りている飛行要員で、普段は放し飼いにされている。
第13章ではロケットの上でヒガナのボーマンダと戦うが決定打は与えられず敗北し、サファイアをかばうことには成功するも水面にたたきつけられてしまう。救助したギリーの手によってヒワマキのポケモンセンターで回復した後はサファイアを連れてレックウザとともにいたルビーのもとまで送り届けた。
余談
DPtの頃、「しょこたんのトロピウス」として配布されており、初めてプレシャスボールで配布されたポケモンでもある。この為、BDSPに登場するエリートトレーナーのショウコが使ってくるトロピウスはプレシャスボールに入っているというオマージュがある。
関連イラスト
イラストは優しそうな雰囲気のものが多い。
関連項目
アマージョ…同じフルーツポケモン。あちらはマンゴスチン。
バショウガン:ツバサ一族に属しているが、モチーフが飛行生物ではないバショウとなっている。一方で、トロピウスは実芭蕉(バナナ)がモチーフだが飛行できるという奇妙な違いがある。